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食品業界は企業ごとにビジネスモデルが違うからこそ企業研究が必須
日々の食事を根底から支える食品業界は、なじみ深いジャンルであることもあり多くの就活生から人気を集めやすい傾向にあります。しかし、食品業界と一口に言っても第一次産業から商社、食品メーカーなど複数の業種に分かれており、企業ごとにビジネスモデルは異なります。
自分が志望する業種に合わせて志望動機を書き分けるのはもちろんのこと、企業研究をしっかりおこなって志望企業のビジネスモデルを把握することも重要です。志望先に合わせた志望動機を作成することで、熱意や志望度の高さを効果的にアピールしやすくなります。
当記事では、食品業界の現状や今後の動向を確認したうえで、食品業界を構成する代表的な4つの業種やおもな仕事内容を解説していきます。さらに、志望動機の作成ステップや実際の例文も紹介するので、最後まで読むことで自分自身で志望動機を作成する実践的なスキルも身につくはずです。食品業界を志望している就活生は、ぜひ参考にしてください。
食品業界の志望動機については、以下の記事も参考にしてください。
志望動機を考える前に知っておきたい! 食品業界の現状・課題と今後の動向
志望動機を作成する前準備として、食品業界を取り巻く背景を確認しておきましょう。ここでは、食品業界の現状・課題と今後の動向を解説していきます。
この章を読んで事情を把握することで、食品業界に対する当事者意識が芽生えやすくなり、志望動機にも自分なりの考えや展望を盛り込みやすくなるはずです。
①新型コロナウイルス感染症禍を経て生産額は回復傾向
農林水産省が実施した令和5年度の「食品産業動態調査」によると、食品製造業における生産額をあらわす指数(生産額指数)は新型新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けた令和2年に低下しました。しかし、令和3年以降から今にいたるまで3年連続で上昇し続けています。
令和5年には物価上昇の影響もあり、対前年比で8.3%の増加と大幅な上昇が見られたようです。昨今の原料高・原油高・円安というトリプルパンチを受けて、食品業界は度重なる値上げを強いられているのが現状です。
値上げしたとしても消費者に購入してもらえるよう、栄養成分や美味しさといった食品自体の価値を高めていくことが今後の食品業界でも求められるといえます。
②食品製造業の生産指数はほぼ横ばいで推移
同じく「食品産業動態調査」によると食品製造業の生産額は上昇傾向にありますが、生産量をあらわす指数(生産指数)はほぼ横ばいで推移しています。食品製造業全体の生産指数は平成29年以降に大きく低下し、令和2年以降にはおおむね同水準を維持しています。
少子高齢化や人口減少といった社会的背景を理由に、今後も食品の生産ニーズは低下していくと予想されます。競争が激化する市場で企業が生き残っていくためには、製造コストを見直して利益率を向上したり、新たな価値を創出してニーズの高い商品を開発したりといった取り組みが重要です。
③食品小売業販売額は上昇傾向でスーパー・コンビニともに堅調
一方、「食品産業動態調査」によると食品小売業における販売額は上昇傾向にあります。令和5年には対前年比6.3%と大幅な上昇が見られ、感染症前の令和元年と比較するとかなりの増加となっています。特に、スーパーとコンビニは新型コロナウイルス感染症禍を経て回復傾向にあり、堅調に推移しているようです。
ただし、百貨店に限っては飲食料品販売額が対前年比で1.9%とやや上昇したものの、新型コロナウイルス感染症禍前の令和元年における水準までには回復していません。百貨店独自のプライベートブランドの展開に加えて、フードロス削減をはじめとしたコストカットといった取り組みで、差別化と競争力強化を図る必要があるといえます。
④共働き世帯の増加で惣菜が好調
