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【役立つ資格ランキング】就活に響く資格10個とアピールのポイント

資格は数え切れないほど存在する

就職活動が本格化する前に、何か有利になるような資格を取りたいと考えている就活生も多いのではないでしょうか。しかし一口に「資格」と言っても、国家資格から民間資格まで数えきれないほどの種類があり、どれに手を付けたらいいのか分からなくなってしまいがちです。

そこでこの記事では、就職活動を有利に進められる資格をご紹介いたします。どこの業界でも活用していける資格から社会的ニーズの高い資格まで登場するので、自身が興味を持った資格あるいは自分が進みたいなと思う道で活用できる資格に挑戦してみてください。

就職活動で有利になる資格ランキング

     就活で有利になる資格ランキングTOP10

  1. TOEIC
  2. 日商簿記検定
  3. マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  4. ITパスポート
  5. ファイナンシャルプランナー(FP)
  6. 秘書検定
  7. 日本漢字能力検定
  8. 自動車免許
  9. 社会保険労務士
  10. 宅地建物取引士

ここでは「就職活動で有利になる資格」という観点から、持っておけば基本どの業界の履歴書やエントリーシートに書ける万能の資格を、TOP10のランキング形式でご紹介いたします。もちろんここでご紹介する10個以外にも秀逸な資格はたくさんありますが、大学在学中に何かしらの資格にチャレンジしておきたいという就活生はここから手を付けてみてはいかがでしょうか。

なお、ここでいう「有利になる」とは、勉強する中で得られた知見を自身のアピールに絡められると評価が高くなるという意味で有利になるということを指します。必ずしも資格を持っていることそのものが評価されるものではないのでご注意ください。

1位 TOEIC

TOEICは世界的に実施されている、英語能力を測る資格です。全問マークシート方式で「リスニングセクション」と「リーディングセクション」に分かれており、各445点の計990点満点で評価されます。合格・不合格で判断されるものではないので、証明書が届いたらすぐに活用できるのがうれしいところです。

TOEICは試験の実施回数が多く、すぐに実力を試すことができるのが魅力です。資格によっては毎年1回しか実施されないようなものもありますが、TOEICは毎年度1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月の計10回、全国の会場で実施されています。ですので、定期的に受けて自身のレベルを更新していくことをおすすめします。

グローバル化の流れが加速している近年の社会において、英語は少しでも話せている方が仕事を円滑に進められます。一般的に就活で使えるスコアは600点以上がボーダーとされていますが、それ以上に該当するのであれば、就職活動のアピール材料として活用していけますよ。

2位 日商簿記検定

日商簿記検定とは、日本商工会議所が主催している簿記検定です。事業をするにあたっての収支の計算や経営管理など、主に事務や経理系の仕事で求められるような知識が問われます。このような特徴から「ザ・事務系の資格」だと思われがちですが、営業志望の就活生が持っていても損はありません。

企業の財務状況など社会の数字を読む力もこの資格の取得のためには求められるので、コスト管理能力や分析力を養成できます。取っておけば、どの職業でも有効に活用していくことができますよ。日商簿記は毎年度3回(1級は2回)実施されており、解答形式は記述式です。

また、1級に合格すれば理士試験の受験資格が得られるので、将来のキャリアアップの足掛かりにすることもできます。ちなみに、「簿記検定」と呼ばれるものは複数あるのをご存知ですか?日本商工会議所主催の「日商簿記」以外にも、全国経理教育協会主催の「全経簿記」、そして全国商業高等学校協会主催の「全商簿記」があります。つまり、必ずしも「簿記=日商簿記」ではないので、自身が持っている資格はしっかりと確認するようにしてください。

3位 マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは、Microsoftが認定しているMicrosoft Office製品の扱いに関する資格です。Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの5種類あり、レベル別に「スペシャリスト」と「エキスパート」の2段階に分かれています(PowerPoint、Access、Outlookはスペシャリストのみ)。

試験は一斉試験の場合月に1~2回行われていますが、それ以外にも全国の会場で随時実施されています。随時試験のみ受験会場が選べるのですが、一斉・随時どちらを選んだとしても発行される証明書は同じなので安心してください。

MOSで扱われている5つのツールのうち、とくにWord、Excel、PowerPointの3つは社会人の必須スキルと言っても過言ではありません。これらの資格を取得しておけば上手に扱えることの証明になるだけでなく、自身の作業効率を上げられることにもつながるのでおすすめですよ。

4位 ITパスポート

ITパスポートとは、情報技術の知識を問う資格試験です。実施者は経済産業大臣で、実は国家資格の一つに区分されています。コンピューターの内部に関する情報やプログラミングの基礎知識などが問われるものであるため、システムエンジニア(SE)など情報系の業界を目指している就活生にはおすすめの資格です。これを聞いて、「自分には関係ないな」と思ったとしたら認識を改めてみましょう。

