面接対策

面接と適性検査の関係|実施内容やクリアするための対策をご紹介

面接と適性検査は関係ある

就活における選考内容は企業によって違い、面接以外に適性検査をおこなう企業も多いです。

適性検査も面接も選考の一環なので、それぞれ通過しなければ内定は獲得できません。就活ではひとつの要素によって合否が決まるわけではなく、適性検査の結果も含めて、自社に合うか判断して最終的な評価を決定します。

適性検査を「ただの足切りの手段」と思っている人もいます。また、面接と適性検査ではチェックされる項目や基準は違うため、それぞれ独立していると考える人も多いでしょう。

しかし、適性検査の結果と照らし合わせて、面接の回答の信ぴょう性を判断する企業もあります。また、適性検査の結果を参考にして面接を行うこともあるため、少なからず関係しているでしょう。

面接と適性検査はどのような関係にあり、お互いに影響するのかを知って選考への理解を深めましょう。

適性検査とは

適性検査とは、「企業側が求めている職務用件を満たしているか」を判断するためのテストです。学力だけでなく性格を知る項目も含まれ、感情、知能、意欲、価値観などから構成されています。学力や性格をデータとして視覚化ができるため、選考者同士を比較するのに活用できる検査です。

制限時間内に、選択肢から回答を選んでいく形式で、試験会場で受験するタイプと、WEB上で行うテスト形式もあります。一次面接の前後で開催される場合が多く、結果は面接の事前情報としても活用されています。

就職みらい研究所によると、適性検査の導入率は、94.0%です。企業は、応募者が多数いる中、効率的に自社で活躍できる人材を見出そうと考え、適性検査を利用します。

就活で、最初にぶつかる壁が「適性検査」の人も多いでしょう。また、就活を始める際にまず対策をおこなうものでもあります。適性検査は、事前の対策次第で、結果は大きく変わります。そのため、就活を始めたら、自己分析や企業研究に加え、適性検査の勉強も行わなければなりません。

ここでは、適性検査の内容と代表的なテストついて詳しく説明していくので、正しい知識を得て、対策の参考にしてください。

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適性検査の種類

適性検査の概要

適性検査は、まず大きく2種類にわかれます。「学力検査」と「性格検査」です。また、それぞれの検査には、複数のテストの種類があります。業種業界、または企業によって使用している適性検査がそれぞれあり、その傾向を踏まえて対策をしていかなければなりません。

それぞれのテストによって、特徴があり、固有の問題もあります。そのため、志望する企業が導入している適性検査の特徴を押さえておくことが大切です。それらを押さえた上で、自分の目指す業種業界、企業に合わせて対策していくのがよいでしょう

ここからは、学力検査と性格検査について説明したうえで、それぞれの代表的なテストの特徴を紹介していきます。それぞれの検査や代表的なテストについて知れば、どのような対策をすればよいかわかるでしょう。

学力検査

学力検査では、これから就職して社会人として働くにあたり、必要な学力があるかどうかを検査します。検査項目には、国語と数学があり、場合によっては英語の問題が出題されることもあります。

テスト形式は、マークシート形式かパソコンを使って回答する方法です。テストの種類や受験場所によっても違うので、自分の志望企業の適性検査について調べておけば、事前準備も心配ありません。

一般的に、学力検査で出題されるのは、中学生レベルの問題です。しかし、どの適性検査にも出題傾向やクセがあり、事前に十分対策しているかどうかで、大きな差が付きやすいのが特徴です。

また、適性検査は、制限時間に対して問題数が多い傾向が見られます。問題に慣れていなければ、時間内に解けず、実力を発揮できない可能性があります。ゆっくり考えればわかる問題でも、制限時間がある以上、時間内に解けなければ点数にはなりません。

それでは具体的な学力検査のテストの種類と特徴を見ていきましょう。テストの内容と特徴を知って、志望する企業で導入されている適性試験の対策をしてください。

下記の、主な学力テスト2種類を紹介していきます。

導入率の高い学力検査

  1. SPI
  2. 玉手箱

「能力適性検査の対策」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

SPI

SPIの受験法

学力検査の中で最も代表的なものがSPIです。SPIはリクルートキャリアが開発した適性検査で、学力検査と性格検査を含みます。学力検査は3種類に分類され、「言語分野(国語的能力)」、「非言語分野(数的処理、論理的思考力)」、「英語」となっています。

