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【長所と短所の例文6選】伝える際のポイントと注意点を解説
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目次
長所と短所は就活でよくある質問
就活での頻出質問は多数あり、その中のひとつに「長所」と「短所」があります。これらは問われることが非常に多く、履歴書やエントリーシートなどの書類選考から、面接でも頻繁に聞かれます。
問われることが多いということは、それだけ企業が重要視している質問ともいえ、評価に直結しやすいとも考えられるでしょう。つまり、長所と短所をいかにアピールするかによって、選考の結果が違ってくるといっても過言ではありません。
就活を攻略するには長所と短所を上手にアピールし、自分がいかに魅力的な人材であるかをアピールしていくことが大切です。どのようにアピールすると効果的なのか、詳細なポイントを知りながら、長所と短所の上手な伝え方を考えていきましょう。
長所と短所を聞かれる意図
就活において、履歴書や面接で長所や短所を聞かれる機会は多いといえます。企業が長所と短所を聞く意図として、「応募者が自身のことを客観視できているか」というものが挙げられます。就活は、自分についてプレゼンする場に例えられることもありますが、その際に主観的な意見をいくらいっても説得力に欠けてしまうでしょう。
もう1つは、「自社と応募者の相性はどうか」という点です。いくら優秀な人材でも、会社との相性が悪ければその能力を存分に発揮することができません。長所と短所は、いわばその応募者の特性とも言えます。それと自社の特性を照らし合わせることで、両者の相性を計ることができるのではないでしょうか。
就活生が自身を客観視できているか確認するため
自分の長所や短所を見つけるのは実は難しいことであり、客観視ができていないと分かりません。つまり、企業は客観視して自分を見られているかどうかをチェックしているともいえ、上手に答えられる=第三者の目線で物事を考える力があると判断されることが多いです。
客観視できるかどうかは社会人にとっては重要な能力であり、冷静に第三者目線で決断を下すシーンは仕事では多々あります。主観的なものの見方しかできていないと、自分のことだけで精一杯になったり、チームのことを考えた行動ができなかったりと、マイナスに働くことも少なくありません。
アピールする長所と短所自体がみられるのはもちろん、その答えを導き出せる客観視の能力の有無までみられていることは覚えておきましょう。
企業と就活生の相性をみるため
長所はその人のよいところ、短所はその人の弱点であり、企業はこれをみることで自社と就活生の相性をみています。相性を確認する上ではそれぞれ重要であり、長所は仕事に活かせるかどうか、短所は自社に損失をもたらさないか、仕事での失敗に繋がらないかがみられています。
企業は、単に人材を補充するために採用活動をしているわけではありません。自社で活躍できる人材を獲得したいと考えて採用活動をしているため、相性のよさをアピールしていかに採用メリットが高いかを提示することが大切です。
能力が高くても性格的な相性が悪いと活躍できないばかりか、仕事で失敗することも少なくありません。確実に活躍でき、かつ自社で成長していける人材を見極めるために、長所と短所はみられています。
自分の長所と短所を見つける方法
では、次に自分の長所と短所を見つける方法について述べたいと思います。「自分の長所と短所は自分が一番よく分かっている」と思う人もいるかもしれませんが、就職活動においては「客観性」を大事にしましょう。
客観性を大事にすることで、主張に説得力が生まれると共に、「自分は物事を主観でなく客観的に見ることができる」というアピールにもなります。主観が不要というわけではありませんが、多くの場面では客観性が重視されるでしょう。ここでは、自分の長所と短所を見つける方法について解説します。
過去の事例から客観的に自己分析をする
では、一体どのように自己を客観視すればよいのでしょうか。その方法としては、まず「過去の事例を参考にする」ことが挙げられます。過去の事例は、1つの客観的事実であることに間違いありません。であれば、それを根拠とした物の捉え方に客観性が生まれることになり、それは主張にも宿ります。
過去の事例を参考にする際には「なるべく感情を排し事実として受け止める」ことが大事です。もしかしたら中には直視したくない事実があらわになるかもしれませんが、それも自分という人間の特徴を表す1つのピースに他なりません。自分にとって都合の悪いことでもしっかりと受け止められれば、自ずと客観性も生まれるでしょう。
