企業研究

【ベンチャー企業の定義とは】就活の際に知っておくべき魅力と注意点

ベンチャー企業とは何か知っておこう

就活中に「ベンチャー企業」という言葉をよく見聞きするかもしれません。「第一志望にしている」「大企業にしようか悩んでいる」という人も少なくないはずです。それほど「ベンチャー企業」とは、学生によって魅力的に存在といっても過言ではありません。

もしかしたら、大学の友達や知人の中には、もうすでに勤務している人がいる可能性もあるでしょう。在学中に会社を企業することも珍しくない世の中ですので、学生をしながら、社長をしている人も少なからずいるはずです。

このように馴染み深い「ベンチャー企業」という言葉ですが、詳しい意味を理解している人は少ないです。ベンチャー企業の定義、魅力、働く際の注意点などご紹介します。

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ベンチャー企業の定義

まずは、ベンチャー企業の定義からみていきましょう。「若い人ばかりいる会社」「既存の枠組みとらわれていない事業を展開」などのイメージがあるかもしれません。

大まかに3つに分類して、ベンチャー企業の存在を確かにしていきます。「使い方が間違っていた」などと気づくことがあるかもしれませんので、ぜひ参考にしてみてください。

年数が浅い比較的若い会社

まず特徴としては、年数が浅い比較的若い会社であることです。とはいえ、「若い人ばかりが働いている」という意味ではありません。設立年数が浅いからこそ、若い人が集まる可能性が高いため、社長が20代・30代ということも珍しいケースではないでしょう。

具体的には、設立して約5年ぐらいの企業です。類似した言葉に「社内ベンチャー」「ベンチャーキャピタル」などがありますが、前者はそもそも法人ではなく、後者は投資会社のことですので、ベンチャー企業というワケではありません。

ここ日本では、過去に3回ものベンチャーブームがあったとされています。1970年代前半、1980年代後半、1990年代中頃とおよそ10年毎にブームが起こり、ベンチャー企業の認知度は高いと言えるでしょう。

新しいことに挑戦している

ベンチャー企業の「ベンチャー」は、英語で表記すると「Venture」です。「冒険」などを意味する言葉で、その意味どおりの事業を展開している企業だと言えるでしょう。基本的には、インターネットなどを駆使した冒険心溢れるサービスをしているような会社のことです。

就活生にとって身近なベンチャー企業を挙げると、コミュニケーションアプリでお馴染みの「LINE株式会社」、クラウドソーシングサービスを展開している「株式会社クラウドワークス」、情報キュレーションサービスの「株式会社Gunosy」などがあります。これらのような企業は、今まで日本になかった事業を展開し、たくさんの人が利用している革新的サービスをリリースしています。

大企業ではなく中小企業に近い

常にチャレンジ精神を持っているものの、大企業の場合は、新しい事業を展開しない傾向にあります。なぜなら、すでに磐石でゆるがない経営基盤を持ち、たくさんの成功体験を積み重ねているからでしょう。無理に新しいことをしなくても、経営的には問題ないのです。

ベンチャー企業の場合は、最先端の技術などを取り入れたり、挑戦することを怠りません。規模的には、中小企業に近いでしょう。しかし、中小企業の中には、大手企業のような風格を持ち、長い歴史を持つ企業やグローバル展開している会社もあるのは事実です。

ベンチャー企業のようにあまり大きくない規模だからこそ、大企業ではできないような創造性・革新性の高い仕事をしているといっても過言ではありません。

中小企業庁におけるベンチャー企業の定義

中小企業庁によると、ベンチャー企業には、いくつかの定義が定められています。起業家的であること、サービスや、製品のイノベーションをおこなっていることなどです。「起業家的資質がある企業が、製品・サービス・市場・技術のイノベーションを伴いながら、新たな事業機会を開拓すべくリソースを結集し、付加価値を創造していく」企業をベンチャー企業としています。

中小企業とベンチャー企業はよく混同されますが、はっきりとした違いがあるわけではなくさまざまな解釈があります。中小企業の中で、設立から5年ほどの比較的若い企業であること、インターネットサービスなど新しいビジネスの領域を手がけている企業などをベンチャー企業と呼ぶことが多いようです。

ベンチャー企業で働く魅力

「設立から5年程度」「新しいことに挑戦している」「中小企業的な規模感」であることが、ベンチャー企業の定義であるとわかりました。では、こうした会社に入社してどこに魅力を感じるでしょうか。勘の良い就活生は、すでに気づいているかもしれません。