基本的に言語分野と非言語分野の問題は共通してどの企業でも出題されますが、英語については実施している企業としていない企業があります。自分の志望企業の過去の傾向を調べておくとよいでしょう。

言語分野では、言葉を的確にとらえて理解できるかどうかを検査しています。つまり、国語の問題です。そして、非言語分野では、数学の問題が出題されます。具体的には、「推論」や「損益算」などが挙げられます。

企業ごとに求める能力が異なるため、合格ラインもそれぞれ異なります。

受験方法は、指定期間に自宅や学校のパソコンから受験する「Webテスティング」、リクルートキャリの会場でインターネットを使って受験する「テストセンター」、志望企業が用意した会場で筆記で解答する「ペーパーテスト」、企業内のパソコンで受験する「インハウスCBT」の4種類があります。

受験方法によっても内容の違いがあるため、インターネット上で模擬体験するなどし、慣れておくことも大切です。

SPIを導入している主な企業一覧

・伊藤忠商事
・豊田通商
・三菱重工業
・電通
・三井不動産レジデンシャル
・日本ロレアル
・博報堂
・富士フィルム
・ANAエアポートサービス
・東京電力ホールディングス
・トヨタ自動車
・デンソー
・キューピー
・ソニー

「SPI」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

玉手箱

続いて有名なのが玉手箱です。Webテストの定番となっており、有名企業を含め、大きな企業で使用されている適性検査です。SPI同様、学力検査と性格検査の両方を含んでいます。このテストを提供している会社は、日本エス・エイチ・エルという会社です。

出題内容についてもSPIと同様で、「言語」「計数」「英語」の3つの項目があります。

計数は、数学的な問題で、四則逆算に始まり図表の読み取り、表の空欄を推測して埋める問題などが出題されています。言語では、文章を読み、設問が本文に合っているかどうかを判定する問題などが出題される国語的な内容です。

英語は論理的読解、長文読解の項目から、英語力が問われます。しかし、英語に関しては、SPI同様、実施するかどうかは企業によって違うので注意しましょう。

玉手箱は、制限時間が短く、短時間で問題を解かなければなりません。玉手箱の四則逆算の場合、9分間に50問を回答する必要があります。これは時間にすると一問あたり約10秒で解かなければ、全問回答できないでしょう。

スピードと正確性を求められるため、短時間で瞬時に考えて判断できるスキルが問われます。

玉手箱を導入している主な企業一覧

・アサヒビール
・TBSテレビ(アナウンサー)
・西日本旅客鉄道
・日本生命保険
・富士通
・みずほ銀行
・メリルリンチ日本証券
・アクセンチュア
・東日本電信電話
・フューチャーアーキテクト

「玉手箱対策」について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

性格検査

続いて、性格検査について見ていきましょう。性格検査とは、企業が個人のパーソナリティを知り、仕事への適性を判断するために行います。受験方法は、筆記、マークシート、WEBなどです。

性格検査には「質問紙法」「投影法」「作業検査法」の3種類があります。質問紙法は、用意されている質問項目について、選択肢から回答を選んでもらい性格の特徴を把握します。

投影法とは、意味の曖昧な素材などを見せて回答者に自由に回答してもらい、分析する方法です。作業検査法は、一定の条件のもとで、単純な作業をしてもらい、その態度や結果から性格を分析します。

性格は人それぞれであり、仕事でのパフォーマンスに大きく影響します。どの種類のテストでも、どのような考え、判断をするのか、目標をどう捉えるかなどの観点から検査されるのです。もちろん企業にもさまざまな組織風土があり、性格の合う・合わないがあります。

また、ある箇所では外交的な性格を示していたのに、別の箇所では内向的な性格を示すなど、回答に一貫性がないことでも信憑性が失われる可能性があるでしょう。自分の性格を踏まえて素直に選択肢を選び、一貫性を持って回答することが大切です。

導入率の高い学力検査

  1. YGPI
  2. クレペリン検査

YGPI

YGPIは、日本心理テスト研究所が提供している性格検査です。3種類の性格検査法のうち「質問紙法」に当てはまります。ある性格を表す文について、「はい」「わからない」「いいえ」で回答していく形式になっています。全部で120問あり、30分で回答しなければなりません。

