目次
最終面接の目的とは
最終面接の最大の目的は「この人物が入社しても問題ないか判断する」ことです。企業側としては、当然、長く続けてくれる有能な人材に入って欲しいわけですから、入っても問題なく業務が遂行できるかを重視します。会社に入りたいという意欲はもちろん、社員として続けていけるか、社風にあった人物かが問われるのです。
細かい点は会社ごとに違うでしょうが、「会社の利益を損ねない人物」を求めるのは共通しています。本音でいえば「会社の利益になる優秀な人物」を入れたいでしょうが、試験や面接でそこまで判断するのは難しいです。よって、1次や2次の試験や面接で「最低限の能力や社会人としての心構え」があるかを見極め、最終面接では、残った人物の人となりや意欲など人格面を試すのが一般的となります。
自社の理念やカラーに合う人物か判断する
最終面接において主に試されるのは人格です。それも世間一般的な可否ではなく、会社の立場から見た場合の基準を満たしている人物かが試されます。もちろん、性格的・能力的に問題ありと判断されればまず採用はされません。
企業は、社会人としての最低限のラインをクリアした中から、さらに自社の理念やカラーに合った人物かどうかを判断するのです。ゆえに、自分がいかにこの会社に相応しいかアピールするのが、とても重要になってきます。事前にしっかりと下調べを行い、会社が求める人物像をきちんと頭に思い浮かべてから、最終面接に臨んでください。
この会社に入ったらどのような働きをするか、明確なビジョンを持ち、熱を持ってそれを面接官に伝えましょう。自分がこの会社を選んだ理由、会社に入ってから目指す具体的な目的、最終的にどのようになりたいかなど、自身の考えをしっかりまとめた上で、論理的に伝えなければなりません。
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最終面接は一次、二次面接と実施目的が異なります。そのため、これまでのやり方だと落とされる恐れがあるので注意が必要です。
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最終面接を突破するコツ5つ
最終面接を突破するためにはコツがあります。最終面接はこれまでの面接とは違う点があるため、コツを理解しておかなければ合格するのは難しいです。コツを知った上でしっかりと対策をすることが大切であり、どれだけ念入りに対策できたかによっても突破できるかが決まります。しっかりと対策をおこない、コツを踏まえて最終面接に臨みましょう。
①志望動機や自己PRを見直す
最終面接に臨む前に、志望動機や自己PRを見直しましょう。最終面接に進めたということは、あなたの能力を企業が評価してくれているということです。その点は十分自信を持って良い点です。しかし、最終面接に臨むライバルたちにも同じことが言えるのです。
他のライバルたちと差をつけて合格をつかみ取るためには、「自分の強みが企業に貢献できるものであること」「自分のやりたいことが企業の方針と一致していること」をアピールしなければなりません。そのためには自己分析と企業研究をもう一段階深掘りし、それをもとに志望動機と自己PRを見直すことが不可欠です。
最終面接ではこれまで以上に企業で働く意欲を見られます。自分の意欲を論理的に伝えられるよう、自己分析と企業研究を進め、志望動機、自己PRを見直しておくようにしましょう。
②一・二次面接の回答からブレないこと
最終面接を突破するためのコツとしては、一・二次面接の回答からブレないことが挙げられます。より多くのことをアピールしようとして、これまでとは別の内容をアピールしようと考える人も多いですが、これはNGです。面接では一貫性が求められますし、これまでの回答とブレてしまうと一貫性がなく、信用できない人物と評価されてしまう可能性があります。
一言一句同じ内容を伝える必要はありませんが、大枠としては同じ内容でアピールをしていかなければなりません。これまでの発言と矛盾しないように、面接を振り返って自身の発言を再確認しておくことが大切です。履歴書やESなどもしっかりと見直し、ブレない回答で最終面接の攻略を目指しましょう。
③第一志望であることを明確に伝える
第一志望であることを明確に伝えることも、最終面接を突破するコツの一つです。最終面接では内定を出せば就職するかと意思確認をされることが多いですし、第一志望であることを強く訴え、志望度の高さをアピールすることが大切です。やる気がなければ当然印象は悪いですし、志望度が低いとどれだけ能力が高くても採用されません。
最終面接はいかに志望度の高さをアピールすることができるか、真剣度が高いかを示すことができるかが合否を分けます。たとえ第一志望でない場合でも、第一志望のつもりで面接に臨むことが大切です。第一志望でない企業であっても最終面接までに就職の意欲をしっかりと高めておき、合格すれば就職するくらいの気持ちで面接に臨みましょう。
④面接官が役員の場合もあることを把握しておく
面接では段階ごとに面接官が変わることが多く、最終面接の場合は役員が面接官を務める場合もあることを把握しておくことが大切です。一・二次面接では人事担当者や現場の担当者が面接官を務めることが多く、現場でいかに活躍できるか、企業で上手くやっていけそうかなどが見られています。
