職種研究

信用組合の志望動機|3つの例文とポイント・NG例を紹介

信用組合について

信用組合とは、地域の組合員による相互扶助を目的とした金融機関です。基本的な役割は銀行と同じですが、組合員以外の預金が全体の20%までとされている点が異なります。組合員になる資格は地域住民の他、地域の中小企業の事業者と従業員のみに与えられています。

信用組合は、大きな利益を上げることよりも、地域の組合員同士が助け合うための機関であり、その名の通り信用が最も大事とされています。

信用組合の主な業務内容

信用組合の業務は基本的には銀行と同じです。組合員のお金を預かる預金業務と、企業や個人事業者に向けて融資をおこなう貸出業務、送金や振込をおこなう為替業務の3つが主な業務になります。

営業職であれば、担当エリアでの定期積金の集金や、定期預金の満期管理のための顧客訪問をおこないます。また、年金や保険に関する相談も受け付けています。さらには、教育や福祉、介護など、様々な分野で地域住民の生活を支援することも信用組合の仕事です。

志望動機を書く際のポイント

信用組合は非営利法人ですので、利益よりも地域に貢献したい気持ちをアピールすることが大事です。その上で、なぜ地域に貢献したいのかを明確に述べましょう。貢献する方法として、他の職業ではなく信用組合を選んだ理由も必要です。

また、信用組合は地域住民と直接関わることが多い仕事ですので、協調性やコミュニケーション能力が必須といえます。チームワークを必要とする部活動や、アルバイトでの接客経験があれば、積極的にアピールしましょう。

信用組合の志望動機例3選

次に、信用組合の志望動機として正しい例文をみていきます。一例として参考にしてください。

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例文①

私が貴組合を志望する理由は、信用組合の業務を通して地域の活性化に貢献したいからです。そのためには、資金面で地元企業を支援することが最も重要だと思い、信用組合の仕事を選びました。
私が信用組合で働くときには、信用第一の理念のもとに、顧客に対する丁寧な対応を心掛けます。そして、地域貢献をすることで、日本の発展にも貢献したいと思っています。

地域密着型の金融機関である信用組合を志望するからには、地域に貢献したいという気持ちが何よりも大事です。それをアピールした上で、なぜ信用組合を選んだかを述べましょう。例文では「資金面で地元企業を支援することが最も重要だと思い」が、その部分に当たります。

例文②

私は、生まれたときからお世話になっている、この地域の生活を守る仕事がしたいと思っていました。その中で信用組合を選んだ理由は、生活をする上で一番大事なのがお金であり、金銭面で人々を支援することが一番の地域貢献だと思ったからです。
中学生の頃から野球をやっていますので、チームワークとフットワークには自信があります。この地域の地理にも詳しいので、外回りの多い営業の仕事でお役に立てると思います。

地域貢献を語る上で、自分がその地域の出身であることは大きなアドバンテージです。自分の出身地であれば、理屈抜きで守りたいという気持ちが伝わるからです。逆に、地域の出身でない場合には、その地域のどこが好きなのかを述べましょう。また、自分の能力がどの部署で生かせるかをアピールすることも大事です。

例文③

私は計算が得意なので、以前から金融の仕事に憧れていました。そして、数ある金融機関の中から信用組合を選んだのは、コツコツと地道な努力ができる私の性格に最も合っている職場だと思ったからです。
私が信用組合で働く際には、目先の利益にとらわれず、顧客にとって最良の選択ができるよう慎重に事を進めていきたいと思っています。そのためにも、顧客の声にはしっかりと耳を傾けます。

銀行や証券会社といった金融機関の中で、なぜ信用組合を選んだのかを明確に述べることは大事です。そのためには、信用組合が他の金融機関とどう違うのかを正確に把握しておきましょう。顧客のことを第一に考える、信用組合の基本姿勢をしっかり理解していることも大事です。

信用組合の志望動機NG例

まずは、信用組合の志望動機としてNGな例をみていきます。

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NG例

私が信用組合を志望する理由は、残業が少なく、仕事とプライベートの両立ができるからです。その中でも貴組合を志望したのは、通勤のしやすさと、地元なので営業がしやすいと思ったからです。
私は物事に対して積極的に取り組む性格ですので、貴組合でしっかりと金融のスキルを学びたいと思っています。そして、そのスキルで貴組合に貢献することで、地域にも貢献したいです。

就活生にとって待遇面は大事なことですが、志望動機として書くのは好ましくありません。また、営業がしやすいと思った根拠がないため説得力がありません。志望動機に限らず、意見を述べる際には根拠が必要だということを念頭におきましょう。

スキルを学びたいという姿勢は、勉強熱心で印象が良さそうに見えますが、実は典型的な悪い事例です。企業は学校ではありませんので、大事なのは現時点の力でどれだけ企業に対する貢献が見込めるかです。

信用組合の志望動機は例文を参考にして書こう

信用組合は、投資銀行やメガバンクのような金融の花形ではありませんが、社会貢献をしたい人にとっては大変やりがいのある仕事です。厳しい競争社会でリスクを冒して大金を稼ぐよりも、地道な努力を重ねて地域の人々から感謝されたいという人に向いているでしょう。

信用組合の生い立ちは、お金のない中小の零細事業者が仲間同士でお金を出し合い、互いに助け合ったことがきっかけです。自分だけの利益を考えるよりも、組合全体の利益を考えた方が、結果的には大きな利益を出すことができるという経験則によるものです。

そうした助け合いの輪を広めていくことも、信用組合の大切な役割なのではないでしょうか。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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