面接対策

【面接で有利な順番と理由】評価への影響はあるのか

面接は対策が一番大切

「面接の順番によって評価に影響はあるのか」
「順番は早いほうがいいと聞いたことがある」
「順番は遅いほうがいいと聞いたことがある」
などさまざまな話聞いている方も多いのではないでしょうか。
では実際面接の順番によって有利な場面はあるのでしょうか。
結論からお伝えすると面接の順番が早い・遅いことで多少の有利や不利な状況はあると言われていますが、直接評価に影響することはほぼありません。

直接評価に影響するのは面接の受け答えでしょう。現在新卒は原則一括採用を行っているため、就活の解禁とともに各企業は学生から応募が殺到します。そのため面接の順番が早い・遅いことで多少の有利や不利な状況はあると考えられます。

しかし学生にとって多少の有利や不利な状況があったとしても、面接の順番によって各企業の採用基準が変わることはないでしょう。面接の順番に関係なく採用基準を満たす学生が採用されます。さらに、面接の順番は必ずしも自分で決められるものではありません。

順番を気にするよりも、どんな順番でも質問に対して的確な回答ができるよう面接対策をすることが大切です。では実際企業は面接の順番をどのように決めているのでしょうか。
順番の決め方を詳しく解説しているので是非参考にしてみてください。

企業は面接の順番をどのように決めているのか

企業が面接の順番を決める手法は大きく2種類あります。1つ目に学生に対する関心の高さに応じて順番を組む方法。2つ目にエントリー順やアイウエオ順に面接を組む方法です。

しかし注意すべき点は、すべての企業が上記2種類の方法で順番を決めているわけではないという点です。さらに企業によって順番の決め方は多種多様にあります。そのため自分をいかにアピールすれば採用してもらえるかを考え、面接対策をしておくことが合格への近道となります。
では具体的に順番を決める方法を見ていきましょう。

1.学生に対する関心の高さに応じて順番を組む

この方法は企業からみて関心の高い学生順に面接を組む方法です。企業が関心の高い学生順に面接を組む理由は、他の企業よりも先に学生との接点機会を設けるためです。採用したい企業は他の企業よりも先に接点機会を設けることで、入社意欲を高めたいという狙いがあります。

なぜなら企業が関心を持つ優秀な学生は他の企業にとられてしまう可能性があるからです。学生を他の企業に取られないように、先に接点機会を設ける必要があるのです。そのため学生に対する関心の高さに応じて順番を組む企業は多いです。

2.エントリー順やアイウエオ順に面接を組む

この方法はエントリーの順番通りやアイウエオ順に面接を組む方法です。この方法はエントリーシートの評価や面接での評価とは関係なく順番を決めます。なぜならこの場合書類選考やエントリーシートで、ある程度人数を絞ってから面接をすることが多いからです。

この場合すでに選抜された学生のみが面接に進んでいるため、順番による有利や不利な状況は限りなくありません。なので面接の順番に関係なく採用基準を満たす学生が採用されることが多いです。

個人面接では一番最初と最後が有利と言われている

ここからは一般的に個人面接は最初と最後が有利と言われている理由を解説していきます。
個人面接では一番最初と最後が有利と言われていますが、有利と言われる根拠を知っている人は少ないでしょう。根拠を知ることでどの順番でも質問に適切に回答することが大切だということを再認識することができます。
それでは、一般的に個人面接では最初と最後が有利と言われる理由を解説していきます。

一番最初は面接官の集中力が高い

個人面接で一番最初が有利だと言われている理由は、面接官の集中力が一番高いからです。なぜなら朝一番のタイミングは頭がすっきりとしているため集中力が高く、先入観なく話を聞いてくれる可能性が高いからです。

また心理学では「初頭効果」、「親近効果」という物事の最初と最後は記憶力が高いという研究結果があります。そのため一番最初の受験者の発言は印象に残りやすく、うまくアピールできると好印象を与えやすいと言われています。

特に人気企業の面接官は応募者が多数いるため一日中面接をすることも少なくありません。一日中面接をしていると面接官も集中力が下がります。なので面接官の集中力の高い一番最初は有利と言われているのです。自分で面接の予約をする場合、一番最初に予約するほうがよいでしょう。

一番最後は印象に残りやすい

面接が後半になるほど面接官の集中力が下がり好印象を獲得することは難しいですが、一番最後は別です。一日中面接をしていて最後となると集中力も高まる面接官は多いようです。

心理学的にも物事の最初と最後は記憶力が高いという研究結果があることを上でお伝えしましたが、最後の一人ということで面接官の印象にも残りやすく、記憶に残りやすいことから、一番最後は有利と言われているのです。

