自己PR

【自己PRのエピソードを選ぶ際のポイント】作成のコツと参考例文

新卒採用は自己PRで差をつけよう

新卒採用は中途採用と違い、その企業で即戦力として活躍できる経験をアピールするわけにはいきません。かといって、誰もが学生時代に華々しい経験や活躍をしてる人ばかりではありませんから、エピソードが無くて自己PR作りに悩んでるという人も多いでしょう。

しかし、魅力的な自己PRを作るにあたっては実はコツがあります。自己PRの目的は企業の人事担当者にあなた自身を印象付けるということです。つまり、特別な経験や華々しい活躍が無くても、要点をしっかりつかんでおけば効果的な自己PRを作ることは可能なのです。

魅力的な自己PRを作るにあたって、具体的なエピソードは欠かせません。エピソードを選ぶ際のポイントやまとめ方、具体的な例文などを紹介します。

自己PRを企業が求める理由

企業が自己PRを求める理由は様々ですが、選考において自己PRが採否の重要なポイントであることは間違いありません。現在は新卒採用でも、社内で活躍できる人材の要件を具体的に示し、それに合致する人材を採用する傾向にあります。

「元気で明るくコミュニケーション力がある」など一般的に優秀そうな人材ではなく、企業が求める行動特性や考え方を明確化して、それに合った人材を採用する企業が増えつつあります。

さらに少子化を迎える中で、離職率の低減や採用費の圧縮のために、志望度の高い学生を見極めたいとも考えていますので、選考時に自己PRを重視する傾向はますます高まっているといえます。

企業に貢献できる人材かを知るため

現在はあらゆる業界において、国内だけに留まらず海外も含めた企業間での競争が激化しつつあります。その中で企業が生き残るために、人材リソースについては特に重要視されています。

一昔前の終身雇用・年功序列の時代はもはや終わっており、実力主義で企業に直接的に貢献できる人材が求められるようになっているのです。新卒採用はポテンシャル重視ですので、企業に貢献できる人材かどうかを見極めるのは難しいといえます。そのため、最近ではコンピテンシー採用といって、その企業で高い業績や成果を上げている社員の行動特性を基準として判断する選考方法が取り入れられています。

自己PRにおいても具体的なエピソードから、その基準とどうマッチングするかを判断する企業が増えてきています。

社風や採用基準とマッチしているかを見るため

企業が業績に貢献できる優秀な社員を求める傾向は強まっていますが、新卒採用と中途採用ではその意味合いが変わってきます。新卒採用の大きな目的としては、企業のコア人材として将来の幹部候補を確保するということがあります。

企業においては将来に向けての経営ビジョンがありますから、その方向性にあった人材をコア人材として育てていく必要があります。そのためには、企業ビジョンを理解・共感出来て、その社風を継いでくれる人材でなければなりません。

中途採用では即戦力として瞬間的に業績に貢献してくれる人材が重要ですが、新卒採用においては長いスパンで安定的に企業の成長につながる人材が求められますので、企業風土とベクトルのあった人材であることが大切になります。

自己PRでは具体的なエピソードが必要

自己PRでライバルに差をつけるには、具体的なエピソードを欠かすことは出来ません。なぜなら、自己PRが抽象的な言葉ばかりでは、あなた自身を人事担当者に印象付けることができないためです。

また、企業側も求める人材の要件が明確化していれば、具体的なエピソードを見てマッチングするかどうかが判断できます。具体的なエピソードというと、学業や部活動での活躍を想像しがちで、そんな体験談は無いと考える人も多いでしょう。

しかし、そうした華やかな活躍が無くても、魅力的な自己PRを作ることはできます。企業は自己PRに学生時代の活躍だけを求めているのではありません。成功や失敗も含めて過去の行動を振り返り、自分の誇れるものや、思いを持って取り組んできたことを素直に伝えることが重要です。

