業界研究

建材メーカーの売上高・平均年収ランキングTOP3|職種もご紹介

建材メーカーとは?

建材メーカーとは、建築資材や住宅設備機器を研究・開発し、販売を行う企業のことを言います。建材とは建築に使う資材のことで、鉄筋構造用の資材や断熱材など幅広い種類があり、また住宅設備機器の視点からはトイレや階段の手すりなど、普段何気なく使用する住宅や施設内の部材をつくり販売するのもこの業種です。

日本には大小を含めさまざまな建材メーカーが存在し、それぞれに独自の商品をつくり競合しながら企業活動を展開しています。世界的な経済問題のために一時は低迷した建材メーカーは、現状の景気の回復を受け、近年では再び業績が回復してきています。就活生としては気になる大手建材メーカーの売上高ランキングや年収ランキング、そしてその仕事内容を探ってみましょう。

建材メーカーランキングTOP3【売上高】

建材および住宅設備機器の業界においては、平成20年以降、世界的な金融危機、円高、また個人消費の低迷などにより、新築住宅市場が低迷し業績に大きく影響しました。しかし、平成23年後頃より東日本大震災の影響もあって緩やかな回復基調となり、平成25年には景況感も回復しました。平成27年以降には新設住宅の着工戸数も増加し、堅調な伸びとなっています。そんな建材・住宅設備機器メーカーのランキングにおいてTOP3となる企業をご紹介しましょう。

1位:株式会社LIXIL

株式会社LIXILは、建築材料及び住宅設備機器業界において最大手の企業です。住宅やマンション、オフィス、商業施設などの住宅関連の建材や設備機器などを幅広く提供するLIXILグループの主要企業のひとつです。2011年にトステム株式会社、株式会社INAX、新日軽株式会社、東洋エクステリア株式会社、株式会社LIXILの国内の主要な建材・設備機器の5社を合併し株式会社LIXILとなりました。

また、2015年には製造子会社として存続していたサンウエーブ工業株式会社も吸収合併しています。国内の幅広い分野で建材、設備機器の製造やサービスを提供しており、LIXILグループとして海外への展開も積極的に行っています。「グローリエ」、「アメリカンスンダード」などのグローバルなブランドも獲得しています。Yahoo!Japanファイナンスによると、2018年3月期の売上高は1兆6,648億1,700万円です。

2位:TOTO株式会社

TOTO株式会社は、衛生陶器・住宅設備機器を製造するメーカーです。創業時の社名は「東洋陶器」で、「TOTO」はその略称です。国内のトイレ、洗面器などの衛生陶器のシェアはおよそ6割で業界第1位となっています。トイレ設備の「ウォシュレット」が有名ですが、その高い技術力を活用し、さまざまな水回りの設備を製品化し各賞を多く受賞しています。

また、バリアフリーやユニバーサルデザインへの意識が高く、関連商品を意欲的に製品化しているのも特徴です。リモデル事業にも取り組み、大建工業、YKK APの両社と提携して業態の拡大を推進しています。市場としては国内のほか米国、中国などへも積極的に進出しており、近年ではさらにアジア各国やヨーロッパへの販売を強化しています。Yahoo!Japanファイナンスによると、2018年3月期の売上高は5,923億100万円です。

3位:三和ホールディングス株式会社

三和ホールディングス株式会社は、1956年設立の「三和シヤッター工業株式会社」から2007年10月に「三和シヤッター工業株式会社」へと商号変更した建材メーカーです。米国ガレージドア・シャッターのトップブランド「オーバーヘッドドア社」や欧州第2位のドア・シャッターメーカー「ノボフェルムグループ」を買収するなど欧米のトップブランドの関連企業の買収を行いました。

業界に先駆けてグローバル化を推進しており、現在では日本・欧米・アジアの世界24カ国での事業を展開しています。製品についても多品種化への取り組みにより、競争力をより強化し、業界において高い存在感を築く企業として知られています。Yahoo!Japanファイナンスによると、2018年3月期の売上高は3,856億7,300万円です。

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建材メーカーランキングTOP3【平均年収】

このところの景気回復を受け、堅調な拡大が見られるという建材メーカーですが、就活生として気になるのは、やはりその建材メーカーの社員の年収です。実際にそのメーカーの社員がどのような待遇を受けているかは、志望する企業を選択する際の大きな基準ともなりますから、ぜひとも知っておきたい情報です。

この業界での平均収入はいったいどのくらいなのか、その実態をランキングのTOP3となる大手建材メーカーを見ながら探ってみましょう。

1位:株式会社LIXIL

大手建材メーカーの平均年収の第1位は「株式会社LIXIL」です。その額は1,195万円です。業界において最大規模の企業としては、納得のいく順位と言えるのではないでしょうか。LIXSILグループは金属製品業界という位置付けにおいて、その給料は91社中1位でもあり、国内の基本水準よりかなり高い位置にあります。