一見短所に見えるものも長所に置き換えてみる
長所と短所を探す場合、人によっては短所ばかりが目についてしまうかもしれません。しかし、人の特徴というのは一元的ではないため、一見短所に見えるようなものも捉え方によっては長所に置き換えることが可能です。
たとえば、「感情に任せてつい短絡的な判断をしてしまう」という短所があるとします。ビジネスにおいてはあまり好ましい特性ではありませんが、これを逆に捉えると「物事に深く悩まず即断即決ができる」という見方もできるでしょう。
重要なのは「1つの視点に囚われるのではなく、複数の物の見方をすること」です。短所が長所に置き換わるということは逆もまた然りなので、それをどうカバーするかも考えるようにしましょう。
長所と短所の言い換え一覧
リーダーシップがある⇔我が強い
面倒見がよい⇔世話焼き
人の意見を聞ける⇔流されやすい
思慮深い⇔優柔不断
即興で物事に取り組める⇔計画性がない
継続力がある⇔諦めが悪い
集中力がある⇔没頭しやすい
責任感がある⇔抱え込みやすい
計画性がある⇔心配性
細かいところまで目が届く⇔神経質
論理的である⇔理屈っぽい
長所と短所は言い換えることで、それぞれ裏返してアピールできます。言い換え表現を使うことで長所は短所になり、反対に短所を長所にすることも可能です。考え方次第でポジティブにもネガティブにもなるため、さまざまな表現をみつけることが大切です。
また、リーダーシップがあるは能動的に物事を進められる、我が強いは自己主張が強いのように長所同士、短所同士でも言い換えはできます。
思い切って第三者に尋ねてみる
自分ではどうしても長所や短所を見つけづらい場合、思い切って第三者に聞くという手もあります。自分と利害関係のない第三者であれば率直かつ客観的な意見を仰ぐことができるでしょう。
その際に大事なのは、「信頼のおける第三者に尋ねること」です。利害関係のない相手であるのはもちろん、こちらの意図を察し、正確かつ失礼のないような言い方をしてくれる人を選びましょう。
誰しも自分の短所を直視するのは苦痛であり、なるべくであれば目を背けたいところです。それを第三者から指摘される場合、苦痛を伴うこともあるでしょう。大事なのは、「就職活動を成功させるための自己分析」であるということです。就活のモチベーションが下がってしまっては元も子もありません。
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長所と短所をアピールする際のポイント
では、次に長所と短所をアピールする際の注意点についてみていきます。長所や短所に限らず、就活において何かをアピールする時は、必ず根拠となる事例を添えるようにしましょう。
それがないと、どれだけ優れたアピールでも「自称」という域を出ることはありません。就活においては、根拠となる具体的なエピソードを使って、長所または短所を相手に効果的に伝えることが大事です。
なるべく具体的な事例を添える
就活において長所と短所をアピールする際は、なるべく具体的な事例を添えることが大事です。これは長所や短所に限らず、また就活に限らず仕事をおこなう上でも重要なことです。
基本的に、ある物事についてどう思うか、そしてそれをどう主張するかは個人の自由です。しかし、その先に相手のアクションを望むのであれば、相応のやり方というものがあります。
その内の1つが、「客観的根拠となる事例を添える」ことです。実際の事実に基づいてされたアピールは、そうでないものに比べると説得力が増し、相手に受け入れられやすくなるでしょう。対して、自称の域を出ないものは、相当上手くアピールしないと聞いてすらもらえない可能性があります。
結論を最初に述べる
こちらも長所と短所をアピールする際に限らず全般的にいえることですが、何かを主張する時は結論を先に述べましょう。結論を先に述べることで相手は話の大筋を掴むことができ、その後の話をスムーズに聞いてもらいやすくなります。
原則として、人間の集中力には限界があります。それは面接官といえども変わりませんので、最初に長々と結論以外の部分を話してしまうと、結論に行き着く時には聞いてる方が疲弊してしまう恐れがあります。
そうなると、主張自体に問題はなくとも、「あの応募者は何を言っていたっけ?」という感じで印象が薄くなってしまうでしょう。対して、結論を先に述べていると、細かなところは印象に残らずとも、結論そのものは覚えてもらいやすくなります。
仕事に関係ない長所と短所は避ける