一言でまとめるならば、大手企業には実現できないことが最大の魅力になるでしょう。大規模な組織は、安定しているものの、自分のやりたいことを自由に手掛けることは難しい状況だと言えます。

社会に新しい価値を生み出せる

ベンチャー企業は、経済界の「新しい風」です。数多くの中小企業や大手企業が実現できないビジネスモデルを構築し、今までにない新しい価値を社会に発信できるのが大きな魅力でしょう。「イノベーション」こそが武器だとも言えます。

例えば、「LINE株式会社」は、電話やメールでのコミュニケーションが当たり前だった日本社会に、メッセンジャーアプリをリリースしました。その使いやすさや「スタンプ」という新しいコミュニケーション、無料で電話を使用できるなど、革新的なサービスが大ヒットしたのです。

こうした事業は、既存の業界であれば、なかなか難しいことかもしれません。「電話やメール以外でのコミュニケーション」という発想は、ベンチャー企業だからこそ思いつけたものではないでしょうか。

自分の可能性を思う存分発揮できる

大手企業などでは「安定」が手に入るものの、所属する部署・任される仕事などに制限があるかもしれません。「これがやりたい」「あれがやりたい」というアイデアの実現は困難とも言えます。また、「年功序列」という風土がある企業も少なくないでしょう。

一方、ベンチャー企業の場合は、自分の意欲次第でさまざまなことに挑戦できる環境が整っています。やりたいと手を挙げれば、それを拒むことはありません。むしろ、そうした積極性を買っている傾向にあるでしょう。

「年齢が若い」「経験が浅い」といった理由で拒否されることもなく、のびのびと活躍できるはずです。もちろんその分、ひとりひとりの責任が重く、仕事量も多くなってしまうと言えるでしょう。

若くても重要な業務を任せてもらえる

ベンチャー企業の特徴として、昔ながらの年功序列を重要視していないことが挙げられます。比較的若い企業なので、従業員も若い世代が中心となっていることがほとんどです。長い歴史を持つ企業では、年齢や経験で役職や任される仕事が決まることがありますが、ベンチャー企業では実力があれば年齢や経験に関係なく、重要な業務を担当する場合もよくあります。

長く勤めていれば役職に就ける年功序列とは違い、実力主義となっているのが特徴です。個人の能力によって、業務の内容や仕事上の立場も変わります。自身のスキルや能力を評価されることとなりますので、実力があれば給与面でも優遇されるなどのメリットがあるといえるでしょう。年齢に関係なく、成果を出すことで重要な仕事を任されることになります。

実力次第で出世できる可能性が高い

ベンチャー企業では、年齢や経験に関係なく実力次第で出世できる可能性が高くなります。仕事の成果や個人の能力が重要視される傾向にあるので、実力があれば大きな仕事を任され出世することも可能です。従業員の人数も少ない企業がほとんどで、仕事で活躍できる場も大手企業よりも多くなっています。

上司が若く、自分より年下であるということも考えられます。野心的で積極的に仕事に取り組みたいという人、与えられた仕事をこなすよりも自分で仕事を創り出し挑戦していきたい人、能力を認められたい人などにとって、ベンチャー企業は働きやすい環境にあるといえるでしょう。自ら考えてすぐに行動に移せる人は、ベンチャー企業で求められる人材となっています。

会社と共に成長することができる

大手企業に勤めていると、あまりにも規模が大きいため、会社全体のことを把握することがほとんど不可能です。自分の周りでは「売り上げが好調」と騒いでいる中、会社全体の売り上げをみると昨年よりも下回っているケースも考えられます。

自分の仕事が会社に貢献できているのかも、いまいちわからないとも言えるでしょう。ベンチャー企業の場合、自分が仕事をやった分だけ会社も大きくなっていくことがわかりやすい傾向にあります。あまり大きくない規模の会社であれば、なおさら実感できるはずです。

こうした環境では、企業とともに成長していけることにやりがいを感じられるでしょう。自らの手で事業が成長していく様を間近で体感できることは、大手企業にはない醍醐味です。

企業が成長すれば収入アップが見込める

ベンチャー企業は設立してから5年以内の若い会社であることが多く、これからもさらに成長していくことが予測されます。企業が成長することにより従業員の給与も上がり、収入がアップすることも期待できます。従業員が少なく企業の売上が直接給与に影響する傾向にあるので、成長と比例して収入も大きく変化します。ベンチャー企業のなかには自社の商品やサービスが大ヒットし、急成長を遂げる会社も珍しくありません。就職活動の段階で、どの企業がどのくらい成長していくか見極めることは難しいといえます。しかし、企業の成長によって給与が大きく変化するということが、ベンチャー企業に就職するメリットのひとつです。