エンジニアなどの業界に進むつもりがなかったとしても、ITは全く関係のない話ではないかもしれません。なぜなら、近年のビジネスの世界にはICTなどの情報技術の導入が急速に進んでいるからです。ITパスポートは数あるPC系のスキルの中でも易しいほうなので、入門編としてチャレンジすることをおすすめします。

試験は全国の会場で随時開催されています。実施日の3日前までならば受験会場・日時を変更することができるので、早く受けたい場合や急な予定が入ってしまった場合にも安心です。

5位 ファイナンシャルプランナー(FP)

FPという略称を耳にすることも多いかもしれません。先ほどご紹介した簿記が「ビジネス上のお金」を把握する能力を養う資格であるのに対して、FPは金融商品の購入や税金・年金など、「個人のお金」に関する知識が問われる資格となっています。

このFPとしての能力を測るために実施されるのが、「ファイナンシャルプランニング技能検定」と呼ばれる国家試験です。レベルは3級から1級まであり、それぞれの段階ごとに学科試験と実技試験が課されています(記述式またはマーク式)。

より高いレベルの資格を取っておけば、企業へアピールするための材料になるだけでなく、自分のこれからの人生プランの構築にも役立ちます。なので勉強しておいて損はありません。ちなみに、日商簿記と同じようにFPに関連する資格も複数存在します(AFP、CFP)。しかし、「FPとしての能力を有している」と認められるのはファイナンシャルプランニング技能士の資格保有者のみなので注意してください。

6位 秘書検定

秘書検定とは、公益財団法人実務技能検定協会が実施する公的資格です。国家資格ではありませんが、文科省が後援しています。秘書検定は、社会での一般常識やビジネスマナーなどの検定試験ですので、秘書の仕事をしていなくても受験する人が多い人気資格です。

受験する人も多く、年間約14万人の人が受験しています。秘書検定は難易度によって、1級、準1級、2級、3級の4種類に分かれています。3級の合格率は約60%ですが、1級になると約30%と級ごとに難しくなっていくのです。

秘書検定を持っていると就職に役立つといわれているため、学生の受験も多い資格です。1級から3級の全受験者の約80%が学生のため、就活生が持っていると役立つ資格のひとつといえるでしょう。

7位日本漢字能力検定

日本漢字能力検定とは、公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施するいわゆる漢検と呼ばれる検定試験です。漢字の読み書きだけでなく、漢字の意味を理解しているかや、どのように使うかまでも検定します。

日本漢字能力検定は、難易度によって1~10級までの間に12段階の級に分かれていて、一番難易度の高い1級の合格率が約5~10%前後です。難易度の低い級であれば、小学生の頃から受験している就活生もいるでしょう。そのため、とても有名で馴染みのある資格試験です。

就活に役立つ日本漢字能力検定の級は、1級、準1級、2級、準2級くらいでしょうか。準2級であれば、だいたい30%前後の合格率ですので、割りと取得しやすい資格でもあります。

8位 自動車免許

就活生が在学中に取得しておいた方がいい資格に、自動車免許があります。自動車免許はいろいろな種類がありますが、仕事で車を使うこともあるため普通自動車免許を取得しておくと役立つでしょう。自動車免許の区分には、第一種運転免許と第二種運転免許があります。

第一種運転免許とは、一般的な自動車や原動機付自転車が運転できる免許です。また、第二種運転免許とは、バスやタクシーなど旅客を乗せる車を運転するのに必要な免許です。バスの運転手やタクシーの運転手などになるためには、第二種運転免許を取得しておくと役立つでしょう。

第一種運転免許にも、普通免許や中型免許や大型免許などの車の大きさなどによりいろいろな種類があります。その中で、普通免許は持っておいた方がいいかもしれません。

9位 社会保険労務士

社労士の略称でも親しまれている国家資格です。保有していれば社会労務士法に基づいて、「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資する」ための業務を行うことが認められます。その性質から、社会的にニーズの高い資格となっています。

人事労務・総務・法務の仕事上で活用できる知識も登場するので、これらの職に就きたいという場合はうってつけのアピール材料となるでしょう。また、年金やライフプランに関することも学べるので、自身の生活を保護あるいは豊かにしていくことにも寄与してくれます。

例年8月の第4日曜日に実施される社労士試験ですが、試験を受けるためには受験資格が設けられていることに注意しておきましょう。大学生であれば、学土の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習が終わっていなければ資格が得られないので、日々の学習もおろそかにしないようにしましょう。自身に資格があるかどうかは、それぞれの所属大学で照会してください。

10位 宅地建物取引士

「宅建(宅建士)」の略称でも親しまれる宅地建物取引士は、宅地建物取引業法に基づいて定められた国家資格です。資格を取得していれば、宅地・建物の売買、交換、賃借が公正に進められるように業務を行う、不動産取引業務のエキスパートとして活動することができます。

その性質から不動産にのみ関連する資格だと思われがちですが、金融業界や建築業界にも縁が深い資格であり、ほかにも幅広い分野で活用することができます。例年10月の第3日曜日に実施されており、年齢・性別・学歴・国籍問わずだれでも受験することができます。試験方式はマークシート方式です。

