企業研究

機械設計の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

機械設計とは

一口に機械といっても、重機や建設機械、工作機械など、さまざまな種類の機械があります。そんな幅広い分野の機械を扱う機械業界の中でも、設計を担当している機械設計の平均年収やボーナス事情について、シミュレーションをもとにみていきましょう。

機械設計の業務内容

機械業界は建設や自動車、家電などあらゆる産業に関わり、土木・建設に必要な機械を作る「建設機械」業界や、マザーマシンなどを作る「工作機械」業界、石油やガス、化学プラントなどの工業設備を設計・建築する「プラントエンジニアリング」業界といった3つの業界に大きく分けることができます。

機械設計はどの業界でも必要な職種となっており、その主な業務内容は、ある機械の製品化に向けた具体的な構造や材料、形状を決める「仕様設計・要件定義」、それらを図面にしていく「詳細設計」となります。

機械設計に求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • 解析ツールに対する知識・技術

まずはじめに求められるのは、コミュニケーション能力です。機械業界は、設計のみで全てのプロセスが終わるわけではありません。、設計前の企画が必要であり、設計後も、生産や製品管理があります。設計が機械の柱ですので、全てのプロセスに関わる必要があり、そこに携わる人とコミュニケーションを取る必要があります。

次に、解析ツールに対する知識と技術が必要になります。日本の機械は精密さや技術が売りではありますが、そこにかかるコストは安いとはいえません。低コストである海外メーカーが主流になりつつある背景からも、コスト削減のため、可能な限り試作品を作らず、解析ツールを使って強度や機能を立証することが求められます。そのため、知識と技術が必要といえるでしょう。

機械設計の平均年収と他職種との比較

機械設計の平均年収について

DODAによると、機械設計の平均年収は474万円です。また、転職会議によれば、最高年収は1,200万円、最低年収は180万円で、平均年収は479万円という結果になりました。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • 実装設計(機械):519万円
  • 制御設計(機械):499万円
  • CAD(機械):393万円

日本の平均年収422万円と比較すると、機械設計の平均年収のほうが52万円ほど高くなっています。機械業界の設計関連の他業種のCADと比較しても、高い年収であることがわかります。しかし、実装設計・制御設計と比較すると、機械設計は低い平均年収であることがわかりました。

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機械設計のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

一概に全ての企業にボーナスがある、ないとは断言できませんが、DODAによれば、機械設計の平均ボーナス額は2015年冬が68.8万円、2016年夏が71.9万円となっています。

昇給について

機械設計の昇給について、詳細な情報は存在しません。会社によって事情が異なりますが、企業によっては昇給が毎年ある場合もありますし、会社の業績や規定等により昇給がない場合もあります。

機械設計の年齢別平均年収推移シミュレーション

機械設計の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 296.0万円 20.3万円 52.3万円
25~29歳 385.6万円 26.5万円 68.1万円
30~34歳 444.2万円 30.5万円 78.5万円
35~39歳 486.8万円 33.4万円 86.0万円
40~44歳 524.6万円 36.0万円 92.7万円
45~49歳 554.6万円 38.1万円 98.0万円
50~54歳 577.8万円 39.6万円 102.1万円
55~59歳 569.4万円 39.1万円 100.6万円
60~64歳 426.9万円 29.3万円 75.4万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は444.2万円、うちボーナスは78.5万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が524.6万円、うちボーナスは92.7万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

機械設計と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 機械設計の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 296.0万円 263.5万円
25~29歳 385.6万円 343.3万円
30~34歳 444.2万円 395.5万円
35~39歳 486.8万円 433.4万円
40~44歳 524.6万円 467.1万円
45~49歳 554.6万円 493.8万円
50~54歳 577.8万円 514.4万円
55~59歳 569.4万円 507.0万円
60~64歳 426.9万円 380.1万円

機械設計の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると高いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は444.2万円で、日本の平均と比較すると49万円ほど高くなると推測されます。40~44歳では524.6万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

機械設計の生涯賃金シミュレーション

  機械設計の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 2.13億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と機械設計の生涯賃金を比較してみましょう。機械設計の平均年収は474万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

機械設計の生涯賃金は、2.13億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると0.23億円ほど多いと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

日本のモノづくり産業の柱でもある機械設計の平均年収や、ボーナス・昇給についてみてきました。業界の他の設計の平均年収と比較して、若干低いものの、極端に大きな差がつくことはありませんでした。

機械設計の仕事は、日々成長している機械業界、モノづくり産業の技術の発展にとってなくてはならない存在です。世界と戦っていくためにも、様々な知識や技術が必要であるといえるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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