臨床工学技士の平均年収・ボーナス事情｜比較シミュレーションで比べてみよう

臨床工学技士とは

病院では、数多くの生命維持管理装置が取り扱われています。患者の命に関わる生命維持管理装置を適切に操作し、安心して使えるように保守点検を担っているのが臨床工学技士です。

臨床工学技士は比較的新しい職業なので、これから活躍の場が広がると期待できる職業です。そんな臨床工学技士の仕事について、業務内容や平均年収を見ていきましょう。

臨床工学技士の業務内容

臨床工学技士の業務は、医師の指示に従って生命維持管理装置を適切に操作したり、生命維持管理装置がいつでも問題なく使用できるように保守点検をおこなうことです。

数多くの種類がある生命維持管理装置を適切に操作し、保守点検をおこなうためには、生命維持管理装置について操作方法からメンテナンス方法まで理解する必要があります。臨床工学技士は、生命維持管理装置のスペシャリストといえます。

病院では医師や看護師の他にも、放射線技師や理学療法士といったさまざまな専門分野を担っている人たちがいます。それぞれの専門家が医療チームを組んで患者を治療しているのです。臨床工学技士もこの医療チームの一員として患者の治療に携わります。治療に生命維持管理装置は欠かせないものなので、臨床工学技士の役割はとても大きいといえます。

臨床工学技士に求められる能力について

臨床工学技士は生命維持管理装置のスペシャリストなので、生命維持管理装置について深い知識を持っている必要があります。生命維持管理装置は患者の命に関わる機械ですので、生命維持管理装置の操作や保守点検に関しては、細部まで知り尽くしていることが必要不可欠です。

生命維持管理装置は年々進化しているので、新しい生命維持管理装置の取り扱いを学ぶ必要があります。常に新しいことを学ぶことが求められるので、機械が好きでなければ臨床工学技士を続けるのは難しいでしょう。

生命維持管理装置は非常に精密な機械ですので、取り扱いには神経を使います。また、生命維持管理装置は急に必要になることもあります。生命維持管理装置をいつでも使える状態にしておくために、日々の保守点検を丁寧にすることが求められます。

臨床工学技士は医療チームの一員として治療に参加します。他の医療メンバーと連携して治療をするためには、コミュニケーション能力が必要です。

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臨床工学技士の平均年収と他職種との比較

臨床工学技士の平均年収について

DODAによると、臨床工学技士の平均年収は401万円です。一般的な水準と比べると、決して高いわけではありません。

他の職種・平均との比較

上記の通り臨床工学技士の平均年収は401万円となっており、日本の平均年収422万円と比較すると21万円少ない金額です。他の類似職と比較すると、臨床検査技師は377万円、薬事は649万円です。これらからみても、医療系専門職といっても職種によって年収の差は大きいようです。

臨床工学技士のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

勤務先によってボーナス事情は異なります。また、雇用形態によっても異なります。年2回の賞与がある場合も多いですが、会社によっては賞与がない場合もあるなど、ボーナス事情には差があります。

昇給について

ボーナス同様、勤務先、あるいは雇用形態によって異なります。同じ勤務先に長く勤務して実績を積んでいけば、昇給の可能性も高くなります。しかし、会社によっては昇給がほとんどない場合もあるので、一概に昇給の有無や額は断定できません。

臨床工学技士の年齢別平均年収推移シミュレーション

臨床工学技士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢	年収	月給	ボーナス
20~24歳	250.4万円	17.2万円	44.2万円
25~29歳	326.2万円	22.4万円	57.6万円
30~34歳	375.8万円	25.8万円	66.4万円
35~39歳	411.8万円	28.3万円	72.8万円
40~44歳	443.8万円	30.5万円	78.4万円
45~49歳	469.2万円	32.2万円	82.9万円
50~54歳	488.8万円	33.5万円	86.4万円
55~59歳	481.7万円	33.1万円	85.1万円
60~64歳	361.1万円	24.8万円	63.8万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30～34歳での平均年収は375.8万円、うちボーナスは66.4万円になると予測されます。40～44歳では平均年収が443.8万円、うちボーナスは78.4万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

臨床工学技士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢	臨床工学技士の平均年収	日本の平均年収
20~24歳	250.4万円	263.5万円
25~29歳	326.2万円	343.3万円
30~34歳	375.8万円	395.5万円
35~39歳	411.8万円	433.4万円
40~44歳	443.8万円	467.1万円
45~49歳	469.2万円	493.8万円
50~54歳	488.8万円	514.4万円
55~59歳	481.7万円	507.0万円
60~64歳	361.1万円	380.1万円

臨床工学技士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いといえるでしょう。30～34歳の平均年収は375.8万円で、日本の平均と比較すると19.7万円ほど低くなると推測されます。40～44歳では443.8万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

臨床工学技士の生涯賃金シミュレーション

	臨床工学技士の平均年収	日本の平均年収
生涯賃金	1.80億円	1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と臨床工学技士の生涯賃金を比較してみましょう。臨床工学技士の平均年収は401万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20～65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

臨床工学技士の生涯賃金は、1.8億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると1,000万円ほど少ないと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

まとめ

臨床工学技士は医師の指示に従って生命維持管理装置を操作するので、患者の命に直接関係する責任の重い仕事です。また、精密機械である生命維持管理装置の保守点検は、地味な作業ですが、丁寧にミスがないようにおこなう必要があります。このように非常に大変な職種ではありますが、医療チームの一員として患者の命を救う手助けができる臨床工学技士は、とてもやりがいのある仕事でもあると言えるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

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