職種研究

プロデューサーの平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べよう

プロデューサーとは

プロデューサーとは、映像作品や広告作品、音楽作品などにおいて、制作全体の統括を行う仕事です。作品制作におけるスタッフ人事や予算調整をはじめ、作品の宣伝活動や資金集めのための広告主との折衝も自ら積極的に行います。制作した作品の商業的な成功を一手に担う、責任のある仕事です。

そんなプロデューサーの仕事について、詳しい業務内容と平均年収についてみていきましょう。

プロデューサーの種類について

  • 映画プロデューサー
  • テレビプロデューサー
  • 音楽プロデューサー
  • 広告プロデューサー

プロデューサーは、作品を作り上げ世に送り出すために、全てを取り仕切るのが仕事です。そのため、作り上げる作品の分野別にプロデューサーが存在します。

テレビなどで耳にする機会が多いテレビプロデューサーや音楽プロデューサーのほか、映画や広告などでもプロデューサーは活躍しています。

プロデューサーの業務内容

映画プロデューサーは、映画製作の総責任者です。映画の企画、監督や脚本家などの人事、俳優の選定を行います。また、製作費を集め、宣伝活動をし、映画館の手配もします。映画が成功するかは、映画プロデューサーの手腕によるところが大きいといえるでしょう。

テレビプロデューサーはテレビ番組制作の統括的な責任者で、番組の企画や出演者のキャスティングを行います。また、カメラマンや音響、証明といった現場スタッフをまとめることも、重要な仕事です。番組の完成イメージをもとに、舵取りをしていかなければなりません。

音楽プロデューサーは音楽制作の総合責任者です。音楽プロデューサーの仕事は大きく分けて2つあります。1つめはサウンド制作やレコーディングなど、楽曲制作に関わるものです。2つめはアーティストの売り出しに関するもので、プロモーションやライブ活動などを取り仕切ります。

広告プロデューサーは広告製作全般を管理する仕事です。クライアントへの営業や企画、スタッフの選定や予算管理など、仕事内容は多岐にわたります。クライアントからのイメージを広告として実際に目に見えるものに作りかえていくところが、広告プロデューサーの仕事のおもしろさだといえるでしょう。

プロデューサーに求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • 自己管理能力
  • 営業力

プロデューサーに求められる基本的な能力は、コミュニケーション能力です。プロデューサーは、現場の人間をまとめることから広告主との折衝まで、幅広い人間関係の中で仕事をしていかなければなりません。さまざまな職種・タイプの人間と円滑にコミュニケーションをとり、信頼関係のあるチーム作りをしていくことができれば、作品を成功させることができるはずです。

コミュニケーション能力とともにプロデューサーにとって大切な能力は、自己管理能力です。コミュニケーション能力は対人的な能力です。一方、自己管理能力は自分のやらなければいけない仕事を整理しスケジュールを立て、効率よく期限までに終わらせる能力です。忙しさに流されず、やるべき仕事を一つ一つ確実に片付け、納得のいく作品を作り上げていきましょう。

上記に加えて、プロデューサーにとってなくてはならないのが営業力です。作品の質を上げるために、プロデューサーはたくさんの人材とお金を集めなければなりません。そのためには、制作しようとしている作品の価値や面白さを、クライアントに伝えることができるかどうかがポイントとなってきます。作品の魅力をしっかりと伝え、多くの資金と有能な人材を集めるられることは、プロデューサーとして成功するための重要なスキルなのです。

プロデューサーの平均年収と他職種との比較

プロデューサーの平均年収について

転職会議調べによると、プロデューサーの平均年収は484万円となっています。特に40代以降の平均年収は679万円となっており、水準の高さがうかがえます。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • ディレクター:345万円
  • 脚本家・放送作家・監督・演出家:343万円

プロデューサーの平均年収は、日本の平均年収の422万円よりも62万円高くなっています。プロデューサーと類似の職種であるディレクターが345万円、脚本家・放送作家・監督・演出家が343万円であることからも、プロデューサーの平均年収は高いということがわかるでしょう。

プロデューサーのボーナス・昇給事情

ボーナスについて

日本の一般的な企業では年2回の賞与が支払われることが多いですが、プロデューサーの場合は年4回の賞与が支払われることもあるようです。しかし、企業によってはボーナスの支給自体がないこともあるなど、ボーナス事情には差があります。

昇給について

プロデューサーの昇給についても企業によって事情が異なってきますが、年齢とともに給与が上がってくる企業も多いようです。

ただしプロデューサーという職業は、手がけた作品が成功するかによって評価が大きく変わる、実力主義の世界です。そのため、ひとりひとりの実力によって昇給のペースが変わってくるので、一概に昇給のあるなしを断定することはできません。

プロデューサーの年齢別平均年収推移シミュレーション

プロデューサーの年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 307.9万円 21.1万円 54.4万円
25~29歳 401.0万円 27.5万円 70.8万円
30~34歳 462.0万円 31.7万円 81.6万円
35~39歳 506.3万円 34.7万円 89.4万円
40~44歳 545.7万円 37.4万円 96.4万円
45~49歳 576.9万円 39.6万円 101.9万円
50~54歳 601.0万円 41.2万円 106.2万円
55~59歳 592.3万円 40.6万円 104.6万円
60~64歳 444.0万円 30.5万円 78.4万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は462.0万円、うちボーナスは81.6万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が545.7万円、うちボーナスは96.4万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレー
ション数値となります。

プロデューサーと日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 プロデューサーの平均年収 日本の平均年収
20~24歳 307.9万円 263.5万円
25~29歳 401.0万円 343.3万円
30~34歳 462.0万円 395.5万円
35~39歳 506.3万円 433.4万円
40~44歳 545.7万円 467.1万円
45~49歳 576.9万円 493.8万円
50~54歳 601.0万円 514.4万円
55~59歳 592.3万円 507.0万円
60~64歳 444.0万円 380.1万円

プロデューサーの平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると高いといえるでしょう。30~34歳の平均年収は462.0万円で、日本の平均と比較すると66.5万円ほど高くなると推測されます。40~44歳では545.7万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレー
ション数値となります。

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プロデューサーの生涯賃金シミュレーション

  プロデューサーの平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 2.22億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金とプロデューサーの生涯賃金を比較してみましょう。プロデューサーの平均年収は484万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は 422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

プロデューサーの生涯賃金は、2.22億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると3200万円ほど多いと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレー
ション数値となります。

まとめ

世の中に発信される映像や音楽、広告などの制作を統括しているプロデューサーという仕事は、幅広い知識とスキルが要求されます。また、職人気質の現場のスタッフや芸術家肌のアーティスト、俳優といった幅広い人々をうまくまとめていくリーダーシップも必要です。制作のスケジュールによっては昼夜を問わず仕事が入ることも多く、ハードな仕事だといえるでしょう。そのため、平均年収は日本の平均よりは少し高めの水準となっています。

仕事内容は多岐にわたりハードですが、作品が出来上がったときの喜びはひとしおです。作品のヒットによりさらに多くの収入を得られる可能性がある、という実力主義なところもプロデューサーという職業のおもしろさともいえるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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