履歴書

【エントリーシートと履歴書の違い6つ】作成時に気を付けるポイント

エントリーシートと履歴書の違いとは

就職活動において、必ず一人一枚は履歴書やエントリーシートの作成をすることになるでしょう。それぞれの作成には意外に時間がかかるため、できたら書きたくないと思う人も多いかもしれません。

ところでその履歴書とエントリーシート、普段はひとまとめにされることも多いですが、厳密には異なる性質を持っているということをご存知だったでしょうか。知らない方はこの機会に知っておくと、さらに効率的に自分をアピールできることにつながるかもしれません。

この記事では「エントリーシートと履歴書の違い」にフォーカスし、それぞれの特徴から見える相違点を細かく解説していきます。併せて、履歴書・エントリーシートそれぞれを作成するときのコツもお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。

エントリーシートと履歴書の違い6つ

冒頭でも少し触れましたが、履歴書とエントリーシートは似ているようで実は性質が異なっているものです。ここではそれぞれの特徴を解説しながら5つの違いをご紹介していきます。

エントリーシートは、企業が独自に作成した書類であり、書くには自己分析が必要です。これから企業でどう頑張っていくのかなど、未来について記載するのが基本といえるでしょう。履歴書は、自分の基本情報を中心に書きます。学歴や資格など、過去から今までの自分について企業にアピールできる書類です。

ここで紹介する情報を頭に入れておけば、採用担当者にどのような伝え方をするのが効果的なのか理解できます。今まで知らなかったという就活生の方は、ぜひ参考にしてそれぞれの書類の作成に取り掛かるようにしてください。

違い①エントリーシートは企業が独自に作成している

履歴書・エントリーシート双方のもっとも顕著な違いが、その「発行元」です。履歴書に関しては市販・大学・ネットなど、それを作っているところを数えると枚挙にいとまがありません。どれを使うかによって、自分の伝えたいことがどれだけ書き入れられるかも変わってくるので、履歴書のフォーマット選びは大切なことです。

一方で、エントリーシートを作っているのは企業です。履歴書と違って、同じ選考を受けるのであれば誰もが同一のシートに記入して提出することになります。

このエントリーシートですが、複数の企業のそれを見てみると、基本的な要素以外はまったく異なるものであることが分かるでしょう。それぞれが独自のフォーマットを用意することによって、聞きたいと思っていることや見出したいと思っている要素を的確に質問項目に落とし込んでいるのです。

違い②エントリーシートを書くには自己分析が必須

2つ目に挙げられる違いが、「自分を表現する欄の多さ」です。多くの履歴書では「志望動機・特技・自己PR」とひとまとめにされた欄があるくらいですが(フォーマットによって異なる)、エントリーシートはそのほとんどで自分について語らなくてはなりません。

そのため、エントリーシートの提出が求められている際には「自己分析」をしっかりすることが肝心です。就職活動はよく「就活生自身が『自分』という商品を企業に売り込むためのセールス活動」と例えられます。その「自分」をよく見せるためには、自身の長所・短所それぞれを理解していなければ不可能といってもよいでしょう。

自らが気付いていない性格というのも多くあるため、自分を深堀りするためには一人でやっていてもどうにもなりません。友人や知人に自分のことを聞いて回ったり、自己分析ツールなどを使ったりするようにしましょう。

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違い③エントリーシートにはインパクトも必要

エントリーシートに記載する内容にはインパクトを与えることが大切です。これは違い①からも言えることなのですが、その理由は「企業に提出しなければならないエントリーシートのフォーマットは全員同じもの」だからです。

多くの学生が同一のものを提出するということは、それだけ埋もれてしまう可能性が高いということを意味しています。また、似たり寄ったりな構成が続いていると、読んでいてゲシュタルト崩壊のような現象が起こらないとは限りません。それゆえに、読み手の目を引く要素を何かしら入れ込んでおくことが重要になってくるのです。

インパクトを与えるためには、必ず言いたいことが先に来る「結論先行型」で書くようにしましょう。ほかにも、項目の最初に印象に残るようなタイトル名を付けることや、伝えたいことの重要度によって文字の太さ・大きさを変えるというのも効果的です。

違い④履歴書は自分の基本情報を書くもの

エントリーシートが「自分の内面」についてのことを記入するものである一方で、履歴書は単に「自分の基本情報」を書くものにとどまっていることが多いです。

履歴書の基本的構成は、「氏名」、「住所」、「電話番号」、「学歴・職歴」、「資格」、「志望動機」です。「志望動機」に関しては、多くの履歴書のフォーマットでは枠が大きくとられていないません。そのためエントリーシートに比べると、「自分の内面・個性を伝える」という性格は薄くなっています。

