職種研究

飲食店の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

飲食店とは

巷には飲食店が溢れ返っています。一日に一度は必ずお世話になっているという人も少なくはないでしょう。そんな非常に身近な職種である飲食店の業務内容や平均年収、ボーナス事情などについて見ていきましょう。

飲食店の種類について

  • ファミリーレストラン
  • ファーストフード店
  • 喫茶店・食堂
  • カフェ
  • 居酒屋

飲食店と一口に言ってもその内容はさまざまですが、ここでは「ファミリーレストラン」、「ファーストフード店」、「喫茶店・食堂」、「カフェ」、「居酒屋」の5つに分けて見ていくことにします。

飲食店の業務内容

まず、「ファミリーレストラン」についてです。和洋中さまざまなメニューを取り揃えているところもありますが、特定のジャンルの料理に特化したファミリーレストランもあります。お年寄りから子供まで、家族で行きやすい形態の飲食店です。ここで行う業務は、調理を行うキッチン業務、お客様を席まで案内したり食事を配膳したりするホール業務(接客業務)に大きく分かれます。店長は正社員であることが多いですが、それ以外のスタッフはアルバイトやパート契約で働いていることが多いようです。

「ファーストフード店」には、ハンバーガー店や牛丼店、コーヒー店などさまざまなジャンルがあります。ファミリーレストランとは異なり、調理業務と接客業務を同じスタッフが担当することが多いです。雇用形態については、ファミリーレストランと同様です。

「喫茶店・食堂」では、昔ながらの個人経営の喫茶店や、定食屋、ラーメン屋などをイメージするとよいでしょう。夫婦や家族で経営していることも多く、忙しい時間帯だけアルバイトやパートを雇っている場合もあります。ここでも、調理業務と接客業務を担当するスタッフに分かれることが多いようです。

飲食店のなかでも「カフェ」は、ここ数年増加傾向にある形態です。主にコーヒー・紅茶などの飲み物や、軽食、デザートなどを提供しています。個人経営の店舗が多く、従業員がオーナー1人という店舗も珍しくありません。小規模な店舗ではスタッフの数が少ないため、調理や接客はもちろん、清掃、仕入れや会計に関する業務など、1人が担当する業務の幅はより広くなります。

最後に、「居酒屋」です。個人で経営している小規模な店舗から、チェーン展開をしている大規模な店舗までさまざまです。店舗の規模が大きくなるほど業務は分業制になり、調理に関わる業務だけでも、飲み物を作る担当、下ごしらえをする担当、メイン調理をする担当、食器を洗う担当などに分かれて業務を行う場合もあります。勤務時間帯が深夜に及ぶこともあり、給与は他の飲食店に比べて高めの傾向にあります。

飲食店に求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • 体力・瞬発力
  • 調理に関する基本的な知識や経験

まずは、「コミュニケーション能力」です。接客を行う上で、知らない相手に話しかけることに抵抗がなかったり、ちょっとした雑談ができるといったコミュニケーション能力は欠かせません。得意とは言えなくても、人と会話することが好きであることは最低限必要ではないでしょうか。

次に、「体力・瞬発力」です。飲食店での業務は立ち仕事が多いため、足腰にも負担がかかりがちです。仕事をしていると自然と体力がついてはいくことはあるでしょうが、あまりにも疲れやすかったり、体に不安があるような場合は難しいでしょう。また、接客においては、自分の頭で考え、その場の状況に応じて臨機応変な対応ができるような瞬発力も求められます。

最後に、「調理に関する基本的な知識や経験」です。これは主に調理を担当する場合ですが、例え簡単な調理作業でも、知識や経験があるに越したことはありません。また、店舗によっては、調理経験や調理師免許の有無が採用に影響することもあります。

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飲食店の平均年収と他職種との比較

飲食店の平均年収について

DODAによると、飲食店の平均年収は300万円です。ただし、これはホール・サービススタッフの平均年収ですので、例えばキッチンで調理を担当する調理師など、資格や経験によってはこの数字よりも高くなると推測されます。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • フロント業務(宿泊施設・ホテル):289万円
  • 店長/販売スタッフ:326万円

飲食店の平均年収は、日本の平均年収422万円と比較して、122万円低くなっています。また、同じサービス業であるフロント業務(宿泊施設・ホテル)は289万円、店長/販売スタッフは326万円でした。ただし、飲食店の場合は、正社員なのかアルバイト・パートなのかといった雇用形態によって、年収は大きく変わってきます。

飲食店のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

飲食店のボーナスの有無については、企業によって差があります。正社員の場合は年2回の賞与がある場合もありますが、企業によってないこともあるなど、ボーナス事情には差があります。

昇給について

飲食店の昇給についても、企業によって事情が異なってきます。定期的な昇給のための制度を整備している企業も多いですが、企業の事情によっては昇給がほとんどない場合もあるので、一概にあるなしを断定できるわけではありません。

飲食店の年齢別平均年収推移シミュレーション

飲食店の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 187.3万円 12.9万円 33.1万円
25~29歳 244.0万円 16.7万円 43.1万円
30~34歳 281.1万円 19.3万円 49.7万円
35~39歳 308.1万円 21.1万円 54.4万円
40~44歳 332.1万円 22.8万円 58.7万円
45~49歳 351.0万円 24.1万円 62.0万円
50~54歳 365.7万円 25.1万円 64.6万円
55~59歳 360.4万円 24.7万円 63.7万円
60~64歳 270.2万円 18.5万円 47.7万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は281.1万円、うちボーナスは49.7万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が332.1万円、うちボーナスは58.7万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

飲食店と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 飲食店の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 187.3万円 263.5万円
25~29歳 244.0万円 343.3万円
30~34歳 281.1万円 395.5万円
35~39歳 308.1万円 433.4万円
40~44歳 332.1万円 467.1万円
45~49歳 351.0万円 493.8万円
50~54歳 365.7万円 514.4万円
55~59歳 360.4万円 507.0万円
60~64歳 270.2万円 380.1万円

飲食店の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は281.1万円で、日本の平均と比較すると115万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では332.1万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

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飲食店の生涯賃金シミュレーション

飲食店の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.35億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と事務職の生涯賃金を比較してみましょう。飲食店の平均年収は300万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

飲食店の生涯賃金は、1.35億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると0.55億円ほど少ないと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

ここまで、飲食店の業務内容や年収について見てきました。飲食店の年収は、日本の平均年収と比べて、決してよい金額とは言えないかもしれません。しかし、飲食店の役割は、単に食事を提供するだけにとどまらず、お客様の日々の生活を潤し、心を豊かにするという側面もあります。そんな、人々の生活になくてはならない存在として、喜びややりがいを感じる場面も多いでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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