業界研究

【ゼネコンの志望動機の書き方】ポイントと例文6選やNG例文

採用担当者に評価されるゼネコンの志望動機とは

社会人を経験したことのない就活生において、内定を勝ち取ることができるような特別なスキルをアピールできる人はほとんどいないでしょう。就活生が採用試験を突破できるかどうかのカギとなるのは、志望動機と自己PRです。充実した志望動機と自己PRを仕上げるには、自己分析と業界・企業研究が不可欠です。

地味で手間のかかる作業ですが、自己分析と業界・企業研究をしっかり出来ている学生は履歴書上の志望動機と自己PRだけでなく、面接での受け答えもスムーズにできるはずです。この記事ではゼネコンの仕事内容や業界について、就活に役立つ情報を紹介していきます。ゼネコンを志望している就活生は、ぜひ履歴書作りの参考にしてみてください。

まずはゼネコンの業界・企業を研究する

ゼネコンを志望している学生は、まずゼネコンがどういう仕事なのかをよく知ることから始めなければなりません。仕事内容や業界について調べるにはまず、企業のホームページやパンフレットを見るとよいでしょう。

またOB訪問や会社説明会に参加すれば、実際に働く社員からより詳しい話を聞くこともできます。ここからは、ゼネコンの仕事内容や主要なゼネコンの特徴について紹介します。業界研究、企業研究の第一歩として読んでみましょう。

ゼネコンとは

ゼネコンは「ゼネラルコントラクター」の略称で、建物建築の全てをおこなう総合建設業者を指します。ゼネコンの具体的な仕事内容は主に2つです。1つ目はどのような建物を建てるかを決めて図面を作る「設計」です。2つ目は、計画通りに建築が進むよう現場を監督する「施行」です。

施行では、建物の建設作業をする下請け会社との折衝や、建築現場の安全管理、納期に合わせたスケジュール調整をおこないます。建物を作り上げていく行程の最初から最後までを管轄していくため、大きなモノづくりができるという点がゼネコンのやりがいだといえるでしょう。

ゼネコンの主要企業

ゼネコンの中でも特に売上高の大きい大林組・鹿島建設・清水建設・大成建設・竹中工務店は、スーパーゼネコンと呼ばれます。その中でも特に売上高が大きいのが大林組です。再開発を得意とし、海外進出にも積極的です。次に大きな売上高をあげているのが、鹿島建設です。超高層ビルだけでなく土木分野も得意としており、多くのダムや発電所を手掛けてきました。清水建設は伝統と信頼があり堅実な社風が特徴です。

大成建設には社員一人一人が伸び伸びと働ける社風があります。竹中工務店は5社の中で唯一の非上場の企業であり、品質を重視した取り組みができることが特徴です。土木は請け負わず、建築に特化してきました。その他特徴のあるゼネコンとしては、準大手ゼネコンの五洋建設があります。海洋系の建築に強く橋やコンテナ港湾の実績が豊富です。

各ゼネコンの得意分野や事業は異なる

ゼネコンは総合建築業者ですが、各ゼネコンによって得意とする分野や手掛けている仕事が異なります。そのため同じゼネコンでも、何を重視し何を目的として建築をおこなっているのかは、各ゼネコンによって大きく異なります。それぞれのゼネコンがどのような思いをもって仕事をしているのかを知るには、会社のHPやパンフレットを読むと分かるでしょう。

HPやパンフレットに記されている、会社の企業理念や将来的な展望をよく読んでみてください。そうすることで、その企業の必要とする人材が見えてくるはずです。また、その企業で働く自分自身の姿もイメージしやすくなるでしょう。

ゼネコンの志望動機を書く際のポイント

業界研究や企業研究が進んだら、次はその研究内容をもとに志望動機を作り上げていかなければなりません。ポイントは、業界・企業研究で分かってきた志望動機と、自己分析で分かった自分の強みを上手にリンクさせていくことです。

どの部分を読んでもその企業への熱意が伝わるような、一貫性のある履歴書作りを目指しましょう。ここからは、志望動機の作成方法を具体的にみていきます。自分自身に置き換え、「自分ならどうするか」を考えてみてください。