それゆえ、履歴書の効果を最大限に発揮するためには、住所や資格名などを「正式名称」で正しく書くことが大切です。

違い⑤履歴書はエントリーシートを裏付けるもの

違い④でもご紹介した特徴から、履歴書はエントリーシートを裏付けるものだということができます。

そのため、履歴書に記載する情報には書き間違いや書き落としがないように細心の注意を払うようにしましょう。双方の情報に違いが出てしまった場合、それが単なる書き間違いであったとしても「虚偽ではないのか」と捉えられるかもしれません。

また、違い④でも触れたように、書き入れる言葉は「正式名称」にする必要があります。普段から覚えているものが実は略称だったということは多くありますので、記入する前に一度確認するようにしたほうがよいでしょう。

違い⑥これまでの自分を書くかこれからの自分を書くか

ここまでの双方の特徴を見てきた中で気付いた人もいるかもしれませんが、履歴書とエントリーシートでは「どの時点の自分のことを書くか」という部分が大きく異なります。

履歴書は「過去~今の自分」を記入する書類と表現することができます。「学歴」・「資格」などは、書類を提出する時点までの自分の歩みを紹介するものであり、単なる事実を事実として書き連ねているだけです。

一方で、エントリーシートは「今現在~これからの自分」のことを記入する書類です。そのため、「自分がこれから社会に出てどういうことをしていきたいのか」・「どういう人物になりたいのか」という未来に関することも堂々と書くことができます。

エントリーシートと履歴書で気を付けるポイント

エントリーシートと履歴書には、それぞれ作成の際に気を付けるべきポイントがあります。内容が重複する部分の記載の仕方なども含めて、これらをしっかりと意識して作成することで、より効果的に自身の強みや志望動機をアピールすることができるでしょう。

それぞれの書類の使い方の違いもあるため、採用担当がみるポイントも異なります。その点を踏まえた上で、求められる情報を正しく記載するようにしていきましょう。

エントリーシートは印象に残るように工夫する

エントリーシートには自己紹介書として扱われる部分が多くあり、就活の際に企業はエントリーシートに記載された情報を参考にして、選考をおこなうことになります。こういった点から、エントリーシートは自分のことをより深く知ってもらうことが、重要なポイントであるともいえるのです。

エントリーシートを作成する場合は、基本的には自分の志望動機やアピールしたいポイントなどを、文字数の制限内で自由に表現していくようにしましょう。エントリーシートと履歴書を同時に作成する際も、履歴書の記載欄だけでは十分な自己PRができないことがあるものです。その補助として、エントリーシートには自分の思いや趣味など、自分の思っていることを丁寧に記載するようにしていきましょう。

エントリーシートと履歴書の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

履歴書は公的書類のため正確に記載する

履歴書は最終的に捺印する書類であることからも分かるように、分類上は公的書類に属するものです。履歴書に記載してある基本情報は、最終的に就職後企業が保管することになるため、求められるのは「正しい情報を正確に記載すること」になります。

基本的に履歴書の内容は、事実に即した正確なものでなくてはいけません。誤った情報をわざと書いた場合は、文書偽造の罪に問われることもあるのです。そのため、修正のできないペンでの作成が必要なのです。

このように、履歴書の情報は保管するものです。その分自己PRや志望動機の記載欄が少ないため、ある程度内容の要約をするなどの工夫が必要になるのです。

履歴書の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

エントリーシートと履歴書の内容は重複してもよい

エントリーシートと履歴書の内容が重複しそうな場合はどうしたらよいか、と疑問に思う就活生もいるでしょう。結論からいうと、これらの書類で内容が重複してしまっても問題はありません。

履歴書は個人データを確認するための書類でその後も保管します。ですが、自身の強みを存分にアピールでき、就活において特に採用担当が目を通すのは、エントリーシートにまとめられた情報です。

したがって、エントリーシートに詳細な志望動機や自己PRを書くようにして、履歴書にはその要約を書くという形でも構わないのです。就職したいという思いをしっかりと伝えたいなら、履歴書以上にエントリーシートでその思いを表現するようにしてみましょう。

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エントリーシートと履歴書の違いを理解して効果的にアピールしよう

就活を始める際、様々な書類の提出を求められることになって、大抵の就活生が作成が大変だと感じるでしょう。エントリーシートと履歴書は、それぞれ採用担当が確認したい情報や、就活における使い方という部分で違いがある書類です。特に自己PRに力を入れたいと考えているのであれば、エントリーシートは特に重要な書類であるともいえます。

どちらの作成においても手を抜かないようにして、それぞれのフォーマットに沿った文書を作成することが、まずは一番大事です。その上で、書類上で効果的に自身をアピールしていきましょう。

履歴書もエントリーシートも、それぞれ意味があって提出が求められるものです。その点を忘れないようにしつつ、丁寧に作成するようにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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