目次
内定をもらったら返事をしよう
企業から内定をもらった場合、素早く返事をすることが大切です。内定をもらうと気が抜けてしまう人も多いですが、内定をもらっただけでは就活が完全に終了したわけではありません。内定に承諾してからようやくひと段落となり、辞退の返事をすればその後も就活は続きます。
返事の内容によってその後の行動も違ってきますが、とにかく何らかの形で答えを出すことが大切です。内定の返事が遅くなると企業にも迷惑がかかり、場合によっては内定取り消しなどの事態にもなりかねません。就活は最後の最後まで油断することはできないため、内定の返事の仕方を正しく理解して失敗のないよう就活を進めましょう。
内定の返事はいつまでにすべきか
内定をもらった場合は何らかの返事をしなければなりませんが、いつまでに答えを出せばいいのかと悩む人は多いです。第一志望の企業から内定をもらったとしても、いざ就職すると考えれば悩んでしまうことは多く、すぐに決められない人も多くいます。
内定を決めるのは重要なことであり、その後の人生を大きく左右する選択にもなるため、じっくりと考えなければなりません。しかし、企業はいつまでも待ってくれるわけではありませんので、返事の期限をきちんと把握しておきましょう。
下の記事では内定をもらったあとにするべきことを紹介していますので、併せて読んでみてください。
1週間以内が目安
内定の返事は、基本的には通知されてから1週間以内にするのが目安です。1週間を超えてしまうと、決断が遅いと判断され、就職意欲が低いと思われる可能性もあるので注意しましょう。
企業としても早く良い人材を確保したいため、すぐに返事が欲しいと考えています。そのため、返事が早い分には問題はなく、むしろ就職意欲が高いとして好印象にもなるでしょう。即断即決できればそれに越したことはありませんが、悩んでしまう場合でも、1週間以内には決められるようにしておく必要があります。
決断を先延ばしにしてしまうと企業にも迷惑がかかるうえ、いざ辞退しようと考えたときに断りづらくもなります。考えすぎると分からなくなることも多いため、最終面接を受けた段階である程度は意思を固めておき、素早く返事ができるようにしておきましょう。
内定への返事の仕方については下の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
企業ごとの期限を確認
内定の返事は基本的には1週間を目安に考えますが、これは企業から期限の指定がない場合です。企業によっては、いつまでに答えを出すのかを指定することもあるため、その際はそれに従いましょう。
企業ごとに設定期間が異なりますが、基本的には1週間以上であることが多いです。2週間に設定する企業もあれば、1ヶ月など、長期間猶予をくれることもあります。ただし、企業によっては3日以内など通常よりも短い期間を定めたり、場合によっては連絡したその場で決定を迫ることもあります。
即決すれば内定を出すと言われる場合もあるため、事前に意思を固めておくことが大切です。企業ごとに回答期限の認識が違っているため、指定がない際はいつまでに返事をすればいいか、自分から聞いておくのもいいでしょう。
下の記事では内定通知の受け方について解説していますので、参考までに見てみてください。
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内定の返事をする方法
内定の通知を受ければ、素早く意思決定をして返事をしますが、返事の方法はシチュエーションによって異なります。どの方法で通知されたかによって、返事の仕方も異なるため、どうやって連絡をすればいいのかを知っておくことが大切です。
答えがどうであるにしても、返事の方法次第では失礼にあたる可能性もあるので注意しなければなりません。最後の最後でマイナスの印象を与えてしまうのはもったいないので、気を抜かずに返事の方法にもこだわりましょう。
基本は電話で返事をする
内定の返事をする場合は、基本的には電話で伝えるのがマナーです。電話で直接伝えることで、内定をもらったことへの感謝や自身の気持ちを伝えやすく、もっとも誠意をアピールしやすいでしょう。
内定をもらうということは、それだけ企業に評価してもらった、目をかけてもらったということであり、辞退する場合でも誠意を持って対応しなければなりません。
内定を辞退する場合でも、企業との関係が完全に切れるわけではなく、別の企業に就職してから関わる可能性もあります。どのような場合でも、社会人としての振る舞いを心がけることが大切であるため、誠意を持って対応しましょう。
内定承諾を電話で伝える際のポイントは下の記事でも紹介していますので、併せて読んでみてください。
メールで通知されればメールでもOK
内定通知の方法は企業によってさまざまであり、電話で伝えられる場合もあれば、メールで連絡がくることもあります。メールで通知された場合は、そのメールへの返信を持って返事に変えても構いません。メールで通知された場合でも、自身の気持ちをしっかり伝えたいのであれば、電話で連絡するのもおすすめです。
承諾、辞退どちらの場合でも、直接伝えることで印象はよくなり、誠意をアピールできます。企業によっては内定通知書を郵送してくることもあり、この場合でもメールでの連絡はOKです。ただし、返事の内容に関係なく、書面での返事はNGであるため注意しましょう。郵送で返事を伝えると連絡が遅くなるため、企業に迷惑がかかってしまいます。
下の記事では内定承諾をメールで伝える際の作成方法を紹介していますので、参考までに見てみてください。
内定の返事の例:電話編
ここからは、内定の返事をする際の例を見ていきます。内定の返事は電話でするのが基本です。メールの場合は送信前に内容をチェックし必要であれば修正をすることができますが、電話の場合は修正ができません。
直接企業の担当者と話すとなると、つい緊張して不適切な答え方をしてしまったり、自分の意思を正しく伝えられないといった可能性もあるでしょう。そうならないために、事前に返事の仕方を知っておくことが重要です。それではみていきましょう。
承諾
内定者: お世話になっております。この度、御社より内定の通知をいただきました、○○大学○○学部の○○○○と申します。採用担当の××様はいらっしゃいますでしょうか?