「食品産業動態調査」によると、近年では共働き世帯の増加を受けて、惣菜の市場規模が好調に推移しています。令和4年の惣菜販売額は10兆4,652億円となっており、対前年比では3.5%とやや増加しました。11年前の平成23年と比較すると、惣菜の市場規模は25%の成長率となっています。
厚生労働省の「共働き等世帯数の年次推移」では平成23年から共働き世帯数は毎年増加傾向にありますが、それにともなって調理にかけられる時間が減ったことで惣菜へのニーズが高まったと予想されます。今後もこの傾向は続いていくものと考えられるので、こうしたライフスタイルの変化に応じて利便性の高い商品を開発していくことも今後の食品業界における課題といえます。
食品業界についてより詳しく学びたい人は、以下の記事も読んでみてください。
食品業界は実に多種多様! 代表的な4つの業種
食品業界と聞いて食品メーカーや商社をイメージする人は多いと思いますが、それ以外にも業種が存在します。農業・漁業といった第一次産業から食品メーカー、それらをつなぐ商社や実際に食品を販売する小売店など数多くのプロセスを経て、各家庭に食品が届けられます。ここでは、多種多様な食品業界のなかでも代表的な4つの業種について、それぞれのビジネスモデルを解説していきます。
この章を読むことで、食品業界の構造を理解できるだけでなく、自分自身がどの業種に就きたいのかを改めて考えるきっかけとなるでしょう。
①第一次産業:商材を作り出す農業・漁業
第一次産業とは農林水産業を指す言葉ですが、食品業界においては農作物を生産する農業や海産物を採取する漁業が該当します。
農業・漁業のビジネスモデルというと小売店への卸売りを思い浮かべる人は多いかもしれませんが、最近では従来とは異なる事業をおこなうケースが増えているようです。たとえば、移動販売車や直売所で直接消費者へ販売するだけでなく、EC産直サイトを立ち上げたり野菜の定期便をはじめたりといった例が挙げられます。
②商社:第一次産業と食品メーカーを仲介
商社とは、簡単に言うと商材の売り手と買い手の間に立ち、契約を仲介する役割を持つ業種です。食品業界においては、第一次産業である農業や漁業を担う生産者・企業と、そこから素材・食品を仕入れたい食品メーカー・小売店を商社が仲介するケースが代表的です。
具体的には、食品が一定の品質を維持できるよう管理したり、需給のバランスが保たれるよう調整をしたりといった役割を担っています。第一次産業は気候変動や災害といった影響を受けることが多いですが、そんなときでも商社が流通サポートや管理をおこなうことで品質と需給バランスを維持しているのです。
商社の志望動機の書き方については、以下の記事も参考になるので読んでみてください。
③食品メーカー:素材をもとに食品を製造
食品メーカーは、商社を通じて第一次産業から素材を仕入れ、下記のような食品を開発および製造します。
また、食品メーカーのおもなビジネスモデルは下記の通りです。
食品メーカーが製造するのは、私たち一般個人や外食産業へ向けた商品だけではありません。たとえば、フルーツを仕入れてソースを製造し、コンビニスイーツを手がけるほかの食品メーカーへ販売するというビジネスモデルも存在します。また、食品開発はおこなわず、あくまで他社ブランド製品の製造のみをおこなう「食品OEM」も代表的なビジネスモデルです。
④小売店:仕入れた食品を販売
食品業界のなかでも一般消費者に最も近いのが、スーパーマーケットやコンビニといった小売店です。小売店では、食品メーカーが製造した商品や第一次産業が生産した生鮮食品が販売され、一般家庭へ食品が届けられます。
食品業界における小売店には、食品スーパーや総合スーパーのほか、コンビニや業務用スーパーが挙げられます。また、最近ではホームセンターやドラッグストアでも食品を多く取り扱うケースもあり、それぞれの企業間での差別化が課題となっています。
また、食品業界の年収などの事情について知りたい人は、以下の記事も読んでみてください。
就活生に聞いた! 食品業界でどこに応募した?