YGPIの質問例

01.困ったひとがいると放っておけない
  【はい・わからない・いいえ】
02.大勢の人の前で話すのが苦手である
  【はい・わからない・いいえ】

この検査によって、「情緒が安定しているか」「人間関係の特性はどうか」「物事への取り組み方はどうか」「物事の捉え方はどうか」の4点が把握できるとされています。診断では、性格がA~Eのいずれかのタイプに分類が可能です。企業は、多数の応募者から、自社に合わない学生を抽出することができます。

統計学を踏まえた信頼性のある検査結果が得られ、結果が短期で出ることから多くの企業で採用されています。YGPIに似た問題を体験できる「「自己診断@千正.com」というサイトもあるので、事前に体験しておきましょう。正直に回答しなければ、面接や就職後に苦労するケースもあるので注意してください。

YGPIのタイプ判定YGPIでは、プロフィール(折線)が示す形によって、大きく5種類に分類されます。さらに各類において強度順に、典型、準型、混合型に分類することで、15類型の大まかな性格特徴を得ることができます。

A type:
この型は、どの性格特徴も平均的な傾向であるタイプです。平均的な性格で調和的であり、グループ内ではバランスを取るのがうまい傾向がみられます。また、特に目立った問題傾向もみられないと判断できます。ただし、他のタイプより性格特徴を見つけにくい傾向にあります。

B type:
この型は、情緒不安定で活動的・外向的な傾向であるタイプです。積極的で外交的な性格を良い方向に向けることで、グループ内ではリーダーシップや物事を推し進める力を発揮する傾向がみられます。ただし、環境面や素質面において本人に不利なことが発生すると、パーソナリティの不均衡が現れやすい傾向がみられます。

C type:
この型は、消極的で情緒安定的な傾向であるタイプです。単調な繰り返しの作業でも飽きずに続けることができる根気強さといった傾向がみられます。グループ内では、フォローに回ったり、下準備を整えたりするのがうまい傾向がみられます。ただし、非活動的で内向的なため、内面をつかみくく、自己主張が乏しいといった傾向がみられます。

D type:
この型は、全国平均でも一番出現率が高く、情緒的にも安定して、活動的で対人関係も良好な傾向であるタイプです。気配り上手で、グループ内では積極的に前に出たり協調的に行動することで、円滑に物事を進めるのがうまい傾向がみられます。ただし、積極的になり過ぎたり、周りを気にせず進み過ぎたりする傾向があるため、注意を払う必要があります。

E type:
この型は、情緒的に不安定で、非活動的で内向的な傾向であるタイプです。技術的、芸術的といった創作性を発揮する傾向がみられます。グループ内では、新しいアイデアや独創的な考えを生み出す傾向がみられます。ただし、何か問題をかかえた場合に、自分の殻に閉じこもり、なかなか問題を解決ができない傾向があります。また、心配性や完璧主義・神経質・自分(他人)に厳しいといった傾向から、不安や不満を感じやすく、精神的に消耗しやすい傾向があるため、注意を払う必要があります。

クレペリン検査

クレペリン検査の例

クレペリン検査は、古くから行われている心理検査です。性格検査の種類のうち、「作業検査法」にあてはまります。

計算能力や注意力、集中力などを見るために開発された検査です。一列に数字が並んでおり、各数字の間(数字の列の下)に四角い空欄があり、そこに両隣の数字の和の下一桁を書き込んでいきます。

一列につき1分という制限時間が付いており、15分間で解答して休憩し、さらに15分間解答するという形式になっています。制限時間によるストレスの中での行動傾向が見られています。

この検査からわかることは、「能力の特徴」と「性格や行動傾向」です。性格や行動特性については、作業曲線(時間によって作業の量がどのように増減しているか)や計算の正確さなどからわかります。

いずれにせよ、計算が遅かったり、集中力がなかったり、ミスが多かったりすると、低い評価になってしまう可能性が高いです。しかし、事前に練習をしておけば効果も発揮しやすいテストだといえます。