社員: お世話になっております。ただ今お電話をおつなぎしますので少々お待ちください。
採用担当者: お電話代わりました、××でございます。
内定者: お世話になっております。この度は内定の通知をいただきまして、誠にありがとうございます。御社からの内定、ありがたくお受けしたいと考え、お電話させていただきました。入社後は一日も早く御社の戦力となれるよう、精一杯努力をして参ります。これからどうぞよろしくお願いいたします。
採用担当者: ありがとうございます。よろしくお願いします。
内定者: 今後の流れとしまして、入社までの手続きや入社当日についてお伺いできますでしょうか。
(採用担当者が説明)
内定者: 承知いたしました。改めまして、今後とも何卒よろしくお願いいたします。それでは失礼いたします。
まず、電話をかけた際は、自分が内定者であることと名前を伝えるようにしましょう。内定への返事という大事な電話であることが伝わるからです。採用担当者に電話を取り次いでもらったら、そこでも改めて名乗るようにし、まずは感謝の気持ちを伝えます。
その後、内定への返事をしましょう。ただ内定への返事を伝えるだけではなく、喜びの気持ちやこれまでの選考でお世話になった感謝の気持ち、今後の抱負などをシンプルに盛り込み、素っ気ない印象を与えないようにしましょう。その後の流れも確認しておくことが大切です。
辞退
内定者: お世話になっております。この度、御社より内定の通知をいただきました、○○大学○○学部の○○○○と申します。採用担当の××様はいらっしゃいますでしょうか?
社員: お世話になっております。ただ今お電話をおつなぎしますので少々お待ちください。
採用担当者: お電話代わりました、××でございます。
内定者: お世話になっております。この度は内定の通知をいただきまして、ありがとうございました。内定のご連絡をいただいた手前、誠に恐縮ではございますが、内定を辞退させていただきたいと思い、ご連絡いたしました。改めて自分がどのように社会に貢献すべきかを考えたところ、他の企業様とのご縁を感じ、そちらへの入社を決意いたしました。本来ならば直接お詫びに伺うべきですが、取り急ぎお電話で連絡させていただきました。
採用担当者: そうですか。それは残念です。
内定者: これまで面接など、たくさんお時間をいただいていたにも関わらず、ご迷惑をおかけする形となってしまい、誠に申し訳ございません。
内定のお礼を伝えるところまでは、承諾する場合と変わりません。その後、内定辞退の意向を伝えていきますが、何より大切なのは誠意を持って話すことです。内定を出すというのは企業側にとっても大きな決断です。そこまでに、多大な時間や手数・コストをかけています。相手に多大な迷惑をかけることだという自覚を持ち、精一杯、誠実に伝えましょう。
例文では辞退理由を伝えていますが、辞退理由は必須ではありません。企業側から聞かれる場合もありますので、相手に不快感を与えない理由を用意しておくのもよいでしょう。
保留
内定者:お世話になっております。この度、御社より内定の通知をいただきました、○○大学○○学部の○○○○と申します。採用担当の××様はいらっしゃいますでしょうか?