宅建を受けるうえで必ず知っておいてほしいのが、試験が「相対評価」であることです。宅建は規定の点数以上の受験者を合格にするのではなく、成績上位者から順に決められた人数を合格させるという方式をとっています。そのため、8~9割の点数が取れていたとしても不合格になる可能性はゼロではないので気を付けましょう。

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就職につながる資格について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

就職活動で資格をアピールするポイント

資格をアピールする場合は、「将来の自分のために役に立つと考えたため取得した」というニュアンスを採用担当者に伝えられるかどうかが大きなカギになります。資格を持っていることについて触れる場合、面接官に取得した理由について問われます。その際に明確な理由がないと、いくら優秀な資格をアピールしても印象に残りません。採用担当者に資格を取得した理由を問われた際、納得のいく理由の説明をすることが大切です。

資格を取得しようとしたきっかけを伝える

資格をアピールする場合は、なぜその資格を取ろうと思ったのかをはっきりさせておく必要があります。「ただなんとなく資格を取りました」というだけでは、周りに流されて惰性で取得しただけに過ぎないという方向に解釈されてしまいます。

TOEIC900点クラスならば持っているだけで強力な資格になるので、理由が問われることもあまりないかもしれません。しかし、難易度がそこまで高くない資格になると会社にも大勢の取得者がいます。資格を取ろうと考えた理由を採用担当者にアピールして、差別化することが大切です。

努力過程を具体的に伝える

就活生が自分の持っている資格をアピールして採用に繋げるためには、資格を持っていることだけでなくどのように苦労して取得したのかを面接官に伝えるといいでしょう。持っている資格が難易度の高い資格ではなかったとしても、何も勉強しないで取得できる資格は数少ないです。

大切なのは、その資格を取ろうとした目的をきちんと説明できることと、その資格を就職してからどのように活かしていくかなのです。資格を取得するために具体的にどのような勉強をしたかや、どのくらいの期間でどのくらい勉強したのかを数字で示せればアピールになります。資格取得のための勉強で忍耐強さや継続力のアピールをすることができますし、合格したことによりそのアピールも説得力が出てくるのです。

勉強中の資格について触れると効果的

資格を持っていなかったとしても、現在勉強中の資格についてアピールすることも効果的です。特に、面接を受ける企業や業種に関係するような資格であるとよりいいです。持っている資格をアピールするのと同様に、何の目的で資格を取得したいのかや、資格を取得するために努力していることを具体的にアピールします。

もちろん資格を持っていた方が説得力がありますが、持っていなかったとしても勉強中の資格に触れると効果的です。ただし、就活をする企業にほとんど繋がらない資格を勉強していることをアピールしても、あまり効果的でない場合もあるため注意が必要になります。

仕事での活かし方を伝える

仕事における資格の活かし方を採用担当者にアピールすることで初めて、資格が採用試験において意味があるものになります。どれほど難易度の高い資格であっても、仕事に関係していなければアピール力は弱いといえるでしょう。

TOEICの取得者であれば「海外と日本を繋ぐ懸け橋になりたい」といったアピールの内容が考えられますし、簿記やMOS系であれば「基本的な事務作業はひと通り全てこなすことができる」といったアピールの内容が考えられます。いずれにしても、仕事に資格を活かしていくという方向性でアピールすることが大切です。

働きたい職種を明確にする

就活生の持っている資格や、現在取得するために勉強している資格などについて、どのように仕事に活かすかをアピールすることによって、企業に対して自分の働きたい職種を明確にできます。就活生自身の働きたい職種を企業側に明確に伝えられたなら、自分のことについてのアピールにもなりますので、採用されるにはプラス要素に働きます。

この場合も、持っている資格や勉強している資格が、自分の働きたい職種に役立つことが必要です。働きたい職種と資格とが繋がらなければ、あまり意味のないものになってしまいます。一方、働きたい職種と資格とが繋がる場合は、企業に採用されやすくなりますし、採用されてからも働きたい職種に配属される可能性が高くなります。

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志望する分野に特化した資格を取得しよう

先述したように、資格は持っているだけで評価されるものではありません。資格を取るまでに学んだ知識や経験などを就活で活かすことによって、自身をより魅力的にアピールすることができるのです。

とは言え、やはり自分が志望する業界に関連する資格を持っておくと、アピール力が高まるのもまた事実です。例えば、金融業界を志望するとしてアロマテラピーの資格をどれだけアピールしたとしても、それは趣味程度のものだとしか認識されません。履歴書やエントリーシートの資格欄には、枠を埋めるために何でも書いてもよいというわけではないのです。

資格をより有効に活用していくためには、資格を「業界研究の一環」と捉え、そのうえでより専門的な勉強にチャレンジするようにしましょう。そうすれば、たとえ不合格になったとしても自分で勉強した知識や形跡は残るので、就活においても無駄にはならないはずです。

履歴書への資格の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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