業界研究

【最新版】お菓子メーカー総まとめ|主要企業20選と選考の注意点

目次

  1. お菓子メーカーは早い動き出しがカギ! 人気だからこそ視野を広げて探してみよう
  2. 概要を知ろう! お菓子メーカーってどんな企業?
  3. お菓子メーカーは2種類に分かれる
  4. 全国展開しているお菓子メーカー企業一覧20選
  5. 視野を広く持とう! お菓子メーカーの地方企業一覧5選
  6. お菓子メーカーのおもな6つの職種
  7. お菓子メーカーで働くために必要な6つの準備
  8. 就活生に聞いた! お菓子メーカーの選考で苦労したこと
  9. お菓子メーカーの就活で気を付けたい重要なポイント4選
  10. お菓子メーカーの就活は気になる企業を見つけることからはじめよう

お菓子メーカーは早い動き出しがカギ! 人気だからこそ視野を広げて探してみよう

お菓子メーカーは毎年多くの人気を集めるため、選考への参加を考えているならなるべく早く行動に移すことが大切です。また選考の倍率が高くなる業界なので「お菓子メーカーなら絶対にここ!」と志望企業を絞ってしまわずに、地方企業も検討するなど、視野を広げてみることをおすすめします。

今回は、お菓子メーカーの概要・企業一覧・必要な準備などについて情報をまとめました。お菓子メーカーに就職したいと考えている人は、まずこの記事を読み、企業について理解を深めてみましょう。

概要を知ろう! お菓子メーカーってどんな企業?

お菓子メーカーの概要

まずは、お菓子メーカーがどのような企業なのか知るために、用語の定義やこれからの課題点などについて解説します。

これらを理解することで業界研究が進み、お菓子メーカーへの就職を考えるにあたって必要な知識が身に付きますよ。

定義:お菓子の企画・製造・販売などをおこなう企業

お菓子メーカーとは、お菓子の企画を立ち上げてから製造・販売までをおこなう企業です。お菓子業界に属する企業の一種であり、製造業に含まれます。基本的に、以下のような流れに沿ってお菓子を売り出しているので参考にしてくださいね。

有名なお菓子を取り扱うお菓子メーカーも多いので、全体的に企業の知名度が高いのが特徴です。例年多くの就活生が名の知れた企業を志望するため、結果的に内定を得る難易度が高い業界といわれています。

現状・動向:健康意識の向上

健康を意識した商品が多く販売されていることが、お菓子メーカーにおけるトレンドの一つです。安全性や機能性を示す機能性表示食品のお菓子が各メーカーから販売されていることからも、その傾向がうかがえます。

「お菓子を食べながら健康な食生活を目指したい」という消費者のニーズに応えながら、各企業の商品の差別化を図ることがおもな狙いです

お菓子メーカーの仕事には、「おいしいお菓子を消費者に届ける」という役割だけでなく、「消費者の健康をサポートする」という役割があることも忘れないようにしましょう。

課題点:少子高齢化による需要の低下

現在の日本は少子高齢化が進んでおり、お菓子を手に取る機会が多い子どもや若年層が減少しています。人口減少による市場そのものの縮小と、お菓子の需要低下の2つが懸念されているため、子ども以外のターゲット層を取り込むために、業界全体が下記のような意識転換を始めるタイミングであると言って良いでしょう。

お菓子メーカーの魅力的な面だけでなく、業界全体や市場の課題点をよく理解し研究をしておくと、志望動機や自己PRにも深みを持たせることができます。

今後の展望:海外への事業拡大

人口が低下している日本国内の市場だけでは売り上げを大幅に伸ばすことは難しいため、海外の市場を拡大することが見込まれています

その際は、海外の消費者の好みやその国独自の食文化にマッチした味・デザインになるよう考慮することが必要になってきます。

これからお菓子メーカーが競合他社との競争に勝つためには、上記をはじめとするグローバルな事業展開を視野に入れることが求められます。

お菓子メーカーは2種類に分かれる

お菓子メーカーの種類

お菓子メーカーには、取り扱っている商品の特徴ごとに2つの種類が存在します。大手企業を含む「全国展開しているお菓子を取り扱う企業」と、お土産などを取り扱うことで「地域活性化にも貢献している地方企業」です。

