業界研究

【地銀の年収は低い?】メガバンクとの比較と職種による収入の違い

地銀とメガバンクでは年収に差はあるのか

就職活動の中で、銀行業界を志望する就活生は多く存在します。銀行業界を志望する就活生にとってメガバンクと地銀の違いを気にする人は多いでしょう。「地元に帰って地銀に就職するか、メガバンクに就職するか悩んでいる」という就活生もいることでしょう。

ここでは平均年収を1つの指標として、地銀とメガバンクを比較し、それぞれの実情を解説していきます。各銀行により違いはありますが、地銀とメガバンクでは年収に多少なりとも差は存在します。その実情を把握せずに就職活動に臨んでしまうと、内定をもらうことが出来たとしても、入社後「イメージと違う」とギャップを感じてしまう可能性が高いです。以下を参考に、地銀とメガバンクの違いについて、しっかりと理解を深めておくようにしましょう。

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地銀について

銀行の仕事は知っていても、地銀ならではの働くメリットや地銀にだけある特徴は知らない、という人も多いと思います。実際に地銀に就職をするとして、企業としてのメリットはどのようなものがあるのでしょうか。また、地銀全体の就職傾向などにはメガバンクとの違いはあるのでしょうか。

ここでは実際に、地銀という業界について詳しく調べてみました。地銀へ就職するメリットや特徴をしっかり押さえて、就職先を選んでいきましょう。

地銀は働きやすい銀行が多い

一般的に言われていることとして、地銀はメガバンクと比較しても働きやすいと言われています。理由としては、地方密着型の企業であることもあり、全体的に人当たりがいいことが挙げられるようです。またメガバンクと比較しても休みを取りやすく、普段の職務に問題がなければ、繁盛期以外は休暇をとりやすいと言われています。企業によっては、有給消化のために連休を入れられるということも起きているようです。

また地銀は働きやすさに対して、収入が高い企業が多いのも特徴です。場合によってはメガバンク以上の収入が得られる企業もあります。ではそれに対して福利厚生はどうなっているかというと、こちらも充実している企業が多いようです。

地銀社員の年収は30歳を境に上がる

地銀に限らず銀行業全体に言えることではあるのですが、基本的に銀行社員の年収は、30歳を境に上がると言われています。30歳を越えた時点で、大半の社員が何かしらの役職に就くことが多いため、結果として年収が上がりやすくなっています。この点についてはメガバンク・地銀ともに大きな違いはありませんが、企業としての働きやすさや休暇のとりやすさなどの部分を踏まえると、地銀でも同様に上昇することは非常に良い点であるように感じます。

働きやすさと年収の高さを踏まえると、銀行業界の中でも地銀に就職することには、思った以上にメリットが多いと思う人もいるでしょう。地方に就職したいと考えている人などは、選択肢として入れておいてもいいかもしれません。

地銀の職種による収入の違い

ここでは地銀の職種による収入の違いをまず解説していきます。銀行の仕事は消費者目線からは見えづらい部分が多いです。「一般職と総合職では何が違うの?」と悩む就活生も多くいることでしょう。地銀・メガバンクという違いはあるものの、総合職と一般職の仕事内容は、地銀・メガバンクの間に大きな差異はありません。メガバンクを志望している学生にとっても、以下の情報は参考になるものなので、しっかりと押さえておくようにしましょう。

一般職

一般職の仕事として、フロントとなる営業の後方での事務処理など、各事業におけるバックオフィスとしての業務が多いです。各事業において、「ミスなくスピーディーに案件を処理していくこと」が求められています。一方、今日では「一般職のフロントへの進出」も多く図られています。銀行の窓口で投資信託などのセールスを受けたことのある就活生もいるでしょう。

総合職社員と同様に収益を意識した活動が求められるようになってきており、総合職の行員と同様、目標を設け、日々営業活動に従事している一般職の行員が増えているのです。収入に関しては、総合職と比べ劣る傾向にあります。総合職に比べ一般職の場合、役職に就くペースが遅いため、それによって昇給ペースも総合職よりも遅くなってしまうのです。

総合職

総合職では、所属する課、チームの中心として、そのチームが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう取り組むことが求められます。もちろん営業に従事する立場であれば、自身の目標到達のため、懸命に業務に取り組む必要があります。しかし総合職として働く際には、それに加え「チームとして収益を少しでも上げるために何をすべきか考え、行動すること」が求められるのです。

「自分の仕事だけこなしておけばいいや」という気持ちで仕事に取り組むのでは、評価はされません。収入に関しては、総合職の方が一般職よりも高い傾向にあります。上述の通り、総合職の行員には個人としての実績に加え、チームを牽引することも求められています。そのため役職に就くタイミングも一般職よりも早くなり、昇給ペースもそれに応じて早いものになるのです。

地銀の平均年収

ここでは地銀の平均年収を見ていくために、代表的な地銀を3つ挙げ、それぞれの平均年収と特徴を解説していきます。規模だけをみればメガバンクは地銀よりも圧倒的に大きな規模を持っています。その観点から見ると、「メガバンクがある中で地銀のメリットはどこにあるの?」と思う就活生もいることでしょう。しかし現実にメガバンクと地銀が共存している以上、地銀ならではの特徴もあるのです。各地銀の特徴をしっかりと押さえ、応募する企業を選ぶようにしましょう。

スルガ銀行

紹介する1つ目の地銀はスルガ銀行です。スルガ銀行は静岡県に本店を構える地銀の1つであり、平均年収は810万となっています。メガバンクに比べると平均年収は劣る傾向にありますが、日本の平均年収と比較すると大きく上回っており、高給な部類に入る企業と言えるでしょう。スルガ銀行の特徴として、インターネットバンキングに注力している点が挙げられます。

