面接対策

面接の流れを事前におさらい!入室から退室までのマナーを徹底解説

面接の流れとマナーについて知っておくことが大切

エントリーシートが通り、いよいよ面接という場面で、実際にどのように振る舞えば良いかイメージできているでしょうか。面接の際の流れを確認できているか、そうでないかで心持ちが大きく変わってきます。

ここでは、入室から退室までの流れを丁寧に解説していきます。入室から退室までの注意点を事前に把握することで、気持ちに余裕を持って面接に臨むことができます。入退室に限らず、待ち時間の過ごし方にも焦点を当てていますので、一緒に確認してみてください。

面接が始まる前の注意点

・入室前に身だしなみチェック
・社員に出くわしたら挨拶する
・待機中の姿勢と態度に気を付ける
・タバコやスマホいじりはしない
・他の学生との雑談はNG

面接が始まる前の注意点をご紹介します。面接のスタートとは、面接官がいる部屋に入ってからではありません。面接は会場に入る前から始まっています。この章では入室前に確認すべきこと、待機中に確認すべきことを状況別に解説していきます。上記の5つのポイントについて詳しくみていきましょう。

面接の流れが事前にわかっているだけで、心に余裕ができます。企業によって、面接の部屋のドアの位置や、待機部屋の様子など様々に違いますが、面接が始まる前に意識すべきことは一緒です。どこの会社の面接に行っても大丈夫なように、面接が始まる前の注意点のコツを抑えておきましょう

入室前に身だしなみチェック

面接室に入る前には、事前に身だしなみのチェックをしておきましょう。面接が始まる前までは、待合室が準備されていることがほとんどです。会場に到着した際、最低限の身だしなみが整っていることは大前提ですが、髪が風で乱れていたり、汗をかいてた場合は、きちんと整えてから待合室に行きましょう。

トイレの場所を確認しておくことも重要ですので、同時に身だしなみを整えられると良いでしょう。

身だしなみのチェックポイントは、大きく分けて3つです。

  • スーツ・ネクタイによれがないか
  • 髪型が乱れていないか
  • 歯に食べ物が付着していないか

「自分は大丈夫」と思っていても、一度は鏡の前に立ち、身だしなみの再確認をすることをお勧めします。特に目につきにくい自分の後ろ姿は要チェックです。

社員に出くわしたら挨拶する

面接の前後の時間で、会社の建物内にいるときは他の社員の方とすれ違ったり、一緒になったりする場面もあるでしょう。そのようなときは「こんにちは」など、一言で大丈夫なので必ず挨拶をするようにしましょう。会場内では、どの人が社員かわからず、挨拶をためらってしまうこともあるかもしれません。例え、その人がほかの企業の社員だとしても、挨拶をするに越したことはありません。

しかし、話しかけたりするのは基本的にはやめましょう。社員の皆さんは勤務中で大変お忙しいです。迷惑をかけないような配慮は常に必要になります。ただ、会社内で迷子になってしまった時や、トイレの場所がわからないときには、躊躇せずに聞くようにしましょう。わからないまま、会場内をうろうろするのはかえって迷惑になります。

待機中の姿勢と態度に気を付ける

自分の順番が回ってくるまでの時間の使い方にも注意しましょう。だいたい15分前には面接会場に到着し、その後は椅子に座って待つ場面が多いです。その際は椅子の背中部分に大きくもたれかかって、だらしない格好にならないようにしましょう。

常に緊張感を持つことが大切です。建物の中に入ったらもう面接は始まっています。たくさんの社員の方から見られていることは意識しておきましょう。落ち着いて行動していれば、基本的に問題はありません。今後のスケジュールを確認したり、志望動機を見直したりしていれば、自然と時間は経ってしまいますので、安心してください。

スマホいじりはしない

スマートフォンの使用も極力控えた方がよいです。もしかしたら、スマートフォンでスケジュール管理をしていて、面接までの間に確認することもあるかもしれません。しかし、他者から見たら遊んでいるように見えてしまいます

面接前に確認したいことは事前に紙に書いておくか、印刷をしておいて、極力スマートフォンを触らないようにしましょう。受付に行く前には電源を切っておくと良いでしょう。マナーモードであっても、面接中の静かな空間だとバイブレーションも響きます。

