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企業に送るメールの件名は思っているよりも重要
就活中は質問や面接の日程変更のお願いなど企業にメールを送る機会が多いです。メールの内容が選考に関わることは少ないですが、ビジネスマナーをわきまえていないメールを送ると人事担当者からのイメージは悪くなります。そのため、就活でメールを送るときは社会人としてマナーを押さえておきましょう。
メールを送るときに知っておきたいマナーの一つが件名の書き方です。友達同士でメールをやり取りするときには件名を書かない人もいますが、ビジネスで送るメールには適切な件名をつけなければなりません。特にたくさんのメールを受け取る人事担当者は件名で中身を判断し、メールを読むか決めていることがあるので、適切な件名を付けてメールを読んでもらいましょう。
就活メールの件名を書く際のポイント
就活ではライバルと差をつけて内定を勝ち取るために、採用担当者に好印象を与えなければなりません。そのため、メールを送るときはビジネスマナーを意識し、内容をわかりやすく伝えられる件名をつけて採用担当者にアピールする必要があります。
では、どのような件名を付ければ、内容が伝わるのでしょうか。就活のメールでは3つのポイントを押さえて相手に内容が伝わる件名をつけましょう。具体的な例をみながら、就活メールの件名の付け方について詳しく確認していきます。
具体的なメールの内容を記載する
件名:会社説明会希望日時のお知らせ
○○株式会社
人事部人事課 ○○様
お世話になっております。〇〇大学○○学部の佐藤花子です。
会社説明会の日程候補をご連絡いただき、ありがとうございました。
以下の日程で参加させていただきます。
日時:
場所:
当日はよろしくお願いいたします。
○○大学○○学部○○学科
佐藤 花子
電話:〇〇〇
メールアドレス:〇〇@~
採用担当者は毎日、数十通ものメールを受け取っています。企業によっては採用のためのメールアドレスを使っていますが、担当者が個人のメールアドレスを使用している場合は不必要と判断したメールを確認しないこともあります。そのため、就活でメールを送るときは内容がしっかりとわかる件名を付けて、相手に確認してもらいましょう。
件名は簡潔にまとめることも大切です。内容を伝えようとして長い件名をつけると、反対にわかりにくくなってしまうので、8~20字程度で必要なことを伝えましょう。例に挙げたメールは会社説明会の参加日程を連絡するためのものです。件名を読むと説明会に参加する日程の連絡であることがわかるため、採用担当者はメールを開いて内容を確認してくれるでしょう。
メールを送った目的を記載する
件名:資料請求のお願い
株式会社○○
採用担当者様
突然のメール失礼いたします。
私は○○大学○○学部○○学科の山田太郎と申します。
現在、広告業界を中心に就活を進めており、
貴社のホームページを拝見して○○を魅力に感じました。
つきましては、貴社の会社案内などの資料をお送りいただきたく、
お願い申し上げます。
お忙しいところお手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
○○大学○○学部○○学科
山田 太郎
電話:〇〇〇
メールアドレス:〇〇@~
就活でメールを送るのはお願いや相談など何か目的があるときです。そして、目的を果たすためには、担当者に中身を確認してもらわなければなりません。採用活動で忙しい担当者にどのような理由でメールを送ったのか伝え、目的を果たすために、件名にはメールの目的を書くことを心がけましょう。上の例文は業界研究で興味を持った企業に資料請求をお願いするためのメールです。
学生がこのメールを送るのは、資料を送ってもらうためなので、件名にも「資料請求のお願い」と簡潔に書いて、採用担当者に内容を確認してもらいましょう。ただし、「お願い」、「相談」などと目的だけを書くのは避ける必要があります。短すぎると何についてのお願いや相談であるのか判断できないので、目的と内容を伝えられる短い件名を付けることがポイントです。
差出人名は自分の名前と学校名を記載する
件名:一次面接日程変更のお願い ○○大学○○学部佐々木一郎
株式会社○○○○
