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企業がオワハラをする理由|具体例6つと対処法をご紹介~危険を回避するための対策3つ~

オワハラってなに?なぜおこなう?

オワハラとは、企業から就活生に向けておこなわれる「就活終わらせハラスメント」のことです。これは、16卒の就活生から大体的におこなわれるようになったと言われています。なぜなら、今まで12月から解禁だった就職活動が3か月後ろ倒しになったためです。

経団連に加盟しているかどうかでオワハラの数に違いがある

そもそも、経団連は就職活動に熱を入れすぎるあまり、学生の本業の学業に本腰を入れられなくなるのを防ぐため、就職活動を後ろ倒しにしました。そのため、経団連に加盟している大手企業の採用活動の開始が遅くなりました。(水面下で就職活動を早めに行う大手企業も存在しているようです。)

しかし、経団連に加盟していない中小企業は優秀な人材を後から採られないようにするため、「就活終わらせハラスメント」通称「オワハラ」を学生におこなうようになったのです。

内定は学生に法的な拘束力がない

オワハラは企業と学生の生存競争ともいえます。就職活動で内定を出す、保持するには差し引きがあるのも仕方ありません。企業は、優秀な人材を確保したい狙いがあり、その思いが暴走してしまう側面があるのでしょう。

現状、オワハラを規制する法令はありません。そのため今後規制されるまでオワハラは続くと予測されます。しかし本当は、学生には職業選択の自由があります。法的拘束力はありませんので、なにか言われても気にする必要はありません。

優しく誘うものから脅すものまでさまざま

オワハラにはどのような方法があるのでしょう。最も知られており、かつ直接的なのが、言葉巧みに他社の内定を辞退させることです。面接の時などに「他の会社から内々定などもらってるの?もし、全部取り消してくれたら、いますぐ当社の内定を出すことができるよ」などがそれに当たります。

その場で他社に内定辞退の電話をかけさせるという悪質なものも。また、当該会社の内定を辞退しようとすると、逆に高圧的に出て、「約束したのに」「社会人としてのマナーがなってない」など脅しに近い態度に出るケースもあります。このほか、これと思う就活生に対しては、研修や課題などの名目で拘束し、他社への就職活動を阻むといった例も散見されます。

実際のオワハラの具体例6つ

①内定の取引

ここでは、実際のオワハラの具体例5選とその対処法についてご説明します。具体例の1つ目として、「内定の取引」があげられます。これは、最終選考に来た学生に対して「今、弊社と平衡して受けている企業を目の前で電話して蹴ることができれば、内定をあげよう」と取引します。他の企業を断るように強制するのです。就活生の中には、実際にこの取引に応じて内定を辞退してしまった、という例も少なくはないようです。

②面接の延期

オワハラの具体例の2つ目として、「面接の延期」があげられます。これは内定を出した人に、面接時期を延期してわざとほかの企業との面接をかぶせる行為です。この動きで、他企業の採用試験を受けさせなくする目的があります。このような高圧的な態度をとりますが、ここには本命の学生のみ受けてほしい企業の思いがあります。

③役員との食事会

オワハラの具体例の3つ目として、「役員との食事会」があります。内定が出された後、頻繁に焼肉やお寿司、おいしい料理を食べに行く行為も企業が就活生におこなうオワハラの一種です。食事会で囲い込みをおこない、内定者に恩を売り辞退させにくくしています。良心の呵責に訴える手段ともいえるでしょう。バブル時代は今よりずっと顕著なもので、国内の温泉旅行や海外旅行に連れていかれることもあったようです。

④教授が巻き込まれることも

オワハラの具体例の4つ目として、「教授による推薦状の発行」があります。内定後、何月何日までに推薦状を発行するようにと企業から指示が出ます。これは、推薦試験の多い理系の学生に多いようです。この方法では教授と企業の間に内定者が板挟みになるという謎の構図が生まれます。教授としても信頼問題にかかわるため、内定者が断ると不快に思うことが多いようです。

⑤泊まり込みの研修

オワハラの具体例の5つ目として、「泊まり込みの研修」があります。他企業の選考を受ける時間をなくすため、泊まり込みの研修をおこなうのです。中には英語留学までさせることもあります。

⑥辞退者への脅迫や逆ギレ

オワハラの具体例の6つ目として、「逆ギレ」めいた対応ということが挙げられます。この中には、違法性が疑われるものも含まれます。面接の時には温厚に見えた採用担当者が、内定辞退の電話をかけた途端に態度が一変、「君は嘘つきだ。社会をなめているのか」「一度内定を出したのだから、取り消せないよ」などとまくしたてるようなケースです。

