業界研究

【出版業界の平均年収と生涯賃金】主要25業界と比較してわかりやすく解説!

出版業界とは

出版社は、書籍や雑誌などの出版物を発行している企業です。書籍や雑誌などの企画から印刷、製本までのクリエイティブな業務のほか、書店への営業や広告宣伝などの、出版した商品がより広く読まれるための業務も出版社の仕事になります。ひとつの本を出版するまでに、多くの人が関わっています。

出版業界について

平成20年の世界的不況の影響や、スマートフォンやタブレット端末の電子機器の普及により出版業界の売り上げは減少傾向にあるといわれています。書籍の出版には非常に多くの工程があり、一度決められていると途中で変更するのが難しくなっています。しかし、電子機器を使用した電子書籍はすぐに内容の変更が可能で、ユーザーの希望に合わせたサービスを素早く提供できます。こういったことも出版業界の売り上げ減少に影響があるといえます。

業界売り上げ上位には、ベネッセHD、カドカワ、ぴあが並んでいます。1位のベネッセHDは出版物だけでなく子供向けの学習教材など幅広い事業を展開しています。

出版業界の職種について

  • 制作(プランナー、デザイナー、ライターなど)
  • 編集(編集、校閲)
  • 営業・販売促進

制作では、雑誌などの企画、外注依頼、打ち合わせ、デザイン編集などをおこないます。書籍や雑誌などの内容を企画する際には、編集者、プランナー、クリエイティブディレクターなどが関わっています。企画が決まるとその内容をライター、カメラマン、イラストレーターなどに依頼し制作を進めていきます。

編集者は、ライターへの執筆依頼、スケジュール管理、打ち合わせ、原稿チェック・編集、各部署との調整などをおこないます。ライター、デザイナーなどそれぞれが編集者とやりとりを重ねて、依頼された内容の仕事を確認しながら進めていき、修正と校正を繰り返して精度を上げていきます。出来上がった内容を校閲で隅々まで確認して、内容の誤りを正したり不足な点を補ったりする作業をおこないます。

出来上がった出版物を、営業担当が書店などに対して営業、提案などをおこないます。広告営業は雑誌などに掲載される広告の広告主に対して営業、提案などをおこないます。書店で人の目につくように、売り場の配置などを提案することもあります。

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出版業界の平均年収について

出版業界の平均年収

業界 平均年収
介護 361 万円
百貨店 443 万円
ブライダル 489 万円
アパレル 491 万円
人材業界 524 万円
ドラッグストア 529 万円
旅行会社 540 万円
農業 557 万円
食品業界 564 万円
鉄道 597 万円
専門商社 603 万円
出版社 610 万円
IT 631 万円
ゲーム業界 637 万円
パチンコ 662 万円
不動産 665 万円
銀行 668 万円
物流業界 676 万円
生命保険・損害保険 682 万円
電機・家電大手 688 万円
自動車 707 万円
証券 722 万円
テレビ局 910 万円
総合商社 1135 万円
コンサルティング 1263 万円

 

出版業界の生涯賃金

業界 生涯賃金
介護 1.58億円
百貨店 1.94億円
ブライダル 2.14億円
アパレル 2.15億円
人材業界 2.29億円
ドラッグストア 2.31億円
旅行会社 2.36億円
農業 2.44億円
食品業界 2.47億円
鉄道 2.61億円
専門商社 2.64億円
出版社 2.67億円
IT 2.76億円
ゲーム業界 2.79億円
パチンコ 2.90億円
不動産 2.91億円
銀行 2.92億円
物流業界 2.96億円
生命保険・損害保険 2.98億円
電機・家電大手 3.01億円
自動車 3.09億円
証券 3.16億円
テレビ局 3.98億円
総合商社 4.97億円
コンサルティング 5.53億円

グラフを見ると、出版業界の平均生涯賃金は2億6,700円と予測されています。主要25業界と比較すると平均的な金額となっています。出版業界の市場売り上げは減少傾向にあり、それに伴い出版業界で働く人の年収も減っていると考えられます。雑誌や一般書籍の売り上げが落ち込んでいますが、コミックスについては横ばいを記録しています。書籍離れが進む中で、出版業界は今までとは違った対策が求められており、各企業がどのようなサービスを提供していくかが注目を集めています。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

まとめ

出版業界について見てきました。年収は、他の業界と比較すると平均的な金額だといえます。電子機器の普及により書籍離れが進んでいて、特に若い世代は本を読む時にはスマートフォンを使用する人の割合が高くなってきています。これからさらにIT化が加速していく中で、出版業界には新たなサービスの提供が求められているといえるでしょう。各企業がどのような対応をしていくのか、期待が高まっています。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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