筆記試験

四則逆算を攻略するポイント|適性検査の勉強方法や考え方のコツ

適性検査の四則逆算に苦手意識を持つ人は多い

適性検査の非言語の問題では、四則逆算が出題されることも多いです。四則逆算とは、穴抜きされた計算式を見て、空欄に入る数字は何かを考える問題です。たとえば1+□=3のように出題され、ここに2を当てはめれば計算式が完成しますので正解となります。

単純な足し算や引き算だけであれば簡単に解けますが、実際にはかけ算やわり算、分数の計算など、さらにややこしい問題が出題されます。四則逆算は考え方を把握しておかなければスムーズに解答するのが難しいため、苦手意識を持つ人は多いです。

難しい問題が出題されることもありますが、しっかり対策すれば攻略は十分に可能です。四則逆算の計算のコツや勉強方法を知って、適性検査をスムーズに攻略しましょう。

適性検査の突破方法について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

四則逆算の考え方の基本

四則逆算を攻略するためには、まずは考え方の基本を知っておくことが大切です。攻略するためのポイントはさまざまありますが、基本的な部分ができていなければ対策することは難しいでしょう。まずは、基礎をしっかりと積み上げておくことが大切です。数式の計算方法の基本はもちろん、解答するにあたっての基本的な考え方もありますので、それらを把握して、土台をしっかり作り上げましょう。

かけ算・わり算は先に計算

四則逆算は数式の空欄に当てはまる数字を選ぶ必要があるため、まずは数式を計算しなければなりません。通常、数式は左から右に計算しますが、かけ算やわり算が含まれる場合はそれらから先に計算します。たとえば5+8÷□=7となっている場合、5+8から計算するのではなく、8÷□から計算しなければなりません。

この場合、8÷□を先に計算しますが、□は数字ではありませんので、この部分の答えは分かりません。そのため、考え方としては5に何を足せば7になるかを考えます。5+□=7と置き換えて考えれば、答えは2であり、8を割って2になる数字を考えれば、答えは4です。

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カッコは最初に計算

計算式ではかけ算やわり算を先に計算するのが決まりですが、さらにカッコがある場合はカッコを先に計算しなければなりません。計算の優先順位としてはカッコがもっとも高く、その次にかけ算、わり算、さらに足し算引き算と続きます。

たとえば2+2+(1+1)×□=10となっている場合、最初に計算するのは(1+1)の部分です。カッコを計算すれば答えは2となり、次にかけ算を計算しますので、2×□と数式の前半部分の2+2=4の答えを足したものが10になるように考えます。

考え方としては、数式の答えの10から先に計算した4を引き、残りが6ですので、2×□の答えが6になるように考えます。6÷2と考えれば答えは3で、空欄に入るのは3が正解です。

正解さえ合えばOK

数式の計算方法としては、かけ算やわり算から計算する、カッコを先に計算するなどの決まりがありますが、最終的に答えさえ合っていれば問題はありません。四則逆算は基本的には選択肢から選んで解答するため、評価の基準は答えがあっているかどうかです。

計算の過程まで評価されているわけではありませんので、どんな計算式でも答えが合っているならば評価されます。大切なのは正解を導き出すことなので、ひとつの計算式、考え方に固執せず、柔軟に考えましょう。

たとえば1+□=3という計算式でも、暗算して□に2と当てはめる方法もあれば、数式をひっくり返し、3-1=□という形で答えを導く方法もあります。答えの出し方はさまざまなので、自分がやりやすい方法で計算しましょう。

四則逆算を攻略するコツ

四則逆算は、計算の基本さえ理解していれば答えを導きだすことはそれほど難しくはありません。数式を分解してじっくり考えれば、答えが分かる問題は多く、計算式としての難易度はそれほど高くないと言えるでしょう。

しかし、実際の選考では制限時間が設けられており、1問あたりにかけられる時間はそれほど長くはありません。攻略するためには、いかに素早く計算できるかが重要ですので、計算を簡略化するコツを知っておきましょう。

交換法則

交換法則とは、足し算とかけ算に使える法則であり、同じ記号を持つもの同士であれば、計算の順番を入れ替えても答えは同じになります。たとえば2+3=5ですが、これを3+2と順番を入れ替えても、同じく答えは5です。

かけ算の場合も同じで、2×3=6は、3×2と入れ替えても答えは同じく6になります。交換法則を使えば計算しやすい部分を先に計算でき、より答えを分かりやすく導けます。たとえば3+8+7=□という式なら、3+7を先に計算したほうが10+8となり分かりやすく、2×8×5=□なら、2×5=10とし、10×8としたほうが分かりやすいでしょう。

