履歴書

添え状の書き方とは?履歴書やエントリーシートに付ける意味とマナー

添え状を付ける意味とは

履歴書やエントリーシートに添え状を付ける意味は、相手への配慮や礼儀という意味があります。さらにその他にも機能的で便利だからという意味も持ち合わせています。
添え状は内容物を1枚増やして作成しなければならないので、面倒に感じる人も多いでしょう。

しかしビジネスマナーでもありますし、添え状があることで印象が良くなることもあります。そのためきちんと作成し、同封するようにしましょう。

この記事では添え状の意味や作成方法を詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。

誰宛に何を送ったのかを知らせる書面

添え状とは送付状とも呼ばれるもので、誰宛てに何を送ったのかを知らせる書面になります。書面には時候の挨拶や宛先に加えて、何を何枚送ったのかも記入しましょう。

エントリーシートが1枚の場合であれば見落とすことはありませんが、2枚や3枚にわたる場合にきちんとその枚数の書類が入っていることを示すものでもあります。添え状に2枚と書かれているのに1枚しか見当たらない場合はどこかで紛失したあるいは、1枚の紙に引っ付いていたなどの見落としが起きる場合もあるので、そういったミスを防ぐためにも添え状は必要です。

また添え状は必要ではありますが、必須のものというわけではありません。添え状を同封することで丁寧な印象を与えることができます。できるだけ作成しエントリーシートに付けることを心がけましょう。

ビジネスの世界では馴染み深い

添え状は就活生にとっては慣れないものですが、社会人にとっては馴染み深いものです。郷に入っては郷に従えで、社会人の仲間入りをするわけですからそのルールには従ってください。また添え状を付けることは社会に出てから必要になるので、ビジネスマナーの一環として覚えておくといいでしょう。

社会人になって添え状を付けていないと、付けるのを忘れてしまうと詰めの甘い人、常識知らずな人といったイメージを与えかねません。就活生のうちからビジネスマナーに触れ、社会人になってから恥をかかないように今のうちから練習しておきましょう。

以下の記事では添え状の書き方を詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

添え状が必要なケースと不必要なケース

添え状は必ずしも必要なものではありません。そこで、ここでは添え状が必要なケースと不必要なケースを解説していきます。それぞれの違いを理解し実践することで、細かな部分に気を使える印象を与えるでしょう。間違えないように、覚えておきましょう。

直接持参する場合は不要

添え状は必要なケースと不必要なケースがあるということも、ビジネスマナーとして知っておくと良いでしょう。添え状とは、直接会って封筒の中身について説明できない時につけるものであるため、直接書類を持参する場合には必要がないとされています。履歴書などを郵送するときにだけ、添え状を付けるようにしましょう。

企業の担当者へ履歴書等を直接渡す際に添え状が入っていた場合、丁寧ととる人もいます。しかし直接渡すときには入れないのが一般的です。例外として、面接官ではなく受付の人に直接渡す場合は、添え状を付けても良いとされています。たかだか添え状1枚と思わずに、必要なケースとそうでないケースは把握しておくようにしましょう。

インターンに応募する場合は必要

インターンに応募する方法は企業により異なりますが、多くはナビサイトや企業HPから応募します。しかし時にはESや履歴書を郵送する場合もあります。ESや履歴書を郵送する際には添え状をつけましょう。インターンも応募者全員が参加できるわけではありません。そのため他の応募者との差別化を図り、丁寧な印象を面接官に与えるためにも添え状をつけるとよいでしょう。

またインターンは実際に企業で働き、より社会人に近くなるので社会人としてきちんとビジネスマナーを守る必要があります。添え状は習慣がないと最初のうちは付けるのを忘れてしまいがちです。就活が本格化するインターンの時期からこういったマナーに慣れ、就活本番でも有利に進められるように習慣をつけておきましょう。

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添え状の書き方

添え状には正しい書き方があります。その書き方を守ることで面接官に丁寧な印象を与えることができるでしょう。また前述したアンケート結果のように、添え状の正しい書き方に自信がない人も多いです。

自分は正しく書けていると思っている人も、意外なところに見落としやミスがあるかもしれません。今一度見直し、本当に自分の作成した添え状が正しいのかを確認しておきましょう。