自己PRのエピソードの選び方

自己PRのエピソードの選び方がわからないという人は、少なくありません。特に今までの人生でそれほど目立った活躍をしていないと考える人に、その傾向が見られます。それらの人に共通して言えるのは、アピールポイントとなるような過去のエピソードを無理やり見つけようとしていることです。

活躍した経験が無いと具体的なエピソードやアピールポイントも無いと考えがちですが、それは違います。あえていえば、どんなエピソードでもアピールできるポイントはあるということです。ここでは、そんなエピソードを見つけるポイントについてご説明いたします。

エピソードをインパクト重視で選ぶのは間違い

自己PRでアピールしたいがために、インパクト重視でエピソードを選ぼうとする人は多いですが、それは正しいやり方ではありません。もちろんインパクトのあるエピソードが悪いというわけではありませんが、それだけにこだわると自分の本当のアピールポイントを見逃してしまうことになるからです。

自己PRを印象付けるために、具体的なエピソードで何をやり遂げたかをアピールするのは効果的です。しかし、企業はやり遂げた内容でその人を評価するというよりは、それに至るまでのプロセスや熱意、考え方などを評価します。

すなわち、一見地味と思えるエピソードでもその人が思いを持ってやり遂げたことは、十分評価に値するということです。インパクトより、自分自身が本当に誇れるものや頑張ってきたものを選ぶようにすることが重要です。

強みを活かして課題を解決したエピソードを伝える

企業では、主体的に課題解決ができる人が求められています。すなわち、企業が成長していくには、指示を待ってからでないと活動できない人間ではなく、自ら問題点を発見し課題解決に向けて行動できる人材が望ましいということです。

そのため、自己PRにおいても、自らの強みを活かして課題を解決した具体的なエピソードが示せると効果絶大といえます。課題については大きなものでなくても構いませんので、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)というPDCAサイクルに沿って説明するようにしましょう。

経験から得た学びを企業でどう活かすのか述べる

どれだけ素晴らしい自己PRであっても、それが仕事と繋がらないアピールでは意味がありません。課題解決のエピソードや経験から得た学びも、入社後の活躍とどう結びつけるのかを示すことがとても重要になります。

新卒採用はポテンシャルに期待した採用であり、すなわち伸びしろへの期待ですが、それはあくまで企業内で活かされる伸びしろへの期待なのです。企業は学校ではありませんから、自己満足的な学びや成長を示しても何の評価も受けることは出来ません。

自分が成長できる企業で働きたいという学生の方がいますが、企業があなたを成長させてくれるのではなく、仕事を通じてあなた自身がどう成長し、それをどう活かしていくのかという思いを伝えなければなりません。自己PRからそれが見えなければ、魅力的なアピールとはいえないのです。

ウソのエピソードはNG

目立った活躍や経験が無いからと、ウソのエピソードでごまかそうとする人もいますが、それは絶対にやってはいけません。まず、そんな取って付けたようなエピソードでごまかしても、内容に真実味や深みもありませんから、ウソは直ぐに見抜かれるでしょう。

人事担当者も応募者の自己PRだけを鵜呑みにしているわけではなく、エントリーシートの内容や適性検査の結果なども併せて判断しています。そしてそれらと自己PRの内容に矛盾があれば、たちまちウソだと分かってしまうのです。

面接で自分をよく見せたいという気持ちは分かりますが、自己分析と企業研究をしっかりおこなえば、どんな些細なことであってもこれだとアピールできるエピソードを見つけることができるはずです。後は素直に自信を持って伝えましょう。

自己PRのエピソード参考例

これまで、魅力的な自己PRやエピソードの探し方についてお伝えしてきました。ここでは、具体的な例文をご紹介します。自己PRでは例文を参考にしながら、あくまで自分なりのエピソードや伝え方にこだわるようにしましょう。

そこに自分の思いが無ければ、相手に伝わりません。華々しいエピソードを無理に探すよりも、ここだけは人には負けないという自分の強みや、今まで自分が思いを持って取り組んできたことを素直に伝えることの方が重要なのです。

