内定について

内定を保留する際の注意点|企業への伝え方テンプレート付き

内定保留の目的とは

内定保留とは、就活生が何らかの事情で、企業からの内定通知を承諾せずに保留にするということです。つまりこれは労働契約を結び採用したいと考えている企業に「待ってもらっている」状態であるといえます。

就活生には、それなりの事情というものがあって内定を保留にするのでしょうが、企業にとっても同じように事情があります。企業が採用したいと考える人材を早く確保したいというのは当然のことです。内定を保留にする権利はありますが、それにはリスクが伴います。そのリスクを回避するためには就活生が誠意を持って企業に対する必要があるでしょう。

意外と知らない内定保留のリスク

就活中に、面接を受けた企業から内定の連絡はいったというのは、本来うれしいことではあるのですが、さまざまな事情からこの内定を保留したいという就活生もいるのではないでしょうか。

せっかく能力を評価して内定を出していただいた企業に対し、どのように内定保留をお願いしたら良いのか、もし保留した場合どのようなリスクがあるのかわからないと悩んでしまう就活生は多いのではないでしょうか。

まず「内定」とは「始期付解約権留保付労働契約」という正式な労働契約になり、これは双方が合意した時に成立する契約ということができます。そして、“始期付解約権留保付“とあるように、「始期」つまり新卒の卒業後から入社までの期間に解約、または留保できる権限をもつ契約ということができます。以下でそんな内定保留の目的や注意点などを見ていきましょう。

内定保留をする時の注意点4つ

まず、就活生が内定保留をする時は内定を保留するということは、あなたの事情を企業の側に理解してもらう必要があります。そのための注意点を5つ挙げます。

  • ①期間は自分から提示する
  • ②保留の理由は素直に話す
  • ③目的意識をしっかりと持つ
  • ④入社意欲があることを伝える

以上です。以下でそれぞれの詳細を見ていきましょう。

①期間は自分から提示する

内定を保留する時には、この内定に対する返答をいつするのかを明確にすることがマナーとして大切です。もし内定保留を承認したとして、いつまでたっても回答がないのでは、企業側にとっては業務の予定も立てられません。その上待ったはいいが、結局その採用候補者の回答が内定を受けないということであったとすれば、担当者の責任問題にまで発展しうる事態です。ここまでくれば、内定保留をした就活生の行為はマナー以前の問題ともいえます。

このような事態を避けるためにも、内定の保留を願いでる就活生は「○日までに回答をさせて頂きます」と期限は自分から、明確に提示することが必要です。

期限は1週間から場合によっては1ヶ月

内定を保留する期間は、通常1週間程度とされています。しかし、場合によっては1ヶ月待ってほしいこともあるでしょう。例えば、志望度の高い企業からの選考結果がまだ出ていない場合や、家庭の事情で内定の承諾をしたいけれど決め切らない場合などです。

その場合は、自分からいつまでに内定の返事をするか目途を伝えてください。人によってその期限に違いがあるでしょう。ただし、2ヶ月、3ヶ月と保留期間が長くなりすぎてはいけません。保留期限があまりに長い場合は、志望度が低いと思われ、次の候補者に内定を出す可能性もあります。そのため、長くても1ヶ月をめどに内定を受ける返事をしましょう。

②保留の理由は素直に話す

内定保留をお願いする際、企業の担当者から内定保留の理由を尋ねてくる場合があります。ここで妙な言い訳でごまかすのは意味がないばかりか、大変失礼なことです。就活生にとしては他に迷っている企業があったり保留の理由は色々あるとしても、それを正直に伝える事が、自分を評価してくれた企業への誠意であるといえます。

もしかするとその内定を出していただいた企業へ就職する可能性も十分にあるわけです。意中の企業への就活が思い通りにならず、結局は当該の企業に就職するという可能性も考慮し、保留をお願いする企業に対しては誠意を持って本当の理由をしっかりと伝えることが重要になります。

③目的意識をしっかりと持つ

しかし内定を出していただいた企業にその内定の保留をお願いする際には「他にもいい会社があるかも」「もっと色んな会社の選考を受けたい」など、抽象的な理由ではなく、自分が何のために内定を保留にするのかという目的を明確にすることが大切です。確かに新卒の就活生の場合、漠然とした感情から内定を承諾しないということもあるかもしれません。しかしそのような態度では相手に理解してもらうことはできません。

自分がしたい仕事の方向性、将来のビジョン、そのためにここでは当該企業の内定を保留して、可能性をより追求したいなどを明確に伝えましょう。これはひとつのプレゼンテーションでもあります。ビジネスマン、社会人としての態度を持って相手に自分の事情を理解していただくという、真摯な姿勢がなくてはなりません。

④入社意欲があることを伝える

内定保留にした場合、企業が必ず待ってくれるとは限りません。その時点で内定がとり消しになることもありえます。内定が出ていた企業から内定が取消しされるというのは、就活生にとってはまさに最悪の事態になります。そのような事態を避けるためには、入社意欲があるからこそ迷っているということを伝えることが重要です。