お菓子メーカーについて調べると全国展開している企業の情報がよく出てきますが、選考通過の確率を高めるためにも、地方企業についても情報を得ることをおすすめします。

全国展開しているお菓子を取り扱う企業

お菓子といえば、全国各地で購入できる著名なお菓子をイメージする人も多いのではないでしょうか。こういった商品を扱う企業は、お菓子メーカーを語るうえで外せません。

カルビーロッテなどの大手企業をはじめ、企業名そのものの認知度が高いところもポイントです。そのため就活でも激戦になる可能性が高いので、早いうちからしっかりと準備を進めておくことが求められます。

地域活性化にも貢献している地方企業

お菓子メーカーを検討する際に意外と見落としがちなのが、お土産などをメインに取り扱う地方企業です。その地域の特産品を使用した商品を企画・開発します。旅先で「ご当地○○」と銘打った商品を買って帰った人もいるのではないでしょうか。

こういった企業は本社が地方に存在することが多く、場合によっては入社にあたって引っ越しが必要になることがあります。

なお、地方企業も多くの学生から人気を得ていることは変わらないので、ライバルに差をつけられるような準備や対策が必要不可欠です。

特産品を販売することで、該当する地域を盛り上げる手助けができるところも大きな魅力です。地域活性化や地方創生に興味がある人に適していると言えるので、選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

全国展開しているお菓子メーカー企業一覧20選

お菓子メーカーに関する知識がある程度身に付いたら、次は具体的な企業について調べてみましょう。ここでは、全国展開している企業を20個厳選しました。

大手企業だけでなく、高い知名度を誇る商品を売り出す中小企業も含んでいるので、気になる企業を見つけてみてくださいね。内容を確認することで、各企業の特徴が理解できますよ。

①カルビー

カルビーは、国民的なスナック菓子を多く販売している企業です。「フルグラ」なども人気商品の一つであり、シリアル事業にも力を入れています。

1970年代からアメリカに進出するなど、世界への事業展開の歴史も深く、韓国・中国・オーストラリア・イギリスなど数多くの国で質の高い商品を販売していますよ。とくに、「ハニーバターチップ」は韓国で大ヒットを記録した人気商品です。

②ロッテ

ロッテは、チョコレート、ガム、アイスなどをはじめとした、幅広い商品展開が特徴的な企業です。このほかに、「うるアップコラーゲンパウダー」などの健康食品や、「ホカロン」などの健康雑貨も手掛けています。

ロッテ ミライチャレンジ2048」という目標を立てて、全社的にサステナビリティ活動に取り組んでいるところもポイントですよ。

③明治ホールディングス

明治ホールディングスはお菓子事業だけでなく、牛乳やヨーグルトをはじめとしたそのほかの食品事業や、ワクチンなどの医薬品事業でも大きな存在感を示している企業です。

設立年は2009年となっていますが、前身となる東京菓子は1916年に誕生しており、日本のお菓子メーカーのなかでは非常に長い歴史を持っていることがわかります

④森永製菓

森永製菓は、「ダース」「小枝」のチョコレート菓子、「ホワイトムーン」「ミニエンゼルパイ」のビスケット菓子、「おっとっと」「ポテロング」のスナック菓子など、全国的に有名な商品の数が多いことで知られている企業です。

inゼリー」「おいしい青汁」など、健康・美容の商品展開も充実しており、日本のお菓子メーカーにおける事業の可能性を広げています

⑤江崎グリコ

大阪府に本社があることが、江崎グリコと競合他社との大きな違いです。「アーモンド効果」「カフェオーレ」などの飲料、カレールーをはじめとした加工食品などでも有名な企業でもあります。

千葉県・埼玉県・兵庫県と複数のエリアで工場見学を実施していることでも知られており、連日多くの来場者が見学に訪れていますよ。企業ミュージアムも開館しており、学びについて積極的な姿勢を見せる企業の一つです。

⑥ブルボン

ブルボンは、新潟県に本社を構えていることが特徴的です。関東大震災によって、地方へのお菓子の提供が止まってしまったことをきっかけに前身の企業が設立されました

チョコレート、ビスケット、グミなどの人気商品だけでなく、ミネラルウォーターや保存食品なども販売しています。社内全体で健康経営に力を入れており、従業員の働きやすさにも配慮している企業です。

