就活その他

【長所を生かすと活かすの違い】効果的なアピール方法も解説

「長所を生かす」と「長所を活かす」はどちらが正しい?

就活対策において「長所を効果的にアピールする」という言葉をよく見かけると思います。長所をいかして、就活に役立てていくことが大切だといわれていますが、この「いかす」という漢字には「生かす」「活かす」の両方が使われています。

実際にエントリーシートや履歴書、筆記試験などで「いかす」を書く場合、どちらが正しいのか迷ってしまうのではないでしょうか。そこで、ここでは2つの漢字の違い、それぞれの漢字の意味、適切な使い方などを解説していきます。正しい漢字を知って、就職活動や今後の仕事で使えるようにしましょう。

選考試験で効果的に長所をアピールする方法も合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「長所を生かす」ではなく「長所を活かす」の方が一般的

「長所をいかす」という言葉を使う場合の漢字は、「活かす」が正しいとされています。しかし、「活かす」は常用漢字ではないので、公文書では「生かす」を使ったり、ひらがなのままで表記されたりしています。

「活かす」を「活用する」に替えることもあります。能力を表す時に「生かす」の漢字を使っても間違いではありませんが、文章の意味によって使い分けた方が分かりやすいでしょう。「生かす」と「活かす」のそれぞれの漢字の持つ意味について、詳しくみていきます。

「生かす」は生命に関する言葉

「生かす」は、死にかけたものを生き返らせる、生命を守る、死なないようにする、などの意味があり、動物や植物の命に関わる言葉として使われています。命を長く保てるようにする、生息させる、など「命が無くならないようにする」という解釈となります。

例えば、「生かすために手術をおこなう」「病気になった動物を治療して生かす」「枯れそうな花に水をあげて生かす」などと使われます。「生かす」は常用漢字のため、公文書でも使うことができます。新聞や雑誌でも、常用漢字が定められているものでは、こちらの「生かす」が使われます。

「生かす」と「活かす」のどちらを使えばいいのか迷ってしまう場面では、「生かす」を使う方が無難です。明確なルールは決められていないので、「活かす」を使うべきところで「生かす」を使っても間違いにはならないでしょう。

「活かす」は能力や経験について表す言葉

「活かす」は、これまでの経験、成功や失敗、自分の持っている能力を何かの役に立たせる時に使います。長所やメリットを、必要な時に活用するという意味です。「生かす」は生命に関わる場面で使われることが多いですが「活かす」は目に見えない抽象的な物を対象にしています。

履歴書などで「長所をいかす」と書く場合には、自分の能力を役立てるという意味になるので、「活かす」の使用が正しいといえます。しかし、上記でも紹介したように「活かす」は常用漢字ではありません。そのため、常用漢字を原則とする試験などで「活かす」と書くと、不正解になってしまいます。

また、役所は常用漢字の使用がルールとなっているので、「活かす」を使うのを好ましく思わない人もいるようです。

履歴書では「長所を生かす」を使った方がいい場合もある

履歴書で「長所をいかす」と書く場合には、「活かす」の漢字を使うのが正しいといわれています。履歴書などで「いかす」を書いた時の意味として、「能力を活用する」となるので「活かす」を使用するべきだといえます。

生命と関わる時の「生かす」は意味としては合いません。しかし、志望企業や業界によっては「生かす」を使った方がいい時もあります。どのような場面で「生かす」の漢字を用いるべきなのか解説していきます。

「生かす」は常用漢字であり公文書に使われる言葉

先程も紹介したように、「活かす」の漢字は、常用漢字ではないという問題があります。常用漢字以外は、原則として公的な書類には使えません。履歴書は公文書ではありませんが、企業へ提出する、重要な書類のひとつです。

歴史のある企業や、役所、銀行など、常用漢字を基本として扱っているところでは、「活かす」の漢字に、違和感を覚えてしまう可能性も考えられます。漢字の一つひとつまで、厳しくチェックすることはあまりありませんが、採用担当者によっては「長所を活かす」と書いてあるのを嫌う人もいます。

