職種研究

ホテルマンの平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

ホテルマンとは

ホテルでお客様をご案内しサービスを提供する従業員には、さまざまな種類があります。最も有名でわかりやすい職種はフロントデスクのスタッフです。これ以外にも、ハウスキーパー、オペレーションスタッフ、コンシェルジュスタッフなど、さまざまな種類の職種があります。これらのスタッフの種類と業務内容について、さらに年収事情について確認していきましょう。

ホテルマンの種類について

  • フロントデスク
  • ハウスキーパー
  • オペレーションスタッフ
  • コンシェルジェスタッフ

ホテルの仕事の種類は、お客様からのさまざまな要望に丁寧に応えるために、それぞれの場所と部門に専門のスタッフが配置されています。主な種類としては、上記4つが挙げられるでしょう。

ホテルマンの業務内容

フロントデスクは、ホテルで最初にお客様に会うスタッフです。チェックインやチェックアウトをはじめ、幅広い仕事をこなします。

ハウスキーパーは、部屋の清掃とベッドメイキングをおこないます。足りない備品の補充なども担当し、ときにはホテル館内全体の清掃も担当します。

オペレーションスタッフは、ホテルにより扱いは異なりますが、室内の電球交換をはじめとするメンテナンス部門を担当します。

コンシェルジュスタッフは、お客様一人ひとりの要望に専門的に対応するスタッフです。通常はある程度の経験を積んだホテルマンが就くことのできる仕事です。

ホテルマンに求められる能力について

  • 接客
  • 責任感
  • 語学

ホテルで勤務するさいに求められる能力は、「接客」と「責任感」、そして「語学」の能力です。

ホテルの仕事は、どの種類の職種であれ何らかの形でお客様と接することになるので、背客力は必須と言えるでしょう。お客様に気持ち良く滞在してもらうためのコミュニケーションや対応力が求められます。

責任感も、重要な能力です。ホテルの仕事は、期限内までにやり遂げなければならない仕事が多いです。お客様にとってベストなサービスを提供するために時間に追われながらも責任感をもって仕事を完遂することが求められます。

最後に、語学スキルはやはり不可欠でしょう。主に英語が使えるかどうかを意味しますが、外国人のお客様にも気持ち良く滞在してもらえるように、最低限の接客用の言葉を学習することが求められます。

ホテルマンの平均年収と他職種との比較

ホテルマンの平均年収について

ホテルの平均年収は、「はたらいく」によると、251万円です。正社員かアルバイトによっても変わってきますが、おおむねこの程度となっています。

他の職種・平均との比較

日本の年収である422万円と比べると、ホテルマンの年収は低いことがわかります。転職会議によると、類似業種である清掃スタッフ(ハウスキーパー)は266万円ですので、これと比べても低いことがわかります。

ホテルマンのボーナス・昇給事情

ボーナスについて

ホテルのボーナスは、ある場合とない場合があり断言はできませんが、勤務している企業が外資系ホテルなのか日本のホテルなのか、正社員なのかアルバイトなのかといった条件によっても異なります。

昇給について

外資系ホテルは一般的に出世が早いようです。実力があれば35歳程度で副支配人という話もあります。一方で、日本企業では年功序列で昇給があることが多いようです。一概にはいえませんが、スキルと経験によって年収を上げていくことは十分可能だと考えられます。

ホテルマンの年齢別平均年収推移シミュレーション

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 156.7万円 10.8万円 27.7万円
25~29歳 204.2万円 14.0万円 36.1万円
30~34歳 235.2万円 16.1万円 41.6万円
35~39歳 257.8万円 17.7万円 45.5万円
40~44歳 277.8万円 19.1万円 49.1万円
45~49歳 293.7万円 20.2万円 51.9万円
50~54歳 306.0万円 21.0万円 54.1万円
55~59歳 301.5万円 20.7万円 53.3万円
60~64歳 226.1万円 15.5万円 39.9万円

ホテルの年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は235万円、うちボーナスは41万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が277万円、うちボーナスは49万円になると予測されます。

ホテルマンと日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 ホテルマンの平均年収 日本の平均年収
20~24歳 156.7万円 263.5万円
25~29歳 204.2万円 343.3万円
30~34歳 235.2万円 395.5万円
35~39歳 257.8万円 433.4万円
40~44歳 277.8万円 467.1万円
45~49歳 293.7万円 493.8万円
50~54歳 306.0万円 514.4万円
55~59歳 301.5万円 507.0万円
60~64歳 226.1万円 380.1万円

ホテルの平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は235万円で、日本の平均と比較すると187万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では277万円の予測です。

ホテルマンの生涯賃金シミュレーション

  ホテルマンの平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.13億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金とホテルの生涯賃金を比較してみましょう。ホテルの平均年収は251万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

ホテルの生涯賃金は、1.13億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると0.77億円ほど少ないと推測されます。

まとめ

ホテルの仕事は、フロントデスクだけでなくハウスキーパーや、オペレーションスタッフ、さらにはコンシェルジュのスタッフなどに分かれています。ホテル全体の業務を分担することで、お客様にいつでも最適なサービスを提供することを目指しているわけです。そのため、働いているスタッフのなかには深夜勤務や、長時間の勤務が求められることもあり、体力的には厳しい側面もあります。

しかし、お客様にサービスを提供し満足して帰ってもらえることの充実感は、やはりこの仕事ならではのやりがいであると言えるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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