業界研究

【ソフトウェア業界徹底研究】今後の動向や職種も紹介

ソフトウェア業界とは

スマートフォンの普及とクラウドの出現により、ソフトウェア業界は今、注目を浴びています。ライセンスに依存しないオープンソースの出現で、誰もがソフトウェアエンジニアになれる可能性が広がりました。それに伴ってこれまでの大手ソフトウェア企業は先進気鋭の新規参入企業や個人とも競争せざるを得ない状況です。

ここではソフトウェア業界の拡大で社会がどのように変化していくかを考える解説していきます。ソフトウェア業界への就職を考えている、興味がある就活生のみなさんのお役にたてれば幸いです。

そもそも「ソフトウェア」とは

ソフトウェアとはコンピューターやスマートフォンを動かすプログラムのことを指します。「パーソナルコンピューター」「スマートフォン」「タブレット」「マウス」など目に見えるものをハードウェアと呼ぶのに対して、ソフトウェアは目に見えないプログラムです。

ソフトウェアは、OS(Operating System)とアプリケーションソフトの2つに分けることができます。OSとはハードウェアを制御したり、操作に関わるソフトウェアで、Microsoft社のWindows、Apple社のMacOS、Google社のAndroid、Linuxなどが代表的です。

アプリケーションソフトとは、ハードウェアを使うユーザーが直接操作するソフトウェアのことです。Microsoft社のoffice系のワード、エクセル、パワーポイント、Adobe社のPhotoshop、 Illustrator、After Effectsなど画像や動画編集のソフトなどが代表的です。OSと比べてアプリケーションソフトは膨大な数が存在するのが特徴です。

ソフトウェア業界の業績推移について

  • 業界規模:4551億円
  • 平均年収:705万円
  • 平均勤続年数:11年未満

平成23年までの日本経済は停滞が続いていました。円高、欧州債務危機、東日本大震災によるものです。平成24年入り企業のIT投資も活発になり始めました。個人向けソフトウェアの販売も伸び、堅調な推移を見せています。

平均年収は705万円で平均よりもやや高い水準です。しかし職種によって給与格差があります。年収格差が大きい職種としてWeb系システムエンジニア職を挙げますと、最高年収が1300万円、最低で150万円と大きな開きがあります。

勤続年数は平均よりも短い水準です。ソフトウェア開発は業務の特性上転職のしやすさが第一に挙げられるため、キャリア形成を積極的に行う人が多い一面があります。またスキルに自信があればフリーランスとして独立し、企業勤めするよりも収入が高くなる人も少なくありません。

ソフトウェア業界の細かい職種分類について

  • プログラマー
  • システムエンジニア
  • ネットワークエンジニア

プログラマーはソフトウェア開発の基本を担う職種です。専門的に扱うプログラミング言語によってできる仕事が変わってきます。またプログラミング言語はトレンドがあり、需要がある言語、なくなっていく言語があります。そのため常に最新のトレンドを勉強しておく必要があります。

システムエンジニアはシステムの構築に総合的に携わる職種です。「SE」と略されて呼ばれます。基本的なプログラミングの知識をベースに、コンサルティングやマーケティングもこなす人もいます。ネットワークエンジニアは企業など多数のシステムをネットワークで繋ぎ、構築、運用、保守を行うスペシャリストです。複数のOSの知識、ハードウェアの知識も求められます。

ソフトウェア業界の今後の動向

ソフトウェア業界は大きく括ると「IT業界」です。IT業界の変化は他の業界と比較しても激しく、今後もより激しくなるでしょう。iPhoneなどのスマートフォン、スマートウォッチなど新たなデバイスが開発されれば、それに応じて新たなソフトウェアが必要になります。

また新たなソフトウェアが開発されれば、場合によっては新たなハードウェアが必要になります。このようにハードウェアとソフトウェアが相互に作用して、業界は進化しているのです。ここからは今後のソフトウェア業界の代表的な動向「Iotの普及」「クラウド化」「ビッグデータ」「Fintech」について紹介していきます。

IoTの普及によりソフトウェアが必要になる

IoTとはInternet of Thingsの略です。「モノのインターネット化」と直訳でき、様々なモノがインターネットに接続することを言います。Apple社のApple Watchなどはスマートウォッチと呼ばれ、腕時計に通信機能を持たせることで、インターネットに接続しています。