食品業界と一言で言ってもさまざまな業種があることがわかりました。そのなかでも就活生から人気の高い業種は何なのか、気になるところです。実際に食品業界を志望した就活生から、応募した具体的な業種をたずねてみました。
「食品メーカー」と回答した学生が全体の92.3%を占める結果となりました。食品メーカーは多種多様で大学生・大学院生向けの求人も多く見られるため、比較的チャレンジしやすい業種といえます。
わずかですが、7.7%の学生は「第一次産業」を志望業種にあげています。直接食品の素材づくりに携わることができ、食品メーカーや商社にはない、第一次産業ならではのやりがいを感じられる点が魅力です。
比較的応募経験者を見つけやすい食品メーカーを志望する人は、先輩たちから体験談を聞き、対策を練ると良いでしょう。
求められるスキルも紹介! 食品業界のおもな5つの仕事内容
食品業界の仕事というと食品の開発や生産に携わる職種をイメージする人が多いと思いますが、ほかにも営業や事務といった職種も存在します。ここでは、食品業界のおもな5つの仕事内容を解説するとともに、それぞれ求められるスキルも紹介していきます。
この章を読むことで、自分が志望する職種の業務内容への理解が深まるだけでなく、入社後どのように活躍したいのかというビジョンも明確になるでしょう。
①商品生産・品質管理:食の安全を厳守する責任感
商品生産・品質管理が活躍するのは、実際に食品を製造する現場です。生産体制の構築や生産スケジュールの策定、食品の品質チェックがおもな仕事内容です。
消費者が食品を購入する基準としては美味しさや見た目、価格が挙げられますが、やはり安全性は常に重視されやすい傾向にあります。
異物混入や食中毒が一度起こってしまうと、食品だけでなく食品メーカーや業界全体に対する信頼が失われてしまいかねません。そのため、食品生産・品質管理で特に求められるのは生産効率や安定性だけでなく、衛生面や安全面も考慮して業務をおこなう責任感です。
責任感に関する記事は、以下を読んでみてください。
②研究開発:粘り強く一つのことに取り組める集中力
研究開発は、新たな食品を開発・製造したり既存商品を改良したりするのに必要な研究をおこなう仕事です。具体的には、安全性や栄養価の高い食品素材や効率的な加工技術を模索するといった内容が挙げられます。
一般的に研究開発は募集があっても定員が少ないケースがほとんどである一方、特に理系の就活生から人気を集めやすく、採用されるのはハードルが高いとされています。大学で食品や栄養に関する研究実績がある場合、心強いアピールポイントになるでしょう。
集中力のアピールに関する記事は、以下を読んでみてください。
③商品企画・開発:市場のニーズにも敏感なマーケティング力
研究開発が導いた研究結果を活かして、実際に新しい商品を生み出すのが商品企画・開発の役割です。
商品企画は、市場におけるニーズや流行、対象となる消費者の傾向や競合他社の状況を踏まえて商品のアイデアを考案します。そのアイデアにもとづいて試作品づくりや生産プロセスに落とし込むための試験をおこなうのが、商品開発の仕事です。
④営業:豊富な食への知識とコミュニケーション能力
営業は自社が取り扱う食品や素材を取引先へ提案し、売上アップに直接貢献する仕事です。食品メーカーの場合は小売店や飲食店、商社の場合は食品メーカーや小売店へ営業をおこなうケースが多いです。
自社商品の魅力を取引先へ効果的にアピールするためには、食全般に関する知識も活かして説得力あるプレゼンをおこなうことが重要です。また、売上アップが営業のミッションなので、そのために必要な対策を論理的に考えて実行できる力も求められます。さらに、営業職全般に言えることですが外回りで体力が必要ですし、食品業界ではイベントに出展するケースも多いのでフィジカル面も重要です。
コミュニケーション力のアピールに関する記事は、以下を読んでみてください。
⑤事務:縁の下の力持ちとなって働ける細やかさ
事務は自社の従業員がスムーズに働けるように必要なサポートをするほか、会社の経営にかかわる業務をおこなう仕事です。具体的には、人事や経理、総務や営業事務が該当します。
事務といっても企業ごとに担当する分野や具体的な業務は異なりますが、基本的には事務処理能力やPCなどの操作スキルが求められます。また、業務上専門用語を理解する必要がある場面も多いので、こうした知識を身に付ける努力も重要です。
4ステップで完成! 食品業界の志望動機の作り方
食品業界の業種や職種について理解を深めたところで、次は実際に志望動機を作成する4ステップを見ていきましょう。ここでは、志望動機の作り方だけでなくそれぞれのステップでのポイントも紹介します。