しかし役員の場合は企業で本当に役に立つか、会社の成長に貢献できるかなどが見られていますので、企業の方針と自分の目標が合致していることをアピールすることが大切です。企業が求めるものと自分が求めるものが一致していなければ、最終面接を突破することはできません。経営に関わる役員クラスが面接官である場合も考え、企業の経営方針なども頭に入れておきましょう。
⑤相づちや積極的に質問する姿勢を見せる
最終面接に臨む際、相づちや積極的に質問する姿勢を見せるようにしましょう。相づちを打ち、積極的に質問を行うことで、「自社への志望度が高いのかな」と入社に対する熱意を採用担当者に伝えることが可能になります。上述の通り、最終面接に進む候補者は皆、スキル・ポテンシャルにおいて優れたものを持っており、その点においてはあまり差がないことが多いです。
そのため合否を判断する材料として、志望度の高さが重要になるのです。いくらスキルが高くても、自社への志望度が低いのであれば、採用したところで仕事に邁進してくれない可能性があります。最悪の場合、早期に退職してしまう恐れもあるのです。そのような事態を避けるために、企業は最終面接において、候補者の志望度を特に注視しているのです。
最終面接の質問例と回答例文7選
最終面接では社長や企業の役員が面接官となることが多いです。それまでの面接とは、質問の毛色が異なる場合があるのです。最終面接はそれまでの面接の延長のような気持ちで準備をして臨んでしまうと、思うような結果がついてこない可能性が高いです。
ここでは、最終面接の質問例と回答例文を紹介していきます。最終面接を無事に突破するには、それまでの面接と同じような対策ではなく、最終面接のための対策を行っておく必要があります。しっかり最終面接の準備を進め、内定をつかみ取りましょう。
①現在選考を受けている企業は他にもありますか
現在〇〇と□□の選考を受けています。〇〇に関しては、現在〇次選考の結果連絡を待っている状況です。□□に関しては、□月□日に最終選考に臨む予定となっております。御社含め、どの企業も第一志望群であることに変わりはないのですが、~という理由から、御社を第一志望に考えております。もし御社から内定を頂けるのであれば、他の企業の選考は辞退するつもりでございます。
この例文のポイントは選考企業を正直に伝えることと、内定をもらえるのであれば他の企業を辞退するつもりであることを伝えている点です。他の企業の選考が進んでいないよう伝えてしまうと、「本当に優秀なのかな」と疑われてしまう恐れがあります。選考企業については正直に答えて問題はないのです。また他企業よりも志望度が高いことを明確に伝えておくことで、あなたの入社に向けた熱意を伝えることが可能になります。
②複数の企業から内定が出ても弊社を選びますか
もちろん御社から内定を頂けるのであれば、他企業の内定は辞退いたします。私は〇〇という理由で御社を志望しております。現在選考に進んでいるA社、B社にももちろん魅力は感じております。第一志望群という意味では、私の中ではA社もB社も御社と同じ位置づけにおります。しかし私の望む仕事内容、働き方を最も実現できるのは御社であると考えております。そのため御社から内定を頂けるのであれば、他の企業の選考は辞退するつもりです。
この例文のポイントは志望動機を明確に話すことです。「A社でもB社でも受かればどこでも良い」という気持ちで面接に臨んでいると、この質問に対して面接官が納得する回答を行うことはできません。最終面接まで進む中で業界研究、企業研究の深掘りが出来ていることでしょう。
事前準備をしっかりと行うことで、他社と比べてどのような点に魅力を感じているのか、それまで以上に明確に伝えることが出来るようになっているはずです。自身の志望動機をより明確にし、それを丁寧に伝えるようにしましょう。
③弊社の事業についてどのようなことをご存知ですか
御社が〇〇や□□など、さまざまな事業を展開していることをこれまでの企業研究で知りました。その中でも私は〇〇という事業に関心を持っております。私は〇〇という事業において△△という仕事に従事したいと考えております。私の強みである~を活かし、△△に関わることを通じて御社の発展に貢献していきたいと考えております。
この例文のポイントは企業研究の成果をしっかりと披露することと、その中でどのような事業に関わりたいか、まで踏み込んで話すことです。企業研究をしっかりと行ってきたことをアピールすることで、あなたの入社に向けた熱意を面接官に伝えることが可能になります。またその中でどの業務に携わり、その中でどのように強みを発揮していきたいかまで踏み込んで話すことで、仕事に意欲的に取り組む姿勢を伝えることが出来るのです。
④弊社の企業理念に対してどう思いますか
私は御社の企業理念について、〇〇という点に非常に好感を持っています。私は学生時代の経験から、仕事を進める中で、△△という考えに基づいて仕事を行っていきたいと考えています。そのため御社の企業理念の〇〇という点に共感しており、そのような企業理念の中で働いていきたいと考えています。考えが異なる企業で働いていくと、違和感を覚え、仕事に邁進できなくなってしまうのではないかと考えています。そのような観点から、企業理念に共感できる企業に籍を置くことが、意欲的に働き続ける際、必要になってくるのだと思っております。