「そんな態度なら、同業他社に君の情報を流すよ」など、ネットを検索すれば、明らかに脅迫と判断できるような事例も報告されています。また、一度断っても、そのあと何度も電話をかけられ、精神的に追い詰められたといった例もあります。

オワハラを避ける為の対策

①他の業界も見てみたいということを理由にする

オワハラを避けるための対策をご紹介します。1つ目は、「ほかにも気になる業界がある」と伝えることです。注意すべきポイントは、気になるのが同じ職種ではなく、ほかの業界であることです。同じ職種だと「うちの会社はあそこの会社と違って」と、オワハラに拍車がかかる可能性があります。

あらかじめ志望する業界だけでなく、様々な業界に興味があることを伝えておきましょう。ただし、ただ興味があるだけではあまり効果がないので、具体的な理由を準備しておく必要があります。

②そこまで志望していない企業ならば辞退する

2つ目の対策は、辞退することです。もし過度なオワハラを受けたり、本命の企業の選考に影響したりしそうな場合は、辞退することをおすすします。就活において、辞退するかしないかを企業が決めることはできないのです。

しかし、辞退する理由が適当だと「もう君の大学からは採用しない」など、脅迫に近いことを言われる可能性があります。辞退する場合は、採用担当者が納得する理由を伝える必要があるのです。オワハラをされたからといって、すぐ辞退するのはNGです。しっかり自分の志望度を考えて、そこまで志望していない企業ならば辞退するようにしましょう。

③就職支援課やハローワークの人に相談する

3つ目は、公的機関や専門家の力を借りることです。大学なら、ほとんどのところに就職支援課やキャリア支援課などが設置されており、担当者は対処のノウハウも持っています。また、たいていの市にはハローワーク(公共職業安定所)があるので、そこに持ち込むのもいいでしょう。

このほか、学生にはハードルが高いかもしれませんが、労働相談を受けるNPO法人POSSEや日本労働弁護団なども無料窓口を開設しています。こうした相談をする場合、スマホなどの機能を使って採用担当者とのやり取りを録音しておけば、スムーズに解決に向かう可能性が高まります。

誓約書を書かされることもある

オワハラは、「ほかの企業は辞退するよね」と言葉で圧迫するだけでなく、最悪誓約書を書かされるケースもあります。「誓約書にサインするまで帰さない」などど言われたら、どう対処すればよいのでしょうか。

結論から述べると、就活における誓約書はほとんど効果がないのです。誓約書を書いただけでは契約したことにはなりませんし、就活生が内定を辞退するのは法的に許されています。

誓約書の提出を強要されたからといって、あきらめる必要はないのです。「書くまで帰さない」と言われた場合は潔くその場でサインし、そこまで志望していない企業なら辞退しましょう。

大事なのは自分の意志の強さ

誓約書には「正当な理由がない限り、内定を辞退しない」旨を約束する文言が書いてある場合もあります。これだけ読めば、就活生は「サインすれば、辞退できない」と思いがちですし、企業側はそのことを辞退拒否の論理的支柱とします。

しかし、前述したように、誓約書は正式な契約ではありません。内定は企業・就活者双方が解約権を持つとの最高裁判例もあります。つまり、誓約書をもって学生を縛る権利は企業側にないのです。

大事なのは、自分自身の強固な意志です。誓約書には強制権はなく、いざという時は公的機関などに相談できるという知識のバックボーンと強い覚悟を持って、オワハラを仕掛けてくるような企業に決して丸め込まれないようにしましょう。

オワハラに遭遇したら対策方法を参考に意思を強く持とう

オワハラには、「内定の取引」「面接延期」「過剰な接待」「推薦状の発行」「泊まり込みの研修」「脅迫や逆ギレ」があります。企業は優秀な人材の獲得する狙いがあるため、オワハラをしてしまう側面があるようです。企業があなたに対しおこなうアクションには必ず裏があります。就職活動を進めるにあたって、自分が有利になるように事前に確認しておいてください。

オワハラの就活をする上で知っておきたい意味と対策法

監修者プロフィール

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吉川 智也 (よしかわ・ともや)
1988年2月、北海道生まれ。小樽商科大学卒業。 2010年4月に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。 IT・小売・外食など幅広い業界にわたって300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学の就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を行なう。 現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。