就活で長所と短所を聞かれるのは、それらが仕事で活かせるかどうか、仕事に支障をきたさないかを確認するためです。そのため、仕事に関係のないことを答えても、十分なアピールにならないため注意しなければなりません。例えば早起きが得意とアピールしても、それが仕事に繋がらないなら長所として認められず、評価に繋がらないことも多いです。
また、即興性が高いといった長所でも、志望企業が計画性を重んじる場合は、評価の対象にならないことも少なくありません。仕事に関係することは大前提として、志望企業が求めるものを提示することも重要です。仕事に関連すること、志望先の仕事で活かせることを前提に置いて、何をアピールするか取捨選択をしましょう。
長所と短所をアピールする際の注意点
長所と短所はただ提示するだけで評価されるわけではなく、内容にこだわってアピールしなければなりません。評価されるにはアピール時の注意点を理解しておくことが大切であり、これが守れていないとマイナス評価を受けてしまうことも多いです。
特に短所はネガティブな話題になりやすいため、アピールの内容は注意して決めなければなりません。評価されないどころかマイナス評価になってしまうことも多いため、注意点を守ったアピールを心がけましょう。
採用リスクが高いと思われる短所はNG
人間誰しも短所のひとつは持っているものであり、これを提示するのは間違いではありません。しかし、いくら短所は誰にでもあるといっても、採用リスクが高いと思われるものを提示すると、大幅に評価を下げてしまうため注意が必要です。
例えば時間や約束が守れなかったり、ギャンブルなどへの依存性が高いなど、社会人としての評価を下げてしまうような短所は、提示しないようにしましょう。企業は自社で活躍できる人材を採用したいと考えるだけではなく、採用して損失に繋がる人は避けたいとも考えています。
つまり、採用活動は企業にとってメリットとなる人材の確保だけではなく、デメリットになる人材の回避も兼ねているということです。採用リスクが高いと思われる短所は、提示した時点で不合格になることもあるため、注意しなければなりません。
「短所はない」はNG
「自分には短所なんてない」と思う人もいるかもしれませんが、その答え方はNGです。何故かというと、人間には必ず長所と短所あるため、「短所がない」と主張する人はすなわち「自分を客観視できていない」ことになるからです。
自己を客観視できていない人は、採用側から見て魅力的な人材とはいえません。就職活動は自分という商品を企業に営業する場といわれますが、扱う商品の特性を知らずにセールスすることはできないでしょう。
物事や商品、人間には必ずといっていいほど長所と短所があります。人によっては「長所なら見つけられる」「短所ばかり目につく」ということもあるかもしれませんが、その思い込みに負けず、自分を深掘りすることが大事です。
長所をアピールする時の例文
続いて長所をアピールする時の例文をご紹介します。あくまでも一例ですので、そのまま使うことはできないかもしれませんが、エッセンスを読み取り、自分流にアレンジしてみましょう。
大切なのは、「結論を先に述べる」「自慢にならない」「自己を客観視できている」という点です。そういった部分を重視し、企業の採用担当者が思わず目を向けてしまうようなアピールを構築しましょう。それでは、実際の例文をいくつか見ていきます。
例文①:責任感
私の長所は責任感が強いことです。学生時代に行っていたアルバイトでは、その責任感の高さからバイトリーダーを任されていました。
リーダーになると自分だけでなく、他のメンバーの管理も行わなければなりません。そこで、自分の責任感の強さを押し付けるのではなく、相手の言い分にも耳を傾け、それぞれの個性を尊重するということを学びました。
個人的な責任感の強さに加え、バイト先で学んだ協調性をもって御社の事業に貢献したいと考えております。
長所である責任感の強さだけでなく、バイト先で学んだ協調性もアピールしています。長所が強ければ強いほど押し付けがましくなるリスクもありますが、合わせて協調性をアピールすることで緩和している例です。
例文②:行動力
私の長所は、行動力の高さです。今回就職活動を行うにあたり、自分で企業や業界の情報を調べるのはもちろん、OBや親戚・知人などから話を伺うために積極的に動いています。
元々人と会うのは好きで、学生の頃から知り合いの紹介やイベントでの出会いを活用し、人と知り合う機会を増やしていました。そこで、人間関係を良好に保つコツとして、相手から何かを受け取る前にまず自分から与えるよう心がけるということを学びました。
元々の行動力の高さに加え、他人を思いやることによる関係構築力の高さを活かし、御社の業務に貢献したいと考えております。
主な主張は行動力の高さです。そこから派生したコミュニケーション力の高さも合わせてアピールしています。