⑦不二家

国民的キャラクター・ペコちゃんでも有名な不二家は、ケーキやそのほかの洋菓子を実店舗における商品展開のメインにしています。そのほかにも「カントリーマアム」「ネクター」などをはじめとした市販のお菓子や飲料にも人気ブランドが多数存在しているため、商品展開の幅が広いことがわかりますね。

不二家レストラン」という飲食店の経営もおこなっており、お菓子メーカーの枠にとらわれない事業展開をみせています。

⑧湖池屋

湖池屋は、スナック菓子の人気商品が多く存在していることが大きな特徴です。とくに「ポテトチップス」は量産化を果たした国内初のポテトチップスであり、国産のジャガイモを100%使用しているところも魅力の一つとなっています。

ほかにも展開している事業はありますが、スナック菓子という一つのジャンルに情熱をかけているお菓子メーカーだといえますね。

⑨亀田製菓

亀田製菓は、米菓をメイン商品として取り扱っているお菓子メーカーです。米菓の国内シェアは約30%を記録しており、多くのロングセラー商品を世に送り届けています。

健康意識を高められるようなお菓子に注目が集まる現状において、グルテンフリーの米菓を主要事業とする亀田製菓は時代に沿った企業の一つとなります。ちなみに、おかゆや長期保存食も取扱商品の一種ですよ。

⑩シャトレーゼホールディングス

シャトレーゼホールディングスは、ケーキ・洋菓子・アイス・和菓子などバラエティ豊かなお菓子を販売している、実店舗ありのお菓子メーカーです。糖質カット商品・アレルギー対応商品も充実しており、より多くの消費者においしいお菓子を届けたいという姿勢がうかがえますね。

現在はホテル事業やゴルフ事業も手掛けていて、お菓子の製造や販売のみにこだわらない事業展開を見せています。

⑪UHA味覚糖

UHA味覚糖のお菓子は、キャンディ・グミ・ラムネなどがメインであり、サプリや栄養補助食品も販売しています。UHA味覚糖のUHAが「ユニーク・ヒューマン・アドベンチャー」を意味するように、ユニークなアイデアを活かした商品が特徴的ですよ。

安全に食べられる食品づくりを目指すため、開発・製造・販売などの各プロセスごとに品質保証体制を取っているところもポイントですね。

⑫寿スピリッツ

寿スピリッツは、日常的に食べるお菓子というよりも、ギフトに適したお菓子を展開している企業です。お土産として使える地域性の高いお菓子を複数の地域で販売しているため、全国展開している企業の一つとして紹介します

記念日・誕生日のお祝いやお中元・お歳暮などで使えるお菓子も多いので、高級路線のお菓子メーカーに興味関心がある人に適しているでしょう。

⑬モロゾフ

モロゾフは、材料にこだわった洋菓子事業をメインに経営をおこなうお菓子メーカーです。人への贈り物や自分へのご褒美として購入する消費者も多く、パッケージも手が込んでいます。

バレンタインデーにチョコレートを贈る文化もモロゾフが発祥といわれており、イベントでの需要が高いメーカーであることも特徴的です。カンボジア、中国、香港などのアジア各国において海外展開も実施していますよ。

⑭ギンビス

ギンビスは、知名度が高いビスケット菓子を主軸に商品を展開している企業です。焼菓子に力を入れていることを公言しており、温度や時間には大きなこだわりを持ってきました。また、楽しんで食べてもらえるような見た目のお菓子を作ることも信念の一つです。

ほかのお菓子メーカーと比べると従業員数が少なめであるため、そういった規模感の企業を希望する人にとっては最適ですね。

⑮井村屋グループ

創業が1896年である井村屋グループは、国内のお菓子メーカーのなかでも老舗企業の一つであると知られています

メイン事業である菓子事業で、小豆を使用したお菓子を多く売り出しているところが他社との相違点ですね。お菓子以外だと「ゆであずき」「つぶあん」なども販売しており、小豆の魅力を伝える活動にも全社的に取り組んでいます。

⑯中村屋

中村屋は、パン屋として創業してから規模を拡大してきたお菓子メーカーです。カレーが有名な企業でもあるので、そちらの技術を活かした「新宿カリーあられ」なども人気を集めていますよ。