勤務中はプライベート携帯の使用を控えている会社も多いです。気をつけましょう。

他の学生との雑談はNG

他の学生とのおしゃべりにも配慮をしましょう。複数人が待合室にいて、話しかけられたり、なにかの用事で話すこともあるかもしれません。その際には、会話をするボリューム・時間・内容には配慮しましょう

もちろん、部屋に入った時に挨拶をしたり、簡単なコミュニケーションをとることは場の雰囲気が少し和みますし、そういうところも実は見られているものです。例えば、グループディスカッションの集まりで事前に話すこともコミュニケーションの一つとして問題ないです。節度を持って会話をすれば問題ありません

入室のマナーと流れ

入室の流れとマナーをまとめた図

入室のマナーを解説していきます。面接は質疑応答の時間だけではなく、扉をノックするところからすべてが見られています。どの所作にも気を抜かないように気をつけましょう

基本の型ができれば、心にも余裕が生まれてくるでしょう。心に余裕が生まれてくれば、一つ一つの所作に気を取られることなく、面接そのものに集中することができます。

①ドアをノックして入室する

入室時には、ノックを「3回」します。ノックを2回行う人もいますが、一般的に2回のノックはトイレのノックです。その後、室内にいる面接官から「どうぞ」や「お入りください」等の合図があります。入室の許可をもらった後、扉を開けます。

入室するときは「失礼します」と一言断りましょう。入室後、扉は後ろの手で閉めずに、扉に正対して、大きな音を立てないように丁寧に閉めます

②椅子の横に立って名前を名乗る

面接官の前に椅子が用意されていると思いますので椅子の近くに立ち、名乗りましょう。面接官の「大学名と名前をお願いします。」という呼びかけの後に、大学名、学部名、氏名の順に名乗ります。「○○大学○○学部の佐藤未来と申します。本日はよろしくお願いいたします。」と挨拶するようにしましょう。

③椅子に座って荷物を置く

採用担当者の方から「おかけください」や「お座りください」と声をかけられてから着席します。荷物は椅子の横に置くようにしてください。カバンは立てて置き、コートはその上に畳んでおきます。「失礼します」と言ってからゆっくりと着席しましょう。

面接中は、座る姿勢にも気を配りましょう。背筋は伸ばして、椅子には浅く腰をかけます。背もたれは基本的には使いません。男性は膝の感覚を少し開け、軽く手を握って両膝の上に置きます。女性は足をそろえて手を重ねるように置くと、自然と背筋が伸びきれいな姿勢になります。

退室のマナーと流れ

続いては、退室時のマナーについてです。基本は入室するときのマナーと同じですが、挨拶や一礼を忘れないようにしましょう。面接が終わったことで気を抜いていると、退室の仕方を間違えてしまいますので要注意です。ドアを閉めて立ち去るところまで、マナーを守って対応するようにしましょう。

①面接のお礼を述べて立ち上がる

面接が終わったら、座ったまま「ありがとうございました」とお礼を述べます。その後、立って一礼し、「それではよろしくお願いいたします」と一言添えるのも良いでしょう。面接の出来不出来に関わらず、最後は爽やかに挨拶をしましょう。

挨拶後は荷物を手に取り、扉に向かいます。椅子から扉までは気を抜かずに歩きましょう。面接が終わってホッとしていても、扉を出るまで見られていると思ってください。

②ドアの前まで歩き一礼してから退室する

ドアの前で向き直り、「失礼します」と一礼します。面接官に背中を向けないようにドアを閉めましょう。入室時と同様に、大きな音を立てないように丁寧にドアを閉めるように心がけてください。ここまでをして、面接の一連の流れが終了となります。退室後、気を抜いてすぐに歩きスマホをしたり、はしゃいだりせずに、速やかにその会場を離れるようにしましょう