例文③:気配り
私の長所は、誰に対しても細やかな気配りを欠かさない点です。学生時代にアルバイトで接客業を行っていたのですが、そこで「笑顔が素敵」「雰囲気が柔らかい」などのお褒めの言葉を頂戴しました。
もちろんお客様に気持ちよく過ごして頂くために心がけていた面もありますが、友人からも似たようなことを言われることが多いため、生来の気質も大きいのではないかと考えています。人と接することの多い御社の業務であれば、私の特性を大いに活かせるのではないかと考え、今回応募させて頂きました。
自分の心がけに加え、生来の気質である点をアピールしています。人は元々生まれもった気質によって決まる部分も多く、であれば業務に活かした方が得策というものです。
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短所をアピールする時の例文
では、逆に短所をアピールする際の例文について考えてみたいと思います。短所をアピールするというのは言い方が変かもしれませんが、就活においては自分が話すことは全てアピールに繋げるくらいの気概が好ましいでしょう。
短所をどのようにアピールポイントにするのか、という点は前述の通り、裏返して長所に置き換えることです。人間の特性は全て長所にも短所にもなりえるので、一見短所と思われがちなところも、捉えようによっては長所になります。
例文①:せっかち
私の短所は少々せっかちなところです。常に次の行動を予定しながら動く癖があるため、友人からは「落ち着きがない」「忙しすぎる」などと評されることも少なくありません。
しかし、この特性をうまく利用すれば多くの物事を短時間で処理することができ、その分経験値やスキルが向上すると考えています。とはいえ、せっかちな部分を他人の目に触れさせるのはあまり良いことではないと考えているため、内心は焦っていても表面上は落ち着きのあるように見せるべく努めています。
「せっかち」という短所を長所に置き換えた例です。せっかちであるのは悪い面もありますが、逆に考えると、同じ時間でより多くの事象を経験できると捉えることも可能でしょう。
例文②:頑固
私の短所は頑固なところです。一度自分で「こうだ」と決めたら、周囲の意見に左右されず、自分が納得いくところまで突き詰めてしまう癖があります。
そのせいで失敗することもありましたが、逆に上手くいった事例もあります。何事を成すにも継続力は大事な要素だと考えておりますので、頑固さを短所と悲観せず有効に活用できるよう上手く付き合っていきたい所存です。
しかし、頑固さが高じて人の意見に耳を傾けなくなってしまうのは問題と認識しています。今後は、頑ななところと柔軟なところを上手く組み合わせ、バランスの良い人材になるべく努めます。
「頑固さ」という短所を長所に置き換えている例です。短所を多角的な視点から眺めて分析できているといえるでしょう。
例文③:理屈っぽい
私の短所は、理屈っぽいところです。物事を常に理屈で捉える癖があり、そのせいで「情緒がない」「屁理屈だ」と言われることもありました。
しかし、世の中の大半のものの根底には確たるロジックがあり、それらを理解するためには理屈は欠かせないものだと考えております。しかし、そのせいで人間関係がギクシャクしてしまっては本末転倒なので、場合によっては理屈は頭の中に仕舞っておくことも必要だと感じております。
今は、物事を理屈で考えるだけでなく、同時に感性を磨くべく邁進しています。
「理屈っぽさ」を短所としてアピールしている例です。理屈っぽいところが必ずしも悪いわけではありませんが、人間関係における問題の原因になることもあるでしょう。今後どう改善していくのかも述べられている点が好印象です。
短所の伝え方について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
例文を参考に長所と短所を上手くアピールしよう
就活の際に長所と短所を尋ねられるのは、「応募者の特性を知りたい」の他に、「自己を客観視できているかどうかを知りたい」「自社との相性を知りたい」という理由があります。自分を客観視できる人材は、置かれた状況に左右されず最適な一手を見つけることができるため、会社や社会から重宝されるでしょう。
そして、長所をアピールする際はしっかりと事例を添えて、短所をアピールする際は長所に置き換えることが重要です。そうすれば、主張に説得力を加えることができます。
長所と短所に限らず、相手が何のために長所と短所を尋ねているのかを読み取り、適切な回答をおこないたいものです。例文を参考に自分という人間を深掘りし、よりよいアピールを目指しましょう。