なぜその会社でなければならないのかを主張する

就職活動で志望動機を考えるときには、「2段階に分けてアピールする」という鉄則があります。まず1つ目は、なぜその業界を志望したのかです。ゼネコンであれば、なぜ総合建築業者で働きたいと思ったのかをきちんと説明しましょう。2つ目は、その業界の中でもなぜその企業に入社したいと思ったのかです。

ゼネコン業界に就職したいといっても、その中にはいろいろな特徴を持ったたくさんの企業があります。「貴社だから」という熱意をアピールすることができれば、読み応えのある志望動機となるはずです。納得のいく「貴社だから」をみつけるには、徹底した企業研究が必要です。HPやパンフレットだけでなく、OB訪問や会社説明会などを活用し、1つでも多くの情報を手に入れられるように就職活動をしていきましょう。

文章に一貫性を持たせる

業界や企業研究をもとに作り上げた志望動機に真実味をもたせるには、自己PRの内容を志望動機とリンクさせ、履歴書全体に一貫性をもたせることが重要です。そうすることで、マニュアルに沿って作り上げたような志望動機から、就活生の熱意があふれる志望動機へと変えることができるはずです。

自己分析をすると、自分の強みとなるような経験や学んできたことがみつかるでしょう。最も自信がある強みをピックアップするのではなく、入社したい企業への志望動機と上手く絡められるような強みを選んで、志望動機に合わせて練り上げるようにしてください。

自分が会社で働く姿をイメージする

採用担当者がさらに納得するような志望動機を作るには、自分がその企業で働く姿をイメージしながら書き上げる必要があります。入社できたら、自分のもつ強みを活かしてどのような仕事をしていきたいのかを考えましょう。ただし、漠然とした「大きなモノづくりがしたい」「その土地の開発に貢献したい」といった内容はNGです。

企業研究で得た情報から、自分自身がより具体的にどのように企業に貢献していきたいと考えているのかを説明してください。具体性をもった志望動機は説得力を増しますし、きちんと企業研究をして自分が働く姿まで考えたうえで選考に応募してきたという熱意も伝えることができます。

ありきたりな志望動機は、人事を失望させる

志望動機の内容がありきたりだと、人事に採用されません。選考を突破するには、志望動機を作り込む必要があります。

そこで活用したいのが志望動機作成ツールの「志望動機ジェネレーター」です。
このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、理想的な流れの志望動機が完成します。

スマホで簡単に使えるので、ぜひ活用して採用される志望動機を完成させましょう。

ゼネコンの志望動機例文6選

ゼネコンへの就職活動を進めていくポイントとして、業界・企業研究の進め方と具体的で一貫性のある志望動機の重要性を説明してきました。ゼネコンに就職するために必要なことのイメージを持つことができたはずです。

ここからは、ゼネコンに就職するための志望動機の例文を6つ紹介します。もし自分が採用担当者だった場合、どのような点を気にしながら志望動機を読むのか考えながらみていきましょう。

例文①

私は幼少期に数年間、東南アジアで過ごした経験があります。その間私は、日本が誇るものづくりの重要性を間近で感じてきました。何もなかった土地にランドマークとなるビルが建ち、土木建築によりインフラが整備されることで、人が集まり街や国に活気が生まれます。私はそんな、人々の生活を豊かにしていけるような建築の仕事に携わりたいと思い、建築業を志望いたしました。
中でも貴社を志望したのは、いち早く海外事業を展開してきたという実績に惹かれたからです。小さいころから建設業の持つパワーに憧れていた私は、建築学科を選んで勉強してきました。そこで学んだことを貴社で活かし、活躍していきたいと思っています。

ゼネコンを目指すようになった理由を、自分自身の体験をもとに説明しています。「海外での建築に携わっていきたい」という、入社後の具体的なビジョンが書かれているのも良い点です。

小さいころに憧れた建築業に携わるためにきちんと大学の学科選びを行い勉強してきたということで、強い意志と論理的に物事を進めていく力をアピールすることもできる志望動機となっています。大学で勉強してきたことの詳細を面接で聞かれたときには、きちんと答えることができるようにしておきましょう。

