履歴書
【訂正と修正の違い】就活生が知っておきたいそれぞれの意味と使い方
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目次
就活生は「訂正」と「修正」の違いを理解しておくべき
就活生として押さえておいて欲しい言葉に、「訂正」と「修正」があります。どちらも、同じようなシーンで使われる言葉です。自分が発言した内容や書いた内容などについて、後から直したい場合に使う言葉です。
同じようなシーンで使われてはいますが、「訂正」・「修正」という2つの言葉があるのには理由があります。実は「訂正」と「修正」は違った意味を持つ言葉であるからです。
就活を行っている最中や社会人になってから、「訂正」や「修正」という言葉を使いたい場面が生じるでしょう。そのような場合に、「訂正」や「修正」という言葉を曖昧なまま使ってしまうと、相手に悪印象を与えてしまう可能性があります。
そこでこの記事では、わかりにくい「訂正」と「修正」の違いについてまとめていきます。
「訂正」と「修正」の意味と使い方
「訂正」や「修正」といった言葉を誤って使わないためには、両者の正しい意味を押さえておくことが必要です。またその上で、「それぞれの言葉をどのような場面で使い分けるのか」も具体的に把握しておく必要があるでしょう。
そこでここからは、「訂正」・「修正」の持つ意味と、具体的な使い分けの例を紹介していきます。これらの内容をしっかり押さえ、適切に使い分けられるようにしましょう。
「訂正」の意味と使い方
「訂正」・「修正」にはそれぞれどのような意味があるのでしょうか。「訂正」とは、「誤りを正すこと」だとされています。つまり、自分の発言や書いたものなどに誤りがあったことを認め、それを正しくすることです。
【訂正の使用例】
申し訳ございません。先ほど提出した書類に誤りがございました。訂正した書類を作成致しましたのでこちらをご覧ください。
「訂正」には誤りを正すという意味があるため、訂正という言葉を使うと「自分に誤りがあった」と認めることになります。そのため、例のように自分の側に不備があった場合などは、謙虚に落ち度を認めるという点から「訂正」の方を使うケースが多いです。
「修正」の意味と使い方
訂正に対し、「修正」は「良くない点を改めること」という意味です。つまり、一度した発言や書いたものなどに対し、「もっと良くなるように改める」のが修正と言えます。
訂正と修正の言葉は似ているようですが、決定的な違いがあります。それは「誤りがあるか、ないか」です。訂正は明らかな誤りがあることが前提になっていますが、修正は誤りが前提になっているわけではありません。
【修正の使用例】
- 先ほど送っていただいた書類ですが、○○という表現よりも△△という表現の方がわかりやすいと思うので、修正していただけますか?
「修正」の場合、必ずしも誤りがあるわけではありません。そのため、例のように「こうした方が良くなる」という場合には「訂正」ではなく「修正」を使います。ただ、相手に依頼する場合は、例え誤りがあったとしても、「訂正」より「修正」を使う方が良いでしょう。「訂正してください」と伝えることは、「あなたのしたことに間違いがあった」と主張することになり、上から目線の印象を与えてしまうからです。
「訂正」「修正」の類似一覧
訂正と修正の違いはお分かりいただけたかと思います。ここでは、ビジネスで知っておきたい訂正と修正の類似語をご紹介します。
【正しく書き換える】
手直し、校閲、改編、改訂
【変化させる】
変更、変換、直す、変える、改正
他にも修正するか、変更の行為の意味をもつ「更生」や是正する行為である「改削」が類似語として挙げられます。
履歴書で書き間違えたときの対処法
就活を進めていく中で、「履歴書を書き間違えてしまう」ということは誰でも経験するでしょう。この場合、履歴書を直す行為は「修正」ではなく「訂正」に該当します。なぜなら、履歴書に書くべき内容自体に誤りがあるからです。
ところで、履歴書で「訂正」が必要となった場合、どのように対処するのが適切なのでしょうか。ここからは履歴書を書き間違えたときの正しい対処法を紹介します。
履歴書では修正液・修正テープは使用できない
履歴書を書き間違えてしまった際、内容を訂正する手段は限られてしまっています。履歴書はペン書きをするため、訂正するには修正液・修正テープの使用がまず思い浮かびます。
しかし、修正液・修正テープの使用は絶対にしてはなりません。なぜなら、これらを使用した痕跡は確実に残ってしまっており、採用担当者に悪印象を与えてしまうからです。修正液・修正テープの使用は、間違いがあったことを意味します。履歴書という大切な書類で間違いがあるというのは慎重さに欠けた印象となるでしょう。
また、間違いは自分の側に落ち度があります。その落ち度について謝ることもなく、堂々と訂正して提出してしまうことは横柄な印象も与えます。
書き間違えたら修正するのではなく書き直す