もし志望企業でクレペリン検査が実施されるとわかっていれば、クレペリンの形式で日頃から計算の練習をしておくのがよいでしょう。

クレペリン検査を導入している主な企業一覧

・オリックス
・SCSK
・キリンビール
・公務員
・JR各社

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なぜ適性検査がおこなわれるのか

適性検査はすべての企業で実施されているわけではなく、面接だけで選考が終了する企業もあります。そのため、企業は選考の一環として必ず適性検査を実施しなければならないわけではありません。しかし、実際には全体の94%の企業が実施しており、適性検査がない場合のほうが珍しいといえるでしょう

適性検査には応募者を振るい落とす目的がありますが、実施される意味はそれだけではありません。他にも目的がありますので、なぜおこなわれるのか、根本的な理由を知っておいてください。

企業が適性検査を実施する理由を知れば、どのようなポイントを重点的に対策をすべきかわかるでしょう。

効率的に応募者を絞り込むため

企業が適性検査を実施するメリットは、効率的に応募者の能力を比較できる点です。テストから、個人の能力が明確化し、性格も分析することができます。そのため、自社が求めるレベルの能力を有していない場合や、結果から明らかに社風に合わない学生を、効率的に見つけることができます。

企業の選考には、数多くの就活生からの応募があります。すべての応募者と面接をする時間を設けるのは難しいため、適性検査である程度絞り込んでおくことが必要です

また、適性検査でデータとして採用結果を残しておけば、人材の傾向を把握することができます。採用活動後に、どのような人材が採用され、社員として活躍している傾向にあるのかを視覚化しておけば、次年度以降の参考になります。

適性検査を導入すれば、求める水準に満たない応募者を足切りすることで人材を絞れます。より良い人材を採用するために企業は尽力しますが、時間と面接官に割ける人数は限られているため、適性検査で採用活動の効率化を行います。

企業との相性を測るため

適性検査の性格検査では、性格的な特徴や人柄などが見られています。性格検査の結果から、その企業にマッチした人材かどうかを判断しています。

仕事をする上で、企業との相性は非常に重要です。相性が良ければ、社風にもマッチしており、社員と良好な関係を築けるでしょう。そして、周囲と協力しあえるようなチームワークができれば、成果も上がりやすいといえます。

一方で、相性が悪ければ、周囲と協力して仕事で結果を出すことは難しいでしょう。企業との相性が悪ければ、居心地が悪い環境で働くことになります。企業それぞれ仕事に対する考え方も違うため、それに共感できなければモチベーションを保って働き続けることは難しいかもしれません。

また、社風に合わないことを理由に、早期退職をされると、企業にとっては損失です。企業は、莫大な時間と資金をかけて、採用活動をおこないます。成長して企業に貢献できる人材になる前に退職されると、投資した資金や時間は無駄になってしまうでしょう。

また、仕事で活躍するためには能力が必要ですが、企業によって仕事への取り組み方や目指す方針は違います。そのため、企業と同じ方向を向いて仕事に取り組んで成果を上げなければなりません。性格的な特徴や人柄が企業が求める人材像と一致していることが大切です。

最低限の能力を確認するため

能力検査には国語、数学、場合によっては英語の基本的な能力を問うものです。複数のタイプのテストがありますが、どの種類のテストでも、基礎学力、一般常識の有無、思考力が結果として視覚化されます。

社会人は学力の高さではなく、仕事で成果を上げられるかどうかが評価対象です。しかし、最低限の学力や能力がなければ活躍するのは難しいと考えられているため、それを判断する目的でも適性検査は実施されています。

国語問題であれば、基本的な日本語の理解と一般常識の把握が最低限の能力として見られいています。日本語の理解の欠如は、業務上のコミュニケーションへの支障が懸念されます。また、業務に関しては研修で教えられますが、一般常識がなければ今後のお客様対応などに支障がある可能性もあります。

数学の問題からは、基本的な思考力や効率的に回答できるかをみています。仕事をする上で、自ら考えて答えを出す力は必須です。また、限られた時間で回答を出す能力は、効率的な業務を行うための最低限の素質といえるでしょう。

学力検査の難易度は種類ごとに異なりますが、基本的には中高生レベル程度であり簡単な問題も多いです。学力の高さが問われているのではなく、一般常識レベルでの学力が見られていると考えましょう。ポテンシャル採用の傾向が強い新卒でも、最低限の能力は求められるので注意が必要です。