①日付

添え状には企業へのあいさつ文や封筒に何を同封しているのかなどを記しますが、それだけではなく日付も記入しておかなければなりません。添え状の日付は間違えやすいポイントです。これは作成した日付ではなく、提出する日付で記載する必要があります。エントリーシートを作成しても当日中に送るとは限らず、ポストに投函した日と作成日が違ってしまう場合もあります。

この場合添え状に書くのは翌日の日付であって、作成当日の日付ではありません。細かい部分ですが、これもマナーのひとつですので間違えないように注意が必要です。これは履歴書やエントリーシートに記載する日付についても同じであり、これらも作成日ではなくて提出する日付を記載します。

②宛名

宛名を記載するときは、必ず日付より下の用紙の左側に記載をしましょう。書く内容ですが、会社名、部署名、担当者名を記載してください。担当者名がわからない場合は会社名、部署名、採用ご担当者様などと記載するようにし、どの担当者宛てなのかをわかりやすく明記するようにしましょう。

御中と様の使い分けがわからないという人は、就職してからも必ず必要な知識となるので、間違いがないように覚えておきましょう。

まず「御中」は企業や部署宛ての時に使用します。「株式会社〇〇 御中」「株式会社〇〇 総務部人事課 御中」といった時です。

次に「様」は個人あてへ送付する場合に使用します。「株式会社〇〇 総務部人事課 〇〇〇〇 様」といった時です。

個人名がわからない時は、「ご担当者様」を使います。「株式会社〇〇 総務部人事課 採用ご担当者様」というようにしましょう。

以下の記事では「御中」の使い方について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

③差出人

差出人名は宛先より下に記載するように、そして用紙の右側に記載することを覚えておきましょう。採用担当者もよく見てチェックをする可能性がありますので、確実に間違いのないように記載することを心掛けるようにしてください。

記入する順番は郵便番号・住所・電話番号・メールアドレス・氏名の順番です。記入する際には正式名称でなければならないため、略して記載したり漢字を間違えたりするのはNGです。間違えないように注意して記入しましょう。Eメールアドレスも非常に間違えが多くなるので、再度確認してから記載してください。また氏名には大学・学部も記載するとよい丁寧な印象になります。記入しておくとよいでしょう。

④タイトル・本文

タイトルは中央に記載するのがマナーとなっています。タイトルは、何のための書類なのか、添え状の内容がわかるように書くようにしましょう。例としては「選考応募書類の送付につきまして」のように記載すると良いです。

本文の書き方ですが、頭語と結語きちんと使えるようにしましょう。ビジネスで使用する手紙では「拝啓」「敬具」を用いるのが基本です。他の頭語と結語はビジネスに不向きですので、避けるようにしましょう。

時候のあいさつは「拝啓」のあとに記載します。季語を用いる場合と「貴社におかれましてはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」といった挨拶文を用いる場合があります。本文では、書類を送付するという用件だけでなく、企業に対して伝えたいメッセージを短く添えておくとさらに良い印象となるでしょう。

⑤「記」書き

添え状の記入方法

記書きは、中央に「記」と記載し、右下に「以上」と記載することが基本となります。「記」の下に送付する書類の内容を間違えのないように、箇条書きで記載します。記書きの使い方は以上ですが、ビジネスシーンでも必要な知識ですので身に着けておくようにしましょう。

記書きは社会人になってからも書類上でよく使われるもので、「今から記す内容の書類をお送りします。下記の書類をみてください」という意味があります。きちんと記載をすることで、どんな書類が届いたのかが分かりやすくなり、書類がちゃんと揃っているか、見落としがないかを確認するときに非常に重要な役割を果たします。就活においても、記書きは企業側にきちんと内容を伝えるときにとても大切であるといえるでしょう。

添え状にNGな文面

添え状では、どういった点に気をつければいいのでしょうか。添え状はある程度の形式が決まっているため、どうしても似通ってきてしまうというのが現状です。だからこそ、正確に書かなくてはいけません。基本的に形式や内容が決まっているものほど、間違った書き方を覚えていたり、誤字があったりすると大変目立ってしまいます。こちらではそんな間違いを防ぐために、添え状にNGな文面をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

