内定について

内定取り消しになる理由とは|内定取り消しになった時の対処法もご紹介

どのような理由で内定取り消しになるのか

内定をもらえば就活はひと段落しますが、さまざまな理由によって取り消しになることもあるので注意しなければなりません。内定を獲得したとしても、取り消しになれば不合格と同じ扱いになるため、当然就職はできなくなります。場合によっては就職が目前に迫っている時期に取り消しとなり、行先が決まらないままに卒業を迎えてしまうこともあります。

内定を獲得すればそこで安心するのではなく、取り消しにならないよう注意深く行動することが大切です。どんな理由で内定取り消しになるのかを知り、内定獲得後の行動を見直しましょう。

そもそも内定契約とは

内定取り消しについて理解を深めるためには、そもそも内定契約とはどんなものかを理解しておくことが大切です。内定とは労働契約のひとつであり、企業が指定した時期から働き始めることを定めたものです。新卒の内定契約の場合は、基本的には大学卒業後の4月1日から働き始めることを定めており、大学の卒業を条件としています。

また、内定は書面を交わしての契約ですので、単に内定通知をされた時点では契約が結ばれているわけではありません。最終面接で合格を言い渡された状態は、いわば内々定の状態であり、労働契約は結んでいないことになります。しかし、理由もなく取り消しにすることはできません。内定取り消しになる理由についてみていきましょう。

内定取り消しになる理由

内定承諾書を提出して、内定契約を交わせば、基本的には内定が取り消されることはありません。しかし、例外的に取り消しになることはあり、内定の取り消しの可能性についても、内定契約で定められているので注意が必要です。内定取り消しをおこなうだけの正当な事由があると認められれば、取り消しは可能です。正当な事由には何が当たるのかを知り、内定が取り消しになる理由を把握しておきましょう。

卒業できない

内定が取り消しになる理由としては、卒業できないことが挙げられます。そもそも新卒の内定契約は卒業を前提として定められているものであり、卒業できなければ契約は不履行となります。卒業できなければ4月1日時点で就職することはできませんので、企業側はそのまま内定契約の取り消しが可能です。

もちろん、必ずしも取り消しになるとは限らず、企業によっては就職を半期延ばして、秋採用へと切り替えることもあります。卒業できなければその時点で内定取り消しになるわけではありませんが、就職の延期はあくまで特例的な対応であって、基本は取り消しになると考えましょう。せっかく内定がもらえても、卒業できなければ4月時点では就職できないため、単位はしっかり獲得しておかなければなりません。

病気やケガ

病気やケガなども内定取り消しになる理由のひとつですが、これは仕事の内容や程度によって異なります。基本的には仕事をする上で何らかの支障をきたすもの、仕事に取り組むことができない場合に、取り消しになります。単純に風邪やインフルエンザ、骨折などで内定が取り消しになるわけではないことは理解しておきましょう。

仮に支障をきたす場合でも、企業で働き方や仕事内容を変えるなど、工夫してくれることもあります。病気やケガについては、程度と企業の対応によって措置が大きく異なるため企業と相談することが大切です。

素行不良

ビジネスの世界でもっとも重要視されるのは信用であり、就活では選考を通して本当に信用できるかが見られているといっても過言ではありません。内定をもらう=信用されている状態であるため、信用を失うことがあれば、内定取り消しになる可能性もあります。

信用を損なう行為としては素行不良が挙げられ、警察に捕まる、何らかの犯罪に関わることなどが該当します。信用できない人間を入社させてしまうと、企業でも大きな不利益になってしまう可能性が高く、損失を出す可能性も少なくありません。

企業イメージを大きく損なってしまう場合は、内定取り消しをしても問題ないとされていますので、内定獲得後の行動には十分注意が必要です。

経歴に嘘があった

履歴書への記載や面接での受け答えで、ついつい見栄を張ってしまう場合もあるでしょう。ですが、あまりに実際の自分とかけ離れた嘘をついてしまうと、後の確認などでバレて内定取り消しということになってしまうことにもなりかねません。

特に大学名や職歴を偽ったり、これから取得予定の資格を持っていると答えるなどの嘘は、すぐにバレてしまいます。またやったことがないことを特技と答えたりするのも、思ったより簡単にバレてしまうものです。

こういった嘘をつく人は、社会に出ても信用してもらえなくなります。軽い気持ちで嘘をついたとしても、世間は思った以上に狭いため、今後の就職活動にも影響を及ぼしかねません。見栄を張りたいと思っても、嘘はつかずにありのままの自分の姿で勝負しましょう。

企業側の都合で内定取り消しになる理由

企業側の都合で内定が取り消しになる、ということもない訳ではありません。こうした場合、突然内定を取り消されて納得がいかないということもあるかと思われます。

とはいえ、企業も人が経営しているものである以上、その時の判断や仕事次第で内定の状況が変化するということも多々あるのです。不満は残るでしょうが、その場合は早々に思考を切り替えるのも大事だと考えておきましょう。

以下に、企業側が何故内定を取り消すかを解説していきます。

業績が悪化した

急に業績が悪化した場合、企業はまず内定者を切ることから始めることが多くあります。現在働いている従業員を解雇するより、将来の従業員を減らすことで業績悪化に対応しようとするのは珍しいことではありません。また、企業側に不祥事などが発覚した場合も、やはり内定取り消しがおこなわれることが多々あります。

こういった理由の場合、企業側に問題が起きたので仕方ないと割り切ることも大事です。

業績悪化とは別に、業務拡大を計画して内定を出したものの、経営上の都合で取りやめた場合に内定取り消しになることもあります。この場合も企業の見通しが甘かったなどの理由になるため、就職に固執しないできっぱりと諦めた方がいいかもしれません。

