業界研究

【信託銀行の志望動機】5つの例文とポイント・NG例を紹介

信託銀行について

信託銀行という名は聞いたことがあっても、それがどんな銀行なのかは知らない人が多いのではないでしょうか。まず「信託」というのは読んで字のごとく、信じて託すことです。託すのは顧客の資産で、託されるのが信託銀行です。

つまり信託銀行とは、顧客の資産運用を代行する「信託業務」をおこなう金融機関です。もちろん、通常の銀行業務もおこないますので、顧客のニーズに対して幅広く対応できるのが特徴です。

信託銀行の主な業務内容

信託銀行の業務は、大きく分けると銀行業務と信託業務の2つがあります。銀行業務は通常の銀行と同じ「預金業務」「貸出業務」「為替業務」、信託業務には、顧客の資産管理の他、年金管理や遺産管理があります。

信託業務での資産管理とは、主に不動産や有価証券を管理・運用する業務のことです。また、年金管理は年金を管理・運用する業務となっています。遺産管理については、お金の管理・運用だけでなく、遺言書の作成から遺産整理、遺産相続に至るまで、一連の業務をすべて請け負うこととなります。ここでは、信託銀行の主な業務内容について詳しく見ていきます。

銀行業務とは

信託銀行の主な業務のひとつ目は銀行業務です。銀行業務とは、銀行と共通する業務で、顧客のお金を預かる預金業務、資金を必要とする法人や人に、融資をする貸付業務、口座の送金や小切手、手形の受け取りを代理でおこなう、為替業務の3つに分けられます。通常の銀行と同じような業務内容といえるでしょう。

銀行と、信託銀行の大きな違いは、信託銀行は銀行業務と信託業務の両方をおこなうことができるという点です。一般的に銀行は預金などで利用されていますが、信託銀行はその銀行業務に加えて、信託業務もおこないます。信託銀行は、「兼営法」という法律により、銀行業務と信託業務の両方をおこなうことができると定められているのです。

信託業務とは

信託銀行の業務の2つ目は、信託業務です。信託業務とは、顧客から資産を預かり、目的に合わせて管理する業務のことをいいます。顧客から預かる資産は金銭だけでなく、有価証券、不動産など多岐に渡ります。また、資産を運用して発生した利益は、顧客に還元することとなります。

信託業務が通常の銀行業務と異なる点は、顧客の資産を管理・運営することによって、顧客へさらなる利益を与えることができるということです。また、ほかの金融業界よりも、幅広い商品を扱っていることも大きな特徴となっています。

信託銀行での仕事は、通常の銀行業務に加えて信託業務の専門的で高度な知識が必要となります。難しいこともありますが、それだけやりがいを感じられる仕事ともいえるでしょう。

業界研究には資料を活用する

就活において、企業研究は欠かせないものです。銀行業界は就活生からの人気も高く、志望業界ランキングでも上位の常連となっています。選考を突破するためには、下準備として業界研究をしっかりしておくことが大切です。

就活の未来では、銀行業界大研究Bookを公開しています。銀行業界の各社が発表している業績などの指標から、業界の現状などについてまとめられています。無料の資料となっており、銀行業界ではどのような人物が求められているのか知りたいという人にもおすすめです。銀行業界が現在どのような状況にあるのか、詳しく調べておきましょう。就活の業界研究は、資料を活用して効率的におこなうことが大切です。

志望動機を書く際のポイント

志望動機を書く際のポイント

志望動機は、選考試験で必ず聞かれる項目のひとつです。ありきたりの志望動機を書くだけでは、ほかの志望者に埋もれてしまい、良い印象を残すことができません。仕事に対する前向きな姿勢や、その企業に入社したいという熱意が伝わるように書くことが大切ですが、長い文章をだらだらと書いてしまうと、要点が分かりにくいものとなってしまいます。

簡潔に分かりやすく、個性をアピールできるような志望動機となるように工夫しましょう。ここでは、信託銀行への志望動機を書く際のポイントを紹介しますので、参考にしてみてください。

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なぜ信託銀行で働きたいのかを書く

志望動機には、信託銀行で働きたいと思った理由を書くようにしましょう。通常の銀行業務に加え、信託業務も合わせておこなうことが、信託銀行の最大の特徴です。なぜ、信託業務もおこなう信託銀行という業界を選んだのかを、具体的に分かりやすく書いていきましょう。

高度で幅広い知識が必要となる業務ですが、その分やりがいも多いはずです。そのような点も、業界を選んだ理由としてアピールできます。また、お金は生活に必要不可欠なものとなります。人生を豊かにするために、金融に対する知識を身に着けたいということも、信託銀行で働きたいと思う理由のひとつとなります。漠然としたイメージだけでなく、具体的に分かりやすい文章になるように心がけましょう。

なぜその信託銀行を選んだのか伝える

志望動機には、なぜほかの信託銀行ではなく、その企業を選んだのかも書くようにしましょう。業界を選んだ理由だけでは、その企業ではなくほかの企業でも良かったのではないかと感じられてしまい、志望度が低いと評価されてしまう可能性があります。

なぜその企業を志望するのか、具体的なエピソードなどを加えて伝えるようにすると分かりやすくなるでしょう。そのためにも、志望する企業の特徴や社風、雰囲気などを事前にしっかりと調べておくことが重要です。

そのためにも、企業研究は時間をかけておこないましょう。社訓などと合わせて志望動機を述べることで、企業のことをよく理解しているという印象を与えることができます。OBやOGに話を聞いたことや、セミナーや説明会で感じたことなどを伝えるのも効果的です。