この章を読むことで、熱意が伝わりやすく説得力がある志望動機を作成するコツがわかり、ほかの就活生と差別化しやすい志望動機を作成しやすくなるでしょう。
①食品業界のなかでも応募業種を選んだ理由を単刀直入に伝える
志望動機の最初に、食品業界のなかでも特に応募業種を選んだ理由を単刀直入に伝えます。結論から提示することで、その後の話が相手に伝わりやすくなるからです。
この際、そもそもなぜ食品業界を目指すのかについて、自分自身のエピソードを交えて説明できると説得力がプラスされるでしょう。また、食品業界の数ある業種のなかでなぜその応募業種を目指すのかという点は、業界研究で得た知識をしっかり踏まえて説明すると熱意が伝わりやすいです。業界研究については、以下の記事を参考にしてください。
②応募先の企業への思いを絡めた志望理由を伝える
次に、なぜその企業を志望するのかという理由を伝えます。この際、下記のポイントを意識すると良いでしょう。
応募先企業への思いを伝えるためには企業研究が必要不可欠ですが、その方法は企業説明会やコーポレートサイトでの情報収集だけではありません。たとえばインターンやOB・OG訪問を通じて実際に働いている人に話を聞き、従業員だからこそわかるその企業の魅力や強みを知っておくことがおすすめです。
また、市場全体におけるその企業の立ち位置や競合他社との比較まで研究しておくと、より志望度の高さをアピールできるでしょう。
インターンについては以下の記事を参考にしてください。
③応募職種での自分の強みの活かし方を伝える
採用担当者は、採用することで自社に利益をもたらしてくれる人材を求めています。そのため、応募職種において自分の強みがどう活きるかを伝えて、応募企業に貢献できる人材であることをアピールしましょう。
ここで大切なのは、強みを裏付けるエピソードを伝えると同時に、応募職種の具体的な業務内容や想定されるシーンでの強みの活かし方を説明することです。このポイントを意識するとでアピールポイントに説得力が増し、応募職種について深く理解していると印象付けられます。
④食品業界に身を置くなかで目指したい理想像を伝える
最後に、食品業界に身を置くなかで目指していきたい理想像を伝えましょう。この際に気を付けるべきポイントは、下記の通りです。
入社した後のキャリアビジョンをあらかじめ思い描いておくこと、具体的にどんなスキルを得たいかを考えておくことが重要です。また、いずれ挑戦したい業務やプロジェクトは何なのかという視点を持つと、それに必要な行動を逆算して考えやすくなります。キャリアビジョンにつきましては、以下の記事を参考にしてください。
就活生に聞いた! 食品業界の志望動機で伝えた内容
業種を問わず、食品業界を志望する際、学生たちはどのように志望動機をまとめて、応募企業に熱意をアピールしているのでしょうか。食品業界を一社でも受けたことがある学生から、伝えた内容を聞いてみました。
食を通じて実現したい未来を伝える学生が多数
食品という生き物にはなくてはならないものに携わる以上、人や社会に何らかの影響を及ぼしたいと考える学生が多数見られました。
人の健康状態を大きく左右する食品を仕事とすることに責任感を覚え、理想の在り方を伝えて誠実さをアピールする人が多い印象を受けます。
ニュースを見るなどして、現在の食品業界が抱えている問題や事件を把握し、それらに対する自分の考え方を伝えると、「よく勉強している学生」と好感を持たれやすくなるでしょう。
自分の食への取り組みをアピールした学生もちらほら
学校で研究した食関連の勉強内容や、趣味の料理について話す学生が多く見られました。
食品に携わったことがない人はまず存在しません。人生でこれまで積んできた食への取り組みについて話す人が多数見られました。ただ食品への興味を伝えるだけではアピールとして弱いものですが、熱心に取り組んだエピソードを取り入れることで勤勉さや熱意を伝えられます。
「食べることが好き」という気持ちが強いのであれば、印象的なエピソードを取り入れて伝えてみましょう。
アピール内容別! 食品業界の志望動機例文5選
食品業界の業種や仕事内容は実に多種多様であり、それを志望する人の動機やアピールポイントも多岐にわたります。純粋な食への興味を理由にする人もいれば、食の安全を守ろうとする責任感が理由になっている人も珍しくありません。学生時代に勉強した内容や趣味を活かしたいと考える人も見られますが、重要なのは動機から感じられる説得力です。