お菓子以外だと中華まんやレトルトカレーなどもヒット商品となっているため、独自のブランド力を持った商品展開を繰り広げる企業に魅力を感じる人におすすめします。

⑰カバヤ食品

カバヤ食品は、本社を地方に置きながら全国展開のロングセラー商品を多数販売している企業です。アクセサリーなどがおまけに入っている「セボンスター」も、カバヤ食品が手掛けるヒット商品の一つですよ。

工場が岡山県と茨城県にあり、自然の恵みにあふれた環境のなかで商品の生産をおこなっています。その影響力をよく理解したうえで、環境保全活動に力を入れている企業姿勢にも注目したいですね。

⑱東ハト

東ハトは、「キャラメルコーン」「暴君ハバネロ」「ポテコ」などをはじめとしたスナック菓子の種類が豊富なお菓子メーカーです

商品を見た際、オリジナルキャラクターを使用したかわいらしいパッケージが多いことも魅力的ですね。また、アンパンマンやクレヨンしんちゃんなど、有名なアニメ作品を用いた商品展開が多く見られるところも他社との違いとして挙げられます。

⑲東京カリント

東京カリントは、高品質かつ種類豊富なかりんとうを手掛ける老舗企業です。昔ながらのかりんとうだけでなく、抹茶やココアをはじめとしたさまざまな味を販売しており、若い世代にもかりんとうの文化を広めようとしています。

世界最大級のかりんとうを作ることでギネス世界記録に認定されたこともあるため、かりんとうに対して熱心に取り組んでいることが伝わってきますね。

⑳カンロ

カンロは、キャンディ・のど飴・グミをメインに売上を伸ばしてきたお菓子メーカーです。数多く存在する商品ラインナップのなかでも、「カンロ飴」は60年以上の歴史を持つロングセラーであり、しょうゆを活かした甘さが口いっぱいに広がりますよ。

糖が本来持つ価値を多くの人々に届けることを大切にしつつ、よりおいしい飴が作れるように日々研究を重ねています。

視野を広く持とう! お菓子メーカーの地方企業一覧5選

この段落では、全国展開していないお土産をメインに販売している地方企業のお菓子メーカーを5つ紹介します。これまで全国展開のお菓子メーカーのみを調べていて、地方の企業を視野に入れていなかった人も、該当企業には具体的にどんな魅力があるのか詳しく見ていきましょう。企業の情報を知ることで、自分の就活の可能性が広がりますよ。

①石屋製菓・石屋商事

石屋製菓・石屋商事は、北海道土産の代表格である「白い恋人」を販売している企業です。「白い恋人ロールケーキ」「白い恋人ホワイトチョコレートプリン」など関連商品も多く誕生し、一大ブランドを築きつつあります。

石屋商事では、北海道の観光名所にもなっているエンタメ施設「白い恋人パーク」の運営もおこなっているので、観光業に携わってみたい人にも適しているでしょう。

②菓匠三全

菓匠三全は、仙台のお土産「萩の月」を売り出しているお菓子メーカーです。脱酸素剤・エージレスの技術を活用することで常温保管を実現したことでも知られていますよ

「萩の月」以外の商品にも力を入れており、手掛けているお菓子は和・洋含めて約100種類にもおよびます。地元の人々に愛されながら、さらに新たな味を求める向上心も忘れない企業です。

③豊島屋

鳩サブレー」が大きな人気を集めている豊島屋は鎌倉をメインに店舗展開している企業です。ほかにも鎌倉ならではのお菓子を取りそろえており、連日観光客で賑わっています

「鳩サブレー」のパッケージに登場する鳩のキャラクターはデザイン的にも人気を得ており、本店のみでしか購入できないオリジナルグッズが多く販売されています。お菓子にとどまらない商品展開の自由さが特徴的ですね。

④にしき堂

にしき堂は、銘菓・もみじ饅頭を生産している広島県の企業です。糖質を50%抑えた「もみじ饅頭Light(ライト)」や季節のフルーツなどを加工した限定フレーバーも売り出しており、より多くのニーズに刺さるようなアイデアを考案していますよ。