国内の企業において30代の平均年収が410万円であるのに対し、LIXILでは平均年収490万円となっており、この数字は極めて高いものです。生涯年収はおよそ3億1,144万円にのぼります。そんなLIXILですから、就職倍率も高く、50倍から60倍と言われています。LIXILを目指す就活生は、それなりの覚悟をもって挑む必要があると言えるでしょう。

2位:三和ホールディングス株式会社

第2位の三和ホールディングス株式会社の平均年収は960万円です。初任給については大学院卒が215,600円、大学卒が205,000円、また高専卒で190,200円となっています。生涯年収は3億2,147万円程度でLXILを上回っていますが、これも平均ですから、役員等への待遇の違いであると考えられます。

第2位とはいえ、国内の企業の中では高い水準です。三和ホールディングス株式会社も株式会社LIXILと同様に就職の難易度は極めて高く、また専門性を求めている傾向があります。その意味では大学や高専で関連する専門分野を専攻してきた学生には有利であると言えるでしょう。方向性を定めて、しっかりと就活にアプローチしていくといいのではないでしょうか。

3位:ホーチキ株式会社

第3位となったのがホーチキ株式会社で、平均年収は713万円となっています。名前にあまりなじみがないかもしれませんが、火災報知機メーカーで1920年に日本で初めて火災報知機を開発した企業です。現在の東京会場日動火災保険など、損害保険会社や生命保険会社などの出資により設立されました。

現在では、火災報知設備や消火設備、セキュリティシステムなどの開発、製造から販売、施工、メンテナンスなどを一手に行う、業界における大手の企業です。生涯年収は2億7,709万程度とされており、大卒初任給が20.4万円となっています。火災報知機製造というあまり目立たない製品を創る企業ですが、セキュリティシステムという観点からは、今後ますます需要が拡大する分野でもあり、成長が期待できるため就活生にとっての狙い目と言えます。

建材メーカー特有の職種

建材メーカーの職種としては、企業の規模、また業態にもよりますが、基本的に「設計・研究開発」、「施工・生産・設備」、「営業」の3つの職種があります。製品あるいは商品を開発して設計する、そして具体的な製品として作る、そして販売するというのはものづくりの企業としての基本的な流れです。ただ建材メーカーあるいは住宅設備機器メーカーとしての特性というものもありますので、この3つの職種について紹介していきましょう。

設計・研究開発

建材メーカーにおける設計・研究開発部門では、製品を生み出すための技術の研究をはじめ、商品企画、また連携する生産部門と協働することにより、既存製品の改良・改善や新製品の開発をしています。職種としてはいわゆる研究職・技術職となり、素材や製品に対する高度で専門的な知識や技術が要されるものとなります。

また、自社で生産する素材メーカー・加工メーカーでは、素材そのものの開発や生産技術の開発など、基礎的な研究を行う場合もあるでしょう。理工系の専門的な知識を持つ学生にとって狙い目の企業と言えるでしょう。また商品企画に絡むこともあるため、マーケティング知識を身につけた学生にとってもある意味では開かれた職場とも言えます。

施工・生産・設備

建材・住宅設備機器の施工・生産・設備部門は基本的に技術職で、いわゆる「ものをつくる」部門と言うことができます。設計や研究開発部門が開発・設計したものを、具体的な製品としてつくりあげていくことがこの部門の業務です。メーカーによって取り扱う製品が異なる場合はありますが、設計に基づいた建材や設備品の生産を担い、その品質管理を行い完成させることが仕事となります。

基本的に技術職ですから、関連する資格の取得なども必要となります。事前に志望する業務で取得しなければならない資格等を研究しておくと、就活が有利になる場合もあるでしょう。これらの資格を入社後に取得することも可能ですが、いまのうちに取得しておくのも効果的なアピールになるはずです。

営業

建材メーカーの営業の仕事内容は、一般的な営業と変わるものではありません。デスクでの事務作業、取引先などとのメールチェックなどはもちろんですが、重要な仕事は外回り業務です。代理店機能である特約店や製品の施工業者、また設計事務所や工務店等を回り、自社商品のPR等の営業業務を展開します。

営業という仕事は外回りも多く、時には飛び込みの営業もありますので、体力とコミュニケーション能力を求められる仕事です。またノルマもありますのでプレッシャーに負けない精神力も必要とされます。確かに大変な仕事ではありますが、契約が取れたときの達成感というものは何ものにも替え難い喜びがあります。この達成感を楽しみとして営業職を目指す人もたくさんいるのです。

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建材メーカーのランキングを就活に活かそう!

建材メーカーという業種は、扱う範囲が建築材料だけでなく、施設設備や生活周りのさまざまな資材にわたります。またその仕事も、製品技術の開発などの研究職から現場の施工や管理、自社製品を販売するための営業職と多岐にわたります。建材メーカーを目指す就活生は、自分がどのようなものを扱いたいのか、どのような仕事をしたいのかしっかり認識して、目指すべき企業を選択することが大切です。

学生時代に専攻した勉強を活用したい人もいるでしょうし、自分の実力をより有効に活かしたいと考える人もいるでしょう。目指すべき企業をしっかりと研究し、自分にあった建材メーカーを選んで就活に臨んでください。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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