目次
歯科医師とは
歯科大学や歯科学部に通う就活生にとって、歯科医師というのは志望する進路の一つとなっていることが多いことでしょう。実際に就職するにあたっては、「歯科医師として求められる能力は何なのか」「残業時間がどれぐらいか」「年収はどれぐらいもらえるのか」などは把握しておくべき事項です。
この記事では、歯科医師の業務内容、歯科医師として求められる能力や平均年収、賞与について述べていきます。歯科医師として働くことをより具体的にイメージできるようにしておきましょう。
歯科医師の業務内容
歯科医師の仕事は、歯の治療、予防を通じて全身の健康を取り戻し、維持することです。歯科医師の仕事というと、虫歯や歯周病の治療をイメージする人が多いでしょう。歯科医師の仕事の中心そういった業務です。
ただし、このほかにも歯科医師の業務はたくさん存在します。歯並びを改善するためにおこなう歯科矯正や、美しく健康的な歯にする審美歯科治療、人口の歯を作るインプラント治療などが業務として挙げられます。歯科医師の仕事は、単なる虫歯治療だけではなく、口内環境の改善を包括的におこなうことなのです。
歯科医師に求められる能力について
- 手先の器用さ
- コミュニケーション能力
- 高い倫理観
歯科医師にとってまず必要となるが、手先の器用さです。口の中という狭い空間の中で、さまざまな器具を用いて治療を行います。失敗の許されない治療ですので、緻密な作業を行うことの出来る力が求められるのです。
高いコミュニケーション能力も必要です。今日歯科医院の数が増えている中で、患者に選ばれるには技術だけでなく歯科医師の人柄も重要になります。患者の気持ちに寄り添い、ニーズを汲み取って治療に活かせるコミュニケーション力が必要とされるのです。
最後に、歯科医師として高い倫理観も求められます。患者は全幅の信頼を歯科医師に置いて、口を開き、治療を受けるのです。患者が安心・信頼して治療を受けることの出来るよう、歯科医師は高い倫理観を持ち合わせていることが必要になります。
歯科医師の平均年収と他職種との比較
ここまで歯科医師の業務内容と求められる能力について解説してきました。ここからは歯科医師の平均年収を他職種と比較しながら見ていきます。「思っていたより給料がずっと少ない」などギャップが生じてしまわないように、今のうちに年収について把握しておきましょう。
歯科医師の平均年収について
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、平成28年度における歯科医師の平均年収は700万円程度となっています。歯科医師の年収は勤務医か開業医かによって大きく異なることが一般的であり、開業医のほうが年収は高い傾向にあります。
他の職種・平均との比較
- 歯科衛生士:平均年収
- 歯科技工士:平均年収
- 医師:1240万円
- 日本の平均:422万
歯科衛生士の年収は、日本の平均年収422万と比較して、約300万程度高くなっています。また類似職の歯科衛生士で350万、歯科技工士で450万程度であることから考えると、歯科医師は歯科というジャンルの中だけでなく、日本の中においても高年収だということがわかります。
歯科医師のボーナス・昇給事情
歯科医師の平均年収について、他の職種と比較しながら紹介してきました。歯科医師の平均年収は日本の平均年収を大きく上回っており、日本の中でも年収が高い部類に入る職種だと言えるでしょう。では、歯科医師のボーナス・昇給事情はどのようになっているのでしょうか。
ボーナスについて
歯科医師は、一般的に多くの企業と同様にボーナスの支給があります。実際の支給の有無や支給額は病院の経営状態によって異なるため一概には言えませんが、平均して年間50万程度のボーナスの支給があると言われています。
昇給について
歯科医師は多くの場合、勤務年数に応じて昇給が行われることが一般的です。他の業界や企業においても同様ですが、昇給は企業業績と個人の貢献度、期待度を勘案しておこなわれるもので、勤務先によって事情は異なります。
歯科医師の年齢別平均年収推移シミュレーション
歯科医師の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 437.1万円 | 30.0万円 | 77.2万円 |
25~29歳 | 569.4万円 | 39.1万円 | 100.6万円 |
30~34歳 | 656.0万円 | 45.0万円 | 115.9万円 |
35~39歳 | 718.9万円 | 49.3万円 | 127.0万円 |
40~44歳 | 774.8万円 | 53.2万円 | 136.9万円 |
45~49歳 | 819.1万円 | 56.2万円 | 144.7万円 |
50~54歳 | 853.3万円 | 58.5万円 | 150.8万円 |
55~59歳 | 841.0万円 | 57.7万円 | 148.6万円 |
60~64歳 | 630.4万円 | 43.3万円 | 111.4万円 |
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は656.0万円、うちボーナスは115.9万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が774.8万円、うちボーナスは136.9万円になると予測されます。
歯科医師と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 歯科医師の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 437.1万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 569.4万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 656.0万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 718.9万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 774.8万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 819.1万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 853.3万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 841.0万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 630.4万円 | 380.1万円 |
歯科医師の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると高いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は656.0万円で、日本の平均と比較すると260万円ほど高くなると推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
歯科医師の生涯賃金シミュレーション
歯科医師の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 3.15億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と歯科医師の生涯賃金を比較してみましょう。歯科医師の平均年収は700万円程度で、一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
歯科医師の生涯賃金は、3.15億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると1.3億円ほど多いと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
まとめ
ここまで歯科医師について、その業務内容から求められる能力、平均年収、ボーナス、昇給の有無まで解説してきました。
歯科医師は勤務医か、開業医かによっても年収が大きく変わってきますが、日本の平均年収を大幅に上回っており、総じて高給な仕事だということができます。もちろん、歯科医師を志す人は給料でなはなく仕事におけるやりがいを理由に歯科医師を志望することでしょう。
平均年収が高いということは、相応に仕事はハードなものになるものです。歯科医師は働き出してからも日々学ばなければならないことも多く、受け身な姿勢で続けていると、辛く感じてしまうことも多いかもしれません。高い志と向上心を持って業務に励み、キャリアを切り拓いていくようにしましょう。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。