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面接を成功させるためのポイント

①面接練習を繰り返して慣れる
②志望動機には具体的なエピソードを交える
③企業に貢献できるスキルをアピールする
④逆質問を事前に用意しておく

それでは、面接を成功させるためのポイント4つをご紹介します。面接中での受け答えに関するポイントに絞って説明します。ぜひ読んで覚えておきましょう。

入室前の対応は完璧にできていても、回答がうまくできなかったりしたら元も子もありません。面接の受け答えが無事に終わり、ほっとしているときに予期していなかった質問が飛んできたときなど、少しでも冷静に対応できるように、面接を成功させるためのポイントを抑えておきましょう

また、面接時の言葉遣いもとても重要です。面接は基本的に社会人としてのマナーをきちんと守られているかが重要なため、言葉遣いにも気を付けましょう。こちらの記事を参考にして、言葉遣いについても学んでいきましょう。

①面接練習を繰り返して慣れる

面接を成功させるためのポイント1つ目は「面接練習を繰り返して慣れる」です。面接では、笑顔を意識しながら、言葉が詰まらないようにすらすら話せるようにしましょう。

面接をうまく進めるには場数を踏むことや、頭の中で面接をイメージすることも大事です。実際に口に出して練習をした方が、体で覚えることができます。緊張すると早口になりがちという方は、ゆっくり話す練習もしてください。

練習をする際は、鏡を見ながら練習したり、スマホで動画撮影をしたりするのがおすすめです。特に動画はおすすめです。自分の顔と立ち方を第三者の目線で見ることで、面接官から見えている景色を知ることができます。自然な笑顔ができているか、はきはきと話せているか、早口になっていないかを注意しながら見てみましょう。

また、面接官がどこをチェックしているのか確認しておくのもおすすめです。この「面接評価シート」は実際の面接でも使用されているもので、入室から退室までの間に面接官がチェックしているポイントがまとめられています。このポイントを踏まえて面接練習をすれば、本番でも良い印象を与えられるでしょう。

②志望動機には具体的なエピソードを交える

面接を成功させるためのポイント2つ目は「志望動機には具体的なエピソードを交える」です。面接官が志望動機を聞くメリットは、応募者の人柄、経験、どのような動機で入社を希望したかなど、その人の本質を知ることができる点です。そこで、自分にしかないエピソードを交えることで、説得力のある志望動機になります。

志望動機は、応募者は今までにどのようなことを学んできたのか、どのような目標を持っているのか、そのために何をしてきたかのかなど、人間性と志望度の高さを一度に知ることができます。

志望動機の良い例

私が御社を志望した理由は、御社で販売員をやりたいからです。もともとファッションに興味があり、御社のブランドの大ファンでした。シックながらもハイセンスで、生地の原産地から質までこだわりがあるなど、御社ならではの魅力がたくさんあります。アルバイトでは接客業務を進んでやり、お客様が希望する商品の選定や、わかりやすい説明の仕方を覚えました。私は、お客様が本当に欲しいと思う商品との出会いと、快適にショッピングできる空間づくりができるような販売員になりたいです。

就活生

上記の志望動機はアパレル業界を希望するケースです。販売員はブランドによっては人気が高く、志望する学生も多いです。即戦力になれそうな人物であればあるほど評価は高い業界なので、接客のアルバイト経験を志望理由に交えると印象がよいです。

志望動機のNG例

私が御社を志望した理由は、もともと教育事業に携わりたい夢があり、御社の教育サポート事業に興味を感じたからです。オンラインで資格取得ができるサービスを展開している御社では、遠隔から顧客をサポートしているサービス事業も2年前に展開されていて、今では顧客満足度第一位の資格取得サービスを運営されています。資格ビジネスに将来性を感じ、私も教育体制に携わりたいと思いました。

就活生

「事業に興味がある」「将来性に惹かれた」と伝える内容ですが、応募しているのですから興味を持っていることが前提です。事業に興味があるから応募してみたというのが志望したきっかけであれば、せっかく事業においてやりたいことを明確にしても、説得力のない文章になってしまいます。過去の経験からなぜ教育事業に携わりたいのかを志望動機に盛り込むとよいでしょう。

難易度が高いと感じるかもしれませんが、分かりやすく説得力のあるエピソード交えることで、自分の志望度をアピールしやすくなります。志望動機についてより深く知っておきたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。ここで確認しておきましょう。

