面接対策

【面接の部屋への入り方】入室から退室までの流れとマナーを紹介

面接は部屋の入り方から見られている

面接では細かいポイントまで評価されており、部屋の入り方もチェックされています。入室の瞬間から評価はスタートとしているため、最初に失敗して評価を落とさないよう注意しなければなりません。面接は部屋に入る瞬間が特に緊張しやすく、過度な緊張で頭が真っ白になり、失敗することも多いです。

緊張するのは仕方がなく、これ自体には問題はありませんが、重要なのは緊張しても正しく振る舞うことができるかどうかです。どれだけ緊張していても正しく振る舞い、マナーを守って入室できているなら、好印象を与えることはできます。第一印象で好印象を獲得して、面接を少しでも有利に進めるためにも、正しい部屋の入り方を理解しておきましょう。

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面接の正しい部屋の入り方

面接での部屋の入り方には正しい手順があり、まずはこれを知ることが大切です。入室時の手順はいくつかに分かれ、それら全てができてこそ好印象を与えることができます。反対にいえば、どこか一部でも間違えてしまうと、マイナスの印象を与えかねないため注意しなければなりません。流れの中で覚えておくと、緊張しても適切な振る舞いができ、失敗もしづらいです。入室から面接のスタートまでの流れをイメージしながら、正しい部屋の入り方をマスターしていきましょう。

ノックは3回が基本

部屋に入る際はノックが必要です。いきなり扉を開けるのはマナー違反になります。面接官にも準備があるため、準備が整っているかを確認するためにも、必ずノックをしてから入室しましょう。ノックは3回が基本です。

ノックの後に「失礼します」と声をかけ、中から「どうぞお入りください」などの声がかかってから入室します。ノックはあくまで入室の確認であり、許可が下りるまでは待たなければなりません。声がかかってから扉を開けて部屋に入っていきましょう。

扉の開け方にも注意

ノックの後は扉を開けて部屋に入りますが、この時の扉の開け方にも注意しなければなりません。扉を開ける際は、ゆっくりと開けることが大切です。がさつに勢いよく開けないようにしましょう。勢いよく開けて大きな音がしてしまうと、がさつ、大雑把、他人に気を遣えないなどの印象を与えてしまい、第一印象が悪くなります。

扉を開けた際のファーストコンタクトは非常に重要です。中にいる面接官と目を合わせて、笑顔であいさつをしましょう。顔を合わせた瞬間の表情や仕草、声のトーンなどで第一印象はほとんど決定するため、顔合わせの瞬間は特に集中してください。

扉はドアノブと反対の手で開ける

扉を開ける際には、ドアノブと反対の手で開けるようにしましょう。扉の左側にドアノブがある場合は右手、ドアノブが右にある場合は左手で開けます。ドアノブと反対の手で開ければ扉を押して開けるのか引いて開けるのかに関わらず、開けやすいといえます。

部屋の中に入った後は、ドアノブを握った手と反対の手で扉を閉めます。扉を閉める際には、面接官に背を向けてしまわないように注意しましょう。面接のマナーにおいて、面接官に背を向けるのは失礼とされています。

入室後は椅子の横に立つ

扉を開けて入室した後は、椅子が用意されているため、そこに向かいます。集団面接の場合は複数椅子が用意されており、特別指定がない場合は先に入った人が部屋の奥側に詰めます。椅子のところまで進み、横に立って面接官からの指示を待ちましょう。椅子があるからといって、いきなり座るのはNGです。

椅子の横まで進んだならそこで待機して、椅子を勧められるまで待ちましょう。面接官から「どうぞお座りください」などの指示が出たら、着席してOKです。この際無言で座らず、必ず「失礼します」と断りを入れましょう。椅子を勧められるタイミングは面接ごとに違いますが、面接官から声掛けがあってから着席するという点は共通しています。

姿勢と手の位置に気を付ける

椅子に座る際は、姿勢に気を付けるようにしましょう。それまでのマナーがきちんとできていても、椅子に座ったときの姿勢が猫背だと、あまりよい印象ではありません。椅子には深く腰掛けすぎないようにして、背もたれを使わずに背筋を伸ばすようにしましょう。

椅子に座ったときは、手の位置にも注意が必要です。男性と女性で手の位置は変わるため、正しいマナーを覚えておきましょう。男性は、軽く握った拳を膝の上に載せます。女性は、両手を重ねて膝の上に置くようにしましょう。一般的に手のひらは左手を上にして重ねるといわれていますが、厳密には決まっていないようです。とくにこだわりがなければ、左手を上にして手を重ねたほうが無難といえるでしょう。

荷物は足元に置く

面接では、荷物は持ったまま入室するのが基本です。着席時に足元に置きます。控室や入室してすぐに荷物の置き場所を指定されている場合はそこに置きますが、何も指定がないなら椅子まで持ち運ぶと考えましょう。荷物を置くのは着席時であり、椅子の横に立っている段階では持ったままでいなければなりません。

荷物を置くときには左右どちらに置いても構いませんが、できるだけ目立たないよう綺麗に置くことが大切です。また、面接中にカバンの中から何かを取り出す必要がある場合は、開けやすいよう利き手側に置くといいでしょう。カバンはファスナーをしっかり綴じて、倒れないよう直立させて置きます。冬場の面接でコートを持っている場合は、簡単に折りたたんでカバンの上に置きましょう。