当該企業への志望意欲を確認するためにも、予定していた候補企業の面接を受けたいという旨を伝えることが、仕事に取り組む姿勢をアピールする機会にもなります。実のところ多くの企業では、新卒の就活生に内定を出す場合、内定保留があることはある程度見込んでいるものです。

担当者を説得し、内定保留のお願いを承認してもらえるかどうかは、あなたのプレゼンテーション力にかかっているといえるでしょう。

内定を保留すると取り消しになるリスクがある

内定を保留にすることで、取り消しになる可能性も0ではありません。企業も人材の確保のために時間や人件費を費やしています。また、保留にしたあなたが最終的に他の企業にいくことで、再度採用活動を行わなくてはならないのです。

そのため、内定を保留にするのであれば、取り消しになるリスクも伴っていることを把握しておきましょう。

オワハラを受ける可能性もある

内定保留を企業に伝えた場合、採用担当者からオワハラがある可能性もあります。オワハラとは、「就活終われハラスメント」です。自分の企業ではない別の企業に就活生が移らないようにするためのものであり、2016年頃からこの名前で呼ばれるようになりました。

オワハラの具体例として、「就活を終わると意志をしめしてください」や「他の企業の選考を受けないでください」など直接的に言葉で言われることもあれば、就活生のスケジュールをがっちり握り、選考を受ける余裕を持たせないなどのオワハラもあります。

新卒にありがちな内定保留の理由

新卒の就活生の場合、まだ社会経験がないわけですから、内定保留の理由が抽象的なものになりがちです。社会人になる前の不安や、社会へ出ること自体の不安もあるでしょう。自分の可能性の度合いへの不安、本当にここで良いのかと自分の将来を決めてしまうことへの不安というものもあります。
ここでは、新卒によくありがちな内定保留の理由を挙げてみます。

  • 決断する事へ不安がある
  • 志望度の低い企業だった
  • 他の企業ももっと見てみたい

などです。ではこれらについて、詳しく見ていきましょう。

決断する事へ不安がある

新卒の就活生の場合、他にも内定を受けることができるのではないかという期待感から、まだ他の企業の選考も受けている段階で、内定を承諾することに不安があるというのは理解できます。根拠のない自信であれ、手ごたえを感じている自信であれ、この段階では、漠とした期待感からの迷いというものが生じるものです。確かに決断するには、内定保留の際のリスクもあるので早いかもしれません。

だからこそ、内定保留をお願いする際には、しっかりと保留するその理由を伝えることが重要です。待ってくれる企業もあれば、待ってくれない企業もあります。しかし、企業の担当者は、新卒が複数の企業にエントリーしていることは承知しています。そのことを把握したうえで、自分の正直な気持ちを伝えるようにしましょう。

志望度の低い企業だった

もしあなたが内定を頂いた企業に対し、そもそも志望度が低く、入社意欲も低かった場合はどうすればよいのでしょうか。そのまま滑り止めとして、本命で玉砕した時のために繋ぎとめておくべきかどうか考えどころです。しかし、入社したとしても高い意欲を持って活動できないリスクもあり、相手企業にも失礼な行為です。自分の本当にやりたい仕事、働きたい企業とは何かということを、もう一度見つめ直すことはよいかもしれません。

もちろん誰もが自分の希望する企業、職種を手にすることはできません。しかし、今は自分の可能性を追及することが重要ですのでよく考えてみましょう。

他の企業ももっと見てみたい

新卒就活生としては、できるだけ多くの企業を候補として、自分の可能性の最大化を図りたいとすることは、当然の心情であることは否定しません。その結果もっと色んな企業を見てみたいと感じるわけですが、企業の数が多くて結局決めることができなく、これは多くの新卒就活生がよく陥る状況です。ただの目移りか、それとも判断力、決断力の欠如か、それとも、もっといいものがあるに違いないという単なる欲張りなのか様々でしょう。

とはいえ、決断するしかありません。自分で判断できない時には、身近な人、あるいは既に社会に出た先輩に相談するのも良いかもしれません。最終的には確かに本人が決断しなければなりませんが、情報を集め、整理することも重要です。

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就活は縁とタイミング

就活とは、結局、縁とタイミングです。もちろん自分の理想として望む企業への就活に成功するものもあれば、そうでない就活生もいます。こちらが如何に意欲的に企業にアプローチしても、内定を出すのは企業の側ですから、これは致し方のないものでしょう。本命の企業からの内定がもらえなかった人にとっては、なかなか悩ましいことであるには違いありません。

ここでは、妥協をおススメしているわけではありません。内定をいたいただいた企業について、もう一度見直し、真剣に検討してみましょう。

内定保留を伝える時の注意点

内定保留を伝える時は、2つ注意しなければならないことがあります。内定を保留するかどうか悩んでいるという時は、時間だけが過ぎて決断が遅くなってしまう恐れがあります。決断が遅くなることで大企業側に多大な迷惑をかけてしまう可能性があるのです。