③企業に貢献できるスキルをアピールする

面接を成功させるためのポイント3つ目は「企業に貢献できるスキルをアピールする」です。企業には何千もの応募が来ます。多数の応募者の中から内定者を決めるためには、より優秀な学生を選びたいと思うのが企業の本音です。「就活生」という括りの中にいる学生の中から人材を探し出すため、やはりアピールが強い学生は目に入りやすいのです。

自分のスキルを、会社のどの事業・業務で活かしたいのかを話せるようにしておきましょう。そうすることで、面接官はあなたの入社後のイメージを膨らませることができます。会社の一員となって働く姿を想像することで、印象深い応募者になることができます。多数の応募者の中から、より印象の強い人物になることによって、次のステップに進みやすくなることを目指しましょう。

私はコミュニケーション能力を発揮して、営業職として多くの顧客を勝ち取り、御社に貢献したいと考えています。私は大学時代バックパッカーとして世界中を旅行しました。世界を巡ることで、さまざまな人に出会い、全く文化の違う人ともコミュニケーションを取ってきました。多様な価値観を知ることでどんな人でも受け入れられるようになり、また言葉が分からなくても、さまざまな工夫によって意思の疎通が出来るようになりました。入社後はさらに営業スキルを高め、ゆくゆくは海外事業部でも働きたいと考えています。国内外で活躍出来る人材へと成長し、より多くの顧客を獲得して、御社の実績に貢献したいと考えています。

コミュニケーション能力を発揮して活躍したいと述べられています。単にコミュニケーション能力を活かして営業職として働くのではなく、多くの顧客を勝ち取ると明確にすることで、貢献度が伝わりやすくなっています。

大学時代の経験からコミュニケーション能力の高さの裏付けができており、説得力も高く好印象です。また入社後の計画についても詳細まで語られており、自身の経験と結び付けてアピールができており、これも好印象でしょう。

企業に貢献できるスキルをアピールする方法をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。入社後の自分を明確にできると、さまざまな面接で役立ちます。

④逆質問を事前に用意しておく

面接を成功させるためのポイント4つ目は「逆質問を事前に用意しておく」です。面接官から最後に「質問はありませんか」と逆に質問されることがよくあります。このときに「何もありません」と答えてはいけません。逆質問があることで、志望意欲の高さをあらわすことができます。必ず逆質問用の質問をいくつかストックしておき、面接官に質問するようにしましょう

例えば、「配属先はどの部署になりますか」「配属先はどのような社員構成ですか?」という逆質問は入社後のイメージを連想させます。共通して言えることですが、入社後のイメージを面接官に想像させることで、印象に残る人物になれるでしょう。選考を有利に進んでいくためにも、印象付けは必須です。逆に質問がない人は、志望度が低く、簡単な質問にも答えられないと思われてしまうかもしれませんので注意してください。

おすすめの逆質問の例

・入社するまでに身に付けておいた方がいいスキルはありますか
・御社で活躍している人に共通する点は何がありますか
・◯◯職ではどのような能力が求められますか
・今後予定している事業展開はありますか
・社風は〇〇と伺っていますが、具体的なエピソードを教えていただけますか
・御社の〇〇に興味があるのですが、どんな経緯で開発されたのでしょうか
・御社で取り組んでいる仕事の目標達成について教えてください
・一日の具体的な業務の流れを教えていただけますか
・研修やスキルアップなどの機会はどのようなものがありますか
・仕事をするうえで心がけていることはどのようなことでしょうか

また、逆質問について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

面接の流れを把握して堂々と挑もう!

面接の流れをイメージすることはできましたでしょうか。面接は何回も数を重ねると慣れてくるものではありますが、最初の面接が第一志望の可能性もあるため、事前に準備することは非常に重要です。

友人と面接の練習をする際は、入退室からスタートするのが非常にオススメです。また自分が面接官役をすれば、どのようなところに目がいくのか、自分でもはっきりわかります。くりかえし繰り返しやってみてください。

面接のための事前準備は非常に重要ですが、ポイントは周りの人に配慮することであり、それらは日常生活でも実践できることです。常に心配りをする習慣があれば、今回の注意点も基本的には何も問題にならないでしょう。就職活動は、日々の自分を見てもらう場所だと考えて臨みましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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