ベンチャー企業に就職する際の注意点

ベンチャー企業の定義と働く魅了をご紹介してきました。若い会社で、新しい大きなことにチャレンジできる環境は、毎日楽しく働けるといっても過言ではありません。とはいえ、簡単な仕事で楽して稼げるとは言えないでしょう。ベンチャー企業だからこそのデメリットがあるのは事実です。

ベンチャー企業に就職する際の注意点をご紹介します。「楽しそう」「面白そう」という気軽な気持ちで入社することは、極めて危険と言えるかもしれません。性格によっては、不向きな環境でもあるのです。

ベンチャー企業は成果がすべて

基本的にベンチャー企業は、「成果主義」と認識しておいてください。「成果主義」とは、仕事の成果において給与などが決定されるものです。つまり、「とりあえず会社に行って、なんとなく仕事してきた」という毎日では、高い給与や出世を見込めない環境と言えるでしょう。

もちろん企業によって異なる可能性はありますが、新しいビジネスモデルの場合、成功した前例がない状況です。その場合、ほおっておいても勝手に事業が成長していくことは考えにくいでしょう。そのため、「成果をあげなければ評価しない」という風土が根づいているのかもしれません。

「ノルマがない方がいい」「タスクができるだけ少ない方がいい」と考えるのであれば、ベンチャー企業には向いていないと言えます。

主体性が求められる

大企業では、業務のマニュアルが完備され、仕事量もある程度決まっている傾向にあります。そのため、ルール通りに仕事をしていけば、誰からも文句は言われない環境でしょう。ベンチャー企業の場合、そうした現場とは真逆だと言えます。決められたタスクはなく、自分から仕事を創り出す能力が求められるのです。

自由度の高さがベンチャー企業の魅力ですが、その自由さの裏側に、責任の重さがあります。もちろん、自分で責任を負うことができれば何の問題もありません。「マニュアル通りに仕事がしたい」という考えの場合、ベンチャー企業ではうまくいかない可能性も高いでしょう。そのため、成長意欲がある人やバリバリ働きたい人にオススメです。

必ず長期インターンに参加する

それなりに大きな規模のベンチャー企業であれば、インターンとして学生を受け入れている可能性があります。もしお目あての企業がインターンしているのであれば、必ずそれに参加した方が良いでしょう。

興味のある事業をしている会社でも、実際に働いてみると社風などが合わないことも考えられます。入社後は人間関係も重要になってくるので、会社に身を置きながら、職場と合う・合わないをしっかりと見極めることにしましょう。少なくともホームページなどでの情報だけで「絶対に入社したい」と判断することは避けた方が良さそうです。

インターン中、「見込みがある」と判断されたり、社員と仲良くなることにより、そのまま本採用になることもあるので、ぜひチャンスをつかみ取ってください。

ハードワークな場合がある

ベンチャー企業は従業員が少ない傾向にあり、その分一人ひとりに任される仕事の量も多くなっています。また、若い従業員が多く新しい企業のため、自由な社風であることも特徴的ですが、企業によっては、就業規則などのルールが明確でないこともあります。

就業時間は、原則として決められていますが、仕事の量が多く時間内には終わらずに残業をしなくてはならないこともあります。また、仕事の内容も多岐に渡り、一人で色々な業務をこなさなければいけない場合もあるでしょう。そうなると、休みも少なく長期の休暇が取れないという企業もあります。ベンチャー企業のすべてではありませんが、ハードワークを強いられる可能性もあるということを覚えておきましょう。

ベンチャー企業の定義を知って就活の視野を広げよう

ベンチャー企業とは、年数が浅い比較的若い会社で、新しいことに挑戦している場合がほとんどです。大企業には実現できないような創造性や革新性の高い仕事をしていることも特徴でしょう。現場では、自分の可能性を発揮でき、会社とともに成長できることにやりがいを感じられるはずです。

就職する際の注意点としては、成果を出さないと給与が上がらない「成果主義」であったり、自分で考えて行動しなければならないことを認識しておくべきでしょう。インターンをしている企業であれば、そこで職場の雰囲気などを確かめ、自身に合っているかどうかを判断してください。

いずれにせよ、「面白いことをしたい」「成長意欲に満ち溢れている」という人であれば、ベンチャー企業はうってつけです。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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