職種研究

アニメーターの平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

アニメーターとは

アニメーターとは、アニメーションを制作する専門家で、作画と呼ばれる工程の一部を担当する者のことをいいます。また、作画の中でも、中割担当の動画マンと原画担当の原画マンの2つに分かれており、一般的に新人は動画マンから担当します。

また、アニメーターは動画マン、原画マン、そして作画監督とキャリアアップすることが可能で、アニメーターの力量により、アニメーションの出来上がり具合が大きく変わるといわれています。

アニメーターの種類について

  • 動画マン
  • 原画マン
  • 作画監督

アニメーターの種類は主に動画マン、原画マン、作画監督の3つに分類されます。全てアニメーションの作画工程を担当しており、演出と作画監督でアニメーションの方針を決め、原画マンが主要な原画を描き、動画マンが中割を描きます。最終的に作画監督がチェックをして完成となります。

アニメーターの業務内容

動画マンの業務内容は、タイムシートと原画マンが描いた原画を基にアニメーションに必要な中割を作画することです。タイムシートにはアニメーションの流れや作画監督の修正点等が記載されています。一般的に動画マンは原画マンにキャリアアップすることができます。

原画マンの業務内容は、アニメーションに必要な原画を作画することです。作画監督や演出担当とどのような原画がどのくらい必要なのか打ち合わせをした上で、絵コンテと資料を基に作画します。一般的に原画マンは、作画監督にキャリアアップすることができます。

作画監督の業務内容はアニメーションの企画、確認、調整などをおこなうことです。演出や原画マンとどのようなアニメーションにするのか方針を決定します。その後、出来上がった作画のレイアウト、演技、動き、キャラクター、統一性などを確認し、必要があれば修正依頼をします。作画監督は作監(さっかん)とも呼ばれます。

アニメーターに求められる能力について

  • 画力
  • 忍耐力

画力の中でも、特に描写力や創造的センスがアニメーターには求められます。動画マンも原画マンも絵コンテや資料、タイムシートを基に中割や原画を作画をするため、高い描写力とどのように動作するのか創造的センスが必要となります。

また、アニメーターには忍耐力も必要です。中割や原画の単価が安いため、毎日何十枚、毎月何百枚も描かなければならず、絵を繰り返し描き続ける作業が長時間にわたる傾向もあります。

アニメーターの平均年収と他職種との比較

アニメーターの平均年収について

アニメーターの平均年収はアニメーション制作者 実態調査 報告書2015によると、333万円となっています。アニメーターは一般的に年収が低いといわれていますが、その技術や働く企業によって金額に大幅な差があるようです。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収  :422万円
  • イラストレーター :309万円
  • アートディレクター:482万円

アニメーターの平均年収は、日本の平均年収422万円と比較して、89万円ほど低くなっています。また、類似職のイラストレーターは309万円で下回っているものの、人気のあるアートディレクターは482万円であることからも考えて、アニメーターの平均年収は高いとはいえないでしょう。

アニメーターのボーナス・昇給事情

ボーナスについて

企業によって異なりますが、一般的にアニメーターは正社員ではなく、契約社員、派遣社員、アルバイトまたはフリーランスとして業務委託契約を結ぶことが多く、ボーナスは支給されないことが多いです。ただし、正社員としての雇用契約ができれば、ボーナスを支給される可能性が出てきます。

昇給について

企業によって異なりますが、ボーナスと同様に、正社員として雇用契約ができれば昇給の可能性が出てきます。また、正社員でない場合でも、動画マンから原画マンに契約を変更するキャリアアップができれば、給与を上げることが出来る可能性が出てきます

アニメーターの年齢別平均年収推移シミュレーション

事務職の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 207.9万円 14.3万円 36.7万円
25~29歳 270.9万円 18.6万円 47.9万円
30~34歳 312.1万円 21.4万円 55.1万円
35~39歳 342.0万円 23.5万円 60.4万円
40~44歳 368.6万円 25.3万円 65.1万円
45~49歳 389.6万円 26.7万円 68.8万円
50~54歳 405.9万円 27.9万円 71.7万円
55~59歳 400.1万円 27.4万円 70.7万円
60~64歳 299.9万円 20.6万円 53.0万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は312万円、うちボーナスは55万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が368万円、うちボーナスは65万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

アニメーターと日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 アニメーターの平均年収 日本の平均年収
20~24歳 207.9万円 263.5万円
25~29歳 270.9万円 343.3万円
30~34歳 312.1万円 395.5万円
35~39歳 342.0万円 433.4万円
40~44歳 368.6万円 467.1万円
45~49歳 389.6万円 493.8万円
50~54歳 405.9万円 514.4万円
55~59歳 400.1万円 507.0万円
60~64歳 299.9万円 380.1万円

事務職の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると高いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は約312万円で、日本の平均と比較すると84万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では約368万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

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アニメーターの生涯賃金シミュレーション

アニメーターの平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.50億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と事務職の生涯賃金を比較してみましょう。アニメーターの平均年収は333万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

アニメーターの生涯賃金は、1億5,000万円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると4,000万円ほど少ないと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

アニメーターの業務内容・平均年収・ボーナス・昇給について紹介しました。アニメーターの業務内容は主に動画マン、原画マン、作画監督の3種類に分類され、一般的に動画マンからキャリアアップしてことが可能です。いずれにしても、画力と忍耐力の必要な仕事にはなります。

また、アニメーターの平均年収は日本の平均年収より低く、企業によって異なりますがボーナスがない可能性も高いです。ただし、どのような契約形態でも動画マン、原画マン、作画監督とキャリアップをして昇給ができる可能性はあります。アニメーターの企業選びはとても大切なことですので、平均年収を参考に少しでも有利な就職活動をしていきましょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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