業界研究

【ホテルで働くには何が必要?】求められる能力や就職事情をご紹介

ホテルで働くことに憧れる人は多い

高級感溢れる非日常の空間や華々しいイメージから、ホテルで働くことに興味を持つ人は多いでしょう。国内旅行者はもちろん、訪日外国人観光客の増加によってホテル業界は多忙を極めており、採用を拡大する企業も少なくありません。

しかし、だからといって誰でも簡単に採用されるわけではなく、就職するには業界についての理解を深めておく必要があります。ホテルで働くことに憧れを持つ人は多いものの、具体的にはどのような仕事なのか、業界全体でいかなる特徴を持っているのか、細部まで理解できている人は少ないです。

漠然としたイメージだけでは選考でつまづいたり、就職できても困る可能性が高いため、ホテルの仕事とはどのようなものなのか、理解を深めていきましょう。

ホテル業界の就職事情とは

まずはホテル業界の就職事情を知り、就職に関する基礎知識を身につけておくことが大切です。業界によって就職事情は異なり、正しく理解しておかないと選考をスムーズに進められない場合も多いです。

ホテル業界ならではの特徴を知ることが大切であり、理解を深めることで就職後の仕事のスタートにも役立ちます。ホテル業界に関して知っておきたいポイントは、大きく3つに分けられます。就職事情を正しく把握して、就活に役立てましょう。

学歴や資格は不問が多い

ホテル業界には実は多様な人材が集まっており、これは応募条件の設定が関係しています。企業による違いはありますが、多くのホテルでは応募条件として学歴や資格の有無を求めていません。無資格未経験でも挑戦可能で、学歴も高卒から専門卒、大卒まで幅広く採用しています。

新卒採用の場合は、大卒のみで採用枠が分けられていることが多く、基本的には高卒や専門卒の人と直接ライバルになるわけではありません。しかし、その他区分で採用された人も同日に入社するため、選考時に見た人数よりも、同期の数が多いということもあるでしょう。

選考に関して特別な条件は定められていませんが、調理系のスタッフに関しては、専門学校の卒業が必要な場合もあるため注意が必要です。

語学力があると有利になりやすい

無資格未経験でもチャレンジできるのがホテルの魅力ですが、能力があるなら当然それに越したことはありません。多様な能力が求められるホテルの仕事ですが、特に重宝されるのは語学力です。

英語はもちろん、その他言語も操れるとプラス評価に繋がりやすく、選考も有利に進められるでしょう。訪日外国人観光客に伴い、各ホテルでインバウンド需要は増大しています。語学力のあるスタッフが求められる時代ともいえるため、少なくとも最低限の英語は勉強しておいたほうがよいでしょう。

語学力に関する資格を持っているなら定量的にアピールしやすいですが、無資格でもコミュニケーションが取れるなら問題ありません。資格を持っていない場合は、語学をマスターしていることを別の方法でアピールすることが大切です。

業務内容が多彩

ホテルの仕事と聞いてイメージされやすいのが、フロントの仕事です。フロントの仕事はホテル業務の中心ともいえますが、他にも多彩な仕事があることは覚えておきましょう。宿泊関連だけでいっても、フロントからロビースタッフ、ドアマン、客室係、インフォメーション、コンシェルジュまで幅広くあります。

また、規模の大きいホテルなら宿泊以外の事業も展開しており、レストランのホールスタッフや宴会係という仕事もあります。ホテル運営まで考えると、開発や法人・団体営業、予約の受付や管理と業務は非常に豊富です。

部署の異動も当然あり、同じホテル内でも以前の部署とは業務内容が大幅に変わる仕事をするということも少なくありません。

関連記事
【ホテル業界徹底研究ガイド】就活に役立つ情報を一挙大公開!

ホテルで働くために必要な4つの能力

ホテルへの就職を目指すなら、求められる能力を知り、磨いておくことが大切です。多彩な業務内容があるように、求められる能力も多様であり、しっかりスキルを磨いておかなければなりません。

新卒はポテンシャル採用が基本のため、最初からすべて完璧にできる必要はありませんが、最低限の成長性は示す必要があります。ホテルで働くために必要な能力は大きく4つに分けられます。それぞれなぜ必要なのか、理由も含めて知っていきましょう。

①コミュニケーション能力

ホテルでの仕事は人と関わるのが基本のため、コミュニケーション能力は必須です。接客業の多くがそうであるように、ホテルではより高いコミュニケーション能力が求められます。コミュニケーション能力は大きく聞く力と話す力に分けられますが、ホテルで特に重要視されるのは聞く力です。

お客様が何を求めているのかを聞き、相手が望むものに合わせてサービスを提示するのが、理想的な接客といえます。ポイントは相手が望むものを引き出すという点であり、自分が思うままにサービスを提供するだけでは、自分勝手な押しつけになるため注意が必要です。

サービスは求められることを提供してこそ意味があるため、それを見極めるためにもコミュニケーション能力は必須といえるでしょう。

②マナーや気配りの心

ホテルはゴージャスな雰囲気や非日常の空間もサービスとして提供しているため、それを壊さないようマナーを身につけておかなければなりません。非日常のゴージャスな空間でも、従業員のマナーができていないと、せっかくの雰囲気も台無しになってしまいます。

ビジネスマナーを身につけるのは当然として、さらに一歩進んだ接客のマナーも身につける必要があります。また、気配りの心も重要であり、お客様の一歩先をいくサービスの提供が求められるでしょう。