本文で長々と自己PRする

第一志望の企業に就職したいという気持ちはみんな同じです。しかし添え状の本文で、長々と自己PRをするのはNGです。送付状はあくまでも送付する書類の内容を記すことがメインであり、自己PRなどを長々と記載するものではありません。

文章は基本的に簡潔かつ丁寧にまとめて書くようにしましょう。自己PRを書きたいと考えているのであれば、別紙に記載するか、履歴書にまとめて書くようにするのがおすすめです。

待遇などの希望する条件を書く

添え状に記載してはいけない項目は、待遇などの希望する条件を書くことです。年収や休暇、勤務時間などの待遇が気になるかもしれませんが、添え状に記載するというのはマナー違反です。添え状は「あいさつ状」とも言われていますので、こちらから条件をあれこれと記入する箇所ではないということを覚えていてください。

もし、働くうえで絶対に譲れない項目がある時は、添え状ではなく履歴書に記載しましょう。履歴書にはそのためにも「本人希望欄」というスペースが設けられているので、こちらに記載するようにしてください。待遇などは気になるところですが、添え状でのマナーをしっかりと把握し間違った内容を書かないように注意しましょう。

定型文だけの添え状にする

どの添え状も似通った内容のため、定型文を繋げるだけの添え状にしたらよいと考える人も中にはいます。添え状はある程度形が決まっていますが、もちろん自分自身で作成するものなので、文章は自分で考えなければなりません。テンプレの文章をそのままどこかから持ってきたような、定型文だけの添え状にするのはやめましょう。

添え状は、あくまで送付書類を説明するものと捉えているかもしれませんが、大切なビジネス文書のうちの一つです。事務的に作成するのではなく、自分で文章を考えるようにしてください。企業に提出する書類は、添え状も含めて全て重要な書類だという認識を持つようにしましょう。どこかで見た文章をそのまま繋げるのではなく自分で書くことで、社会人になってからも経験を活かせるでしょう。

以下の記事では履歴書の書き方を詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

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添え状を作成する際のポイント

ここからは添え状は作成をするときのポイントを解説していきます。ポイントをきちんと知ることで、添え状の作成時間を短くすることができます。さらにポイントを押さえることで他の応募者との差別化が図れるでしょう。採用担当者の目に留まるような内容を目指していきましょう。

ここでは、手書きとPCのどちらで作成した方がいいのかと、添え状に使用する紙の種類についてみていきます。

1.手書きではなくPCで作成がおすすめ

履歴書やエントリーシートは手書きがいいとされていますが、添え状の場合は手書きよりもPCで作成するのがおすすめです。添え状はビジネスマナーです。そのためぱっと見たときにすぐに内容が把握できる必要があります。手書きだと字の上手い下手もありますので読みにくい場合もありますが、PC作成なら個人差がなく読みやすいです。

テンプレートを作成しておけば次に必要なときもすぐに準備ができるので、時間の削減という面でもPCで作成することをおすすめします。

2.紙はA4のコピー用紙でOK

添え状に使用する印刷用紙は通常のコピー用紙が良いでしょう。サイズは一般的なA4サイズを選びましょう。添え状は内容もそうですが、見やすさが重視されますので、色や柄がついた用紙を使うのはNGです。

用紙は白無地のコピー用紙で印刷しましょう。また履歴書やエントリーシートのサイズがA4サイズではない場合も添え状のサイズをそれらに合わせる必要はありません。内容物のサイズに関係なく、添え状はA4サイズで作成しましょう。

郵送の際に準備するもの

・A4の白封筒
・エントリーシート
・新品のクリアファイル
・送付状
・切手

企業にエントリーシートを郵送する前にきちんと必要なものが全て揃っているか確認をしましょう。エントリーシートと送付状を新品のクリアファイル、封筒に入れて、中身が出ないようにしっかりと綴じましょう。

封筒の表面に宛先とを、裏面に自分の住所や名前などを書きましょう。このとき表面に履歴書在中と赤字で書いておくと、郵送した企業内で書類がスムーズに担当部署に渡ります。後は切手を貼ってポストに投函すればOKですが、切手は料金不足に十分注意してください。

料金不足だと相手に届かなかったり、届いても料金の不足分を企業が支払うことになり、迷惑をかけてしまいますので、十分な注意が必要です。もし自信がないのであれば、ポストに投函せず直接郵便局の窓口に出すといいでしょう。

