筆記試験

【小論文のテーマ例3つを紹介】就活生が知っておくべき対策までご紹介!

小論文ではどのような能力が測られるのか?

就活において、小論文を課せられる場合があります。企業は、小論文を通して就活生が物事を論理的に考えることができるかどうかをチェックしています。もちろん内容が疎かになってはいけません。自分の考えを知識に基づいて細かく、詳しく書けるようにしておく必要もあります。企業は、就活生が小論文の中できちんと自分の考えを、筋道を立てて形にできるかを見ているので、自分の頭の中で伝えたいことを整理する能力も求められています。

自分が展開したい論をまとめるために、限られた時間をうまく使わなくてはならないという縛りも要注意です。制限時間があるため、就活生にはとっさの判断や思考の素早さといったものも必要となります。適当に字数を埋めたものは企業にすぐばれてしまうため、最後まで集中して書き上げることが大切です。

作文の書き方を確認したい場合はこちらの記事がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

小論文の特徴

小論文はだらだらと思ったことや考えついたことを書き連ねていけばいいというものではありません。小論文は、あくまでも自分がどういったことに対してどのような考えを持っているかという論を展開するためのものですあり、企業に示すべきなのはその過程なのです。小論文について対策しようとするならば、まずは自分の考えをはっきりさせておくべきです。論の軸となる部分がぶれていては小論文をうまく書き進めることはできなくなってしまいます。

就活における小論文の書き方についてはこちらの記事でも紹介しています。ぜひ併せて読んでみてください。

 客観的事実に基づいた自分の主張を論理的に述べる

小論文を書き始めるにあたって、まずは客観的事実を述べておきましょう。誰もが頷くであろうことを背景にして、そこから自分の主張を展開していってください。何の根拠もないことを書いても、相手は納得してくれません。まずは明確な根拠となる事実を詳しく述べ、読み手を説得するように努めましょう。その上で自分がどう考え、あるいはどう感じているのかについて書いてください。

また、この時に語尾が弱くならないように気を付けましょう。自分の論に関しては絶対の自信を持ってください。読み手に、「なんだか弱気だな」「本当に自分の考えなのかな」と思われては、せっかくの小論文が台無しになってしまいます。裏付けとして客観的な事実があるのですから、堂々と書きましょう。

小論文の構成についてはこちらの記事を確認しておきましょう。

文字数は800字程度

小論文で課せられる文字数は、800文字が平均的です。800字以内とはいえ、小論文は短すぎてはいけません。必要なのは最低でも600文字から700文字とされていて、この条件を満たしていないと、そもそも論を展開しているとみなされません。書き始めてみるとどの程度の長さが良いのかわからなくなってしまうかもしれないので、ある程度あたりをつけてからスタートするようにしましょう。

練習の段階で、どれくらい書けば何文字になるのかといった感覚を染み込ませてください。また、800文字ぴったり埋めるのが理想的ではありますが、そこまで長く書く必要はありません。字数を増やそうとしてだらだらと引き延ばすと、逆に全体の出来が悪くなってしまうのでやめましょう。あくまでも中身の伴ったものを書く意識を持ってください。

文体は常体を用いる

小論文において、文体は「~である」「~だ」の常体を用いましょう。「~です」「~ます」調は優しい雰囲気が出てしまうため、小論文には向いていないとされています。その点、常体は言い切ったような、物事を断定するような言い方をしているため、客観的であり説得力がある印象を読み手に与えてくれます。ですから、小論文を書く際には、絶対に常体を用いるようにしましょう。

他の人たちが常体を使っているのにひとりだけ敬体(です・ます調)を使っていると、悪目立ちしてしまいます。小論文において説得力や読み手に与える印象はとても大事なものです。文体ひとつでそれは大きく変わってくるものだということを意識して書きましょう。

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あなたの就活力は何点?

就職に成功するためには、自分の就活力を知っておく必要があります。就活力とは、就活で必要な準備や企業側が重視しているポイントに対して、どれだけ備えているかをはかる指標です。小論文の他の対策はできていますか?ぜひ「就活力診断」で今の自分の就活力を診断してみましょう。無料でダウンロードできるので、今の実力を踏まえた上で必要な対策をしてみてはいかがでしょうか。

採用試験で課される小論文のテーマ例3つ

採用試験における小論文にはよく課されるテーマがあります。頻出のテーマをあらかじめ頭に入れておき、事前に準備をしておくことで、本番の場で焦ることがないようにしておきたいところです。

自分が得意とするテーマや苦手とするテーマなどを当日までに見極めておき、しっかりと対策をしておくことで小論文をうまく乗り切りましょう。そのためにも、まずはどのようなテーマがよく出されるのかを知っておく必要があります。ここでは、頻出のテーマ例3つをご紹介していきます。

①自分の未来や過去の経験について述べるもの

自分の就職後の未来、つまり自分たちの企業に入社した後のことを問う問題は多く出題されます。これに関しては、前向きなものを書くよう心がけるのが良いでしょう。また、過去の経験から学んだことについて論じることをテーマにする小論文を要求されることもあります。過去の経験といってもかなり幅が広いですから、ある程度エピソードを限定して、具体的なことを書くべきでしょう。