信託銀行の志望動機例5選

次に、信託銀行の志望動機として正しい例文をみていきます。一例として参考にしてください。

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志望動機作成ツールはもう試しましたでしょうか?ツールで実際に文章を作成してみてからブラッシュアップする方が効率的に受かりやすい志望動機を作成することができます。

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作った志望動機は選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される志望動機を完成させましょう。

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例文①

私が信託銀行を志望した理由は、一般的な銀行よりも扱う業務の幅が広いため、お客様のニーズに幅広く応えることができるからです。記憶力には自信がありますので、金融に関する知識量でお客様の資産運用に貢献したいと思っています。
また、私は人付き合いが好きなので、様々な業務を通して多くの人々と関わりたいと思っています。その際、お客様に信頼していただけるよう、丁寧でスピーディな業務を心掛けるつもりです。

例文では、数ある銀行の中から信託銀行を選んだ理由がハッキリとしています。業務の幅が広いことの強みを理解している点もプラスになります。また、業務の幅が広いということは、覚えることも多いということなので、記憶力のアピールが大事です。

もちろん、コミュニケーションが得意であれば、その点もアピールしましょう。

例文②

私は以前から銀行業に興味があったので、貴行への就職を志望しました。多くの銀行の中から信託銀行を選んだ理由は、不動産業にも興味があるからです。銀行業をおこなうと同時に不動産業もできることが、信託銀行を選んだ決め手となりました。
高校と大学では吹奏楽部に所属しており、協調性には自信があります。また、海外への一人旅を実行する行動力もありますので、営業の仕事でお役に立てると思います。

信託銀行でしかできない仕事に興味を持っていることは、大きなアピールポイントになります。 例文のように、銀行業の他に興味のある分野があれば積極的にアピールしましょう。不動産以外にも、有価証券や年金管理、遺産相続業務などがあります。

例文③

私が信託銀行の仕事に興味を持ったのは、曽祖父の遺産相続のときに、貴行の営業マンのスムーズな仕事振りを見たことがきっかけです。元々金融業には強い興味を持っていたので、営業の仕事をするなら貴行が一番だと思い志望しました。
また、金融業の発展や高齢化による相続業務の増加によって、信託銀行には将来性があることも大きな理由の一つです。

例文では、信託銀行を志望する動機がハッキリと書かれています。このように、過去にその銀行を利用したことがあればアピールしましょう。直接関わった営業マンの名前を覚えていれば、なおさらプラスです。

また、志望する企業の将来性を考えることも大事です。将来性が見込める場合には、その理由も明確にしておきましょう。

例文④

個人的な投資に対する興味から大学では投資サークルに所属し、小規模ながら資産の運用を勉強してきました。大学3年の時にロンドンに短期の語学留学をした際、口座を開いたのが貴行を知るきっかけとなりました。長期間にわたりお客様との信頼関係を築いていく、プライベートバンキング業務に大きな魅力を感じています。
大学の投資サークルとの交流を通じて、交渉力やコミュニケーション力も磨いてきました。一流のプライベートバンカーになって、貴行に貢献したいと考えています。

金融業界について、学生時代から興味を持ち勉強してきたいというエピソードを書いています。実際に志望する企業のサービスを利用したことがあるという点も好印象です。また、ほかの信託銀行ではなくなぜその企業を選んだのか具体的に述べられていて、志望度が高いことをアピールできています。

例文⑤

貴行のホームページを拝見し、信託銀行が私達の生活を支えている重要な基盤だとに感じました。また、国内から海外まで幅広くグローバルな活動をされていることにも魅力を感じました。現在活動されていらっしゃる若い社員の方の熱いメッセージにも感銘を受け、私自身も、機会があれば海外でも仕事をしたいと考えております。
もし、貴社に入社できましたら即戦力となれるように、また社風に沿えるように努力し、社会人としての一歩をスタートしたいです。

企業について、よく研究しているという印象を与えることができます。企業の特徴や信託銀行のことについて述べていて、志望度の高さをアピールできているといえるでしょう。また、入社後のビジョンを伝えることで、仕事に対する前向きな姿勢を表現しています。

信託銀行の志望動機NG例

まずは、信託銀行の志望動機としてNGな例をみていきます。

NG例

私はお金を扱う仕事に興味があったので金融業界を志望しました。その中から信託銀行を選んだ理由は、信託銀行の業務が普通銀行よりも多彩であり、ここで身につけたスキルがステップアップの役に立ちそうだからです。
私が信託銀行で働く際には、不動産と有価証券を扱う業務に力を入れたいと思っています。そのためにも、この2つの分野については、とりわけ重点的に勉強を進めているところです。

例文の「ステップアップ」という言葉に注目してください。この言葉の意味を文脈から推察すると「転職」という言葉に置き換わります。つまり、信託銀行で金融業の経験を積んだ後に、より収入の高い投資銀行や証券会社に転職しようという意思が見え透いています。

仮にそんなつもりはなかったとしても、ステップアップという言葉は誤解を招く恐れがありますので使うべきではありません。また、業務内容を決めるのは銀行側ですので、特定の業務に力を入れたいと主張するよりも、興味があるという言い方をしましょう。

信託銀行の志望動機は業界・企業研究をしたうえで考えることが大切

信託銀行は、通常の銀行業に加えて投資銀行や証券会社の特性を合わせ持つため、幅広いフィールドでの活躍が期待される金融機関です。

現状では店舗数が少なく、富裕層や高齢者が利用するイメージの強い信託銀行ですが、世界的な金融業の発展によって将来性が見込める職種であると予想されています。一般の銀行にはない専門性の高さが強みといえるでしょう。

ですが、店舗数がいくら増えようとも信頼性を失ってしまえば発展にはつながりません。社会情勢が変わっても、「信託」の理念を変えないことが、将来性につながる一番の要素ではないでしょうか。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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