今後は「スマートホーム」と呼ばれる、住居のIoTが進むでしょう。例えば、冷蔵庫や炊飯器、クーラー、テレビなど家電をインターネットに接続することで、離れた場所からでもスマホで操作できます。また最近発売されたGoogleの「Google Home」、Amazonの「Amazon Echo」などの、スマートスピーカーを使えば、スマホを操作しなくも、話かけるだけで家電が操作できてしまいます。

また2020年に商用化される「5G」の影響もIoTの普及に大きく関わるでしょう。5Gとは「第5世代移動通信システム」の略で、現在採用されている4Gの発展形です。4Gと比べて、通信速度が早いことはもちろん、同時に多数のデバイスで接続が可能になり、速度遅延が起こりにくいのが特徴となっています。5Gの商用化により、様々なモノがインターネットに同時に接続できるようになることも、IoTがこれから普及していく後押しとなるでしょう。

このようにIoTが普及すれば、それに伴いデバイスを操作するために、より便利にするためにソフトウェアの開発が必要になるでしょう。

クラウド化がますます進む

ソフトウェア業界では2013年ごろから「クラウド化」が急速に進んでいます。Google、Microsoft、Amazon、IBMなど、大手企業が先頭に立って、クラウド化を進めています。今では企業規模を問わず、様々な企業がクラウド化を進めています。

2000年代でのソフトウェアは、自身のPCにインストールすることで使うことが一般的でした。それが近年では、パッケージソフトを購入して使う形ではなく、使いたい時にインターネットを介してソフトウェアを使うことが主流になっています。自身のPCにインストールすることなく、インターネットを介してソフトウェアを利用することを、「クラウド化」と呼んでいます。

今後このクラウド化がますます進むと言われていて、それに伴ってソフトウェア業界も盛り上がると考えられています。

主要企業5選紹介

ソフトウェア業界はこれまでOSはマイクロソフト、アプリケーションはオラクルと言われており、それは揺らぐことのないものと思われてきました。しかしクラウド化によるIoTの波とオープンソースの出現で誰しもがトップになれる可能性があります。

またクラウドを大いに利用したテレワーク、複(副)業支援など会社独自の働き方が進んでいる企業が多い業界です。エンジニア不足がささやかれている業界ですが、働き方改革で進むであろう女性進出にも期待が寄せられます。

①日本オラクル

  • 企業名:日本オラクル株式会社
  • 代表執行役社長(CEO) : フランク・オーバーマイヤー(取締役 執行役 兼 最高経営責任者)
  • 従業員数:2,500名(2016年5月31日時点)
  • 設立年月日:1985(昭和60)年10月15日

日本オラクルは米国オラクル・コーポレーションの日本法人として設立されました。国内を拠点とした情報システム構築のためのソフトウェア製品、ハードウェア製品、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業など多岐にわたるサービスを展開しています。

社員犬を25年間導入していることも話題で、今は4代目のキャンディ。マスコットとして社員の激励をしています。将来は海外で勤務したい人にとってはチャンスがあります。自分から能動的に仕事を取る姿勢が求められる会社といえます。

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②トレンドマイクロ

  • 企業名:トレンドマイクロ株式会社
  • 代表取締役社長(CEO):エバ・チェン
  • 従業員数:5,627人(2016年12月31日付)
  • 設立年月日:1989年(平成元年)10月24日

トレンドマイクロの30年の歴史は常にソフトウェア分野で最先端を行く企業です。サーバセキュリティ市場では6年連続で国際的にトップを堅持しており、企業力を競う大会では参加した267社中28位に選出されました。真に力のある企業として高い評価をされています。

セキュリティソフト・ウイルスバスターが代表製品ですが、最近ではサーバセキュリティ分野のトップを走る企業としての取り組みを行っています。保護者向けに子どもへスマートフォンを持たせる際の疑問解消や教育方法の指導を行ったり、夏休みに親子ワークショップの開催など、インターネットを安全に使用する支援を精力的に行っています。

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③サイボウズ

  • 企業名:サイボウズ株式会社(Cybozu, Inc.)
  • 代表取締役社長 : 青野 慶久(本名:西端 慶久)
  • 従業員数:516名(2016年12月末 連結) 371名(2016年12月末 単体)
  • 設立年月日:1997年(平成9年)8月8日

サイボウズは国内に750万人以上のユーザーを有し、 国内グループウェア市場において11年連続シェアNo.1となった会社です。グローバルに拠点をもつ企業や公共団体などの大規模チームから、企業間プロジェクト、ボランティア、家族などの小規模チームで共有できるアプリケーションの開発をしています。