もし、「活かす」の漢字を使っていいのかどうか不安になるようなら、「生かす」を使う方が安心です。どちらか迷ったら「生かす」を使うと覚えておくとよいでしょう。

常用漢字とは

日本で販売されている一般的な漢和辞典には、約1万字が掲載されています。大型の辞書では、5万字ほど載っていることもあります。その中から、国の公的な文章や法律、新聞などで使う、共通の漢字として定められたものを、常用漢字といいます。

常用漢字が決められたのは1981年3月です。一般の社会生活における、漢字使用の目安とされています。小学校や中学校でも、国語の授業で学習するのは、常用漢字です。常用漢字の数は2,136字で、2010年11月にこれまでの改正版として定められました。

常用漢字以外の漢字は「表外漢字」「常用外漢字」と呼ばれています。常用漢字とは別に、人の名前に使用できる漢字のことを人名漢字といいますが、この中には常用漢字には含まれない「人名用漢字」もあります。

就活における長所を生かすアピールのコツ

「長所をいかす」と書く時に使う漢字について見てきましたが、ここからは実際に就活で、長所を効果的にアピールするコツを紹介していきます。長所はその人の強みとなる部分です。誰にでも得意なことがあるはずですが、それをいかに上手く採用担当者に伝えられるかが、成功のカギとなります。

持っている能力が魅力的に感じられるように、工夫してみてください。ポイントをしっかりとおさえて、よい印象が残せるように準備していきましょう。

企業は長所から人柄を見ている

企業の採用担当者が面接で長所を聞くのは、応募者の人柄を確認するためです。これまでの実績や能力、スキルよりも、企業に対する熱意があるか、企業の雰囲気と合っているかなどを重要視している企業は多いといえます。長所と合わせて人柄もアピールできるようにしましょう。

対策として、企業研究を念入りにおこない、どのような社風なのか、活躍している社員はどんな人なのかを事前に確認して求められる人物像を把握しておくと、長所のアピールに役立ちます。また、自分の考えをうまくまとめて伝えられるかなども大切です。

自分の長所をしっかり理解する

長所を活かして効果的にアピールするためには、まず自分の長所をしっかりと理解しておくことが大切です。自己分析をおこない、これまでの経験などを元に、どんな強みがあるかもう一度確認してみましょう。

長所を探す時に有効なのが、自分の考えだけでなく、周りの人の意見も聞いてみることです。自分では気付かなかった、思わぬ長所があるかもしれません。家族や親しい友人など、親密な関係にある人ほど、特徴や性格をよく理解してくれています。

普段の生活から分かる、自分自身の長所を詳しく聞いてみてください。自分が長所だと思っていた部分と、人から教えてもらったことを合わせて、強みを理解していきましょう。アピールする時にも、「人からよくいわれます」というと説得力が出るでしょう。

長所を生かす自己PRのポイント

ここでは、選考試験で長所を活かすために、自己PRの際におさえておきたいポイントを確認しておきましょう。自分をアピールしたいと思うと、つい長い文章で詳しく説明したくなりますが、長すぎる文章は逆効果になりますので、注意してください。

要点が分からず、何が長所なのか伝わらないまま、終わってしまうこともあります。なるべくシンプルに、相手に分かりやすく伝えることを意識して、長所をアピールしてみましょう。

結論から述べる

長所を効果的にアピールする時には、結論を始めに伝えるようにしましょう。結論から述べることで、聞いている人が興味を持ち、その先にどのような説明があるのか、耳を傾けてくれます。

最初に結論を述べずに説明をしてしまうと、要点が掴めず何がいいたいのかが伝わりません。一番いいたいことを最初に持ってくるという方法は、自己PRだけでなく、ビジネスシーンのさまざまな場面で使えます。

選考で自分の意見や考えを述べる時には「結論から伝える」ということを、覚えておいてください。最初に結論述べ、その後になぜそう思うのか、そのように思ったきっかけなどを説明していきます。

過去の具体的なエピソードを伝える

結論を述べた後に理由を説明するには、具体的なエピソードがあると説得力が増します。これまでの学校生活、アルバイト経験、サークル活動などから長所を活かせた場面を思い出してみてください。