例文②

私がゼネコンに魅力を感じたのは、人々の豊かな生活には建築が不可欠だと気付いたからです。充実した生活や楽しい思い出には、きちんと作り上げられた建物が必ずあります。人々の心に残る建物作りをしたいと考え、ゼネコンを目指すようになりました。人々の生活を豊かにできるような建物を作っていくためには、さまざまな人たちの話を聞きまとめ上げるという、傾聴力と調整力が不可欠です。
学生時代にラグビー部の部長として部をまとめてきた私は、その経験を活かせるのではと思っています。入社後は一つひとつの業務を覚えしっかりと勉強し、貴社の魅力である「伝統」と「信頼」を守っていける社員になりたいです。

漠然と「建物を作りたい」というのではなく、建築によって人々にどのような利益をもたらすのか、人々の生活をどのように変えることができるのかを具体的に述べている点がポイントです。また、ゼネコンの仕事内容に必要なスキルを自分で考え、それに対し自分の経験をどのように活かせるのかをアピールしているのがよい点です。

企業の社風を取り入れ、社風に合った社員として頑張っていきたいという意気込みを最後に述べているのが好印象を与える志望動機だといえるでしょう。

例文③

私が建築業界に興味を持ったきっかけは、幼い頃に完成した△△橋を利用したことでした。当時、橋というと河川にかかった十数メートル程度のものしかイメージのなかった私にとって、海を渡る△△橋の巨大さ、美しさは、あまりにも衝撃的でした。また、それまではフェリーで数時間を要していた移動時間が半分以下にまで短縮されたことで、「橋ってすごい」と幼心に思ったことは今でも覚えています。
その△△橋の建設を手掛けた貴社で働くのが、長年の夢でした。貴社に入社できたなら、建築が生活にもたらす利便性だけでなく、建築作品としての美しさまで利用者に伝えられる設計士になりたいと考えております。

 建設業界にも多くの企業があるため、その中でも「なぜこの企業を選んだのか」「なぜ他の企業ではだめなのか」をきちんと述べることが志望動機の大きなカギとなります。この例文では、「幼い頃に感銘を受けた橋を手掛けた」という具体的な理由を挙げており、他の企業とは明確に区別していることがわかります。

例文④

私は、安心してすごせる建物をつくりたいと思い、貴社を志望しました。被災地支援ボランティアに参加した際、倒壊した多くの建物を目にしました。そして、不安に震える被災者の方々のお話も伺いました。そんな中で、生活に欠かせない衣・食・住のうち、やはり生活の基盤である「住」が揺らぐと、こんなにも不安になるのだと改めて感じました。
貴社では国の建築基準に加えて、独自の耐震基準を設けたり、免震・耐震構造の研究にも積極的に取り組んだりと、地震への対策管理に特に力を入れておいでです。そのため、貴社でより安心・安全な建物づくりに貢献したく、貴社を志望致しました。

この例文では、「震災ボランティア」という自分の経験と「耐震に注力する」という企業の方針との合致を軸に、志望動機が練られています。建築業界でも企業によって注力するポイントや方針、特色が異なるため、その違いを志望動機に織り交ぜるようにすると、他の企業との差別化がしやすくなるでしょう。

例文⑤

私は建築の仕事を通して、人々の生活をより豊かにしたいと考えています。私の生まれ育った町は地方の過疎地域で、あまり活気のある町ではありませんでした。しかし、高速道路が通って利便性がよくなると、一気に町が活気づいたのです。大きなショッピングモールができたり、ファストフードなどのチェーン店が増えたりして、生活が豊かになったと実感しました。景色や生活が変わっていくことにワクワクしましたし、道路一本でこんなにも変わるのかと驚きもしました。
日本では、まだまだ都市部と地方との格差が激しいです。そんな格差を少しでも埋めるには、特に地方の開発事業に力を注いでいる貴社のような企業の力が必要なのです。私は、地方創生に関して専攻していたため、その知識を貴社で発揮したいと考えております。

この例文では、実体験をもとに「地方創生」という専攻分野と「道路を通す」というゼネコンの仕事を結び付けています。志望する企業が主にどんな事業を手掛けているのかを事前に調べ、志望動機に活かしましょう。