人事部人事課 ○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の佐々木一郎です。
この度は面接のご連絡をいただき、ありがとうございます。
是非、一次面接に参加させていただきたく存じます。
ただ、ご提示いただいた日程が大学の試験と重なってしまったため、
下記の日程の中で、面接日時を再設定していただくことは可能でしょうか。
〇月〇日(〇)終日
〇月〇日(〇)13時から17時
〇月〇日(〇)15時以降
ご多用のところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
○○大学○○学部○○学科
佐々木 一郎
電話:〇〇〇
メールアドレス:〇〇@~
就活のメールでは、普段連絡を取らない人事担当者にメールを送ります。そのため、相手は件名や差出人をみるだけでは誰からのメールか判断できません。誰から送られてきたのか判断できなければ、メールを読んでもらえない可能性があるので、件名には大学名と名前を書くと良いでしょう。
例を参考にして、件名の後に大学名、学部名、名前の順で差出人を書いておくと、相手に誰が送ったのか伝えられます。また、大学名や名前を名乗ると、就活のメールであると判断しやすいというメリットもあります。採用専用のメールアドレスでない場合は、さまざまな要件のメールが送られてきますが、就活のための連絡であるとわかると、メールを開いてもらえるでしょう。
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よく使う件名の例
・一次面接への参加について
・一次面接のお礼
・面接欠席のお詫び
・説明会への参加について
・内定についてのお礼
・内定辞退のお詫び
就活でのメールの件名は、その時々で変化します。代表的なものは上記のようになりますが、各シーンで件名を変えなければならないことは覚えておきましょう。特に多いのは面接や説明会に関するメールであり、お礼やお詫び、その他質問などの際にもメールを送ります。
メールの内容によって、件名も変化するため、内容に合わせたものを選択しなければなりません。就活でのメールの件名は簡潔にまとめることが大切であり、件名をみただけで内容が伝わることがベストです。長すぎると伝わりづらく、件名が最後まで表示されず、みずらくなるため注意が必要です。
メールの件名にはパターンがある
シーンによってメールの件名は細かく変えなければなりませんが、大きく考えるといくつかのパターンに分類できます。例えば企業に対してのお礼を伝えたいなら、「○○についてのお礼」、謝罪の内容なら「○○についてのお詫び」という表現が定型です。
また、聞きたいことがあるなら、「○○の件について」「○○についての質問」としてもよいでしょう。大切なのは簡潔かつ分かりやすいことであり、他のメールと似たような件名になっても問題はありません。
むしろ、定型表現を使うことで企業の人にも用件が伝わりやすくなります。連絡もスムーズに取りやすくなるため、奇をてらった件名をつけようとせず、定型的で分かりやすいものをつけることを心がけましょう。
就活メールで避けるべき件名
件名はメールの内容を簡潔に表すためのものです。何十通もメールを受け取る社会人は件名をみて、重要なメールから確認することが多いので、内容がわからない件名のメールを送ると迷惑をかけてしまいます。そのため、企業にメールを送るときは内容がわからない件名は避けなければなりません。では、内容がわからない件名とはどのようなものなのでしょうか。まずは、就活のメールを送るときに避けたい件名の具体例をみていきましょう。
挨拶のみの件名
就活でメールを送るときは挨拶だけの件名は避けましょう。例えば、「お世話になっております」という件名は挨拶のみで、相手にメールの内容を伝えられません。このようなメールを送ると、人事担当者はメールに緊急性や重要性を感じないでしょう。例を挙げると、面接の日程を変更してほしいときなどに、挨拶のみのメールを送ると確認が遅くなり、日程変更が難しくなる可能性もあります。