社員: お世話になっております。ただ今お電話をおつなぎしますので少々お待ちください。
採用担当者: お電話代わりました、××でございます。
内定者: お世話になっております。この度は内定の通知をいただきまして、ありがとうございました。すぐにでも内定承諾のお返事をするべきところ、大変恐縮ながら、×月×日まで返事をお待ちいただくことはできませんでしょうか。御社への入社を前向きに考えていることには変わりがありませんが、承諾前に家族が一度私から説明を聞きたいと申しており、一度実家に帰省して、家族にも喜んでもらった上で承諾のお返事をさせていただきたいためです。誠に勝手ではございますが、何卒よろしくお願いいたします。
内定を保留にする場合も、内定への感謝を伝えるところまでは共通です。その後、保留してほしい意向を伝えますが、この場合にもきちんと誠意を持って伝えてください。自分の内定への返事は、企業が他の学生に内定を出すべきかどうかなど、採用全体に関わってきます。その期限を延ばすのですから、企業側にも迷惑が生じることになるのです。
延長がゆるされる期間は一般的に4日まで、長くとも1週間といわれています。それ以上の延長を希望した場合、内定が取り消され、他の学生を内定にする可能性もありますので注意してください。
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内定の返事の例:メール編
企業から内定をもらえば、素早く返事をしなければなりませんが、何と伝えればいいのか分からず悩んでしまう人は多いです。内定の返事は緊張することが多いため、事前に伝えるべき内容を考えておく必要があります。
またどのように伝えるかは、返事の内容によっても異なります。例文ではメールで返事をする場合をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみましょう。承諾と辞退、保留それぞれの違いを把握しておくことが大切です。
承諾
件名:内定のお礼 ○○大学○○(氏名)
○○株式会社 人事部 採用担当○○様
いつもお世話になっております。○○大学経済学部の○○でございます。
この度は内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。
4月から御社の一員として働き、1日でも早く活躍できるよう努力しますので、何卒よろしくお願い致します。
取り急ぎお礼を伝えたく、ご連絡致しました。
末筆ではございますが、貴社ますますのご清栄を祈念しております。
この度は本当にありがとうございました。
署名
内定承諾の場合は、例文のように「4月から御社の一員として働き~」などの表現を使うことで、承諾の意思を示すことができます。「内定を承諾します」と直接的に述べるのはスマートではありませんので、別の表現を使って就職する意思があることを示しましょう。
内定の承諾の場合は、基本的には内定をもらったことへのお礼と承諾の意思、今後の抱負などを簡単に伝えれば問題はありません。企業の一員になるものの、承諾の段階ではまだ学生と企業という関係は変わらないため、マナーはきちんと守って返事をしましょう。
辞退
件名:内定辞退のお詫び ○○大学○○(氏名)
○○株式会社 人事部 採用担当○○様
いつもお世話になっております。○○大学経済学部の○○でございます。
この度は内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、一身上の都合により、内定を辞退させて頂きたく、ご連絡致しました。
時間をかけて選考をして頂いたにも関わらず、ご期待に添えず、大変申し訳ございません。
末筆ではございますが、貴社ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
署名
内定辞退の場合は、件名に工夫が必要です。例文のように「内定辞退のお詫び」など、件名を見ただけで内容が把握できるようにしておきましょう。辞退の場合も内定をもらったことへのお礼を伝え、その後辞退の旨を述べます。
誠意を示すためにも辞退する理由を伝えますが、他社を優先する内容になるとかえって失礼になるため、理由によっては違う表現をしましょう。失礼になりそうな場合は、「一身上の都合により」などと伝えた方が無難でしょう。
保留
件名:内定保留のお願い ○○大学○○(氏名)
○○株式会社 人事部 採用担当○○様
いつもお世話になっております。○○大学経済学部の○○でございます。
この度は内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。
勝手なお願いで申し訳ございませんが、内定のお返事を保留にさせて頂けないかと思い、ご連絡致しました。
現在他社選考が残っており、○月○日には結果が出ます。
後悔をしないためにも、すべての結果が出揃ってからお返事をしたいと思いますが、保留にさせて頂くことは可能でしょうか?