広島銘菓としてオタフクソースの原料を活かした「新・デーツ物語」や、もみじ型のひとくちカステラ「もみじやき」といったもみじ饅頭以外のラインナップも豊富です。

⑤フジバンビ

フジバンビは、熊本県を代表するお菓子メーカーです。かつてはかりんとうをメインにお菓子を生産していましたが、今までになかったお菓子を作ろうと努力した結果、1987年にできあがったのが「黒糖ドーナツ棒」でした。

沖縄県で作られた黒糖や国産小麦、植物油の三大原料を使って、おいしくて安全なお菓子を作っている企業です

お菓子メーカーのおもな6つの職種

一口にお菓子メーカーといっても、配属される部署によっては担当する業務内容が大きく変わります。

ここでは、お菓子メーカーの具体的な職種を6つピックアップして紹介するので、自分はどんな仕事に興味が持てるのかよく考えてみましょう。実際に存在する職種を知ることで、お菓子メーカーで働くイメージがつかめてきますよ。

①企画職:商品の企画をする

新商品の企画を立ち上げたり、既存商品のリニューアルをおこなったりすることが企画職の業務です。製造した商品をどう売り出していくか検討する、マーケティングの業務を任されることもあります

上記のスキルを持った人は、大ヒット商品を生み出すポテンシャルを秘めている可能性が高いですよ。日常的に「こんなお菓子があれば売れるのではないか」と想像することが多い人は、企画職を目指してみてはいかがでしょうか。

企画職に興味関心を持ったなら、この記事にも目を通してみてください。

②開発職:商品を実際に開発し生み出す

開発職は、企画職と情報を連携させながら、新商品やリニューアル商品の開発を実施する職種です。「研究職」と呼ばれることもあり、専門的な知識を持つ理系学生のみを募集対象にするケースも少なくありません。

目標とする味や形状がすぐに完成するわけではなく、場合によっては商品開発に何年もの時間がかかることもあります。そのため、細かな微調整などを繰り返しながら少しずつゴールを目指す忍耐強さも大切です。

開発職の詳細を知りたいなら、こちらの記事も参考にしてくださいね。

③製造職:商品の製造と品質の管理

お菓子をより多くの消費者に届けるためには、大量の商品を製造するための人的リソースが必要です。製造職は、企画・開発を通してできあがった商品を実際に量産していきます

手作業で製造するケースも存在しますが、現在は多くのお菓子メーカーが機械で製造をおこなっています。とはいっても製造職がおこなう業務は幅広く、製造管理における工程の効率化や機械のチェックなどを担当することも多いです。

製造職に関する詳しい情報は、こちらの記事が参考になりますよ。

④営業職:商品の販路を拡大させる

企業が開発した商品の売上をさらに増やすため、魅力を売り込んでいくのが営業のおもな仕事です。お菓子を販売するのは基本的に法人なので、営業スタイルは法人営業となります

場合によっては、クレーム対応や金額交渉をおこなうこともあります。人と対話することに喜びややりがいを感じる人や、自分の実績が明確な数値で評価されることに達成感を覚える人に向いている職種ですね。

営業職を目指している人には、こちらの記事をおすすめします。

⑤広報:自社の情報発信をおこなう

お菓子メーカーは消費者から関心が集まりやすい企業でもあるため、企業全体のPRをおこなう広報の業務も大きな役割を持ちます。企業が取り扱う商品の魅力や企業が大切にしているものを、各メディアの取材や自社発信を通して消費者などに伝えることがおもな仕事内容です。

最近は、SNSの活用によって若い世代にアプローチすることも重要視されるようになりました。国内の流行をつかみつつ、多くの人々に企業の特徴を知ってもらう取り組みも大切ですよ。

広報についてもっと知りたいなら、以下の記事も読んでみましょう。

総務・人事:バックオフィスとしてほかの職種をサポートする

ほかの企業と同じように、お菓子メーカーにも総務・人事の業務が存在します。縁の下の力持ちとして、従業員がより働きやすくなるよう環境を整えたり、採用や人事評価運用などを担当したりすることがメイン業務です。

総務・人事のサポートがなければ、企業の業績を維持・向上させることは難しいです。昔から人を支えることに喜びを感じてきた人は、総務・人事としてお菓子メーカーで働く選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

