面接の日程変更は電話で伝えよう
面接の日程調整を終え、面接当日に向け準備を進める中で、面接当日の都合がどうしても悪くなってしまうようなこともあるでしょう。急にやむを得ない理由で、急用が入ることは誰にでもあり得ることです。
そのため、面接の日程変更を依頼したことで、採用担当者からの評価が落ちてしまうようなことは基本的にはありません。しかし、面接の日程変更をお願いする際には、守るべきマナーが存在します。
マナーを守らず、日程変更を依頼してしまうと、マイナスの評価を受けてしまう恐れがあるのです。ここでは電話で日程変更を依頼する際のかけ方から伝え方まで解説していきます。誰でも日程変更が必要となる可能性はあります。しっかりと学び、日程変更の必要がある際に適切な対応を行えるようにしておきましょう。
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日程変更の4つのマナー
「日程変更の依頼をする際、どのような点に気をつければ良いの?」と疑問に思う就活生も多くいることでしょう。ここでは企業へ日程変更を依頼する際に守るべきマナーについて4つ挙げ、それぞれ解説していきます。
これらのマナーは社会人として働くにおいても必要となるものです。しっかりと守れていなければ、「社会人としてのマナーを理解できていないのだな」と思われてしまいます。そのようなことの無いよう、以下を確認しておきましょう。
①変更の連絡は早めにする
日程変更を依頼する際に守るべきマナーの1つ目は、早めに連絡を行うということです。採用担当者は他にも多くの就活生との面談の予定を調整しています。そのため採用担当者は日程変更を行う際には、それらの予定と照らし合わせ時間をやりくりしなければならず、対応にある程度の時間が必要になると言えるでしょう。
このように、日程変更を依頼することにより、少なからず採用担当者に負担をかけてしまうことになるのです。変更の依頼が遅くなればなるほど、採用担当者は急いで日程の再調整を行わなければならなくなるため、負担が大きくなってしまいます。
そのようなことで採用担当者の負担を大きくしてしまうのは避けなければなりません。変更しなくてはならないことが判明した段階で、速やかに連絡を行うようにしましょう。
②変更する理由を誠実に伝える
日程変更を依頼する際に守るべきマナーの2つ目は、変更する理由を誠実に伝えることです。自身の確認不足により他の企業の選考と日程が被ってしまっていた場合などは、注意して対応する必要があります。
伝え方によっては、企業に不快感を与えてしまう恐れもあるのです。まずは自身のミスについてしっかりとお詫びの言葉を述べるようにしましょう。採用担当者は元々決まっていた日時での面接に向け、すでに準備を始めているのです。
そのことについてしっかりと謝罪の気持ちを述べることが社会人として相応しいマナーになります。その上で、丁寧にわかりやすく変更理由を述べることが必要です。電話をかける前にどのように理由を伝えるかしっかりと頭の中を整理してから、連絡を行うようにしましょう。
③変更の候補日は複数用意する
日程変更を依頼する際に守るべきマナーの3つ目は、変更の候補日は複数提示するようにすることです。ただ変更したいと伝えるだけではNGです。変更の依頼をする際には必ず、代案を準備し、その上で連絡を行うことが重要になります。
その際、代案を1つしか準備していないと、日程調整をスムーズに進めることが出来ません。その日時では、採用担当者の都合がつかないことも十分にあり得るのです。採用担当者は自身の業務を一旦中断し、日程変更を行っています。そのため出来るだけスピーディーに調整が完了するよう配慮することが重要だと言えるでしょう。
変更したいと申し出るだけではなく、必ず複数候補日を用意しておき、その中から企業に日程を選んでもらうようにすることが賢明なのです。
④日程変更は原則一度だけ
日程変更を依頼する際に守るべきマナーの4つ目は、日程変更は原則1度しか行えないということです。上述の通り、日程変更を依頼すると、採用担当者に少なからず負担をかけてしまうことになります。
何度も日程変更し、負担をかけてしまうのは避けなければならないのです。また何度も日程変更をしていると、採用担当者から不信感を持たれてしまう可能性があると言えるでしょう。企業からしてみると、何度も日程変更されるのは決して喜ばしいものではありません。
「他に行きたい企業があって、そっちを優先しているのではないか」と思ってしまうことも十分にあり得るのです。そのように思われてしまうと、信用を失い、評価を大きく落としてしまう恐れがあります。日程変更を行う際には細心の注意を払い、変更日時を提示するようにしましょう。
電話での日程変更の伝え方
次に電話での日程変更の伝え方について解説していきます。実際に電話をするとなると、「何を話せば良いかわからない」と躊躇してしまう就活生も多くいることでしょう。しかし日程変更をしなければならないのであれば、その旨を速やかに連絡しなければなりません。