選考では面接と適性検査の両方で評価される

まず大前提として理解しておきたいのが、選考では、面接と適性検査の両方で評価されていることです。どちらか一方の評価がよければ他方も合格となるわけではなく、それぞれで評価され合格の水準を満たさなければなりません。

一方が圧倒的に高水準にあっても、もう一方で基準を大きく下回ると不合格になる可能性もあるので注意が必要です。面接も適性検査もそれぞれ重要なので、念入りな対策が必要なことは理解しておきましょう。

適性検査は選考初期でおこなわれることが多い

適性検査は必ずしも実施されるわけではありませんが、選考の一環として導入する企業は増えています。企業によってタイミングはさまざまですが、基本的には選考の初期段階で行われることが多いと考えましょう。3月~5月で初期段階の選考を実施する企業は多いです。

適性検査には応募者をふるい落とす側面があるため、初期段階で実施します。また、適性検査を踏まえて面接をおこなえば、結果と質問への受け答えを照らし合わせて、回答の信ぴょう性を判断できます

大手企業や人気企業の場合、選考初期では応募者の数は膨大の場合も多く、一人ひとりとじっくり面接をすることはできません。ある程度の基準を設け、人数を絞り込んで面接をする必要があるため、書類選考と同時におこなわれる場合も多いです。早めに対策を始め、就活開始までには準備を終わらせておきましょう。

適性検査の結果は面接でも参考にされる

適性検査と面接はそれぞれ独立しているわけではなく、適性検査の結果が面接で参考にされることも多いです。面接をおこなう前に書類選考や適性検査を経ることが多く、それぞれの結果を見ながら面接は進められます。

適性検査での結果がよければ面接でも好成績が参考にされるため、より有利に選考を進めやすくなるでしょう。もちろん結果はあくまで参考であり、適性検査の結果ですべてが決まるわけではありません。

適性検査でぎりぎり合格の場合でも、面接で上手にアピールして高評価を得れば合格することは可能です。反対に適性検査の結果がどれだけよくても、面接の内容次第では不合格になる可能性もあることは理解しておきましょう。

面接と適性検査の関係

面接と適性検査は関係するものですが、実際にどのように関係するのか理解できている人は少ないでしょう。選考をスムーズに進めるためには、それぞれの関係性を知ってどのように影響するのかを正しく把握することが大切です。

基本的には面接が後になるため、適性検査の内容が面接に影響すると考えましょう。逆の順番でおこなわれることもありますが、その場合でも関係性自体は共通して同じです。

主に性格検査の内容が参考にされる

面接に関係するのは、性格検査の部分が大きいです。採用担当者は、性格検査で診断された人柄をデータ化し、結果を参考に面接で深堀りをして、理解を深めていきます。性格検査の内容次第で、深堀りされる内容が異なることもあります。

例えば、性格検査の結果「創造性がある」人物だとわかれば、これまでの経験に該当するものがないかを質問します。大学でどのような勉強を行ったか、アルバイトやサークルで工夫して行動した経験があったかなどを中心に聞き、どのような「創造性」か理解しようとするでしょう。

面接では、性格検査の結果から深掘りされる可能性があることをを覚えておいてください。

面接では適性検査の結果との一貫性も見られている

性格検査の内容と面接でのアピールが矛盾しないように注意が必要です。

例えば、自己PRで「コミュニケーション能力」をアピールしたとします。しかし、適性検査の結果、消極的、内向的という結果が出ていれば、面接官は疑問に感じるでしょう。性格検査と一貫性がなければ、「嘘をついている」と判断される可能性もあります。

性格検査は質問に対する解答によって人柄を判断するものですが、解答内容を工夫すれば人柄の印象を操作することは可能です。企業に合わせて魅力的な人物像を作り出すこともでき、企業の理想像と合致しているほど評価は高くなります。

しかし、性格検査で自分をよく見せようと嘘の解答ができることは企業も理解しています。そのため、面接の内容を踏まえて真偽を確認している場合もあるので、注意が必要です。性格検査の結果と面接のアピール内容が矛盾していると、嘘をついていると判断され、結果的に評価は下げられる可能性もあるでしょう。

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今年の就活ではweb面接で選考を行う企業も増え、戸惑っている就活生も多いのではないでしょうか?