また、件名が挨拶だけのメールは迷惑メールと判断される可能性も高いです。私たちが「こんにちは」とだけ件名が書かれたメールを受け取った時にスパムメールを疑うように、人事担当者もこのような件名のメールを疑うと内容の確認をためらいます。大切なメールを確認してもらうためには、挨拶のみの件名は避け、挨拶は本文中に書きましょう。
自己紹介の件名
就活のメールでは差出人を明らかにしなければなりません。質問などを送っても、誰から送られてきたメールかわからなければ、人事担当者は戸惑います。そのため、メールの本文に大学名や名前を書くことは大切です。しかし、誰から送られてきたメールであるのか表すために、件名を自己紹介のみにすることは避けましょう。
具体例を挙げると、「〇〇大学の山田花子です」という件名でメールが送られてくると、内容を確認できないので、人事担当者は迷惑に感じます。また、このような件名をつけると、スパムメールを疑われることも少なくありません。件名に名前を入れると人事担当者の印象に残りやすいので、自己紹介のみの件名は避けて、ビジネスマナーを押さえたメールを送り、好印象をアピールしましょう。
内容がわからない件名
自分にとっては内容がわかる件名でも、相手にとって、内容を確認しにくい件名も避けましょう。例えば、「昨日の件」などという抽象的な件名は相手にとって、何のことを表しているのかわかりにくいです。相手に件名でメールの内容を正確に伝えるためには、日付や要件を簡潔に述べることを意識しましょう。
「〇月〇日のOB訪問のお礼」などと件名をつけると、メールを受け取った人は内容を確認しやすいです。また、「お願いがあります」などの内容がわからない件名のメールは迷惑メールと判断されて開かれない可能性もあります。就活で重要なメールを確実に開いてもらうためには、必ず「二次面接の日程変更のお願い」などと具体的な件名を付けてください。
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就活メールの件名に関する3つの注意点
就活では適切な件名をつけたメールを送らなければなりません。では、適切な件名とはどのようなものなのでしょうか。多くの場合、件名はメールの内容を簡潔にわかりやすくまとめていれば良いですが、シチュエーションによっては例外もあります。特に、件名をつけ忘れてメールを再送するときや企業からのメールに返信するときは件名の付け方がいつもとは異なるため、注意しましょう。就活でメールを送る際に知っておきたい件名に関する注意点を3つ確認していきます。
①メールの件名を入れ忘れてしまったら正しい件名で再送する
就活でメールを送る際は社会人として、メールの内容を具体的に表すわかりやすい件名を付けることがマナーです。しかし、普段メールに件名を付ける機会が少ない学生は件名をつけ忘れてしまうこともあるでしょう。件名をつけ忘れたからといって、選考に不利となることは少ないですが、採用担当者は件名がないメールを読まないこともあります。
大切な連絡が採用担当者に伝わらなければ、選考に悪影響が及ぶ可能性もあるので、件名をつけ忘れたら、適切な件名を付けてメールを再送しましょう。メールを再送する場合、件名の頭には【再送】と入れておくとわかりやすいです。再送するメールの本文はそのままで構いませんが、初めに件名をつけ忘れたことを書き、謝罪文を入れておくと、相手に悪いイメージを与えないでしょう。
②企業側発信のメールへの返信では件名を変えない
企業からメールで面接日程などの連絡が来た場合、内容を確認したことを伝えるためにはメールに返信しなければなりません。企業からのメールに返信をするときは、件名を変えないことが大切です。担当者はたくさんのメールを多くの人とやり取りしています。メールの件名を変えると、メールを見失ったり、管理しにくくなったりする可能性があるので、届いた件名のままで返信することを心がけましょう。
もし、面接の日程を変更してほしいなどの理由で、確認以外の連絡をしたいときは返信するときでも件名を変えて良いですが、わかりやすい件名を付けましょう。企業側が何のメールを送ったのか把握できて、自分が送るメールの目的も伝えられる件名を付けることが大切です。
③何度もやり取りを繰り返した場合は適度にReを消す
