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【初任給と基本給の違い】企業選びの注意点や知っておくべき基礎知識

初任給と基本給の違いを知らないと損をする

「初任給」と「基本給」は、ともに聞き慣れた言葉かもしれませんが、それぞれの意味を正しく知っている人は意外と少ないかも知れません。似たような文字面ですが、基本的にはまったくの別物として捉えておくべき言葉です。学生時代、なるべく高い時給のバイト先を選ぶことがあるかもしれません。

それと同様に、社会人になっても給与面はとても重要なことです。自分の調査不足で「事前に言われていた金額と違う」とならないように、「初任給」、「基本給」をしっかりと理解しておきましょう。本記事では、まず初任給と基本給の違いを明確にしていきます。その後、初任給を踏まえた企業選びの注意点に触れていきましょう。それに併せて、そのほかお金に関する注意ポイントもご紹介していきます。

初任給と基本給の違い

まず初めに、初任給と基本給の違いからご説明します。一見、字面だけで意味がわかるような気がしますが、おそらくそれは間違いです。「最初にもらえる給料とその後の給料」という意味ではありません。志望する会社の求人情報に、どちらの記載もあれば問題ありませんが、片方だけの場合は注意が必要です。各々の意味をきちんと理解していなければ、なおさら後悔する可能性が高いと言えるでしょう。最初に基本給の方からご説明します。

基本給は最低限もらえる金額

給与は、「基本給」+「各種手当」で構成されることがほとんどです。各種手当は、家賃を企業側が負担する「住宅手当」、資格保有者には「資格手当」、交通費を支払う「通勤手当」など、人によって金額が異なったり、そもそも手当がないケースもあるでしょう。つまり基本給とは、給与から、先にご紹介した手当を抜いた金額のことになります。

ものすごく簡単にまとめると、最低限の給与です。基本給は、年齢・継続年数・仕事内容・経験値などで異なり、所属する企業の就業規則により決定されることが多いでしょう。また基本給に関しては、はじめに会社が提示しているとは限りません。どちらかといえば、各種手当込みで、企業によって記載の仕方も違う可能性があります。

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初任給は手当てを含んだ金額

「基本給」+「各種手当」の最初の給与が、初任給です。そのため、手当が含まれる人は基本給よりも高い金額になるでしょう。基本給は同一の人がたくさんいるかもしれませんが、初任給に限っては異なる可能性が高いのです。違う場所に住んでいるだけでも、「通勤手当」の金額が変わってくるので、「同僚なのに金額が別だ」などと嫉妬してもあまり意味がないかもしれません。

そして「初任給〇〇万円」とあっても、そっくりその給与が手取りなのではなく、税金などが引かれるので、もう少し低い金額になります。初任給を見た時は、「だいたいこれぐらいもらえる」という認識が良いかもしれません。企業によっては、「初任給〇〇万円」の内訳がわからないケースもあるでしょう。

基本給はボーナスに影響する

基本給は高い方がお得なのは、確固とした理由があります。それは、「基本給×〇ヶ月分」といった形でボーナスが支払われるケースが多いからです。例えば、同じ初任給22万円の場合、A社は「基本給20万円+諸手当2万円」、B社では「基本給16万円+諸手当6万円」だとします。そして、ボーナスは両社とも2ヶ月分出るとしましょう。

この場合、A社は「基本給20万円×2ヶ月分=40万円」、B社は「基本給16万円×2ヶ月分=32万円」となるので、ボーナスに約10万円ほど差がつきます。企業によっては、なかなか基本給が上がらない可能性も否定はできません。そのため、初任給の高さで選ぶよりも、基本給ベースで見た方が良いでしょう。

企業選びで初任給を見る際の注意点

基本給と初任給の相違点、基本給が高い方が得であることはわかりました。では、初任給しか提示されていない場合、どういった企業選びをすれば良いのでしょうか。まずは、初任給だけ見ることをやめるべきです。「お金がもっとも重要」という気持ちもわかりますが、他にも見るべきところはたくさんあるでしょう。あるいは、同じ学校卒などの先輩社員にしっかりとヒアリングすることです。それでは「初任給だけしか見ない」、「先輩社員に聞く」この2つを具体的にみていきましょう。

初任給の高さで会社を選ばない

一番危険な就活の方法は、給与だけで判断することです。「なるべく高い方が良い」と誰もが思うことですが、もしかしたらそこはブラック企業かもしれません。「この仕事内容でこの金額はおかしい」と判断できるように、会社規模・業種・職種により平均月収などを事前に調べておくと良いでしょう。

給与面ではなく、職場環境をベースに志望先を決定していく方が良いかもしれません。「転職することが当たり前」と言われている時代ですが、長く腰を据えて働く人も多いでしょう。その際、給与面も大切ですが、それと同時に会社の雰囲気や一緒に働くメンバーなども重要視すべきではないでしょうか。入社してから「ブラック体質だと気づいた」と後悔しても誰も救ってくれません。

先輩社員の話も参考にする

いくら初任給が高くても、基本給が上がることはないかもしれません。そのため、先輩社員を訪問して、「基本給はどれくらいなのか」、「昇給はあるのか」などと給与面について詳しく聞いてみましょう。きちんと答えてくれて納得のいくものであれば、後は就活生が面接するのかなどを判断するだけです。もし仮に正確な金額を答えてくれなかったら、少し疑った方が良いかもしれません。

「初任給が高いだけ」「昇給はなし」という可能性も否定できないでしょう。先輩社員がきちんと答えてくれなかった場合、別の人を探してヒアリングするようにしましょう。求人票などに「初任給」の記載しかないケースでは、その部分をとことん追求する方が正しく賢く就活できるはずです。

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初任給には手当も含まれる!基本給の違いを理解しておこう

初任給と基本給の違いは、各種手当が含まれているかどうかです。含まれている給与を「初任給」、含まれていない給与は「基本給」となり、基本給はボーナスなどに関わるので、高い方がお得だと言えるでしょう。企業選びで初任給を見る時、初任給だけで会社を判断せず、職場環境に目を向けましょう。いくら高い初任給でも、自分にフィットした現場でなければ腰を据えて働けないかもしれません。

事前に先輩社員にきっちりヒアリングしておくと後々後悔しないはずです。そして基本給・初任給以外にも、お金に関わることは、すべて把握しておくべきでしょう。残業手当のパーセンテージ、各企業が整備しているさまざまな福利厚生、退職金の有無などは重要です。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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