そこで「面接力診断」を活用して、選考の対策をしておきましょう。

面接力診断は24の質問に答えるだけで、自分の弱点をグラフで見える化し、どこを伸ばせば面接力が高くなるのかが一目で分かります。

web面接においても、通常の面接と押さえるべきポイントは同じです。
面接力診断で弱点を把握し、効率的に対策することで、選考の突破率を高めましょう。

面接も適性検査も攻略するには

面接と適性検査を攻略するポイント

就活を成功させるには、面接と適性検査の両方の高評価を目指さなければなりません。それぞれ選考の特徴が違うため攻略方法も異なりますが、しっかり対策して臨むことが大切という点では共通しています。

面接も適性検査も、ポイントさえ押さえて対策することが大切です。念入りに準備していなければ合格するのは簡単ではありません。面接に影響することを踏まえて適性検査の対策をおこない、ポイントを頭に入れて就活の成功を目指しましょう。

①能力検査は対策必須

能力検査は、問題の難易度はそれほど高くありません。しかし、短い時間内に大量の問題を解かなければならないため、攻略するためには入念な準備が必要です

言語と非言語のそれぞれで対策が必要なので、問題集や対策本を使って問題に慣れておきましょう。能力検査を攻略するためには、正確に、素早く解答して1問でも多く解くことを意識しなければなりません。

正しく解答できても1問に時間をかけてしまうと高得点にはならず、素早く解答できてもそれがすべて間違いなら当然点数は低くなります。両方を達成するためには、何度も繰り返し練習して常に時間を意識することが大切です。繰り返し問題を解いて、パターンを覚え込みましょう。

②性格検査は正直に答える

性格検査は、対策しないほうが攻略しやすいこともあります。性格検査では、基本的に正直に回答しなければなりません。事前に対策をして余計な知識をつけてしまうと、それに合わせて回答してしまい、本来の自分とは違った人物像が伝わってしまう可能性もあります。

正直に回答しなければ、面接で矛盾が発覚したときに評価が下がってしまいます。企業が求める人材像を理解して寄せるのは可能ですが、自分の性格とかけ離れていると嘘をつかなければならないので注意しましょう。

また、多くの学生は、「自分の性格をより良く見せたい」と考えがちですが、性格検査によっては「ライスケール」を見る問題が含まれるものもあります。

ライスケールとは、「今までに一度もウソをついたことがない」などの極端な選択肢を提示して、嘘をついているか判断する質問です。この質問では、一般的な常識から回答が決まっており、「YES(もしくはNO)」のどちらかを選択した時点で、嘘をついていることがわかります。

嘘をつかずに正直に回答することが、評価を落とさないためのポイントです。考えすぎると本心がわからなくなるため、直感で素早く回答することを心がけましょう。

③面接でも一貫性を意識してアピール

面接では、志望動機や自己PRを事前に考えておくことが大切ですが、すべてに一貫性を持たせなければなりません。面接でどれだけ素晴らしいアピールができても、それが適性検査の内容と大きく食い違っていると嘘をついていると判断される可能性が高いです。

また、一貫性のないアピールをすると、面接官からの信頼を失う可能性があります。一貫性がない=信頼できない、不誠実などの印象を持たれてしまい、評価を大幅に下げられます。

ビジネスでは信頼性が重要視されており、一貫性のなさは信頼を大きく損なう可能性が高いです。人は、信頼できない人に何か仕事を依頼しようとは思いません。

選考内容はすべて評価に繋がっているため、書類選考の内容から適性検査、面接での回答まですべて一貫性を持つことを意識しましょう。

面接と適性検査の両方の対策をしよう

就活では、面接はもちろん適性検査がおこなわれることも多いです。選考の方式は違うものの、評価を決める上ではそれぞれ関係しているため、すべての選考が評価に繋がっていると考えなければなりません。

面接と適性検査の結果が異なると、面接官はどちらを信用していいのかわからず適切な評価ができない場合もあります。また、違う人物像が浮かび上がることで嘘をついていると思われ、評価を下げられてしまう可能性も高いです。

面接と適性検査を攻略するためには、それぞれ事前の対策をして、一貫性を意識しなければなりません。両方を攻略した先に就活の成功があるため、面接も適性検査もしっかり対策して攻略を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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