メールで日程調整をお願いしたときや採用などに関して質問したときは、やり取りが長くなります。やり取りを繰り返している間は同じ件名で返信をするのがマナーですが、返信が続くと「Re:」が続いて件名が読みにくくなるので、適度に「Re:」を減らしましょう。例えば、件名が「Re:Re:Re:Re:Re:Re:面接日程変更のご相談」となっていれば、「Re:Re:面接日程変更のご相談」に変えましょう。
「Re:」の数を2~3個にすることで件名が読みやすくなり、採用担当者もメールの確認をしやすいです。なお、件名をわかりやすくするために、「Re:」をすべて消すのはマナー違反です。すべての「Re:」を消すと、新規のメールか返信かわかりにくくなるので、数個の「Re:」は残しておきましょう。
件名以外のメールの基本マナー
就活のメールで気をつけなければならないのは、件名だけに限りません。件名以外でも注意しなければならないことは多数あり、メールのマナーは多岐にわたります。つまり、件名が正しく設定できていても、他の部分で間違えてしまうと評価を下げてしまうため注意しなければなりません。
メールは全体を通して評価されています。件名以外の細部にも注目してメールを作成し、全体を通して評価されることを目指しましょう。
宛名は正式名称で書く
ビジネスメールでは最初に宛名を明記する必要があり、これは正式名称でなければなりません。例えば「○○株式会社 人事部 ○○様」とするところを、「○○(株)」とするのはNGです。これは細部まで宛先を記さず省略している点と、株式会社を(株)と省略しているという2つの点で間違っています。
まず企業宛にメールを送る際には、できるだけ細部まで宛先を明記しなければなりません。宛名が企業名だけのメールを出してしまうと、誰が受け取るべきなのかが判断しづらく、連絡がスムーズに進められなくなります。
最低でも部署名まで、可能な限り個人名まで記載することが大切です。また、省略表現自体が就活ではNGであり、株式会社を(株)としない他にも、略語を使って文章を作成しないよう注意しましょう。
改行や段落で読みやすい文章を心がける
メールは読みやすいことが大切であり、視覚的にも工夫を凝らす必要があります。きちんと読めるよう誤字脱字のないようチェックすることは大切ですが、それだけではなくメール全体をみた時に、みづらくないか視覚的な部分もチェックしておきましょう。
まったく同じ内容のメールでも、改行なしとありではみえ方が大きく違ってきます。改行なしだと文章が詰まってみえ、読みづらくなるため避けなければなりません。適度に改行を挟むことで文章がすっきりとしてみやすく、かつ読みやすくもなります。
何行ごとに改行と明確なルールが決まっているわけではありません。文章の区切りや段落を目安にしたり、2~3文に1回を目安にしたりして、読みやすさも意識しておきましょう。
署名を入れる
メールの最後には署名を入れる必要があり、これはビジネスでも共通するマナーです。署名として入れるのは氏名や大学・学部・学科名、電話番号やメールアドレスなどの連絡先、住所などです。
署名としてどこまで記すかも明確に決まっているわけではないため、一部削除しても問題ありません。情報漏洩の心配をするなら、住所は省いても問題ないでしょう。しかし、氏名や大学名、連絡先などは実用的な面を考えても残しておくことが無難です。
これらの情報がないとそもそも署名として機能しなかったり、万が一連絡先を紛失した際に企業とコンタクトが取れなくなったりします。署名は単にマナーとしてではなく、連絡先を企業に通知する意味も持つと覚えておきましょう。
メールの件名は伝わりやすく書くのが社会人のマナー
就活では面接の日程変更や資料請求などの目的で志望企業にメールを送る機会が少なくありません。メールを送る際は社会人としてのマナーを押さえ、相手に内容をわかりやすく伝えられる件名をつけましょう。採用担当者は一日に数十通のメールを受け取りますが、適切な件名をつければ、しっかりと内容を確認して返信をもらえます。
相手にメールが届き、返信をもらったら、同じ件名で返信してきちんとお礼を述べることも忘れないようにしましょう。マナーを押さえてメールを送ると、採用担当者に好印象を与えられて、選考で有利になる可能性もあります。件名を付けることに慣れていない人はメールを送信する前に件名を見直し、誰でも本文の内容がわかるか確認すると、失敗を防げます。