総務の仕事に関心を持った人は、こちらにも目を通してみてください。

お菓子メーカーで働くために必要な6つの準備

お菓子メーカーに入社したいという気持ちが高まってきたら、数多くのライバルたちに差をつけて選考を通過していくためにも、なるべく早く就活の準備を進めなければなりません。ここでは、お菓子メーカーで働くために必要な準備を6つに厳選して解説します。

今すぐに取り組めるものから準備を始めていくことで、目標を達成できる可能性を高められますよ。

自己分析:お菓子メーカーに興味を持ったきっかけを探す

就活に欠かせない自己分析は、お菓子メーカーを目指す場合も変わらず取り組む必要があります。どうして自分がお菓子に興味関心を持ったのかをはっきりさせておくと、今後のエントリーシート(ES)作成や面接対策でスムーズに回答が作れますよ。

今後の就活準備で説得力ある回答を作るために、これまでの自分の半生とお菓子の要素を結び付けつつ、過去のエピソードをできるだけ多く思い出すことが大切です。そのうえで、エピソードを一つに絞ってくださいね。

自己分析の方法をもっと知りたいなら、こちらの記事がおすすめです。

②業界研究:業界全体の構造を知る

業界研究では、お菓子メーカー以外の製菓業界関連企業についてもよく調べ、お菓子が消費者に届くまでにどのような企業を経由しているのか理解しておきましょう。そうすることで、ビジネス全体の理解が深まります。

このなかでもお菓子の専門商社は、原材料をお菓子メーカーに提供するだけでなく、販売店とお菓子メーカーをつなぐことで販路を広げるという役割もあります。

業界研究を進める際は、関連書籍やインターネットを活用しながら知識を得るといいですね。気軽に情報を得られるので、業界のおおまかな知識を効率良く学ぶことができます。

製菓業界については、こちらで詳しく解説していますよ。

③企業研究:気になる企業ならではの特徴をまとめる

業界研究がある程度進んだら、お菓子メーカーのなかで気になる企業を何社か選んでみましょう。その後、該当する企業独自の取り組みやセールスポイントを、リストにまとめることをおすすめします。

企業研究に時間をかけることでその企業の特徴を深く学べるので、面接で今後の事業や他社との違いに関する質問をされてもスムーズに回答できるようになりますよ

企業研究のやり方がわからない人は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

④インターンシップ:早い段階で企業と接触する

インターンシップとは、就業経験などを通してその企業の業務内容や会社としてのあり方などを学べる体験プログラムです。お菓子メーカーは毎年学生から多くの人気を集めるので、インターンにはできる限り参加し、早期から企業の雰囲気を味わえるようにしましょう

ただし、お菓子メーカーの選考を突破することが難しいのは、本選考だけでなくインターンも同じです。インターン参加のためにはES、グループディスカッション、面接などに合格しなければならないことが多いので、インターン選考の準備にも早めに取り組んでおきましょう。

インターン参加時のマナーについては、こちらの記事のチェックをおすすめします。

⑤OB・OG訪問:社員からリアルな意見を取得する

OB・OG訪問とは、志望企業の従業員や自分の大学の卒業生などに話を聞き、就活に役立つ情報を取得する活動のことを指します。インターネットや書籍などからは得られないリアルな意見を知ることができるので、ほかの学生に差をつけられますよ。

就活準備の質が上がりやすいため、上記のような質問を通して、何社もあるお菓子メーカーのなかからその企業を選んだ理由や、人数が多い企業なら従業員の育成にどのくらいのリソースを割いているかなども確認しておくと良いですね。

OB・OG訪問についてもっと知りたい人は、この記事を読んでみてはいかがでしょう。

⑥商品の調査:実際に製品を食べて他社との違いを考えてみる

お菓子メーカーの就活準備に欠かせないものといえば、気になる企業のお菓子を実際に食べてみることです。味・食感・素材・パッケージの取り出しやすさなどを調査することで、その企業が大切にしていることが見えてきますよ

より多くのデータを得るためにも、人気商品だけでなく、隠れファンの多い商品や設立当時から販売している商品など、複数のお菓子を試すことがおすすめです。

就活生に聞いた! お菓子メーカーの選考で苦労したこと

就活生に聞いた!みんなのリアルQお菓子メーカーの選考で苦労したことは?