例文⑥

私が貴社を志望したのは、チームでプロジェクトを進める仕事に魅力を感じたからです。実際に建設作業を行う際には、下請け業者やお客様とのやりとり、建材の納品確認や各スケジュールの調整など、すべきことは多岐に渡ります。そして、それらを円滑に行うにはチームワークが必要不可欠であり、「チームでひとつのモノを作り上げる」という事業に大きな魅力を感じました。チームワークを何よりも大切にする風土のある貴社でこそ、私の理想とするチームプロジェクトが実現できると考え、貴社を志望致しました。

この例文では、チームで作業をおこなう「施工部門」を志望する内容が書かれています。現場の業務がどんなものか、現場で求められるのはどんな能力かを客観的に分析しています。また、志望企業の風土と自分の考えや理想がマッチしていることも、企業選びにおいては重要なポイントとなるでしょう。

ゼネコンの志望動機NG例文

次に、ゼネコン会社の志望動機としてNGといえる例文をご紹介します。ゼネコン関連企業は大まかな仕事の内容がどこも似通っているため、しっかりと内容を練らないと「業界内の他の企業で使い回せてしまう志望動機」になりがちです。当然ながら、そんな志望動機では採用には至らない可能性が高いのです。

自分の作成した履歴書やESの志望動機と見比べてみて、NG例文と似たような失敗をしてしまっていないかを、改めて確認してみましょう。

NG例文①

私が貴社を志望したのは、生まれ育ったこの地域に貢献したいと考えたからです。様々な建物の建築は住民にとって生活の基盤であり、それらを支えるゼネコン会社こそが、地域を支える企業のひとつであると、私は考えています。私は大学で建設・建築について専攻していましたので、それらの知識を活かすのなら、ぜひとも貴社で役立てたいと考えました。
貴社に入社した後は、より安心・安全な建物を利用者に提供することで、この地域に貢献していきたいと思っております。

 この例文では「地域に貢献したい」「専攻分野を活かしたい」という2点を主張していますが、これだけでは志望動機として不十分です。地域に貢献したいのなら地方公務員という道もあるでしょうし、専攻分野を活かすのであれば、それこそゼネコン会社ならどこでもいいのでは、と面接官は考えるでしょう。

志望動機を考える際には、必ず「その企業でなければならない理由」を盛り込むようにしましょう。この例文のような内容では、企業名を書き換えれば別の企業でも使い回せそうな志望動機になってしまっています。

 NG例文②

私が貴社を志望したのは、OB訪問で貴社の社員の方とお話をした際、その仕事に対する熱意を強く感じたためです。ゼネコンでの仕事は、大きなチームでひとつのモノを作り上げていくもので、それ故に大きな達成感が得られるのだと感じました。
貴社に入社できたなら、○○部の部長として培ったリーダーシップを発揮し、チームをまとめ上げて大きなプロジェクトを成功させられる人材になりたいと考えております。

この例文には具体性が欠け、ふわふわとした地に足のつかない印象を受けます。「OB訪問で仕事に対する熱意を感じた」「チームでのモノ作りで得られる達成感」この2つだけでは、「それならうちの企業じゃなくてもいいのでは」と面接官も考えるでしょう。

これだけの内容では、企業どころか業界への興味まで薄いと感じてしまいます。しっかりと下調べをおこない、中身の濃い志望動機を考えるようにしましょう。

具体的に組織へ貢献できる姿勢をアピールしよう

採用担当者は、毎日何十通もの履歴書を見ます。マニュアルを丸写ししたような志望動機では他の就活生の履歴書に埋もれてしまい、強い印象を残すことができません。採用担当者に「ぜひ会ってみたい」と思ってもらえるような志望動機のカギは、具体性です。

今までの経験でも、学んできたスキルでも、入社したらやりたい仕事でも何でも構いません。具体的な内容を織り交ぜながら書かれた志望動機は、読む人の頭の中にイメージを膨らませ、強い印象を残します。志望動機は採用試験の第一歩です。熱い思いをぶつける面接の場に駒を進めることができるよう、まずはしっかりと練り上げた志望動機でアピールしていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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