職種研究

大学事務の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

大学事務とは

大学事務は学生対応業務がほとんどといったイメージがありますが、その他にも様々な業務をおこなう必要があります。また、大学事務では正社員が少なく、契約社員が大半を占めます。正社員は1ヶ所の事務で働き続けることが多いようですが、契約社員は数年ごとに学科・施設を変更して事務をおこないます。ここでは、大学事務正社員の年収と業務について見ていきましょう。

大学事務の業務内容

大学事務の業務内容は大学内で施設の管理・備品の管理・経理・教室や施設の使用予約管理・郵便物の手配と受け取り・来客の応対・留学生サポート・入試管理と対応・授業の管理・就職支援・情報管理・大学広報など様々なものがあります。

全ての業務を1箇所の事務で担当する訳ではなく、学科ごと、施設ごとに事務が存在し、各学科・施設の事務内で業務を割り振っています。

大学事務に求められる能力について

  • 調整能力
  • 傾聴力・課題解決力
  • 経営力

調整能力は施設の予約や教室の予約の管理のほか、実験室と実験道具の管理、各授業への教員の配置、学生が授業を無理なくとれるように授業を調整するなど、大学事務がおこなう多くの業務で必要となります。

傾聴力・課題解決力は、悩みを聞き解決に導く能力であり、学生をサポートする上で必要な能力です。高校から大学に上がったばかりの学生では、授業の取り方や教室の場所が分からない以外にも、1人暮らしでの問題や友人関係での問題を抱える場合もあります。この問題について真摯に学生の悩みを聞き、解決する必要があるため、学生対応をする大学事務にとって重要な能力となってきます。

経営力は大学の運営、特に私立大学の運営で必要となる能力です。どのように広報するか・どんな大学コンセプトを提示するか・どこに経費をかけるか・どのようにして学生を集めるかなど、経営力が必要な場面はたくさんあります。

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大学事務の平均年収と他職種との比較

大学事務の平均年収について

転職会議によれば事務関連職の平均年収は360万円です。ただ、最高平均年収が1,500万円 、最低平均年収が150万円と大きく開いており、勤める学校や役職で年収が大幅に変わることが予測されます。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • 一般事務:320万円
  • 営業事務:323万円
  • 秘書/受付:337万円

大学事務の年収は、日本の平均年収と比較して62万円ほど低い金額です。ただ他の事務職である一般事務・営業事務・秘書/受付と比較すると一般事務では40万円、営業事務では37万円、秘書/受付では23万円ほど高いことがわかります。

大学事務のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

大学事務のボーナスについての情報はありませんでした。口コミでは給与4~5ヶ月分のボーナスをもらったなど、高めの金額が設定されているようです。ただ、国立大学か私立大学か、有名大学かなどで違いがあると思われます。

昇給について

大学事務の昇給についての情報はありませんでした。ただ、口コミでは初任給は低いが昇給が早目という評価がありました。

大学事務の年齢別平均年収推移シミュレーション

大学事務の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 232.9万円 16.0万円 41.2万円
25~29歳 303.4万円 20.8万円 53.6万円
30~34歳 349.6万円 24.0万円 61.8万円
35~39歳 383.1万円 26.3万円 67.7万円
40~44歳 412.9万円 28.3万円 72.9万円
45~49歳 436.5万円 29.9万円 77.1万円
50~54歳 454.7万円 31.2万円 80.3万円
55~59歳 448.1万円 30.7万円 79.2万円
60~64歳 335.9万円 23.0万円 59.3万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は349.6万円、うちボーナスは61.8万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が412.9万円、うちボーナスは72.9万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

大学事務と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 大学事務の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 232.9万円 263.5万円
25~29歳 303.4万円 343.3万円
30~34歳 349.6万円 395.5万円
35~39歳 383.1万円 433.4万円
40~44歳 412.9万円 467.1万円
45~49歳 436.5万円 493.8万円
50~54歳 454.7万円 514.4万円
55~59歳 448.1万円 507.0万円
60~64歳 335.9万円 380.1万円

大学事務の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いといえるでしょう。30~34歳の平均年収は349.6万円で、日本の平均と比較すると45.9万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では412.9万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

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大学事務の生涯賃金シミュレーション

  大学事務の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.68億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と大学事務の生涯賃金を比較してみましょう。大学事務の平均年収は360万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

大学事務の生涯賃金は、1.68億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると2,200万円ほど多いと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

大学事務の平均年収は日本の平均年収より低いですが、他の事務職よりは年収が高く設定されているようです。また、ボーナスも多めに支給されることが多いようです。ただ、業務内容が多岐にわたり、自分に合わない業務内容を選択してしまうと辛いかもしれません。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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