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バス運転手とは
バス運転手は、多くのお客さんを乗車させて目的地まで運ぶ仕事です。大きな車体のバスの操作は高度な運転技術が必要になります。職種には、路線バスや観光バスなどがあります。大勢のお客さんを乗せることができるため、多くの命を預かって運転することになります。安全には十分気を付けるひつようがあります。しかし、近年では悲惨な観光バスの事故が発生したことで、勤務体系などが見直されています。そんなバス運転手の業務内容や年収などを調査してみました。
バス運転手の種類について
- 路線バス
- 長距離バス
- 観光バス
- 送迎バス
バス運転手を分類すると、路線バス、長距離バス、観光バス、送迎バスなどがあります。
バスの運転手になるには、普通免許の他に、運転するバスの乗車人数によって免許が必要です。乗車定員が10名以下の小型バスは、普通免許で運転することができます。11~29名以下のマイクロバスは、中型免許が必要です。30名以上の大型バスは、大型免許が必要になります。お客さんを乗せて営業運転する場合には、第2種免許が必要です。
バス運転手の業務内容
路線バスは運行ダイヤに従って、途中のバス停に停車しながら、バスターミナルから目的地までの間をお客さんを乗せて運転します。
長距離バスは、高速道路を利用して駅などのターミナルから、目的のターミナルまでを運転します。途中いくつかの乗降可能な停車ポイントや、休憩ポイントがあります。夜間の走行距離が400kmを超える場合には、2人の運転手が交代制で運転します。
観光バスは、旅行会社が企画したルートに従って観光客を乗せて運転します。旅行会社が格安ツアーを競って企画したことで、観光バス業界はドライバー不足や経費削減などの問題があり、運転手の過労などによる事故が発生しました。
送迎バスは、幼稚園、学校、企業などが運転手と契約し、学生や社員を乗せて送迎します。
バス運転手に求められる能力について
- 運転技術
- 健康・体力
- コミュニケーション能力
- 冷静な判断能力
大型車両で、カーブの多い道路や狭い道路を走行する場合には、高度な運転技術が必要になります。多くのお客さんの命を預かって運転するため、快適であると共に安全には十分注意が必要です。
健康な体と体力もバス運転手には重要です。移動する時間や距離が長く、同じ体制で集中力を維持しなければならないため、疲労や腰痛などに悩まされるドライバーも多いです。運行前には、健康面のチェックとともに体力も必要です。
路線バスでは、お客さんとのコミュニケーションが重要になります。観光バスではガイドさんもいますが、運転手の振る舞いで乗車するお客さんは安心感が得られます。
冷静な判断能力も必要です。バスは、渋滞などによって予定スケジュールが遅れてしまうケースがあります。乗車しているお客さんの苛立ちを感じながら運転する場合があるため、焦らず、柔軟で冷静な判断が必要になります。
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バス運転手の平均年収と他職種との比較
バス運転手の平均年収について
平成26年賃金構造基本統計調査によると、バス運転手の平均年齢は48.5歳、平均勤続年数は11.3年、平均労働時間は208時間(所定内:167h、所定外:41h)、平均年収は455万円です。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 大型トラック運転手:449万円
- 小型トラック運転手:403万円
- タクシー運転手:332万円
日本の平均年収である422万円と比較すると、バス運転手の平均年収は455万円です。バス運転手の年収は、平均を上回っていることがわかります。大型トラック運転手は449万円、小型トラック運転手は403万円、タクシー運転手は332万円です。
職種、地域、企業によって大きな差があります。同じ地域の路線バスの場合でも、市営バスなどの公務員運転手と、民間企業の運転手との年収差額が開いているケースもあります。以前、大阪市営バス運転手の年収が高額であることから、メディアに取り上げられたこともあります。観光バスは仕事が不定期であり、旅行会社との価格交渉の影響が給与に出ることから、平均を下回っている傾向にあります。
バス運転手のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
厚労省によれば、バス運転手の年間ボーナスの支給額は約62万円です。支給額は、勤務している企業や業種や業績によっても変動します。
昇給について
バス運転手の昇給は、年齢と共に増加傾向にありますが、バス業界の場合、勤務する企業、職種によって大きく異なります。各企業の業績や平均年収などを調査、比較することが大切です。
バス運転手の年齢別平均年収推移シミュレーション
バス運転手の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 284.1万円 | 233.9万円 | 50.2万円 |
25~29歳 | 370.1万円 | 304.7万円 | 65.4万円 |
30~34歳 | 426.4万円 | 351.1万円 | 75.3万円 |
35~39歳 | 467.3万円 | 384.7万円 | 82.6万円 |
40~44歳 | 503.6万円 | 414.6万円 | 89.0万円 |
45~49歳 | 532.4万円 | 438.3万円 | 94.1万円 |
50~54歳 | 554.7万円 | 456.7万円 | 98.0万円 |
55~59歳 | 546.6万円 | 450.0万円 | 96.6万円 |
60~64歳 | 409.8万円 | 337.4万円 | 72.4万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は426.4万円、うちボーナスは75.3万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が503.6万円、うちボーナスは89.0万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
バス運転手と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | バス運転手の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 284.1万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 370.1万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 426.4万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 467.3万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 503.6万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 532.4万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 554.7万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 546.6万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 409.8万円 | 380.1万円 |
バス運転手の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると高いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は426.4万円で、日本の平均と比較すると31万円ほど高くなると推測されます。40~44歳では503.6万円の予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
バス運転手の生涯賃金シミュレーション
バス運転手の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 2.05億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と事務職の生涯賃金を比較してみましょう。バス運転手の平均年収は455万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
バス運転手の生涯賃金は、2.05億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると1500万円ほど多いと推測されます。
まとめ
ここまでバス運転手について調査を進めてきました。バス運転手の年収は、日本の平均を上回っていることがわかりました。しかし、バス業界は、職種や企業によって年収は大きく異なるため、平均年収はあくまでも参考程度に捉えて下さい。同じ地域の路線バスの運転手でも市営バスなどの公務員と民間企業を比較しても年収の差が大きく開くケースがあります。
また、観光バス業界はドライバー不足が深刻ですが、長時間労働による事故が多発したことで労働環境や賃金の見直しがおこなわれています。企業の業績、平均年収、労働時間、休暇取得、初任給、基本給など十分な調査が必要です。複数の企業を比較する際には、地域によっても金額は異なるため、数値だけの単純比較ではなく、地域や職種などを考慮して検討することが大切です。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。