直接銀行に足を運ぶことなく、振込や振替、定期預金への入金や投信の購入などを行うことの出来るインターネットバンキングは、その利便性から昨今注目されています。スルガ銀行の場合、インターネットバンキング利用による手数料の優遇サービスを行ったり、インターネット支店を設けていたり、その利便性を最大限活用できるサービスを展開しており、その点に大きな特徴があると言えるでしょう。

静岡銀行

紹介する2つ目の地銀は静岡銀行です。静岡銀行は三大地銀の一つに数えられる大規模な銀行であり、平均年収は763万となっています。静岡銀行では日本国内以外にもニューヨークやブリュッセルなど海外支店も展開しており、地銀の中でもトップレベルの資産を有する銀行となっています。静岡銀行においては堅実な経営体質に特徴があると言えるでしょう。

メガバンクの1つである三菱UFJ銀行とも親密な取引があり、情報交換を密接に行っていることもあり、幅広い情報網を武器にリスクを最小限に抑える経営を進めています。インターネットバンキングにも力を入れており、またメガバンクに匹敵する頻度でキャンペーン等も実施することから、静岡県に留まらず全国各地の利用者が多いのも特徴だということが出来るでしょう。

千葉銀行

紹介する3つ目の地銀は千葉銀行です。千葉銀行も3大地銀の1つに数えられる、大規模な銀行であり、平均年収は732万となっています。千葉銀行もニューヨークやロンドンなど国内外に支店を展開している銀行であり、日経平均株価の銘柄にもなっている銀行です。千葉銀行の特徴として、グループ企業と連携し、千葉県への貢献を掲げて活動していることが挙げられます。

千葉銀行は千葉県内の金融円滑化を経営の目標の1つに掲げており、そのための取り組みが多く行われています。千葉銀行はちばぎん証券など複数の関連企業を傘下に置いており、それらの企業と連携することで、銀行としての業務を超えた部分においても、千葉県内の経済への貢献が可能になるのです。

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就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。

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メガバンクの平均年収

ここではメガバンクの平均年収と特徴について解説していきます。メガバンクの面接に臨むと「なぜ他のメガバンクではなく当行なのか」という質問を必ず面接で受けることになります。この質問に対し、「良い人が多いと思ったから」といった形の回答を行う就活生が一定数いますが、このような回答では採用担当者に熱意を上手く伝えることが出来ません。各行の特徴をしっかりと理解し、違いを述べることが出来るようにしておきましょう。

三井住友銀行

三井住友銀行は東京の丸の内に本店を構えるメガバンクの1つです。その平均年収は1,251万円であり、日本国内の中でも有数の高給企業の1つと言えるでしょう。三井住友銀行の特徴として、リテール部門に注力している点が挙げられるでしょう。個人のお客様の中でも富裕層取引に注力していくために、その専門部隊(プライベートバンキング部)を設置し、富裕層へのビジネス展開を進めています。

また2013年にSMBC信託銀行を子会社としておくようになり、このような点からもリテール事業に力を入れていく傾向を見ることが出来るのです。銀行業界ではその柱となる事業である法人向けの融資において、借り手が不足する事態になってきています。そのような中でも収益を獲得していくために、三井住友銀行ではリテール事業における手数料ビジネスに注力しているのです。

みずほ銀行

みずほ銀行は東京の大手町に本店を構えるメガバンクの1つです。その平均年収は990万円であり、三井住友銀行と同様、日本国内の中でも有数の高給企業の1つと言えるでしょう。みずほ銀行の特徴として、グループ企業との人材交流が活発に行われていることが挙げられます。みずほグループ内には、みずほ銀行の他にもみずほ証券、みずほ信託銀行などさまざまな関連企業があり、キャリアの中で関連企業を行き来することになる可能性も往々にしてあるのです。

みずほグループでは多角的な視点を持つ人材育成を目指しており、そのためこのような人材交流を実施しています。銀行の枠にとらわれず金融全体を学びたいという人には向いている企業と言えるでしょう。

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行も、東京の大手町に本店を構えるメガバンクの1つです。その平均年収は773万円であり、平均年収という点では他のメガバンクよりも劣る形になっています。三菱UFJ銀行の特徴として、国内外に強みを持っていることが挙げられるでしょう。国内預金残高では他のメガバンク2行を大きく引き離す残高を有しており、かつ全国各地にバランスよく視点が配置されていることから、国内において大きな強みを持っています。

また海外進出も積極的に行っていることから、「三菱UFJは海外に強い」というイメージを持っている就活生も多くいることでしょう。安定した収益の確保のため、海外への進出は各銀行において進められているものであり、他社に先駆けて海外進出を進め、海外において強いネットワークを有する点で大きな強みを持っていると言えるでしょう。

地銀もメガバンク並みに年収が高いところがある

ここまで収入という観点で比較しつつ、メガバンクと地銀についての特徴を解説してきました。「メガバンクの方が企業規模という点で優位にあるため、その分地銀よりやれることも多いだろうし、年収も多くなるだろう」と考えている就活生もいるでしょう。しかしここまで述べてきたように、メガバンクか地銀かという基準だけで企業選びをするのは得策ではありません。

ひと口にメガバンク・地銀といっても、その中にある企業にはそれぞれ異なる特徴があり、年収という点でメガバンク並である地銀も存在するのです。銀行業界は企業ごとの仕事内容にあまり差異がないため、各行の違いが表面上見えづらいことが多くあります。ここまでの内容を参考に、各行の違いを把握し、自身に合った企業へエントリーできるようにしておきましょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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