職種研究

クレーンオペレーターの仕事内容や平均年収

クレーンオペレーターについて知っておこう!

クレーンは重い荷物を軽々と運ぶことができます。重たい資材や荷物を高所に運ばなければいけない建設現場などでは、クレーンは欠かすことのできない機械です。そのクレーンを運転するクレーンオペレーターはそうした現場で重宝される職種です。そのためクレーンオペレーターは需要の安定した職種と見込まれ、就活生からも一定の注目を集めています。

クレーンオペレーターの仕事は専門性も高く、知っておかなければならない事柄が数多く存在します。しかし具体的にクレーンそのものにはどのような種類があるのか、そのオペレーターとはどのような仕事をするのか、どういった職場環境であるのかを知っている人は多くないと言えるでしょう。

クレーンオペレーターを目指すのであれば、そうした基本的な仕事の知識をまずは知ることから始めましょう。

あなたが受けないほうがいい職業をスマホで確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

診断スタート【無料】

あわせて活用したい!

AIを活用して自己PRを完成させよう!

クレーンオペレーターとは

クレーンオペレーターとは「クレーン運転士」とも呼ばれ、簡単に言えばクレーンを運転できる人のことをいいます。とはいえ、クレーンを操縦して荷物を運ぶという単純な作業のみをおこなえば良いというものではなく、より複雑な作業をおこなえる十分な技能や現場での判断力など、さまざまな能力が必要とされる仕事です。一体どのような仕事内容なのか詳しくみていくことにしましょう。

仕事内容

クレーンオペレーターの職場は、高層ビルや高層マンションの建築現場、造園工事や河川護岸整備などさまざまな現場です。

そうしたさまざまな現場に応じて扱う資材や荷物もそれぞれ変わり、また現場作業の工程も変わってきます。クレーンオペレーターの仕事は単に大きな荷物をあちらからこちらへと移動させればよいものではなく、それぞれの現場によってクレーンによるさまざまな作業が要求されます。

重い建築資材や大きな荷物などを安全な位置まで正確に運んだり高所につり上げたりする作業の他にも、現場によっては鉄骨をボルトの穴に通すなど細かい作業をしなければならなりません。技能や能力によって、さまざま作業を任されるのがクレーンオペレーターの仕事と言えます。

仕事の難しさ

クレーンでは人が容易に動かせないような重い荷物を運びます。もしそうした荷物をいい加減な場所に置いたりすれば、あとから人の力で微調整するということはできません。なのでクレーンオペレーターには精度の高い正確な操作技術が求められます。

そうした正確な作業をおこなうためには、荷物や資材についての取り扱いの知識はもちろんのこと、現場で協力する他の作業員と作業についてよく話し合うことも必要です。また作業には正確性だけでなく安全面に配慮することも不可欠ですが、そのためには現場状況の把握や作業員への声掛けなど気をつける点が多々あります。そうしたことから、技術面の能力ばかりでなく、知識や協調性、計画性などさまざまな能力が必要とされる仕事だと言えます。

仕事の危険さ

クレーンでの作業は危険がともないます。現場の頭上につり上げた重い資材や荷物が落下すれば、大変な事故につながるのは間違いありません。またクレーンを不適切に運用すれば転倒する場合もあり、周囲や自分自身に危険を及ぼす可能性があります。

こうしたクレーン作業による事故を未然に防ぐために、現場では危険予知活動(KY)を実施するのが一般的です。KYとは作業にひそむあらゆる危険性を徹底的に洗い出し、事前に把握しその対策をたてることで危険を予防することです。

例えば、移動式クレーンの接地地盤の確認不足があった場合、どのような危険があるか、そしてそれを未然に防ぐにはどのようにすればよいのか、といった内容を話し合います。こうしたKYは作業に取り掛かる直前のミーティングなどでおこなわれ、クレーンオペレーターへ注意喚起がうながされます。

クレーンオペレーターの平均年収と給与体系

クレーンオペレーターは特殊かつ専門的な職種のため、一般的に知られていないことが数多くあります。そのなかでも特に関心を集めるのは、給与といった具体的な事柄についてでしょう。給与に関してはクレーンオペレーターを雇用する会社によってさまざまな違いがありますが、ここでは平均年収や給与体系についてご紹介します。

平均年収は460万円

年収ラボによると、クレーンオペレーターの平均年収は460万円とあります。平均月収は34万円です。同サイトの資格別平均年収ランキングでは、看護師や臨床検査技師に次ぐ15位となっています。ボーナスは48万円とあり、企業や扱うクレーンの種類によっても手当が期待できます。

クレーンオペレーターは専門職であり、自身のスキルアップ次第で昇給が狙えます。経験とスキルを積み重ねていくことで長く勤められるため、定年まで働くことも可能でしょう。積極的な免許の取得などにより、さらに高みを目指せる職業だと言えます。

給料は日給制か日給月給制が多い

クレーンオペレーターの一般的な給与体系で多くみられるのが、日給制あるいは日給月給制です。日給制は働いた日数で収入が決まりますので、安定しているとはいいにくい給与体系かもしれません。

一方日給月給制では、あらかじめ月に何日間働くかを決めておき、その日数x単価で給料が支払われます。この日給月給制もクレーンオペレーターに多く見られる給与体系ですが、日給制よりも収入の見込みが立てやすい制度だといえます。