ここからは、アピールポイント別に食品業界の志望動機の例文を紹介します。この章の内容を読むことで、食品業界の志望動機の書き方のポイントを抑えられ、採用担当者から好印象を持たれる志望動機を作成できるようになります。
①食への関心の高さ
②新しい商品を作りたいと思うチャレンジ精神
③食の安全を守ろうとする使命感
④応募企業の商品への情熱
⑤学生時代に学んだ内容の発揮
食品業界の志望動機については、以下の記事もぜひ参考にしてください。
職種別! 食品業界の志望動機例文5選
食品業界の志望動機は、職種に合わせることも重要です。なぜ食品業界のなかでも応募職種を希望するのか、自分なりに深掘りし、採用担当者が首肯するような志望動機を考えてみましょう。
ここからは、食品業界の志望動機の例文を職種別に5つ紹介します。この章で紹介した例文を参考に志望動機を作成すれば、職種への理解度の高さをアピールでき、採用担当者にの印象にも残りやすくなるでしょう。
①研究開発・生産技術
生産技術職の志望動機については、以下の記事も参考にしてください。
②商品生産・品質管理
品質管理職の志望動機については、以下の記事がきっと参考になるはずです。ぜひ読んでみてください。
③商品開発
開発職の仕事内容については、以下の記事も参考にしてください。
④営業
営業職の志望動機の書き方については、以下の記事も参考にしてください。
⑤事務
こんな内容はNG! 食品業界の志望動機で避けるべき例文3選
食品業界の志望動機は、食品メーカーや商社、また応募職種を目指す理由を盛り込むことで理想的な内容になります。しかし、食への興味を全面に押し出しすぎる志望動機や業界研究が足りていないと思われる志望動機は、食品業界への適性が低いと判断されてしまう可能性大です。
ここでは、食品業界における志望動機のNG例文について紹介します。ここで紹介する内容を反面教師にすることで、志望動機で避けるべき内容を理解できます。
例文①食べ物が好きなことを押し出しすぎた志望動機
私は小さい頃から食べることが大好きで、いろいろな種類の料理を作って食べるのが趣味です。特に、〇〇を作るのが得意で、いつか自分で作った料理を多くの人に楽しんでもらいたいと思っています。
そのなかでも、食品メーカーは多くの食品に携わることができると思い、志望しました。
貴社の製品はどれもおいしくて、特に〇〇商品が大好きです。そのため、貴社で働いて、私が作る料理が商品化されることを夢見ています
例文②同じ食品業界でも業種の違いが理解できていない志望動機
私は学生時代から料理が大好きで、将来は自分のレストランを開きたいと思っています。そのためには、食材の知識を深める必要があると思い、食品メーカーへの就職を希望します。
特に、貴社の〇〇商品は、素材の味を生かしたシンプルな味付けで、まさに私が目指す料理です。企画職として貴社への入社後は自分の強みである責任感の強さを活かしながら食材の知識を深め、将来の夢の実現につなげたいと考えています
例文③生産者への敬意が感じられない志望動機
食品メーカーは多くの食品と触れ合えるため、強く志望しています。現在、私はコンビニでアルバイトとして働いていて、さまざまな商品を試すのが楽しみです。貴社の〇〇商品は、値段は少し高いですがどこにでも売っているので、いつも手に取っています。
貴社に入社したら、学生時代に学んだ栄養学を活かして、より魅力的な商品開発に携わりたいです。そして、私の好きな味を世のなかに広め、多くの人に喜んでもらいたいと思っています
食品業界でNGとされる志望動機については、以下の記事もあわせて読んでみてください。
食品業界の志望動機では食への責任を意識して志望動機を考えよう
食品業界の志望動機では、メーカーや商社といった業種や職種に合わせて考える必要があります。また、当然のことながら食への責任も自覚したうえで、採用担当者の心が動かされるような動機を完成させていく必要があります。そのためには業界研究はもちろん、志望動機に紐づけられる自分の強みを見つけなければなりません。
自分の強みを正確に理解し、それを活かせそうな企業を探していきましょう。「応募者が圧倒的に多いから」という理由でメーカーに絞り込むのではなく、商社や小売店など、視野を広げて探していくことで、食品業界を多面的に知ることができ、ひいては志望動機にも深みが増すでしょう。
【業界・企業研究や志望動機に関する調査】
調査方法:ポートが運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
調査日:2024年12月20日~12月27日
調査元:「就活の未来」を運営するポート
調査対象者:24卒・25卒の就活会議会員の79人