職種研究

美容師アシスタントの平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

美容師アシスタントとは

美容師の仕事は、顧客好みのヘアースタイルにすることですが、その過程ではさまざまな業務が発生します。シャンプー・清掃・ヘッドスパなどです。そういった業務を、すべて一人の美容師だけでこなすのは大変です。そのため、美容院では、美容師アシスタントを採用しているケースが多くあります。

美容師アシスタントの多くは、将来的に正式なスタイリストとしてデビューすることを目指しています。美容師アシスタントの業務は、スタイリストになる前の下積みだといえるでしょう。この記事では、美容師アシスタントの年収や詳しい業務内容を紹介していきます。

美容師アシスタントの業務内容

美容師アシスタントがおこなうのは、スタイリストの補助業務です。具体的には、美容師のアシスタントは複雑なカット以外の仕事を任されることが多いです。カットの技術は、美容師免許を取得しただけでは一朝一夕ですぐに身につくものではありません。美容師アシスタントは、一定期間シャンプーやヘッドスパを練習して、実際にお客様のシャンプーなどを担当することが多いです。

シャンプーやヘッドスパの施術は、カットと比べて簡単とはいえ、数をこなせば指が痛くなったり手が荒れたりします。皮膚が弱い美容師アシスタントは、手袋を着用してシャンプやヘッドスパの施術をすることがあります。また、スタイリストと一緒に、パーマの手伝いをすることもあるでしょう。美容師アシスタント時代は同じことの繰り返しが多く、立ち仕事が多いため、腰痛になる人も多いです。

美容師アシスタントは、美容院の営業時間が終了したあとも、店内の清掃などをおこないます。清掃後はカットウィッグという人形を使ってカットの練習をするなど、多忙を極めているのが美容師アシスタントなのです。

美容師アシスタントに求められる能力について

  • 技術力
  • 顧客対応力
  • 意思力

美容師アシスタントは、将来のスタイリスト候補です。なかにはずっと美容師アシスタントとして働くケースもありますが、多くの美容師アシスタントは将来的にスタイリストになります。

スタイリストとは、一人前の美容師に与えられる称号です。スタイリストになれば、いろいろな顧客に対応しなければなりません。クセのある髪質の顧客もいれば、要望が細かい顧客もいます。そんな顧客に対応する技術がなければ、スタイリストとして働けないのです。しかし、技術というのは常に勉強・研究しなければ身につかないでしょう。そこで、飽くなき技術への向上心が、美容師アシスタントには必要なのです。

また、アシスタントとはいえ、顧客と接することが多いのが美容師アシスタントの特徴です。顧客の中にはいろいろなタイプの人がいるでしょう。そんな人たちに対しても、適切な対応をする顧客対応力が求められます。話し上手である必要はありませんが、最低限のビジネスマナーはきちんと守らなければいけません。

美容師アシスタント時代に美容師を辞める人は非常に多いです。統計的には、美容師アシスタント半分以上が辞めると言われています。しかし、平均3年ほどの美容師アシスタント時代を耐えることができたら、離職率は減っていきます。美容師アシスタント時代を耐えて無事にスタイリストになるには、スタイリストになる目標を持続させる意思が必要なのです。

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美容師アシスタントの平均年収と他職種との比較

DODAには、美容師の平均年収が公開されています。それによれば、美容師の平均年収は283万円です。しかし、美容師アシスタント時代は、美容師の平均よりも40~50万円程度は少ないと推測されています。

美容師アシスタントの平均年収について

  • 日本の平均年収:422万円
  • 理容師 : 299万円
  • フロント業務 : 289万円

美容師の平均年収は、日本の平均年収と比較して139万円低いです。似たような職種である理容師と比較すれば、美容師の方が16万円低いという結果でした。しかし、さほど差はありません。ホテルのフロント業務と比較すると、美容師の方が6万円低いようです。

美容師アシスタントのボーナス・昇給事情

ボーナスについて

働く店舗にもよりますが、美容師アシスタントのボーナスは、あっても少ないことが推測されます。美容院によっては、ボーナスが支給されないケースも珍しくないでしょう。

昇給について

美容師アシスタントの昇給は、ないことが多いでしょう。大きな美容院であれば昇給があるかもしれませんが、その金額は少ないと推測されています。

美容師アシスタントの年齢別平均年収推移シミュレーション

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 176.7万円 12.1万円 31.2万円
25~29歳 230.2万円 15.8万円 40.7万円
30~34歳 265.2万円 18.2万円 46.9万円
35~39歳 290.6万円 19.9万円 51.3万円
40~44歳 313.2万円 21.5万円 55.3万円
45~49歳 331.1万円 22.7万円 58.5万円
50~54歳 345.0万円 23.7万円 61.0万円
55~59歳 340.0万円 23.3万円 60.1万円
60~64歳 254.9万円 17.5万円 45.0万円

美容師アシスタントは、美容学校を卒業後に3年ほど経験します。そのため、美容師アシスタントには20~24歳が多いと推測されます。平均年収は、176.7万円だと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

美容師アシスタントと日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 美容師アシスタントの平均年収 日本の平均年収
20~24歳 176.7万円 263.5万円
25~29歳 230.2万円 343.3万円
30~34歳 265.2万円 395.5万円
35~39歳 290.6万円 433.4万円
40~44歳 313.2万円 467.1万円
45~49歳 331.1万円 493.8万円
50~54歳 345.0万円 514.4万円
55~59歳 340.0万円 507.0万円
60~64歳 254.9万円 380.1万円

美容師アシスタントと日本の平均年収を比較してみました。20~24歳でヒア角をすると、美容師アシスタントのほうが86万8,000円低い予測となっています。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

美容師アシスタントの生涯賃金シミュレーション

美容師アシスタント 日本の平均
生涯賃金 1.27億円 1.90億円

美容師全体の平均年収は、日本の平均年収よりも139万円低いため、生涯賃金でも6,300万円の差がついています。しかし、スタイリストになれば指名料が入ります。美容師として成功すれば、日本の生涯賃金の平均との差は縮まる可能性が高いでしょう。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

まとめ

美容師アシスタントの平均年収は、日本の平均年収と比較すると低いといえます。美容師アシスタントになる方は、「髪を切るのが好き」であったり、「だれかを美しくしたい」といった動機で美容師アシスタントになることが多いです。どちらかというと、収入というよりはやりがいを求めていることが多いのではないでしょうか。

美容師アシスタントの時代を乗り越えて一人前のスタイリストになることができれば、自らの店を持てる可能性もあります。スキルさえあれば生活に困らず、成功すれば大きな収入を得ることもできるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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