自分の未来や過去の経験など、時間軸に沿った論を展開することをテーマとするのは小論文によくあるパターンなので、ぜひ覚えておいてください。どちらにしても読み手に具体的なビジョンが見えるようにすることを意識して、自分の行動に重きを置いた論を展開しましょう。また、これらのテーマは小論文だけでなく作文でも問われるものです。

自分について語るうえで自分のことを整理して理解することが大事になります。こちらの記事で、自己分析のやり方を確認しておきましょう。

②一般的な問い

普遍的な問いとして、「私の職業観」や「私の幸福論」といったテーマも出題されます。これはテーマ自体がざっくりとしていて切り込みにくいかもしれません。もし自分の論を裏付けられるような統計やニュースなどがあれば、それを利用してください。そういったものが見つからない時にも、自分の考えだけを読み手に押し付けるような、独りよがりな小論文になってしまわないように気を付けましょう。

「私の」と付いているからといって、何も突飛なものや個性的な論を求められているわけではありません。本筋そのものは素朴なもので良いので、しっかりと自分の考えを書いていきましょう。これに関しては、苦手だと思う人はあらかじめどういった論を展開しておくか考えておくべきだと言えます。

③専門知識を前提として問うもの

専門的な知識を持っていることや、その企業・業界が社会人として最低限知っておくべきと考えている知識を前提としている問いもあります。例えば、「報道の義務についついて述べよ」や「○○市にとって必要な行政政策を提案しなさい」といったように、働く上で必要な知識を本当に持っているかどうかを試すようなテーマが出題されることがあります。

特に専門的な業界を受ける際にはこういったテーマが出題されることが多いので、必ず事前にできるだけの知識を頭に入れていくようにしましょう。知らない単語がずらりと並んで何も書けない、といったことがないように、特にわからないような部分がある場合は入念に調べてから本番に臨んでください。専門知識はプロには及ばなくとも、調べたという熱意を伝えることも大切です。

知っておきたい小論文対策

小論文を書く時に、何の対策もせずに臨むのは得策ではありません。できれば当日までに何らかの対策を講じておくべきです。しかし、小論文は数学や理科の問題のように答えが一つに決まっていません。そのせいでどうしても書けずに困っているという人も多いのではないでしょうか。そこで、ここではおすすめの小論文対策方法をご紹介していきます。小論文を苦手としている人だけではなく、だいぶ書き慣れてきたという人にも再確認する意味でぜひ目を通していただきたい情報です。

PREP法を意識して書く

小論文を書く時に意識したいのが、PREP法(プレップ法)という書き方です。これは、Point・Reason・Example・Pointのイニシャルを取って名付けられた技法で、文章を大きくこの4つの要素に分けて構成するというものです。

まず最初のPoint(結論)で、一番言いたいことを述べます。次にReasonで、Pointで述べたことの理由を説明します。説明が難しいと感じる場合は、直前のPointに「なぜなら」を付けるとわかりやすく書くことができるでしょう。次にExampleで主張を裏付ける例、客観的な事実などを述べます。そして最後のPointで、文章をまとめるためにもう一度結論、主張を述べます。この書き方をすれば、読み手に自分の主張を伝えやすいと言えるでしょう。

関連知識の情報収集を徹底する

小論文で読み手を納得させるためには、PREP法でいうところの「Example」、つまり具体例がひとつでも多く必要になります。ですから、それをひとつでも増やすため、日頃から新聞やニュース、書籍やネットを利用して情報収集に力を入れておきましょう。具体例がない小論文は説得力がなく、どこか空虚なものになってしまいますし、言いたいことが空回りしてしまいがちです。

論をしっかりと固めるためにも具体例は必須なため、全く用意しないまま書き始めることがないようにしましょう。特に情報が集めやすい専門知識に関しては、積極的に取り組んでください。自分が知らなかった単語や知識があれば、それをノートなどにメモしてまとめておくと後々役に立つはずです。

書いた小論文は第三者に添削してもらう

実際に小論文を書き上げたら、第三者に添削してもらうのも大事なことです。自分では非の打ちどころがないと思っていた小論文でも、第三者が読むと言いたいことが伝わっていないということは多々あるからです。ですから、書いたものはできるだけ誰かに添削してもらうようにしましょう。気づかなかった点を指摘してもらうことができれば、そこを直してどんどん上達していけます。

自分以外の誰かの視点というのは貴重なものなので、添削してもらえる機会があれば絶対に逃さないようにしてください。自分だけで書き進めていると、変な癖がついたり、知らないうちに独りよがりな文になってしまったりと、良くないことが起こりがちです。常に誰かの目を意識しておきましょう。

小論文のテーマ例をもとに1本でも多く練習しておこう

小論文は、本番までにどれだけ多く書いてきたかということが顕著に表れるため、慣れることがとても重要です。ですから、ここでご紹介したテーマ例を使って、少しでも多く書いてみてください。とりあえず書き始めてみることが大切です。自分が何を弱点にしているか、どのように書けばもっと上手くなれるかなど、まず書いてから考えましょう。

テーマがある程度定まっていれば、それに対してどう書くかがわかるようになるでしょう。そうすれば、その書き方を他のテーマにも応用することができるので、どんどん書けるようになるはずです。小論文に慣れるためにも、どういったテーマがよく出題されるのかをしっかり把握して、1本でも多く練習しておきましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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