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保育士とは
保育士の仕事は、乳児から小学校就学前までの幼児の保育です。その仕事内容は多岐にわたり、単純に子どもを預かるだけではなく、子どもたちの生活全般のお世話をしながら、心身の発達を促し、社会性を養うことも含まれます。食事や睡眠、排せつ、清潔さ、衣類の着脱などの基本的な生活習慣を身につけさせることも求められます。
保育士の業務内容
保育士の仕事は、基本的に乳幼児の身の回りのお世話ですが、その内容は幅広いです。一緒に遊んだり会話をしたりしながら、生活に必要な生活習慣を教えたり、身の回りの世話をしたり、子供に社会性を身につけさせたりと、多岐に渡ります。ほかにも、保護者に対して子育てのアドバイスを行う、教材を企画し作成する、イベントや行事の準備・実施なども業務に含まれます。子供たちが安全に過ごせるように、施設の安全点検を実施することもあります。
保育士の就職先は、主に保育園です。ほかにも児童館や子育て支援センターなどの児童厚生施設、保護者のいない児童などを預かる児童養護施設、地域の児童に対しての相談・指導を行う児童家庭支援センターなどがあります。
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保育士に求められる能力について
- 保育士の資格(国家資格)
- 子供が好きであること
- 体力があること
- 人と接するのが好きであること
保育士に求められる能力は、国家資格、子どもが好きであること、体力があること、人と接するのが好きであることです。
保育士は、国家資格に合格することではじめて保育士として働くことができます。国家資格に合格するには、大学・短大・専門学校などの保育士養成課程で所定の課程を修了するか、保育士試験に合格するかで取得ができます。
子どもと関わる仕事なので、子どもが好きであるのは必須の条件と言えるでしょう。小さい子どもを抱っこしたり何人もの子どもを同時に相手をしたりするのは、見た目以上に大変なことで、保育士になるにはさらに体力が必要となります。
また、子どもだけでなく保護者や地域の人々の交流も保育士にとっては重要な仕事です。保護者や子供の親族、他の保育士、施設外から来る講師や医師など多くの人と関わる機会があるので、コミュニケーション能力が求められます。
保育士の平均年収と他職種との比較
保育士の平均年収について
平成28年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は326万円です。平均年齢は37.7歳で、平均勤続年数は5.6年となっています。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 幼稚園教諭:338万円
- 各種学校・専修学校教員:503万円
保育士の平均年収は、日本の平均年収である422万円と比較すると低い水準であると考えられます。幼稚園教員の平均年収は338万円、各種学校・専修学校教員の平均年収は503万円となっていて、比較すると、保育士の年収は他の職種より低い傾向にあります。
保育士のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
平成28年賃金構造基本統計調査によると、保育士の年間賞与は62.5万円となっています。就職先によっては賞与が出ない場合もあります。公立の保育園の場合は、保育士は地方公務員のため定期的に安定した賞与が支給される傾向があります。私立の場合には、その年の実績に応じて賞与の額も変動すると考えられるでしょう。
昇給について
ボーナスと同じように、公立の保育園の場合は保育士は地方公務員となるので、定期的に昇給するケースがあります。
一方、私立の保育園では、それぞれの園で規定が設けられている傾向があります。公立と比較すると安定していない場合が多いと言えるでしょう。
保育士の年齢別平均年収推移シミュレーション
保育士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 203.6万円 | 14.0万円 | 36.0万円 |
25~29歳 | 265.2万円 | 18.2万円 | 46.8万円 |
30~34歳 | 305.5万円 | 21.0万円 | 54.0万円 |
35~39歳 | 334.8万円 | 23.0万円 | 59.1万円 |
40~44歳 | 360.8万円 | 24.8万円 | 63.7万円 |
45~49歳 | 381.5万円 | 26.2万円 | 67.4万円 |
50~54歳 | 397.4万円 | 27.3万円 | 70.2万円 |
55~59歳 | 391.6万円 | 26.9万円 | 69.2万円 |
60~64歳 | 293.6万円 | 20.1万円 | 51.9万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は305.5万円、うちボーナスは54万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が360.8万円、うちボーナスは63.7万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
保育士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 保育士の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 203.6万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 265.2万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 305.5万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 334.8万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 360.8万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 381.5万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 397.4万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 391.6万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 293.6万円 | 380.1万円 |
保育士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低い水準であると考えられます。30~34歳の平均年収は305.5万円で、日本の平均と比較すると90万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では360.8万円の予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
保育士の生涯賃金シミュレーション
保育士の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 1.47億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と保育士の生涯賃金を比較してみましょう。保育士の平均年収は326万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
保育士の生涯賃金は、1.47億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると4,300万円ほど低いと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
まとめ
保育士の平均年収と生涯賃金は、日本の平均年収と比較するとやや低い水準であることが予測されています。また近年では、保育士の人材不足が大きな問題となっていて、その年収の低さも話題になりました。子どもや保護者の生活の手助けをするという面でもやりがいは大きい仕事ですが、これから保育士の働く環境がどのように変化していくのか、注目が集まっています。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。