「100人いれば100通りの働き方がある」を推進しています。青野社長自身が率先して夫婦別姓を訴えたことも記憶に新しく、複(副)業採用枠を作るなど、挑戦的で革新的な試みをしている会社です。

④オービック

  • 企業名:株式会社 オービック(英訳名:OBIC Co., Ltd.)
  • 代表取締役社長 : 橘 昇一
  • 従業員数:連結:2,024名 単体:1,822名 (2017年3月末日現在)
  • 設立年月日:1968(昭和43)年4月8日

オービックは長期にわたり自社一貫体制で実現する『ワンストップ・ソリューション・サービス』を提供しています。コンサルティングからハードウェア選定、ネットワーク環境構築、システム開発、導入時教育といった情報システムの導入から、導入後の運用サポート、サプライ品の供給、法改正に関する情報提供までを網羅しています。

「社員を植木からではなく種から育てたい」という野田会長の意向もあり、新入社員を手厚く教育する仕組みがあります。対話とプロセスを重視するため営業力が高いと他社からも評価されています。近年ではコンサルティングにも力を入れており、受注数は減っているものの売上高は好調です。

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⑤ピー・シー・エー

  • 企業名:ピー・シー・エー株式会社
  • 代表取締役社長 : 水谷 学
  • 従業員数:367名 (2017年3月末現在)
  • 設立年月日:昭和55(1980)年8月1日

ピー・シー・エーは社内のお金にまつわることを一元管理できる基幹業務ソフトウェアに強い会社です。財務会計、人事給与はもちろんですが、電子カルテシステムなども開発しており、業務効率化、コスト削減に貢献しています。

製品名にクラウドの名を冠するほどクラウド分野での取り組みに力を入れています。クロノス、インターコム3社で労務管理ソリューション分野での協業が確定しました。よりクラウドサービスを中心とした業務管理システムの提供拡大が見込めます。

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ソフトウェア業界研究のおすすめ書籍紹介

ソフトウェア業界の研究には関連する書籍を読むことをオススメします。なぜなら書籍では体系的に業界についてまとめられており、とくに専門領域が多岐にわたるソフトウェア業界について早く理解を深められるからです。新しい技術が次々と開発される業界について、一気に概要を頭にたたき込み、就活を加速させるのに役立つ書籍を2冊選びました。

①【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド[増強改訂版]

【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド[増強改訂版]はネットを見ていてもわからない技術の背景やつながりがわかると大好評の【図解】シリーズです。ソフトウェア業界を知るにはIT関連の知識は必須です。

この書籍ではITの最新トレンドである、IoT、クラウドについてはもちろん、話題のブロックチェーン技術についても網羅しています。これまでの経緯と紐づけされて今後の方向性なども書かれており、まったく業界について知らなくてもついて行けるような構成になっています。

著者の斎藤 昌義さんはネットコマース株式会社の代表であり、ITトレンドを意識した企業支援やコンサルなども行っています。そのためITとビジネスがどのように一体となるかという見地に明るい方です。

② この一冊ですべてわかる SEの基本

この一冊ですべてわかる SEの基本という本は、ソフトウェア業界の代表的な職種であるSEについて解説された書籍です。SEの仕事の流れ、必要なスキル、心構え、マネジメントの仕方など体系的にわかりやすく解説されています。

SEとしてだけでなく、人間としてどうバージョンアップしていくか、コミュニケーションや技術者としてのプライドにまで言及しており、就活をするうえで役に立つ内容が網羅されています。SEとして働きたい人は前もって読んでおくと良いでしょう、著者の山田隆太さんは制御系ソフトウェア全般に詳しく、精力的にコンサルタントとして活動、セミナー実地も行っています。

ソフトウェア業界を深く知って就活を有利に進めよう!

ソフトウェア業界はその業界だけにとどまらず、他の業界と強く結びつき社会全体を変えようとしています。セキュリティや業務効率化がクラウドを通じて行われるようになった今、ネットワーク上の課題解決もソフトウェア業界が役割を担っていくでしょう。

これまではハードがあってのソフトウェアでしたが、今やハードウェアに固執する必要はなくなりました。むしろユーザー一人一人がどのようなニーズを持っているかに目を向け、製品を開発することが求められてきます。今後なにが求められるのか、社会全体に注目しつつ、業界研究を進めていきましょう。

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監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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