就活に苦労はつきものですが、お菓子メーカーの就活でも、多くの困難を乗り越える必要があります。この段落では、お菓子メーカーの選考で苦労したことについて学生に質問してみました。選考におけるつらい点を前もって知っておくことで、意味のある対策に取り組み、精神的にゆとりをもって就活に挑めるようになりますよ。

ほかの企業や学生との差別化が難しかった

お菓子メーカー以外の企業やほかの学生との差別化が難しく、頭を悩ませた人が多く見られました。

お菓子メーカー独自の内容を意識したり、自分だからこそ伝えられるアピールポイントを考えたりすることが必要だとわかります。もし差別化ができているか不安に感じたら、キャリアアドバイザーなどの第三者に書類や面接での回答内容を見てもらうと良いでしょう。自分では気づかない改善点に気付きやすくなりますよ。

就活準備が大変だった

お菓子メーカーの就活準備そのものに手間がかかり、苦労したという人も多かったです。

お菓子メーカーは人気が高いため、面接などに進む前から選考に落ちてしまうケースは少なくありません。そのため、準備に時間がかかるのです。着実に選考を通過するために、「企業側はどんな学生を求めているのか」を考えたうえで、効率良く準備を進めましょう。

また、企業研究の際も、商品の情報を調査するために多くの時間がかかります。準備の質を高めるためにも、時間に余裕を持って準備を始めるようにしてくださいね。

お菓子メーカーの就活で気を付けたい重要なポイント4選

お菓子メーカーの就活で気を付けたいポイント

今後お菓子メーカーの就活を進めるにあたって、準備をスムーズに進行させるためにいくつかのポイントに気を付けなければなりません。ここで取り上げた4点のポイントを頭に入れておくことで、より自分に適した企業を選んだり、これからの選考で的確なアプローチをしたりすることができるようになりますよ。ぜひチェックしてみてくださいね。

①全国展開の企業と地方企業のどちらが自分に合っているか考える

数多くのお菓子メーカーのなかから気になる企業を選ぼうとすると時間がかかってしまうので、全国展開しているお菓子を扱う企業とお土産などを扱う地方企業のどちらに魅力を感じるかをまず考えてみましょう。

2種類のうち一つに狙いを定めることで、今後の企業研究や各社の選考準備が効率的に進められるようになりますよ

②社会課題解決への意識を持つ

現在、多くのお菓子メーカーがSDGsをはじめとした社会課題解決に取り組んでいます。企業選びで迷った場合は、社会課題解決のために多くのリソースを割いている企業を選ぶと、入社後に社会的なやりがいを感じられる可能性が高いです。

お菓子メーカー各社の公式サイトをチェックすると、これまでに取り組んできた社会課題解決事業を確認することができます。志望先がなかなか決められない場合の判断基準にしてみてくださいね

③消費者目線を捨てる

お菓子メーカーの選考を受ける際、多くの学生が消費者目線でアピールをしてしまいがちです。

企業側は、消費者においしいお菓子を届けるために、一従業員として行動できる人材を探しています。消費者目線のみで就活準備を進めると、企業が求める人物像とは異なると判断されるおそれがあるので気を付けましょう。

④お菓子メーカーならではのアピールを意識する

企業側と接触するにあたって、入社意欲の高さを伝える必要があるため、お菓子メーカーならではの要素を入れ込むように配慮しましょう。そうすることで、希望業種を絞り込み、適切な就活準備ができていることをアピールできるからです。

これから志望動機や自己PRを答えたり、担当者に質問したりする場合は、上記のポイントを意識すると良いですよ。先輩たちの体験談などを確認して、模範例を参考にしてみるのもおすすめです。

お菓子メーカーの就活は気になる企業を見つけることからはじめよう

お菓子メーカーは、毎年多くの学生が志望する人気の業種です。

そのため、できる限り早くに準備を始め、さまざまな選択肢のなかから自分に合った志望企業と出会えるよう、就活にも工夫が必要です。

もしお菓子メーカーに興味を持ったばかりなら、この記事を参考にして、まずは気になる企業を探すところからスタートしてみましょう。今回紹介した内容を参考にして、的確な準備を進めてみてくださいね。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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