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分配法則

分配法則は足し算とかけ算が同時に登場する計算方法で、カッコ付きの計算式に用います。(2+4)×5という式があった場合、通常であればカッコ内を先に計算し、2+4=6として、6×5という計算式で考えます。

これを分配法則に当てはめると、2×5+4×5という数式になり、それぞれカッコを外して計算が可能です。これを応用すれば、□×2+□×7=81という数式にも対応できます。まず、(2+7)×□=81という形に置き換えます。

カッコ内を計算すれば、9×□=81となり、□に当てはまるのは9と分かります。これをもとの数式に当てはめても、9×2+9×7=81→18+63=81となり、数式が成り立つので正解です。分配法則はカッコを外すだけではなく、カッコに入れて計算を簡略化することができるため覚えおくと便利でしょう。

選択肢に注目

四則逆算は、選択肢を選んで解答する問題です。先に選択肢を見て、答えに目星をつけておくのも大切です。たとえば81+108=□で、選択肢が188、189、190の3だとします。この場合、すべてを計算する必要はなく、81と108、それぞれ1の位を計算すれば、1+8=9となり、選択肢の中から1の位が9のものを選べば正解となります。

最後まで計算する必要はなく、選択肢を把握しておけば必要最小限の計算だけで済み、解答もスムーズに進められるでしょう。四則逆算はいかに素早く解答できるかが重要ですので、選択肢を見て消去法で正解を導き出すの大切なことです。これはかけ算やわり算など何でも代用できるため、ある程度計算が進めば、選択肢と見比べて消去法で答えを絞り込んでいきましょう。

四則逆算の勉強法

合格率を高めるためには、さらに念入りに対策をしておかなければなりません。四則逆算は多くの人が苦手意識を持つように、初見ではスムーズに解き進められないことが多いです。効率的な対策方法を知り、事前準備を念入りに進めましょう。

とにかく数をこなす

四則逆算はとにかく慣れが大切なので、本番までにできる限り多くの問題に触れ、パターンを覚え込んでしまうことが大切です。問題で使用される数字や答えなどは異なりますが、問題の形式が同じものもたくさんあります。パターンさえ把握できていれば、たとえ数式内の数字が変わったとしても、素早く計算して答えを導き出すことができます。

すぐに計算できないのは、問題の形式に対して、正しい考え方ができていないことが多いです。形式とそれぞれの考え方を覚えていれば、ほとんどの問題に対処できるでしょう。数をこなせば計算も早くなり、よりスムーズに解答できます。問題のパターンに慣れることが大切なので、本番までに1問でも多く問題に取り組みましょう。

時間を意識する

高得点を獲得するためには、確実に正解を選ぶだけではなく、素早く解答を進めていなければなりません。適性検査では制限時間が決められており、基本的には短く設定されています。四則逆算は短い時間内に大量の問題を解かなければならないため、練習の段階から時間を意識して、スピードを意識して解答を進めることが大切です。

じっくり考えれば答えを導き出すのは難しくありませんが、それでは高得点が獲得できなくなってしまいます。スピーディーに答えを出せるかが重要であるため、事前の練習でも時間を計りながら取り組むなど、常に制限時間の意識を持っておきましょう。正しい時間感覚を持っていれば、本番でも時間に追われて焦ることなく、冷静に解答を進められます。

検算の意識が持てるといい

高得点を得るには、特に解答スピードが重要ですので、素早く解き進める意識を持たなければなりません。しかし、解答スピードを上げ過ぎると、誤答率も高くなる可能性もあります。素早く解答できても答えがあっていなければ高得点にはならないため、正当率を上げるためにも、検算の意識を持つことが大切です。

基本的には簡略化した計算で解き進めますが、解答を選べばそれが本当にあっているか、もう一度別の方法で計算しなおします。検算に時間をかけすぎては本末転倒なので素早くおこなわなければなりませんが、少し確認の意識を持つだけでもうっかりミスは格段に減らせます。

四則逆算は問題を多く解いて慣れることが大切

適性検査の中でも、非言語の四則逆算に苦手意識を持つ人は多いですが、これは単に問題の形式に慣れていないことが考えられます。四則逆算は高得点を獲得するのが難しく、時にはややこしい問題もあります。しかし、計算式を紐解いていけば、実際の計算自体はそれほど難しくはなく、中高生レベル、あるいは小学生レベルの知識で答えを導けることも多いです。

問題はいかに早く答えを出すかであり、事前にしっかり練習さえしていれば克服できます。四則逆算の難しさは、確実に、かつ素早く計算するところにあり、事前の練習で問題に慣れていれば、比較的簡単に解き進められます。慣れが攻略のポイントなので、コツなども頭に入れながらしっかり勉強し、問題のパターンを覚え込んで、高得点の獲得を目指しましょう。

SPIの勉強法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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