自分で面接の予約をする場合、一番最初が埋まってしまっていたり、午前中に面接に参加することがむずかしい時はあえて一番最後を狙うことも一つの手でしょう。

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集団面接で質問に回答する際は中盤が有利と言われている

そもそも集団面接における順番とは、面接官の質問に対して答える順番のことを指します。
集団面接では回答の順番によって多少の有利、不利があると言われています。

ただそれぞれの順番にメリット、デメリットがあるので一概に「この順番が有利」と決めることは難しいでしょう。また質問ごとに回答順を変える面接官もいるので、順番を気にしすぎないほうがよいでしょう。あくまで大切なのは質問に的確に答えることです。
では順番によってどのようなメリット・デメリットがあるのか、具体的に見てみましょう。

序盤は発言が印象に残りやすい

回答順が序盤である場合のメリットは、最初の回答者は質問に対して的確に答えれば面接官へ効果的なアピールをすることができ、印象に残りやすいです。同時に、後に続く回答者へプレッシャーを与えることにもつながることがメリットと言われています。

デメリットは緊張のあまり質問に対して的確に答えられない可能性があります。特に、答え方に詰まるような難しい質問をされた際、答え方がわからなくて困ることが多いようです。
面接までに企業分析と企業理解を進めて対策を進めておきましょう。

特に最近関心のあるニュースなどは聞かれる可能性が高いので、普段からニュースをチェックしておくとよいでしょう。
集団面接の対策方法は以下のリンクから確認することができるので、参考にしてみてください。

中盤は回答が被ることが少なく自分の意見を整理する時間もある

回答順が中盤である場合のメリットは、常に序盤の回答者が答えている間に自分の意見を整理する時間があります。中盤の回答者は自分の答え方を工夫することができます。なぜなら序盤の回答者の答え方を参考に面接官の反応を観察することができるからです。つまり中盤のメリットは、回答を整理し伝えかたを工夫する時間があるのです。また終盤の回答者と比べると回答がかぶるリスクも少ないので、集団面接では中盤が有利と言われています。

デメリットは自分の用意していた回答を序盤の回答者に言われてしまい、印象が弱くなることがあげられます。対策方法は序盤の回答者の意見に同意した上で、自分なりの考えを伝えましょう。印象が弱くなる原因は自分なりの考えが含まれていないからです。面接官に自分をアピールするために序盤の回答者の意見に同意した上で、自分なりの考えを伝えましょう。

終盤は回答を考える時間が長い

回答順が終盤である場合のメリットは、序盤・中盤の答え方を参考に自分の回答を組み立て直す時間があることです。前の人が答えた内容に対する面接官の反応を冷静に見ることができ、自分の回答に活かせる場合もあります。

デメリットは自分が考えていた回答とよく似た回答が何人も続くことがあると印象が弱くなります。また、組み立て直しても自分の順番までにすべて言われてしまう可能性もあります。対策方法は面接官の反応を分析することです。

例えば前の学生の回答が質問の的を射ていない場合、面接官が眉をひそめたリ渋い表情になることがあります。この反応を見逃さないよう観察しておくことで面接官の表情が和らぐ瞬間や、的を射た答えは何かを把握できます。終盤の回答者は自分の順番が来るまでに観察した面接官の反応をヒントに、回答を準備することで対策することができます。

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順番が評価に影響しない理由はコンピテンシー面接の普及

コンピテンシー面接と従来面接の違い

皆さんはコンピテンシーという言葉を聞いたことはありますでしょうか。コンピテンシーとは「ある仕事や役割において優秀な成果や成績を残す人に共通する行動特性」という意味です。すなわち企業において成果を残している社員の行動の共通点のことをコンピテンシーと言います。そしてコンピテンシーを面接の中で判断するために生まれたのがコンピテンシー面接です。

日本では2000年以降、このコンピテンシー面接の普及により面接の順番が早い・遅いことが直接評価に影響することはほぼなくなりました。なぜならコンピテンシー面接は、これまでの面接で重要視されてきた印象や学生の態度ではなく、学生の行動という客観的な要素を元に判断するからです。

心理学では物事の最初と最後は記憶力が高いという研究結果があるように、印象は順番に大きな影響を受けます。評価基準が印象ではない近年、面接の順番が早い・遅いことが直接評価に影響することはほぼありません。

質問に的確に答えられるよう面接対策を進めて内定獲得に近づこう

面接の順番が早い、遅いことで多少の有利や不利な状況はありますが、直接評価に影響することはほぼありません。直接評価に影響するのは面接の受け答えです。たとえ不利と言われている順番であっても、質問に対して的確に答えられるよう面接対策をすることで合格を掴み取ることができます。

面接の順番を気にしすぎるのではなく、面接では自己PRや志望動機を伝えることに注力しましょう。例えば志望動機を明確に伝えるために、自己分析を進めることも対策の一つです。
面接対策のやり方や、進め方がわからない方は下のリンクにて面接対策方法について詳しく解説しているので参考にしてみてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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