修正液・修正テープが使えないのであれば、どのように訂正したら良いのでしょうか。中には、訂正後の履歴書のコピーを取り、訂正の痕跡を消して提出しようと考える人が居るかも知れません。しかしこの方法もNGです。
コピーは採用担当者にすぐに見抜かれます。コピーだとわかった時点で、履歴書を1枚1枚丁寧に書く気のない就活生だと判断され、選考に通るのは難しくなるでしょう。
書き間違えた際の対象法はただ1つ、「書き直す」ことです。小手先の訂正はすべて見抜かれます。「書き直す手間を惜しんでいる就活生」に採用担当者は意欲を感じるでしょうか。履歴書は書き間違えない工夫をする、間違えたら書き直す、の2点が鉄則です。
履歴書を訂正してはいけない理由
履歴書の訂正方法以前に、そもそも履歴書は「訂正不可能な書類」です。なぜなら履歴書は、内容に信用が求められる公的書類だからです。もし履歴書に訂正を認めてしまったらどうなるでしょうか。第三者が好き勝手に内容を書きかえられてしまうことになり、信用が成り立たなくなります。
そのため、訂正して履歴書を提出してしまうと、公的書類を正しく扱えない「いい加減な人間だ」、「マナー違反だ」と判断されることになるでしょう。
さらに、「書き直す手間を惜しむくらい、当社への入社意欲が低いのか」という印象も与えます。絶対に入社したい企業に提出する履歴書で、書き直す手間を惜しむことは考えにくいです。必然的に、志望度が低いと思われ、選考通過は難しくなるでしょう。
あなたが受けないほうがいい職業をスマホで確認してください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
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どうしても修正する時間がないときは?
それでも、時には修正する時間がどうしても取れない時もあるかもしれません。1つの例として、提出直前に何らかのミスに気付いて修正したいのだが、時間的に厳しいなどといった状況です。
このような場合でも、基本的に修正した時点でそれ相応の扱いを受けることを覚悟しなければなりませんが、方法がないわけではありません。しかし緊急時のやむを得ない場合の最後の手段であるために、本当に必要な時にだけ使用するようにしましょう。
1ヶ所だけなら二重線と訂正印で修正する
履歴書などの全体で間違いの個所が1つだけならば、その部分を2重線を引いた上で訂正印を押して修正することが可能です。印鑑も訂正印用の少し小さめの印鑑を押すとベストな修正対応と言えます。印鑑を左斜めに傾ける風習のある業界では、その通りにしたほうがよいかもしれませんが、これは全ての業界に通じる風習ではないために原則としてはまっすぐきちんと押したほうが印象は良いでしょう。
言うまでもなく、訂正個所が2か所以上ある場合は例え修正したとしても、エントリーシートの段階で落とされてしまうか、運よく通過できたとしても面接の時に必ず突っ込まれてしまい、質問された場合には素直に謝罪して評価してもらえるかどうか、という展開になってしまうためにオススメできません。
提出後に気付いた場合は自己申告する
提出後にコピーを取っておいて、面接などの直前に見返したらミスを発見したということも時々あります。このような場合は、基本的に自己申告して素直に謝罪することが傷を一番浅くすませる方法です。下手に言い訳などをすると、逆効果になってしまい面接などではそれだけでほぼ一発アウトです。
実際の仕事においても、仕事でミスをしたら言い訳をするような人物なのだと見なされてしまい、高い確率で面接の段階で落とされてしまいます。間違いは誰にでもあることで、実際の仕事ではそのたびに直していけばよいのですが、履歴書は通常時間をかけて作成したものとみなされるために、間違いが存在することそのものが通常は低い評価に繋がってしまいます。素直に謝罪することが、良い印象を与えられる可能性がある方法です。
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訂正のない履歴書を書くために
履歴書を書く上で大切なのは、「最初から訂正の必要のない履歴書」を作ることです。書き間違えてしまった場合、小手先でうまく通用する訂正方法はありません。であるならば、最初から訂正不要の正しい履歴書を確実に作ることです。
では具体的にどのように履歴書を書けば、書き間違えを防ぐことができるのでしょうか。その具体的な方法を見ていきましょう。
①履歴書は多めに準備する
最初に注意しておくことは、「履歴書を多めに準備する」ことです。訂正のない履歴書を100%書ければそれに越したことはありませんが、人間にはどうしてもミスが付きものです。そのような場合、すぐに書き直せるよう履歴書は多めにストックしておきましょう。