また封筒は茶封筒ではなく必ず白封筒を用意してください。茶封筒は社内でのやり取りなど内々に使用するものです。ビジネスマナーとしても目上の人や取引先などには白封筒を使うのが一般的なので、それに倣い就活でも基本的には白封筒を使うようにしましょう。

封筒の前に添え状をクリアファイルを入れる

封筒に入れる書類

添え状やエントリーシートは、そのまま封筒に入れるのではなく、雨で濡れてしまったり書類が折れてしまわないよう、クリアファイルに入れてから封筒に入れるようにするといいでしょう。

ポストに投函してからも、雨に濡れてしまい印刷物の字が滲んで読めなくなる可能性もあります。また企業に到着するまでに書類が折れ曲がってしまうこともあります。読めない書類は意味をなしませんし、折れた書類は相手に悪い印象を与えるでしょう。防ぐためにもクリアファイルに入れて大切な書類を守るようにしましょう。

またクリアファイルの選び方にも注意が必要です。クリアファイルは必ず新品で、無地の透明のものを使用しましょう。クリアファイル自体がすでに折れ曲がっていたり、使用した形跡があると相手に失礼になります。

また、すぐに中身が確認できるように透明である必要があります。就活の時期では企業の説明会などでクリアファイルをたくさんもらうかもしれませんが、くれぐれも他社のロゴが入ったクリアファイルは使用しないように気をつけましょう。

封筒の書き方など基本的な郵送マナーにも注意

エントリーシートを送る際には添え状を作成したり、他にもさまざまなものを用意しなければなりませんが、郵送のマナーについても理解しておくことが大切です。

必要なものがすべて揃えられていても、基本的な郵送マナーが守れていなければ詰めが甘い・注意不足などの印象を与えてしまいます。封筒の表面には送り先の住所や企業名、部署名、わかる場合は担当者名までを間違いなく記入する必要があります。

最終的な送り先によって「御中」と「様」の使い分けが異なるため、敬称などの細かい部分まで注意しなければなりません。封筒の裏には自分の住所や名前などを書いておく必要があります。裏面への記載もマナーのひとつですので、忘れないようにしましょう。

以下の記事では封筒の書き方や郵送方法を詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

郵送は普通郵便でOK

封筒はさまざまな方法で郵送することが可能ですが、基本的には普通郵便で送ります。エントリーシートは早く届けばそれだけ好印象となるわけではありませんので、速達を使用する必要はありませんし、簡易書留なども必要ありません。

簡易書留は受け取りに立ち合いが必要になりますし、企業に手間をかけさせてしまって印象がよくありません。提出期限ぎりぎりの場合は速達を使用する必要がありますが、特別な事情がなければ普通郵便で送りましょう。

以下の記事では履歴書の郵送方法を詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

添え状を忘れても選考に落ちるわけではない

エントリーシートを企業に郵送してしまってから、添え状を付けるのを忘れたことに気が付いた場合は、打つ手立てはありません。別途で添え状だけ郵送するのもおかしな話ですし、何度も書類を郵送し、人事担当者を混乱させてはいけません。添え状をつけるのを忘れてしまったら、次回から気を付けましょう。それを気にしすぎて大事な選考で力を発揮できないほうが大変なので、すぐに気持ちを切り替えるようにしましょう。

就活ではビジネスマナーも重要

就活は社会に出るための練習期間でもありますが、同時に社会人の第一歩でもあります。関わる企業の人たちは社会人ですので、そこに自分も参加していくわけですから、その中のルールを覚えていく必要があります。社会人のルールとはビジネスマナーです。社会人と接するわけですから、就活中でも自分も同じようにビジネスマナーを守りましょう。郵送物に添え状を付けることもビジネスマナーの一つですが、もちろんそれだけではなく他にもたくさんのビジネスマナーが存在します。

ビジネスマナーをしっかりと守れていないと自分の信用にも関わってきます。会社に入ればその人だけの信用ではなく、そこに属する企業の信用にも繋がりますので、今のうちからしっかりとビジネスマナーを覚えておき、信用ある社会人となれることをアピールして内定を勝ち取りましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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