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診療情報管理士とは
私たちが病院で治療を受けると、病状や治療内容がカルテに記録されます。診療情報管理士は、カルテの内容のチェックやカルテの管理、分析をおこなっています。
そんな診療情報管理士の仕事について、業務内容や平均年収を見ていきましょう。
診療情報管理士の業務内容
診療情報管理士の業務は、カルテのチェックや管理、登録、分析をおこなうことです。
診療情報管理士は、カルテの内容に不備や記入漏れがないかということをチェックします。カルテの内容に不備があった場合は、担当医に内容修正の依頼をすることも診療情報管理士の仕事です。
カルテを番号順にきちんと管理したり、院内でカルテを閲覧する際に貸出や返却の管理もおこないます。電子カルテの整備が進んでいる中、電子カルテのデータを管理することも診療情報管理士の仕事です。
カルテの内容を国際疾病分類にもとづいてコード化し、データ登録します。登録されたデータをさまざまな角度から分析し、病院経営や医療の質が向上するようにフィードバックすることも大切な仕事です。
診療情報管理士に求められる能力について
- 医療知識
- 正確なデータ入力
- 分析能力
- コミュニケーション能力
診療情報管理士はカルテのチェックやデータ登録をおこないます。カルテの内容に不備がないかをチェックしたり、カルテを国際疾病分類にもとづいてデータ登録するためには、医療知識がなければ成り立ちません。医療は日々進歩していきますので、常に学ぶ気持ちが必要です。
診療情報管理士は、毎日大量のカルテをデータ登録する必要があります。データ登録を間違ってしまうと、正確な分析ができないため、正確なデータ入力が求められます。
登録されたデータは、適切に分析されなければただの記録にすぎません。データを分析し、分析した内容から改善点を見つけ出す分析能力も重要です。
診療情報管理士はカルテのチェックや管理をおこなうため、ひとりで作業するイメージがあります。しかし、カルテを修正してもらったり分析内容から治療のフィードバックをおこなったりと、医療関係者とのコミュニケーションは必要不可欠です。業務を円滑に進めるためにも、コミュニケーション能力が求められます。
診療情報管理士の平均年収と他職種との比較
診療情報管理士の平均年収について
転職会議によると、診療情報管理士の平均年収は352万円です。一般的な水準と比べると、決して高いわけではありません。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均収入:422万円
- 医療事務:277万円
- 臨床検査士:380万円
上記の通り診療情報管理士の平均年収は352万円となっており、日本の平均年収422万円と比較すると70万円少ない金額です。他の類似職と比較すると、医療事務は277万円、臨床検査士は380万円です。
診療情報管理士のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
勤務先によって異なります。また、雇用形態によっても異なります。多くの会社では年2回の賞与がある場合が多いですが、会社によっては賞与がない場合もあるなど、ボーナス事情には差があります。
昇給について
ボーナス同様、勤務先、あるいは雇用形態によって異なります。同じ勤務先に長く勤務して実績を積んでいけば、昇給の可能性も高くなります。しかし、会社によっては昇給がほとんどない場合もあるので、一概に昇給の有無や額を断定できません。
診療情報管理士の年齢別平均年収推移シミュレーション
診療情報管理士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 224.2万円 | 15.4万円 | 39.6万円 |
25~29歳 | 292.0万円 | 20.0万円 | 51.6万円 |
30~34歳 | 336.4万円 | 23.1万円 | 59.4万円 |
35~39歳 | 368.7万円 | 25.3万円 | 65.1万円 |
40~44歳 | 397.4万円 | 27.3万円 | 70.2万円 |
45~49歳 | 420.1万円 | 28.8万円 | 74.2万円 |
50~54歳 | 437.6万円 | 30.0万円 | 77.3万円 |
55~59歳 | 431.3万円 | 29.6万円 | 76.2万円 |
60~64歳 | 323.3万円 | 22.2万円 | 57.1万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は336.4万円、うちボーナスは59.4万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が397.4万円、うちボーナスは70.2万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。
診療情報管理士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 診療情報管理士の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 224.2万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 292.0万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 336.4万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 368.7万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 397.4万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 420.1万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 437.6万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 431.3万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 323.3万円 | 380.1万円 |
診療情報管理士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いといえるでしょう。30~34歳の平均年収は336.4万円で、日本の平均と比較すると59.1万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では397.4万円の予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。
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診療情報管理士の生涯賃金シミュレーション
診療情報管理士の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 1.62億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と診療情報管理士の生涯賃金を比較してみましょう。診療情報管理士の平均年収は352万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
診療情報管理士の生涯賃金は、1.62億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると2,800万円ほど少ないと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。
まとめ
診療情報管理士の平均年収は約352万円で、日本の平均年収と比較するとやや低い水準にあります。
診療情報管理士は、カルテを正確に読み取る医療知識が求められ、常に新しいことを学んでいく必要があります。また、カルテの修正を担当医に依頼したりデータ分析の結果をフィードバックしたりと、コミュニケーション能力も求められる仕事だといえます。
データを分析し、データから改善点を読み取ることが診療情報管理士のやりがいです。自分が分析したデータをもとに、病院経営や治療の質が向上するということは、多くの患者を助けることにつながる、とてもやりがいのある仕事だといえます。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。