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い致します。
署名
内定の保留をしてもらう場合、件名は「内定保留のお願い」などにしておきましょう。基本的には返事の期間は決められているため、保留にしてもらうのは特別な措置です。当たり前のことではなく、お願いをしている立場であることは理解しておきましょう。
保留の申し出をする際には、なぜ保留にしてほしいのか、理由を伝えます。他社選考が残っている場合などは、いつ頃に結果が出そうかなど、目安の期間を伝えておくことが大切です。いつまでに期間を延ばして欲しいと指定するのはNGであるため、目安の期間を提示して、企業から再度指定があるのを待ちましょう。
内定承諾書の添え状の書き方
平成××年××月××日
○○株式会社
人事部採用課
○○様
〒×××ー××××
東京都○○区○○×丁目×ー×
○○○○(氏名)
拝啓
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は採用内定の通知書をいただきまして、誠にありがとうございます。
入社後は貴社の益々の発展に貢献できますよう、精一杯精進させていただきたい所存でございます。
ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。
つきましては、以下の書類を同封させていただきますので、ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
まずは書中にて内定のお礼を申し上げます。
敬具
記
内定承諾書 1通
以上
内定承諾書を送る際には、必ず添え状も付けるようにしてください。添え状では、年月日と自分の住所・氏名は右詰めで書きます。会社名や採用担当者の部署や名前に間違いがないよう、入念にチェックをしてください。
内定のお礼、内定承諾の意向を伝えた後、同封した内定承諾書について記載し、最後に「以上」と書きます。「以上」が抜けてしまうと、「他にも同封したものがあるのかも知れない」ということになってしまい、企業側が確認のために手間をかけてしまう可能性があります。忘れずに「以上」まで記入してください。
内定の返事をする際の注意点
内定が通知された場合は素早く返事をすることが大切ですが、注意点はそれだけではありません。ほかにも注意しなければならないポイントがあるため、それらを理解しておくことが大切です。
内定をもらえたとは言え、内定承諾書を提出するまでは不確定な状態であり、失礼な振る舞いがあれば、取り消しになる可能性もあります。また、辞退をする場合でも、失礼のないよう行動することが大切であるため、企業に迷惑をかけないためにも、注意点も正しく理解しておきましょう。
意思表示は明確にする
内定の返事で辞退や保留をする際は、明確な言葉を使い、お互いの認識のずれができないように伝えましょう。
特に辞退の場合は意思表示が重要なポイントであり、曖昧な表現を使うと、間違って伝わる可能性もあるので注意が必要です。内定の辞退をきっぱりと言い渡すのは、伝えづらくもありますが、正しく伝えておかなければ、企業に迷惑がかかってしまいます。
自分では辞退したつもりでも、企業にその意思が伝わっていなければ意味がなく、誤解したまま内定の手続きまで進んでしまう可能性もあります。きちんと意思表示をしていなければ、お互いに面倒なことになるため、承諾、辞退、保留のどの返事なのかを明確に伝えましょう。
期限の延長は一度だけ
内定の保留は特別なお願いであるものの、後悔することなく決めてほしいと考え、期限の延長を許してくれる企業は多いです。企業ごとに延長する期間は異なりますが、一度延長してもらえば、必ずその期間内で返事をしなければなりません。
二度以上の期間の延長は企業に失礼であり、返事を遅らせることで迷惑もかかります。期限を守れなければ就職の意思がないとみなされ、内定取り消しになる可能性もあるため、必ず期限は守らなければなりません。
また、延長してもらった場合でも、意思が決まったら早めに返事をすることが大切です。延長の期限内であれば問題はありませんが、延長してもらったことを配慮し、可能な限り早めに返事をしましょう。
下の記事では内定承諾書の提出期限と延長可能な期間について解説していますので、ぜひ読んでみてください。
承諾後に辞退も可能
内定承諾は人生を左右する選択になるため、じっくり考えて決めなければなりませんが、どうしても納得できなければ、承諾後に辞退することも可能です。内定承諾書を提出すれば、内定契約は締結しますが、学生側からの契約の解除は簡単にできます。
もちろん、辞退は可能とは言っても、少なからず企業に迷惑がかかることは理解しておきましょう。辞退が遅くなればなるほど迷惑の度合いは大きくなるため、承諾後に辞退するなら、早めに申し出ることが大切です。
内定承諾書を提出後の辞退方法について下の記事で解説していますので、参考までに見てみてください。
失礼のないよう内定の返事をしよう
内定の返事のパターンは、承諾、辞退、保留の3つに分けられますが、どの場合でも失礼のないように伝えることが大切です。返事の仕方には細かいマナーがあり、それが守れていなければ、たとえ承諾の連絡であったとしてもマイナスの印象を与えてしまいます。
また企業にも失礼になるため、誠意を持ち、礼儀を尽くして返事をすることが大切です。内定は重要な選択であるため、後悔しないよう真剣に考えてから決めましょう。
特に辞退した場合は、後から撤回することができませんので、よく考えて返事をする必要があります。内定は返事をしてようやく次に進みます。最後まで気を抜かず、企業に失礼にならない正しい方法で意思表示をしましょう。