また、連絡をいれるときに電話で伝えるべきか、メールで伝えるべきか悩むところでもあります。では、内定保留を伝える時に何に注意しなければいけないのでしょうか。

内定を保留すると決まったら早く連絡する

内定を保留するかしないか悩んでいる時というのは、周囲に相談したり、情報集めをするのでどうしても時間がかかってしまいます。先ほど説明しましたが、保留するというのはリスクが伴います。また、企業も早く人材を確保したいという気持ちがありますので、返答期限を延ばしたいなら、少しでも早く連絡をしなければなりません。

さらに、内定保留を早く伝えないと、その間に他の候補者が不合格になってしまう可能性もあります。最悪の結果としては、企業は最初から採用活動をしなければならず、コストや時間がかかり大損をしてしまうこともあるでしょう。内定保留をするかしないかはとても悩むことですが、自分ひとりだけの問題ではないということを頭に入れ、早めに連絡しましょう。

連絡は電話とメール両方するのがおすすめ

内定保留が決まったら早速連絡をしましょう。ただし、電話とメールどちらで連絡した方がいいのかは悩むところです。言いにくい、上手く伝えれないかも知れないという理由から、メールを選択する人もいると思いますが、基本的に内定保留は「電話とメール」で伝えることをおすすめします。

なぜかというと、メールは他のメールに紛れ込んで確認が遅れたり、迷惑メールに入ってしまったりといろんな原因で担当者がすぐ目にしない可能性があるからです。また、電話で連絡した方が誠意も伝わりやすいということもあります。しかし、メールは内定保留の連絡をし、返信が来た時には企業から内定保留の承諾を得たという記憶が残りますので、担当者以外の方との行き違いやトラブルを防げるというメリットもあります。このような理由から、内定保留はメールと電話両方で連絡するのが良いでしょう。

内定を保留にしたい人が使えるテンプレート

件名:内定承諾におけるご相談【○○大学○○学部○○】

〇〇株式会社
採用ご担当者様
〇〇大学〇〇学部の〇〇です。

この度は内定のご連絡、誠にありがとうございます。
御社からのご評価、非常に嬉しく思っています。
すぐにお返事をさせて頂きたいのですが、他にも選考を受けている企業があり、
その企業の選考結果が〇日に判明する予定です。
御社には大変魅力を感じておりますが、
納得をした上でお返事をさせて頂きたいと思っているため、
誠に恐れ入りますが、〇日まで回答をお待ち頂く事は可能でしょうか?
ご多用の中、大変恐縮ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願い致します。

(署名)

基本的な「内定保留のお願いメール」の例文をご紹介しました。
ここで重要なのは、これはあくまでも企業の担当者に対する「お願い」であり、それも保留の「許可」を検討していただくことのお願いです。ですから「保留をしたいので、よろしく」ではなく、内定保留の検討をお願いする旨をしっかり意識して伝えてください。

電話の際に使えるテンプレート

○○大学○○学部の○○です。人事担当の△さんはいらっしゃいますでしょうか?

はい。私です。

お世話になっております。この度は、内定のご連絡を頂き誠にありがとうございました。
貴社から今回ご評価いただけたことを、大変嬉しく思っております。
入社のお返事に関しまして、恐れ入りますが、●日までお待ちいただくことは可能でしょうか。現在、他に選考が進んでいる会社があり、そちらの選考が●日に終了をする予定です。
人生に関わる大きな決断となるため、後悔がないように、慎重に考えて判断をしたいと思っております。
内定をいただいたのにも関わらず、大変失礼であること、並びに貴社にご迷惑をおかけするのは大変心苦しく思いますが、ご理解いただけると幸いです。

かしこまりました。ご連絡ありがとうございます。では、ご連絡お待ちしております。

 

内定保留後に承諾したい場合のお礼メール

件名:内定承諾のご連絡

〇〇株式会社
採用ご担当者様

平素より大変お世話になっております。
先日貴社より内定を頂きました、〇〇大学〇〇学部の〇〇です。

この度、貴社から内定のご連絡をいただいたにも関わらず
私の勝手な都合で猶予期間をいただき誠にありがとうございました。

内定を保留し、再考した結果、謹んで内定をお受けし入社させていただきたく存じます。
貴社のご期待に添えるよう、日々精進する所存でございます。ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
まずはお礼を申し上げます。

(署名)

基本的な「内定保留後に承諾する場合のお礼メール」をご紹介しました。お礼メールを送る際に重要なのは、回答を待ってもらった感謝の気持ちと、入社の意志を明確に伝えることです。また、最後はよく「取り急ぎ」を使う方もいますが、取り急ぎというのは「とりあえず」という意味ですので、目上の方に使わないようにしましょう。

内定を保留する際は伝え方に気をつけよう

内定をいただいたらまず良く考えて、迅速な対応をすることが大切です。あなたが手にした「内定」は、あなたの社会人としての活動をスタートラインに導くものです。これをチャンスにするのかどうかは、就活生の皆さん自身であるということを肝に銘じてください。内定保留は、あなた自身の事情を企業側に伝えて、あなたの理想を実現するための道筋を確保するためのものです。

そこにはリスクもあります。他の企業を見ることで、少しだけでもあなたの経験は進化するわけですが、それを決めるのはあなた自身です。しっかりと考えて決断しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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