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面接の部屋の入り方の注意点

面接での部屋の入り方には注意点もあり、これが守れていないと評価を下げられてしまいます。入室時の評価ポイントも細かいですが、注意点も細かいため細部まで意識することが大切です。注意点はひとつでも守れていないと、印象が一気に悪くなり、第一印象を最悪にしてしまう危険性すらあります。

第一印象は面接内で大きく覆すことは難しく、最初に悪い印象が付くと一気に不利になります。面接のハードルを上げないためにも、入室時の注意点もしっかり理解しておきましょう。

扉なしの場合はノックは不要

入室時にノックをしてから扉を開けるというのは、面接マナーの基本中の基本です。しかし、会場によっては扉がない、あるいは最初から開いているという場合もあります。この場合はノックは不要で、部屋の外から「失礼します」と大きな声で入室確認をおこないましょう。

すでに開いている扉にノックをして入室確認をするのはマナー違反であり、失礼でもあります。扉が開いているならノックの必要はないため、声掛けだけで入室するのが正しい部屋の入り方と考えましょう。もちろん、「失礼します」と声をかけ、中から「どうぞお入りください」と入室許可を得てから部屋に入る点は扉がある場合と同じです。ノックが不要という点は違いますが、その他は一緒であることは覚えておきましょう。

あいさつは「ながら」でしない

入室時はあいさつをするシーンが多く、「失礼します」と声をかけるだけではなく、細かいポイントで会釈をすることもあります。あいさつはただ言葉をかけるだけではなく、振る舞いにも注意が必要で、他の動作をしながらあいさつをするのはやめましょう。

例えば「よろしくお願いします」とあいさつをする場合、頭を下げながら「よろしくお願いします」と言うのはNGです。言葉と動作が一緒になっていると、どこか軽く見えてしまい、適当な印象を与えてしまいます。心がこもっていないように思われ、面接への本気度が足りないと判断される可能性もあるため、注意しなければなりません。言葉と動作はきちんと区切り、ながらにならないようメリハリをつけて取り組みましょう。

面接終了後の退室方法

面接では部屋の入り方も大切ですが、それだけではなく退室方法も重要です。入室時には第一印象が決まり、それが面接での評価を大きく左右します。入退室の両方に気を遣うことで、より高い評価が得やすくなるでしょう。緊張の面接が終わって気が緩みがちな退室時は、油断しているあまりに失敗することが多いです。正しい退室の方法を知り、最後まで好印象を与え続けましょう。

まずはその場でお礼

面接で予定されていた質問が全て終了すると、「本日の面接は以上です」などの声がかかります。面接終了の合図の後は、まずはその場で「本日はありがとうございました」とあいさつをしましょう。この時のあいさつは、座ったままで問題ありません。面接終了を受けて素早くあいさつをすることで誠実な人柄をアピールでき、好印象を与えることができます。

その場であいさつをしてから立ち上がり、もう一度あいさつをして出口に向かいましょう。この時立ちながら、荷物を取りながらあいさつをせず、きちんと行動をひとつずつ区切ることが大切です。退室時は出口に向かう際の姿勢まで見られているため、背筋を伸ばして油断せずに、きびきびと動きましょう。

扉の前で丁寧に挨拶し退室する

出口では振り返り、もう一度丁寧にあいさつをします。あいさつをした後に退室しますが、この時入室時同様、扉はゆっくり丁寧に締めましょう。扉を勢いよく締めるとがさつな印象を与えてしまいます。また、早く帰りたがっているように思われることもあり、志望度が低いと判断されかねません。

最後の最後でがさつな印象を与えてしまうと、素の部分の人柄がマイナス評価を受けてしまい、選考でも不利になってしまいます。扉を閉める際は、勢いに任せず、閉まるまできちんとノブを持っておきましょう。ノブを持ってゆっくり締めることで、大きな音もならず、がさつな印象を与えることもありません。

入室マナーについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

退室後は速やかに帰る

退室後は緊張から解き放たれてリラックスできますが、まだ面接が完全に終わっているわけではありません。退室後の行動を見られている場合もあるため、すぐに企業を後にして帰宅しましょう。面接終了後に企業内をうろうろしていると、他の社員に迷惑がかかり、評価を下げられてしまう可能性があります。

企業内には重要な資料やデータも数多くあるため、安全上の観点からも部会社の立ち入りには敏感になっていることが多いです。学生と言えども、用事が済んでいるなら部外者であることに変わりはなく、不用意に企業に居続けると迷惑な存在になってしまいます。また、近辺には企業の社員がいる可能性もあるため、できるだけ早く企業から離れましょう。

面接の部屋の入り方はマナーを守ることが大切

面接を攻略するには細かいポイントも守り、小さなことでもコツコツ評価を重ねていくことが大切です。面接は何か1ヶ所が大きく評価されるわけではなく、全体を通して総合的に評価が決まります。一発逆転で高評価を獲得して合格というケースはほとんどないため、細部のポイントを押さえて加点を重ねることが大切です。

面接の評価は入室後からスタートしており、部屋の入り方は第一印象を決める重要なポイントでもあります。第一印象がいいと、それ自体が評価されるだけではなく、その後の評価も高まりやすいです。部屋の入り方は、少し工夫するだけですぐによくなります。マナーを押さえて入室し、丁寧に取り組んで面接の攻略を目指しましょう。

集団面接での入退室のマナーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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