他の就活生に内定を出すことになった

就活では、企業が優秀な人材をキープしておきたいと考えて内定を出すことがあります。この場合、もっと良い人材がいたからという理由で内定取り消しになってしまうことがあるようです。

企業は内定を断る希望者が出ることも考えて、予定より多めに内定を出す場合もあります。そのため、人材の良し悪しで企業から内定を切るということも起こりうるようです。内定を辞退する人が思ったよりも少ないという理由から、一方的に内定取り消しの連絡が来るという場合もあります。

理由なしに内定取り消しになった場合の対策

内定は法律に基づいて定められた労働契約であるため、理由なしで取り消しになることはありません。理由なしに内定を取り消しにするのは違法であり、場合によっては処罰の対象になることもあります。

そのため、特別な理由がなければ内定取り消しになることはありませんが、何事にも例外はあり、理由なしで内定が取り消されることもあります。理由なしで内定取り消しになった場合に、どのように対処すればいいか知っておきましょう。

内定を証明する書類やメールを残しておく

企業が一方的に内定を取り消した場合、内定を証明する書類やメールがあれば証拠として使用することができます。メールであれば、印刷をしておくのもひとつの方法です。

内定決定が書面で送付されているならそれが利用できますが、口頭での報告のみの場合は内定取り消しの証拠がなく、最悪の場合「そんなことは言っていない」と言われかねません。そういった事態にならないよう、電話でのみ連絡があった際は速やかにお礼メールを送っておくといいでしょう。「本日は内定のご連絡ありがとうございました」という言葉と、連絡が来た日付を書いて送信しておき、自分の手元にも保存しておきましょう。

こうしておけば、相手側からメール等で何の連絡もなかった場合でも、相手は「内定の連絡はしていない」とは言えなくなります。

大学に相談する

理由もなく内定取り消しにあえば、まずは大学に相談しましょう。相談相手は信用できる人なら誰でもOKですが、キャリアセンターに相談するのがおすすめです。キャリアセンターでは、学生の就職に関わるさまざまな問題に対応してくれるため、内定の取り消しについても対処してくれます。個人で企業を相手に交渉するのは難しいため、大学側に対応を任せて交渉してもらうことが大切です。

個人対企業ではどうしても企業のほうが立場が強くなってしまい、内定取り消しについてもうやむやのまま終わらされてしまうこともあります。必ずしも内定が復活するとは限りませんので、別途並行して就活を進める必要もあるため、対応は大学に任せたほうがいいでしょう。

外部機関に相談する

理由なしでの内定の取り消しは違法行為ですので、大学以外の外部機関に相談するのもひとつの手です。外部機関はさまざまありますが、法的な対応を考えるのであれば、弁護士を利用しましょう。弁護士であれば法律のプロであり、労働問題についてもうまく対処してくれます。弁護士といっても、それぞれで得意分野が異なるため、労働問題に強い弁護士を探すことが大切です。

外部機関を利用する場合は、企業と争う形になることが多いため、基本的にはその企業への就職は諦めなければなりません。場合によっては就職できる可能性もありますが、可能性としては限りなくゼロに近いため、別の就職先を探して就活を再開させておきましょう。

内定取り消しの落とし穴

内定取り消しについてはさまざまな規定で定められており、内定がどのように扱われているのか、詳細まで知らない学生は多いです。内定取り消しについてさらに理解を深め、入社までの過ごし方などを把握しておきましょう。

内定式に不参加=内定取り消しにはならない

内定が決まってから実際に就職するまでの間に、内定式をおこなう企業は多いです。内定式は就職への意欲を高めるため、社員同士で懇親を深めるためなどの目的があり、これに参加しないからといって、内定取り消しになるわけではありません。

内定については内定承諾書の提出の有無がポイントになりますので、内定式に参加しなくても、承諾書さえ提出すれば就職することは可能です。そもそも内定式は企業が定めたイベントであり、場合によっては内定式自体をおこなわないこともあります。

内定式をおこなうかどうかは企業によって異なり、就職のために絶対必要なわけではありませんので、不参加=内定取り消しにならないことは理解しておきましょう。

内定後のSNSの扱いに注意する

内定後はSNSの扱いにも十分注意が必要であり、内定者のSNSをチェックしている企業も少なくありません。SNSでの投稿を見て人柄を判断していることもあり、場合によってはそれが原因で内定取り消しになる可能性もあるので注意しましょう。

SNSの投稿で素行不良が認められれば、それが内定取り消しの正当な事由に該当する可能性はあります。また、企業に関する情報をSNSで公開してしまうと、営業妨害となり、これも取り消しの事由に該当するので注意しましょう。

内定者研修の様子などをSNSで公開してしまうと、企業の情報を外部に漏らすことになり、場合によっては実際に損失を生んでしまう可能性もあります。SNSによる失敗は意外にも多いため、内定獲得後は特に取り扱いに注意しましょう。

内定取り消しを防ぐには獲得後の行動にも気を付けよう

就活は内定の獲得を目的としておこないますが、内定がもらえればそこで終了となるわけではありません。内定獲得後にもすべきことはたくさんあり、就職までの行動にも注意が必要です。

内定契約を結べば、基本的には企業から内定取り消しをされることはありませんが、取り消しに該当するだけの正当な事由があれば、話は別です。取り消されて当然の行動をしてしまえば、内定は取り消しとなり、就活は振り出しに戻ってしまいます。

内定は絶対的なものではありませんので、仮に内定承諾書を提出したとしても、その後の行動に注意しなければなりません。内定を獲得しても就職するまで就活は続くので、最後まで油断せずに入社日を迎えましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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