目次
出版社を知るためにインターンに参加しよう
電子書籍の普及もあり、紙媒体の減少に歯止めがかからない出版業界ですが、就活生には人気のある業界です。
講談社における2021年度の選考では、20人の募集に対し、4,375人が応募しました。(参考:「選考の流れ|講談社」)
出版社の仕事内容は、普段の生活で知る機会が少ないです。そのため、出版社業界の具体的な仕事を知るにはインターンに参加するのがおすすめです。
本記事では、出版社のインターンに参加する上で大切な事前準備や、実際に実施している企業について紹介します。
インターンに参加して、出版社業界の理解を深めましょう。
出版社のインターンに参加する前に知っておきたい3つのこと
出版社のインターンに参加する前に知っておきたい3つのこと
- インターンの求人には早めに応募する
- エントリーシートの対策は必須
- アルバイトでも職業体験ができる
出版社のインターンに参加する上で、事前に知っておきたいことを3つ紹介します。
出版社への就職を希望する就活生は多く、それに伴いインターンへの参加を志望する学生も多いです。
人気のある企業のインターンは倍率が高いため、しっかり事前準備をすることが重要になります。
以下より、具体的にどう対策する必要があるのか紹介しますので、インターンに応募する際の参考にしてください。
①インターンの求人には早めに応募する
出版社は人気のある職業ですが、インターンを実施している企業は多くありません。
インターンは2021年6月時点で、リクナビ54社、マイナビ11社の企業が募集をかけています。時期により募集の数は変動しますが、他の業界に比べると出版社の募集は少ないです。
インターンの募集求人数(2021年6月時点)
- 総合商社:リクナビ183社、マイナビ400社
- 不動産:リクナビ1,105社、マイナビ2,768社
- 自動車:リクナビ2,040社、マイナビ5,038社
- 金融:リクナビ1,065社、マイナビ2,193社
また、講談社や小学館、集英社と誰もが知る大手出版社には、インターンの募集をしていない企業が多いです。
そもそも出版社は専門性の高い業務が多く、インターンを受け入れられる部署が少ないため、どうしても募集しにくい現状にあります。
出版社のインターンを希望するのであれば、常に情報サイトをチェックし、募集があったらすぐに応募する姿勢でいましょう。
適職診断で出版社との適性を確かめてください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
これから就活を始める人に!たった30秒であなたの就活偏差値がわかります。
②エントリーシートの対策は必須
出版社のインターンは募集している企業が少ない反面、志望する学生は多いです。
その分、倍率が高くなるため、エントリーシートの対策はしっかり行う必要があります。
応募者が多いと、採用担当者がチェックするエントリーシートの数は多くなります。
一人ひとりのエントリーシートを入念に見るのは難しいため、一度見たら印象に残る内容であることが重要です。
印象に残る内容にするには「なぜ出版社のインターンを志望するのか」理由を具体的に書き、参加意欲が伝わるようにしましょう。
また、「なぜ出版社を志望するのか」という理由の他に「なぜその出版社を選んだのか」という個別具体的な志望理由が必要になることを忘れてはいけません。
エントリーシートの書き方については、別の記事で紹介しています。併せて読み、選考通過につながるエントリーシートを作成しましょう。
③アルバイトでも職業体験ができる
前述の通り、出版社のインターンは狭き門であり、誰でも参加できるとは限りません。
出版社はインターンの募集を多く行っていませんが、アルバイトの募集を行っている企業は多いです。そのため、インターンではなくアルバイトとして職業体験をすることもできます。
インターンに参加する一番の目的は「実際の仕事内容を知ること」ですので、アルバイトの求人を探すのも1つの手段です。
インターンに参加できないから出版社の選考が厳しくなると考えず、別の形で業界研究はできないか考えましょう。
ただし、アルバイトでは学べることに限界があるので注意が必要です。インターンでは実践的な業務について、長期間にわたり携わることができます。そのため、自分が知りたい仕事について理解を深めるのに役立ちます。
しかし、アルバイトの場合は仕事内容を選べず、裁量もインターンに比べてありません。
そのため、就活に役立てるにはインターン参加することをおすすめします。
出版社の主な仕事内容
続いて、出版社の主な仕事内容を紹介します。
仕事は大きく3つに分けられ、それぞれ「編集」「営業」「校閲」です。
出版社と言うと、本や雑誌を真っ先に思い浮かべる人が多いでしょう。
出版社の仕事は書籍ができるまでが大半を占めていますが、その部分を公に見せる機会は少ないです。
以下より順に紹介しますので、出版社ではどんな仕事があるのか知るのに役立ててください。
編集
出版社の仕事として広く認知されているのが「編集」の仕事です。
主な仕事内容として、書籍や雑誌を作って世に売り出すまでの一連の作業を行うことがあげられます。