どのように話すかについて、あまり長い時間かけて考えるわけにはいかないため、以下のポイントを参考に、スピーディーかつ適切に変更の連絡を行えるようにしましょう。
名前を名乗って担当者に繋げてもらう
電話で日程調整を伝える際、まずは名乗って担当者に繋げてもらいます。企業に電話をかけた際、担当者がその電話を取る可能性は高くありません。他の方に取り次いでもらうことが多いです。
「お忙しいところ失礼します。○○大学の○○と申しますが、採用担当の○○様はご在席でしょうか」と丁寧に述べ、取次ぎを依頼しましょう。担当者が電話口に出た際には、まず面接予定日と大学名、自分の氏名を伝え、その上で「今、少しお時間よろしいでしょうか」と確認してください。
担当者は日々忙しく業務に打ち込んでいます。電話を続けることが困難なことも十分にあり得るので、電話を続けることが可能なのかをまず確認し、許可を貰ってから要件を話すことが重要です。
担当者が不在の場合は戻る時間を聞く
緊張しながら電話をしてみたら「担当者は不在です」と返答があると、拍子抜けしてしまい、どう対応したらよいか戸惑う人も多いです。しかし担当者が不在であっても慌てずに正しい対処をしていきましょう。まず、「〇月〇日の面接の件でご連絡させて頂きましたが、担当の〇様はいつ頃お戻りになりますか?」というように戻る時間を必ずうかがいましょう。
戻る時間を聞いたら、「それでは再度〇時頃に改めさせて頂きます」と伝えて静かに電話を切りましょう。あくまでもこちらからかけ直すことが前提であって、間違っても相手にかけ直しをお願いするのはNGです。さらに相手側から用件を聞かれた場合は、「面接の日程の件でご連絡をいたしました」というように答えるのが無難です。
お詫びと日程変更候補日を伝える
電話で日程調整を伝える際、まずは日程変更したいという旨を伝えるようにしましょう。担当者は他にもやらなければならない業務が多々あるのです。出来るだけスピーディーに用件を伝えられるよう、必ず結論から述べるようにしてください。
その上で変更に至る理由を述べ、お詫びを述べることが必要になります。上述の通り、日程変更により少なからず担当者に負担をかけてしまうことになるのです。丁寧にお詫びの言葉を述べるようにしましょう。
そしてその後、候補日を複数伝えることが重要になります。その際、その場ですぐに決めてもらうよう迫るのはNGです。変更にあたってさまざまな調整が必要となり、即決できないこともあるのです。あくまでも候補日の提示に留めておくことが大切だと言えるでしょう。
電話で日程変更をお願いする例文
【担当者がいた場合】
学生「お忙しいところ失礼いたします。私、〇〇大学の〇〇と申しますが、担当の〇様はご在席でしょうか?」
企業「私です」
学生「〇〇大学の〇〇と申します。面接の件でご連絡させて頂きましたが、今少しだけお時間よろしいでしょうか?」
企業「大丈夫です、どういったご用件でしょうか?」
学生「大変申し訳ないのですが、面接日〇月〇日は急きょ大学の卒論の発表をしなければならなくなりました。つきましては日程を再調整させていただくことは可能でしょうか?」
企業「では、〇月〇日ではどうですか?」
学生「〇月〇日であれば大丈夫です」
企業「では〇日の〇時でお願いします」
学生「〇日〇時ですね?ありがとうございます。お手数をおかけして申し訳ございませんでした」
企業「いえいえ、では失礼致します」
学生「失礼致します」
【担当者が不在だった場合】
学生「お忙しいところ失礼いたします。私、〇〇大学の〇〇と申しますが、担当の〇様はご在席でしょうか?」
企業「あいにく、〇はただ今席を外しております。どんなご用件でしょうか?」
学生「〇月〇日の面接の件でご連絡させて頂きましたが、〇様はいつ頃お戻りになりますでしょうか?」
企業「おそらく〇時頃には戻ると思います」
学生「それではまた〇時頃に改めてご連絡させて頂きます、失礼いたします」
では、日程変更の伝え方について実際の電話例を見ていきましょう。電話では、上記の例文のような流れになります。相手側からキャンセル理由を聞かれた場合の対応ですが、間違っても「他社と面接日がかぶってしまい~」などという理由は良い印象を与えません。
例え本当のことであっても伝えないほうがよいでしょう。この場合は、正直に答えるのではなく相手を不快にさせないような理由を考えておく必要があります。また、面接の日程変更が採用可否に影響を与えることはありませんが、日程変更に応じてくれたお礼を忘れずに、社会人として恥ずかしくないはっきりとした受け答えを心掛けましょう。
電話した際に用件を聞かれた場合は「面接の日程の件で」と答えるのが無難です。担当者でない場合は、「実は面接日は都合が悪くなってしまい」などと細かく伝える必要はありません。そして、相手が担当者ではない場合も、最後まで丁寧な対応を心掛けましょう。