人のことをよく観察し、求めているものを見抜く洞察力や、先回りして動ける行動力も必要です。求められたものを提供するだけではなく、求められる前に察して提示することが満足度に繋がるため、気配りの心も重要視されています。

③チームで働ける協調性

部署によって多少の違いはありますが、ホテルの仕事は多くの場合でチームで動くことを前提とします。フロント係のようにお客様と一対一で向き合うこともありますが、全員で情報を管理し、共有するという点ではチームでの仕事といえます。

チームで働くのが基本姿勢のため、お互いに支え合える協調性が必要です。自分勝手に行動して輪を乱してしまうと、チームに迷惑がかかり、場合によってはお客様にも迷惑をかけてしまう可能性があります。

ホテル内での仕事なら宿泊、レストラン、宴会の3つの部署に分けられることが多いですが、どの部署でも協調性は必要です。個人ではなく、ホテルとしての看板を背負っているため、チームで協力してミスなく確実な仕事をすることが求められます。

④立ち仕事も多いため体力も必要

ホテルでの仕事は立ち仕事も多く、肉体的にハードなことも少なくありません。そのため、体力は必須であり、これもどの部署でも共通していえるでしょう。例えばフロント業務なら、8時間勤務だったとして8時間ずっと立ちっぱなしということも少なくありません。

夜勤の場合はさらに長時間となり、勤務時間中ずっと立ち続けなければならないことも多いです。レストランや宴会でもこれは同じで、忙しくフロアを歩き回ったり、重たい料理や荷物を運んだりもしなければなりません。

立ち仕事に加えて力仕事も多いため、体力面の充実は意外にも重要です。疲れてくるとそれが表情にも出てしまい、接客の質が落ちやすくなるため、これを防ぐためにも体力は必須でしょう。

ホテルで働くときに覚えておきたい注意点3つ

ホテルでの仕事は魅力的に映りやすく、華やかなイメージから就職を希望する人は少なくありません。実際にイメージ通りに魅力的な部分もありますが、反面理想とは違った現実もあるため注意が必要です。

漠然としたイメージだけで就職して失敗しないためにも、ホテルでの仕事に関する注意点を把握しておくことが大切です。覚えておきたい3つの注意点を知り、ホテル業務の理想と現実の違いを正しく把握しておきましょう。

①希望する仕事ができるとは限らない

ホテルでの仕事は多岐にわたりますが、募集時は総合職のみとなっていることが多いです。つまり、採用が決定してから個人の適性によって部署の振り分けとなり、必ずしも希望する仕事ができるとは限りません。

フロント業務を希望していても、レストランに適性があると判断され、そちらに回されることもあります。また、フロント業務がある宿泊部に配属されても、ロビーや客室係といった、フロントには立たない仕事を任されることもあります。

仕事の範囲が広いため、異動によってやったことのない新鮮さを味わいやすい反面、本当にやりたいことが実現するまで時間がかかりやすい点には注意が必要です。もちろん、希望を出し続けているといつかは叶う可能性が高く、最初から希望通りの仕事ができることもあります。

②優雅なイメージとは違う地道な仕事

ホテルは外観から内装まで豪華であり、一歩踏み入れるだけで非日常の世界が広がっていることも多いです。多くの人がイメージする通り、空間自体は優雅である場合も多いですが、仕事まで優雅であるとは限りません。

多くの仕事は地道なものであり、同じ作業を繰り返すことも多々あります。例えばフロントの業務でみても、お客様の予約状況を確認し、代金の精算をおこない、鍵を渡すだけということも多いです。

お客様と話をするかどうかは相手次第な部分も多く、まったく話さない人だと必要最低限のやりとりだけをおこない、業務を進めます。他の仕事も同様であり、お客様との素敵な出会いももちろんありますが、それだけではなく、黙々とこなす仕事も多いことは理解しておきましょう。

③ホテルのグレードによって求められるものが違う

一般的にホテルで働くと考えると、ゴージャスな空間で最高のサービスを提供するとイメージする人が多いでしょう。非日常な空間で質の高いサービスを提供するのは大切なことですが、どの程度のサービスが求められるかはホテルのグレードによって異なります。

一般にイメージされるサービスが必要なのは、高級ホテル、ラグジュアリーホテル、リゾートホテルなどです。シティホテルや値段設定が少し低めのホテルだと、もう少しカジュアルな接客になることも多いです。

また、ビジネスホテルだと接客の質よりも作業の速さが求められ、いかに素早く必要最低限のサービスを提供できるかということも少なくありません。理想と現実のギャップが出やすいポイントといえるため、就職先選びの際にはホテルのグレードもチェックが必要です。

ホテルで働くなら志望先のことを正しく理解しよう

優雅な空間で高品質のサービスを提供するホテルは、華々しいイメージから憧れを持つ人が多いです。実際にイメージ通りな場合もありますが、ホテルによってどこまで該当するかは違うため注意しなければなりません。

多くの人がイメージするように高級ホテルから、もっとカジュアルなホテル、より事務的になったビジネスホテルまで、業界内でも幅は広いです。どのホテルに就職するかによっても仕事の内容や求められるものの違いは大きく、就職先はじっくり吟味しなければなりません。志

望先のことを正しく理解し、しっかり情報を得てから就職を目指すことが大切です。理想と現実のギャップを埋め、就職後に後悔することのないよう徹底した準備をして、ホテルで働く第一歩を踏み出しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