目次
臨床心理士とは
臨床心理士は、臨床心理学にもとづいた技術や知識を使って、人の心の問題と向き合う「心のスペシャリスト」です。近年うつ病などをはじめとした心の問題で、教育・医療・福祉・司法など様々な分野でニーズが高まっている職種です。
では、臨床心理士とは一体どのような職種なのでしょうか。また、臨床心理士の平均年収や賞与などは、どのようになっているのでしょうか。詳しい情報を調べてみました。
臨床心理士の業務内容
臨床心理士の仕事は活動の場所にもよりますが、主に4つあるといわれています。臨床心理査定(アセスメント)は、テストや面談を使って相談者がどのような状態にあるのかを知ることです。臨床心理面接も業務のひとつです。相談者の特徴に応じて、精神分析をはじめとした、様々な臨床心理学的技法で心の支援をおこないます。
臨床心理的地域援助は、地域住民や学校、職場に所属する人々(コミュニティ)の心の健康や地域住民の被害の支援活動をおこなうことです。心の問題への援助をおこなっていくうえでの技術や知識の研究、調査も仕事のひとつです。さまざまな問題や課題の事例を研究して自己の専門性やスキルを磨いていきます。これらをおこないながら心の問題と向き合っていきます。
臨床心理士に求められる能力について
- 相手に寄り添う気持ち
- 精神力・忍耐力
- コミュニケーション能力
臨床心理士は、心の問題のスペシャリストです。そこには相談者に対して、寄り添う気持ちが大切になってきます。クライアントの抱える問題を理解し共に解決していくことが求められます。
クライアントとのカウンセリングは時間を要します。時には、相談者が心を開かない場合もあるでしょう。臨床心理士に焦りは禁物です。じっくりと相談者と向き合う精神力、忍耐力が大切です。
人と向き合う仕事である以上、コミュニケーション能力は必須です。特に心を専門とするため、相談者とどのように接していくのかが重要となります。心を開いてもらえるように接することが大切です。
臨床心理士の平均年収と他職種との比較
臨床心理士の平均年収について
転職会議によると、臨床心理士の全世代平均年収は341万円程度です。臨床心理士は公共施設や企業など、勤務先が幅広くなっていますので、どこで働くかによって条件がかなり変わってきます。また、フルタイムの「常勤」、アルバイトのような「非常勤」があるため、勤務形態も変わってきます。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 看護師:411万円
- ホームヘルパー・ケアワーカー:285万円
臨床心理士の平均年収は、日本の平均年収の422万円と比較して81万円ほど下回っています。
近い医療関係の職種で見てみると看護師が411万円、ホームヘルパー・ケアワーカーが285万円となっています。(DODA調べ)看護師とホームヘルパー・ケアワーカーの中間くらいの平均年収となります。
臨床心理士のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
臨床心理士のボーナスですが、勤務先や雇用形態によって変わってきます。医療機関、公共施設、企業など様々な勤務先があり得るので、一概にあるなしを断定することはできないでしょう。
昇給について
臨床心理士の昇給ですが、こららもボーナスと同様に、勤務先や雇用形態によって変わってきます。医療機関、公共施設、企業など様々な勤務先があり得るので、一概にあるなしを断定することはできないでしょう。
臨床心理士の年齢別平均年収推移シミュレーション
臨床心理士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 236.0万円 | 16.2万円 | 41.7万円 |
25~29歳 | 307.5万円 | 21.1万円 | 54.3万円 |
30~34歳 | 354.2万円 | 24.3万円 | 62.6万円 |
35~39歳 | 388.2万円 | 26.6万円 | 68.6万円 |
40~44歳 | 418.4万円 | 28.7万円 | 73.9万円 |
45~49歳 | 442.3万円 | 30.3万円 | 78.1万円 |
50~54歳 | 460.8万円 | 31.6万円 | 81.4万円 |
55~59歳 | 454.1万円 | 31.2万円 | 80.2万円 |
60~64歳 | 340.4万円 | 23.4万円 | 60.1万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は354.2万円、うちボーナスは62.6万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が418.4万円、うちボーナスは73.9万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
臨床心理士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 臨床心理士の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 236.0万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 307.5万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 354.2万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 388.2万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 418.4万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 442.3万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 460.8万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 454.1万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 340.4万円 | 380.1万円 |
臨床心理士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は354.2万円で、日本の平均と比較すると40万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では◯◯万円の予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
臨床心理士の生涯賃金シミュレーション
臨床心理士の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 1.70億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と臨床心理士の生涯賃金を比較してみましょう。臨床心理士の平均年収は341万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
臨床心理士の生涯賃金は、1.7億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると0.2億円ほど少ないと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう!
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人
まとめ
臨床心理士の平均年収は、日本の平均年収と比べるとやや低い状況です。しかし、勤務先も多岐にわたっています。勤務先によっては、平均より高い年収を得られることもあるでしょう。また、臨床心理士であればカウンセラーとしての仕事も期待できるので、別のキャリアという選択肢もあります。
臨床心理士は「クライアントの心の問題をケアする」というやりがいのある仕事です。やりがいを大切にしたいという人にとっては、ぴったりの職種といえるでしょう。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。