この例文のポイントは企業理念のどのような点に共感したのかまで伝えている点です。企業理念について、「御社の企業理念に共感しており、そのため御社を志望しております」と話す就活生は多く存在します。しかし「企業理念に共感している」と伝えるだけでは「どこに共感しているのかわからない」と熱意を十分に伝えることが出来ないのです。企業理念について述べる際には、必ず企業理念のどの点に、どのように共感したのかまで踏み込んで話すようにしましょう。
⑤弊社の強みと弱みは何だと思いますか
御社の強みは〇〇という点だと思います。この点に関して競合他社より優位に立っており、安定的に収益を積み重ねていくのが可能になっているのだと考えています。一方、私の思う御社の弱みは市場の開拓にあると思います。国内市場は飽和に近い状態にあり、より収益を積み上げていくためにはあらたな市場の開拓が不可欠になってきています。国内市場だけでなく海外市場にも目を向ける必要があると考えています。
この例文のポイントは企業研究を深掘りしてきていることを伝えている点です。志望度が高いのであれば、企業についてさまざまな方法で多くの情報を集めてくるものです。企業について多くの情報を見ていくと、その中で企業の強みだけでなく、弱みも見えてきます。その点をしっかりと調べ、伝えることであなたの熱意を面接官に伝えることが可能になるのです。
⑥入社したら具体的にどのようなことをしたいですか
私はもし入社できるのであれば、〇〇という仕事に従事し、御社の発展に貢献したいと考えています。私は学生時代、~という経験をしました。その経験から〇〇という仕事に携わりたいと強く考えるようになりました。〇〇という仕事に携わり、~ということを実現し、それを通じて御社の発展に貢献していきたいと考えております。
この例文のポイントは〇〇という仕事に携わりたいと考えた背景についてエピソードに沿って説明しているところです。「〇〇という仕事がしたいです」と伝えるだけでは、説得力がありません。そのように考えるに至った背景までしっかりと伝えることで、「本当に〇〇という仕事に従事したいと考えているのだな」と入社への意欲を面接官に伝えることが出来るのです。
⑦あなたの能力をどのように活かそうと思っていますか
私は〇〇という仕事に従事し、強みを活かしていきたいと考えています。仕事をやり遂げていくには顧客のニーズを把握し、対応していく力が必要不可欠であると考えています。私は学生時代の経験から、目の前の人の課題解決に尽力することにやりがいを感じており、またそのためのスキルを身につけることができました。私はこのスキルを活かして顧客のニーズを把握し対応していくことで、〇〇という仕事において御社で活躍していきたいと考えております。
この例文のポイントは企業における仕事においてどのような能力が必要とされるのかをしっかりと理解している点です。単に「〇〇という仕事をしたいです」と言っても面接官の心には伝わりません。面接官にとっては「したいかどうか」よりも「活躍してくれるかどうか」が重要なのです。
「〇〇という仕事で活躍するには△△というスキルが必要であると考えています。私はそのスキルを有しているので、そのスキルを活かして〇〇という仕事で活躍したいと考えています」と伝えることで、より面接官の心に刺さりやすくなるのです。
その他に予測される質問一覧
⑧弊社を受けようと思ったきっかけを教えてください
回答例:よく貴社の名前をお聞きしていましたが、就職活動をするにわたり、私がやりたい業務の会社をリサーチした結果、貴社の事業や理念を拝見し、私もここで働きたいと強く思い受けさせていただきました。
⑨あなたは自分をどのような人間だと思いますか
回答例:自分は常によりよい自分になるために努力を惜しまない人間だと考えます。積極的に知識を吸収し経験をたくわえ、それを実践していくつもりです。もちろん、周囲の人あっての時分ですから、きちんと意見を聞き、改善しながらより良い方向を目指していきたいと思います。
⑩過去、熱意を持って取り組んできた事柄はありますか
回答例:はい、私は学生の頃、野球部に所属しており、汗をかきながらがむしゃらに打ち込んでいました。それほど強いチームではありませんでしたが、一生懸命なにかをやり続けることの大切さを学ばせていただきました。冒頭の太字がセクションまたはサブセクションの見出しであるこ
⑪不規則な勤務形態・残業が多い仕事ですが、それは大丈夫ですか
回答例:不規則な勤務形態なのは承知していますから問題ありません。ただ、私は家族との時間を大切にしているため、休日は家族とともに過ごしたいと考えています。不規則であっても事前の調整をさせていただくとありがたいです。残業は問題ありません。
⑫何か聞いておきたいことがあれば、どうぞ
回答例:差し支えなければ、〇〇さん(面接官)が、どうして貴社に入社されたのか、理由とこの仕事でやりがいを感じる瞬間などを教えていただけますでしょうか?