例文①

私の強みは粘り強さです。どんなに苦しいことでも決してあきらめません。私は軽音サークルに所属しており、定例発表会のパンフレットに掲載する企業様の広告募集を担当しました。
広告を出してくれる企業様も少なく苦戦しましたが、以前掲載いただいた企業様に加えて飛び込みの募集も行い、粘り強く交渉することで、計画の目標10社を集めることができました。御社に入社出来ましたら、ぜひその粘り強さを発揮したいと思います。

話の組み立て方としては、まず結論を伝えて具体的なエピソードで補足するとポイントが相手に伝わりやすくなります。さらにどんな行動を取ったかということに加えて、数字を踏まえた結果を伝えることで、より現実味のあるエピソードとすることができます。

例文②

私は常に向上心を持って行動することができます。大学入学時よりスーパーのアルバイトを行ってきましたが、そこでは毎月お客様が選ぶ店員アンケートがあり、優秀者は社員全員の前で表彰されます。
私は自分の成長のためにもぜひ最優秀賞に選ばれたいと思い、誰よりも元気な挨拶を心がけ、お客様一人ひとりにおススメ品の案内をする事に努めました。次第に常連のお客様よりお声をいただけるようになり、結果として半年後に最優秀賞をとることが出来ました。

具体的なエピソードは「〇〇をしました」だけではなく、内容に起承転結をつけることで相手にその光景をイメージしてもらいやすくなります。それにより人事担当者の方にあなた自身を印象付けることが可能になるのです。

例文③

私の強みは仲間のために頑張れる協調性です。私は自分で何かを達成する事も好きですが、仲間と力を合わせて成果を上げることに大きなやりがいを感じます。例えば、私の所属するゼミが学校代表として発表会に出ることになりましたが、最初ゼミのみんなは乗り気ではありませんでした。
そこで私は発表会を成功させるためにリーダーに立候補しました。一人ひとりと話をして、ここで発表会を成功させる事がみんなの成長につながると伝えていくと、最後は全員がまとまって納得できる内容の発表ができました。みんなひとつになってやり遂げた事に感動したと言ってくれ、私もやって良かったと感じています。

自己PRは企業に対して伝えていくものですので、アピールポイントが企業の社風にマッチするものを選ぶ必要があります。例えば、「協調性」はチームワークを重視する風土の企業に対して効果的なアピールとなるでしょう。

例文④

私は計画性と行動力に自信があります。私は大学入学時から海外に留学することが目標でした。学校推薦で留学するにはTOEICの点数が600点必要でしたが、最初は200点も足りませんでした。しかしここで諦めるわけにはいかないと思い、1年間で200点アップを目標に学校の先生に相談して、講座や通信教育を活用しながら必死に勉強しました。
予定の1年後には規定の点数以上の700点に達し、無事に留学に行くことが出来ました。留学先でも目標を持って勉強に取り組む自信がつき、自分の語学力を大きく高める基礎になったと感じています。

例えば、英語力を活かした仕事に応募する際も、単に英語力や留学経験を伝えるだけでなく、同時に別の強みをアピールするやり方もあります。実際のビジネスシーンで活かせる語学力以外の強みもアピールし、さらに印象付けることができるでしょう。

自己PRは課題を解決したエピソードで自分の強みをアピールしよう

自己PRは単に自分の長所を述べる自己紹介の場ではなく、自分がその企業でどう活躍できるかをアピールする場です。どの業界も厳しい競争の中にある現在の企業では、新卒採用においても主体的に課題解決ができる人材が求められています。

自ら問題点を発見し、課題解決に向けて行動できる人材であることをアピールするのが効果的です。そのため自己PRにおいても、自らの強みを活かして課題を解決した具体的なエピソードを示すことで、ライバルに差をつけることができるのです。

自己分析で自分を見つめ直すと共に、希望する企業の社風や求める人材像を見極め、それらに合った具体的なエピソードを選び、人事担当者にあなた自身をしっかり印象付けるようにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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