お礼を最後にきちんと伝える
電話で日程調整を行う際、最後にお礼の言葉をしっかりと述べるようにしましょう。日程変更はこちらの都合で行うものであり、担当者はそれを聞き入れ、日程調整、面接の準備といった負担を引き受けてくれるのです。
つまり、日程変更は企業の善意で成り立っているものですので、そのような相手に対し、お礼をきちんと述べずに電話を切るのはマナーに反します。「お礼の言葉も言えないのか」と担当者に思われてしまう可能性もあります。
電話での日程調整を行うときには、電話を切る前に「この度は急な変更に対応してくださり、ありがとうございます」など、きちんとお礼の言葉を伝えるようにしましょう。
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電話をする際の注意点
面接日時を変更することは致し方ないことですし、上手に連絡すれば企業側に好印象を与えることができます。しかし、企業に電話連絡をする際には、友人にかけるのと違って様々なルールや注意点があります。そしてささいな注意点でも守れていないとマイナスイメージを与えかねません。特に日程変更ではポイントを抑えて細心の注意を払うことが必要です。選考外でどのような点に気を付けていけばよいかを覚え、上手な電話連絡の仕方をマスターしていきましょう。
電話をかける時間帯を考慮する
いざ電話をかけようと思っても「いったいいつ電話をかければ迷惑にならないのだろう」と迷ってしまうものです。下手な時間にかけて先方の仕事の邪魔になっては困りますので、かけて良い時間と悪い時間を覚えておきましょう。まず企業に電話をかける時間帯ですが、特に「朝が良い」「夜が良い」というような決まりはありません。
強いて言うならば、「朝一」「お昼の時間帯」「帰り際」この3つの時間帯を避けると良いでしょう。朝一は始業準備で忙しいですし、お昼は離席している可能性が高いです。また、帰り際は終業までの追い込みで忙しい可能性があるので避けた方が良いでしょう。
そうなると、一般的に企業の就業時間が「9時~18時」だとするならば、「10時~12時」「14時~17時」の時間帯が無難です。これらの時間帯であれば、業務も落ち着いて比較的余裕のある時間帯なので相手の負担になることは少ないでしょう。まずは、相手側の就業時間をよく確認してから時間を決めましょう。
変更した日程を復唱してミスを減らす
就活中の電話対応において、特に意識していきたいのが「復唱」です。大事な用件や日程を復唱することは社会人の常識ですし、再確認にもなります。緊張のあまり日程が頭に入らず、電話を切った後に「あれ、いつだったっけ?」などということのないように、しっかりと復唱するようにしましょう。
ただし、何でも復唱すれば良いというものではありません。聞き取れなかった曖昧な内容をそのまま復唱しても「話を聞いていない」という印象を与えてしまうので、その時は「申し訳ありません。再度伺っても宜しいでしょうか」などと聞きなおした方が良いでしょう。また、しっかりした企業であれば、こちらが復唱しなくても大事な内容を復唱してくれることもあります。さらに復唱するだけではなく、メモを取るようにしましょう。復唱+メモを取るという二重の作業をすることでミスを最小限にすることができます。
面接時には日程変更に対するお礼をする
日程変更を行った上で面接に臨む際には、面接の場において日程変更に対するお礼の言葉を述べるようにします。「電話で伝えたのにそれだけではダメなの?」と疑問に思う就活生もいることでしょう。
こちらの一方的な都合で日程調整を依頼し、担当者はそれを引き受けてくれているのです。電話で述べるのはもちろん、面と向かってしっかりとお詫びとお礼を述べておくのが賢明です。
重ねて述べることで、「誠実に対応してくれているんだな」と担当者に好感を持ってもらえる可能性もあります。述べておくに越したことはありません。面接室に入室し、質疑応答が始まる前に一言、日程変更に対するお詫びとお礼の言葉を述べるようにしてください。
日程を変更する際はマナーを守ろう
ここまで企業に面接の日程の変更を依頼する際の注意点を解説してきました。「日程の変更なんてしない」と他人事だと思ってしまうのはNGです。体調不良等、何らかの事情で当日面接に臨むことが難しくなってしまうことは誰にでもあり得ることなのです。
その際の対応で担当者に与える印象は大きく変わります。マナーを守った適切な対応をしなければ、担当者からの信用を一気に失ってしまう可能性もあるのです。
ここまで述べてきたように、日程変更に関するマナーは何も特別なものではありません。相手の立場で考え、行動することで自ずと守ることの出来るものばかりだと言えるでしょう。ここまで学んだ内容をしっかりと押さえ、相手に不快な思いをさせない対応をするように心がけてください。