履歴書を書き間違えた際、履歴書のストックが切れてしまっているとすぐに書き直すことはできません。履歴書を購入するために出かけるとなると、時間がかかってしまいます。就活はスケジュールが忙しくなりがちです。ちょっとしたことでも手間がかかってしまうと、その影響でほかの重大なミスをする可能性が高まります。
また、就活では複数の企業に履歴書を書くことになるでしょう。常にすべてがうまくいくとは考えず、もしもの時を想定して余裕を持った備えをしておくことがとても大切です。
②履歴書は早めに仕上げておく
続いて、履歴書を早い段階で仕上げておくことが必要です。これには3つの理由があります。まず1つ目は、期限が差し迫った状況ほどミスが起こりやすい点です。気持ちにゆとりがない時ほどミスが起こります。結果的に書き直すことになり、余計に時間を費やしてしまうでしょう。
2つ目の理由は、間違えた場合に「訂正する時間がない」状況を防ぐためです。ぎりぎりで仕上げた場合、間違えが発覚しても、書き直す時間がありません。
3つ目の理由は、ぎりぎりで履歴書を書いたせいで十分なチェックができず、ミスに気付かず提出してしまうケースです。採用担当者が誤りに気がついた場合、どのように感じるでしょうか。「履歴書を雑に書いている」、「間違えているのに何も言ってこない」、「チェックを怠っている」など、良くない印象を持たれるでしょう。
③鉛筆で下書きしてから書く
最後のポイントは、鉛筆で下書きをしてから書くことです。下書きをすることは非効率に思えるかも知れませんが、実は最も効率的です。いきなりペン書きして何度も書き直すよりも、確実に訂正不要な履歴書を作る方が効率的であることを押さえましょう。
最もおすすめの方法は、最初に履歴書の完成例を1部作成することです。その完成例に従って、新しい用紙に鉛筆で履歴書の下書きを行います。その後、最終チェックのつもりで間違いがないかを入念に確認してください。この際、「清書のときに直せばいいや」は禁物です。この段階で確実に書き直しておきましょう。
その後、鉛筆で書いた通りに上からペンでなぞります。この方法に従えば、ミスなく履歴書を作成することが可能です。
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ESの作成にも注意が必要
就活では履歴書だけではなく、ESを作成することもあり、ESの作成にも注意を払わなければなりません。書類選考では履歴書とESの両方の提出を求められることもありますし、場合によってはESだけで提出を求められることもあります。ESの作成時の注意点が理解できていなければ、選考で不利になるだけではなく、場合によっては選考を受けられなくなる可能性もあります。ES作成時の注意点も正しく理解して、就活をスムーズに進めていきましょう。
ESも原則訂正は不可
ESも履歴書と同様に原則訂正は不可です。書き間違えてしまった場合は訂正はせずに書き直さなければなりませんし、修正ペンや修正テープを使った訂正はできません。訂正印と二重線であれば訂正しても構いませんが、これも印象が悪くなる可能性が高いので注意が必要です。
ESも書き間違えないためには下書きをしておくことが大切ですし、事前に内容をよく考えてから記入する必要があります。ESでは質問内容が企業ごとに違うため、答えづらい質問、ユニークな質問を出されることもあります。答えをよく考えないままに書き進めてしまうと、途中で間違ったり、最初から書き直さなければならなくなることも多いです。間違えないように下書きをしてから作成し、履歴書同様に丁寧に書きあげていきましょう。
コピーを取ってから作成する
ESの配布方法は企業によって異なり、企業のマイページなどからダウンロードして印刷することもあれば、説明会などで配布されることもあります。ダウンロードできる場合は問題はありませんが、企業から手渡しで配布される場合は、必ずコピーを取ってから作成しなければなりません。
ESは間違えたとしても、訂正はできませんし、原則一から書き直す必要があります。しかし書き直しができるのは、あくまで予備がある場合のみです。予備がなければ間違ったまま提出しなければなりません。間違ったまま提出すれば、当然評価は下げられますし、選考でも不利になってしまいます。ESは必ずコピーを取って予備を作り、その上で作成するようにしましょう。
修正・訂正の違いを知って履歴書を正しく書こう
「修正」と「訂正」は同じような文脈で使われることの多い言葉ですが、実は意味が違います。「修正」は、内容を改善することであり、必ずしも誤りを含みません。しかし「訂正」は、先の内容に誤りがあったことを認める言葉です。つい同じように使ってしまいがちですが、両者の使い分けには気をつけましょう。
また、就活生にとって「訂正」が必要となりがちなものに履歴書があります。しかし履歴書を修正液や修正テープで訂正するのはNGです。必ず最初から書き直すようにしてください。
訂正不要の履歴書を確実に準備するためには用紙を多めに準備し、早めに仕上げること、鉛筆で下書きすることを実践しましょう。