入社意欲を伝える最終面接での逆質問例一覧
最終面接では逆質問の機会が設けられている場合があります。逆質問は企業で働く人にその企業の実情を聞くことが出来る貴重な機会です。逆質問自体は最終面接に限らず行うことがありますが、最終面接での逆質問はそれまでのものとは質問する相手が異なります。
最終面接においては役員や経営陣が面接官を行うことが多く、その企業の舵取りを行っている人たちに質問を行うことになるのです。以下、逆質問の一例を挙げます。これを参考にして、逆質問の準備をしっかりと事前におこない、入社意欲をしっかりと伝えるようにしましょう。
- どのような人材に入社してほしいと考えていますか
- 企業の経営方針に関して、最も大事にしていることは何ですか
- 競合他社と比べた時の御社の強みは何ですか
- 入社までに身につけておいてほしいスキルは何ですか
- 今後どのような方向に企業を進めていこうと考えていますか
「特にありません」はNG
最終面接で多くの場合、最後に「他に何か伝えておきたいことや聞きたいことはありますか?」とう質問があります。この時、何もなかったとしても「頑張ります」や「特にありません」と答えるのはNGです。このように一言で済ませてしまうと入社意欲があまりないと判断されかねません。
むしろここは最後のアピールチャンスととらえ、思いの丈をぶつけるつもりで、面接の時間を割いてくれたお礼とともに、自分がどれだけ会社に入りたいかを訴えましょう。
例えば、「最終面接に至るまで、私のために時間を割いていただきまことにありがとうございます。貴社の業務内容を詳しくお聞かせいただき、よりいっそう、貴社で働きたいという想いが強まりました。何卒、宜しくお願い申し上げます」と感謝の意とともに入社意欲をアピールする訴えを行えば、礼儀正しく意欲がある人間だと判断されるでしょう。
【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう
今年はweb面接を行う企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。
そこで活用したいのが、面接偏差値診断ツールの、「面接力診断」です。
24の質問に答えるだけで、自分の強みと弱みをグラフで見える化できます。
ぜひ活用して自分の弱点を効率的に対策し、志望企業の面接を突破しましょう。
最終面接に落ちる就活生の特徴をおさえて対策しよう
最終面接の結果は、3日から1週間が一般的です。早い時には、翌日に電話連絡がくることもあります。最終面接のあとは、いつでも電話に出られるようにしておきましょう。携帯電話の着信音の設定をマナーモードではなく、着信音にしておいてください。
また、着信音がマナー違反とされている電車内では、マナーモードと同時にバイブレーションの設定にしておく方が良いです。なるべく電話に出られる環境にいるようにしましょう。外出する際には、バックにメモ帳と筆記用具の準備をしておきます。
電話に出たら、すぐにメモ帳と筆記用具を出せるようにしっかり準備しておきましょう。バックのどこに入っているのかわかるようにしておくと、スムーズに取り出すことができます。
最終面接に落ちる就活生の特徴をおさえて対策しよう
内定をもらえない、最終面接から先に進めないという「最終選考スランプ」に陥っている就活生の方は、冷静に分析することが大切です。せっかく最終選考まで進んだのになかなかご縁につながらないという方は、今一度自身の今までの面接過程や、最終面接での振る舞い、言動を振り返ってみてください。
自分が他の学生に足りなかった部分を補うことで、より魅力ある人物になることができます。企業は、より優秀な学生に入社してほしいという思いを持っています。しかし「あなただからこそ会社の仲間になってほしい」という企業と学生のマッチングがなければ、内定にはつながりません。最後まであなたの強い入社意思と企業に寄り添う姿勢をアピールし、そして緊張し過ぎずに最終選考を乗り越えましょう。