具体的には、本の企画を立ち上げ、それを形にするための予算取りや取材、記事の作成に関わるライターや著者を取りまとめるのが編集の仕事です。
本の企画から記事の作成、編集と書籍を出版するまでに大きく関わるので、出版社の中でもやりがいを感じやすい仕事だと言えます。
編集の主な仕事内容
- 本や雑誌の企画立案
- 記事の題材となる取材を行う
- 情報をもとに記事を執筆
- 執筆した記事を編集する
適職診断で出版社との適性を確かめてください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
これから就活を始める人に!たった30秒であなたの就活偏差値がわかります。
営業
編集によってできた書籍は、書店で販売してもらわなければいけません。そのため、本を店舗に並べてもらうための「営業」があります。
主な仕事内容は、実際に本を販売する小売店や、そのお店に卸売りをしてくれる取次への営業です。
データや市場の状況を鑑みつつ、書店の売上げに貢献する提案を行います。
また、作品をどう広めるのが良いかを考え、広告店と告知方法を打合せするのも仕事です。
提案力や企画力が試されることもあり、自身の仕事の成果が見えやすいことから、大きなやりがいを感じられる仕事と言えます。
営業の主な仕事内容
- 本を販売する企業に営業する
- 小売店に卸売りをする取次店に営業する
- 広告を扱う企業に商品の見せ方を営業する
校閲
3つ目の仕事は「校閲」です。校閲とは、作っている書物の内容に誤りがなく適切な内容であるかチェックする仕事を言います。
具体的には、誤字脱字の確認、書かれている情報に誤りがないか、不適切な内容が書かれていないかを確認するのが仕事です。
表立って目立つ仕事とは言えませんが、文章や情報のエキスパートとして、本の制作を支える縁の下の力持ちとして活躍する重要な役割を担っています。
万が一、出版した書籍に誤情報や不適切な内容があると、作品だけでなく出版社の評価や売り上げにも甚大なる被害をもたらす恐れがあります。
作品と出版社を守るためにも、校閲による確認が必要とされるのです。
校閲の主な仕事内容
- 表記の統一、ルビの記載を確認する
- 不快な表現や差別的な内容がないか確認する
- 校閲前と校閲後の記事を見比べる
インターンを実施している出版社3選
出版社でインターンを募集している会社は少ないですが、毎年募集はあります。
出版社のインターンは、どの企業も似た内容になると思われますが、扱っている書籍の分野や専門領域の違いによって、異なる体験ができることも多いです。
その出版社でしか体験できない内容もあるため、インターン先を選ぶ際は、しっかり内容を確認しましょう。
以下より、インターンを実施している出版社の中でも特徴的な出版社について、どのようなインターンが行われているかを紹介していきます。
①致知出版社
1つ目の出版社は「致知出版社」です。
日本で唯一「人間学」に関する本を出版していることで知られる、創業からおよそ40年経つ実績ある出版社です。
一般事務、営業事務、編集補助の仕事をインターンとして募集しています。
また、出版業界に関するオリエンテーションも実施されており、業界研究をやりたい人にとっては貴重な機会となるでしょう。
さらに、インターンを通じて実際の就業を通じて働いている社員の思いや姿を知ることができます。
これらを通して採用後のイメージを持ちやすく、就活する上で役立つ情報が得られでしょう。
②ディスカヴァー・トゥエンティワン
2つ目の出版社は「ディスカヴァー・トゥエンティワン」です。
出版社の枠にとらわれず、声優とのコラボレーションを始めとする新しいことに挑戦していく姿勢を持っている企業です。
インターンでは実際の仕事に触れることができ、オンライン媒体用の記事執筆やリリースの作成、小説賞の審査補助と具体的な就業体験ができます。
小説賞の審査補助では、他のインターンでは中々体験できないため、出版業界の仕事を知る上でも良い経験となるでしょう。
③森北出版
3つ目の出版社は「森北出版」です。
理工学系の専門書を取り扱っている森北出版では、理系学生が専門科目学んだ知識や技術を活かすことができます。
出版社は文系の学生が多いイメージがありますが、森北出版は理工系の専門を扱っているため、理系の学生も多く携わっています。
インターンでは仕事の疑似体験として、専門書の企画やマーケティングに実際に触れることが可能です。
1DAYインターンでありながら、濃密な時間を過ごすことができる内容になっています。
また、理工学系出版の成り立ちや、理系の学部を卒業して出版の仕事に携わっている先輩の編集者の考えを知ることも可能です。
▶森北出版
出版社のインターンは準備をして参加しよう
出版社のインターンは狭き門ですが、事前準備をしっかり行い、早い時期から応募することで参加しやすくなります。
インターンに参加するには、常に情報をチェックする姿勢を持つことが大切です。
出版社の仕事は携わっている職業が多いため、同じ企業でも複数の職種でインターンを募集する場合もあります。
「出版社の仕事内容を知る」とインターンに参加する目的を決め、企業選びにつなげられるようにしましょう。