ただし通常の月給制と違い、欠勤や遅刻などがあった場合、給与の減額がなされますので注意が必要です。その意味で日給月給制は日給制に比べれば安定していますが、月給制よりはやや不安定といえるでしょう。

クレーンオペレーターを雇用する会社の中には通常の月給制で給与を支払うところもあるため、仕事選びの際は給与体系についてもよく確認しておきたいものです。

クレーンオペレーターに必要な資格

クレーンオペレーターにはさまざまな資格が存在しますが、5トン以上のつり上げ荷重のクレーンを運転するのであればクレーン・デリック運転士免許が必要です。このクレーン・デリック運転士免許はデリックや床上運転式クレーンに絞った限定免許もありますが、限定なしの免許を取得すればそのどちらも運転できます。

また、トラッククレーンなどのつり上げ荷重5トン以上の移動式クレーンを運転する場合には、移動式クレーン運転士免許を取得しなければなりません。クレーンオペレーターを目指す人には、まず玉掛け技能講習を受けることをおすすめします。

玉掛けとはワイヤーロープなどをクレーンのつり具に掛けてつり荷を運ぶ作業のことです。玉掛けは一連のクレーン作業における基礎的な作業と言われ、そうした知識を玉掛け技能講習では学科や実技を通して学ぶことができます。クレーンオペレーターへの入り口として最適な資格といえるでしょう。

かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。

診断スタート【無料】

あわせて活用したい!

AIを活用して自己PRを完成させよう!

クレーンの種類3つ

建設現場や道路などでよく見かけるクレーンですが、用途や性能などによっていくつもの種類に区別されていることはあまり知られていません。そもそもクレーンとひとくちにいっても、床上運転式クレーンと移動式クレーンの2種類に大別されます。

床上運転式クレーンとは、工場などの天井に設置するものです。一方、移動式クレーンは自走できるものを指します。どちらの方式もさらに細かな種類に分類できますが、ここでは代表的な移動式クレーンを3つご紹介していきましょう。

トラッククレーン

トラッククレーンとは移動式クレーンの一種で、通常のトラックシャーシにクレーンを取り付けています。クレーンには操縦席があり、トラックの運転席とは分けられているのが特徴です。通常のトラックと同様に公道での自走が可能で、距離のある現場でも特別な対策を施すことなく向かうことができる高い汎用性を持っています。

主な用途は、工事現場や建設現場などでの高所への資材搬入や荷物のつり上げなどです。トラッククレーンにはつり上げ荷重2.9トンから4.9トンまでの搭載クレーンが多く、この範囲であれば小型移動式クレーン運転技能講習を修了することで運転できます。つり上げ荷重が5トンを超えると、運転には移動式クレーン運転士免許の取得が必要です。

オールテレーンクレーン

オールテレーンクレーンは3軸(6輪)以上の移動式クレーンです。6輪~18輪といったたくさんのタイヤのおかげで、不整地走行や高速道路走行に優れた性能を発揮するのが特徴です。またトラッククレーンよりも大型化できるので、つり上げ能力を高めることができるのも特徴とい言えるでしょう。中には550トンもの超大型クレーンを搭載する車種もあります。

大型でありながら取り回しが良く、狭い現場でも侵入できることから、高所への資材搬入や荷物のつり上げなどの用途ではトラッククレーン以上に重宝されています。公道での走行には大型免許に加え、ほとんどの場合特別車両通行許可証の取得が必要です。また、5トン以上のクレーン操作には移動式クレーン運転士免許が必要です。

クローラークレーン

クローラークレーンのクローラーとは履帯のことです。つまり、車体下部がクローラーである移動式クレーンをクローラークレーンと呼びます。クローラーに、より軟弱な地盤などの運用に適しているのが特徴です。履帯では公道を走行できないので、トラックやトレーラーに載せて現場まで運びます。

舗装されていない不安定な路盤上の作業に適した特徴を活かし、狭い道路での舗装工事や造園工事などに使われるのが一般的です。また小型のクローラークレーンであれば建物内での機械組立などにも多用されます。つり上げ荷重5トン未満の小型クローラークレーンはミニクローラークレーンと呼ばれ、移動式クレーン運転技能講習を修めれば運転可能です。しかしそれ以上のつり上げ荷重を扱うクローラークレーンの運転には、移動式クレーン運転免許が必須です。

仕事内容を把握してクレーンオペレーターを目指そう

クレーンオペレーターは単に荷物を運ぶだけでなく、さまざまな技能や能力が求められる仕事です。クレーンにはさまざまな種類があり、それを正確かつ安全に運転できる技能が要求されます。また現場や機械にはつきものの危険にも常に配慮しなければなりません。

クレーンは現場に欠かすことのできない機械であり、それを安全かつ正確に運転できる有能なクレーンオペレーターが現場で重宝されるのは必然と言えるでしょう。そうしたことからクレーンオペレーターという職種は、期待に応えるというやりがいを持つ仕事と言えるのではないでしょうか。

クレーンオペレーターを志すのであれば、まずは基本的な仕事の知識を整理することから始めたいものです。そうした知識の積み重ねが、さらなる活躍の土台となることでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