その時の状況、自分自身がとった行動、その結果どうなったのかを順序良く解説して、相手に分かりやすく伝えます。具体的なエピソードがあるとその場面を想像しやすくなりますし、より納得してもらえるでしょう。具体的な数字や、取得した資格名、獲得した賞などがあると、説得力がさらに増します。

入社後の仕事と長所をつなげる

効果的にアピールするためには、自分自身の長所と、入社後の仕事を関連付けて伝えることを意識してみてください。実際の業務内容を理解しておく必要があるため、事前にしっかりと調べておきましょう。

長所を活かして何ができるのか、業務にどのように活用できるのか、企業の売上に貢献するために何をしていきたいか、など具体的に伝えることがポイントです。企業について、よく調べているという印象を与えることができますし、目標を述べることで、積極的な姿勢をアピールできます。

いくら魅力的な長所を持っていたとしても、業務に活かすことができなければ、企業に必要な人材とはいえません。長所の伝え方を工夫して文章を作成してみましょう。

長所を生かすアピールの例文

ここからは、長所を効果的にアピールするための例文を紹介していきます。例文はあくまで参考のひとつとして、必ず自分自身の言葉で、オリジナルの文章を作成してみましょう。

採用担当者は、これまでに多くの就活生をみてきたプロです。少しでも嘘の内容があると、すぐにバレてしまいます。また、嘘の内容があった場合、面接などで深く突っ込まれた質問をされると返答に困ってしまいます。例文を参考にして、自分の長所をしっかりと伝えられる文章を考えてみましょう。

例文①

私の長所は、責任感があるところです。どんな仕事でも自分のやるべきことや、任されたことは最後までやり遂げることができます。大学時代に所属していたサークルでも、部長として10名のメンバーと協力しながら、目標達成のために努力してきました。困難な状況でも、決して諦めることはありませんでした。何かあればすぐにメンバーと打開策を話し合い、実行と検証を繰り返しおこなってきました。
その結果、目標だったイベントを成功させることができました。御社に入社できましたら、長所を活かして周りの仲間と協力しながら確実に仕事をこなし、結果を出していきたいと思っています。

まず、責任感があるという長所を最初に述べています。そこから、学生時代に所属していたサークル活動のエピソードを紹介して、責任感を発揮できた場面を説明しています。困難な状況を、どのように乗り越えたかも解説しているので、説得力のある内容です。入社後に長所を活かしたいという目標も合わせて述べています。

例文②

私の長所は、素直さと真摯に受け止める姿勢です。在学中にファーストフード店でアルバイトをしていたのですが、初めてのバイトだったこともあり、ミスが続いてしまいました。その都度、厳しい指導を受け、つらいと感じながらも必死に働いていたのですが、先輩から「あなたのの素直なところは長所だよ」といわれ、「この性格を強みに成長していこう」と思えるようになりました。
そこから、それまで以上に指摘をきちんと受け止めて、実行していくことで、最終的にはバイトリーダーを任されるまでになりました。この素直さを活かして、先輩のお力添えを頂きながら、全力で業務をおこないたいと思っております。

他人からいわれたことを真摯に受け止めて、すぐに行動に移せる素直さは立派な長所です。アルバイト経験から指摘を受けた時には、すぐに改善できるように努力してきたことが伝わります。指示を待つだけでは、受け身な姿勢と思われてしまいますが、仕事に対する意欲を伝えることで、積極性もアピールしています。

就活では長所を生かす効果的なアピールをしよう

「長所をいかす」と書く場合には「生かす」と「活かす」の両方を使用することができます。基本的な意味としては、能力を活用する時に使う「活かす」を使う方が一般的ですが、常用漢字ではないため、志望企業や業界によっては、注意が必要です。その時の状況に合わせ、うまく使い分けをしましょう。

ただし、どちらを使用するべきか迷ってしまう時には、常用漢字である「生かす」を使うようにします。また、選考では長所を効果的にアピールするための、いくつかのポイントがあります。

採用担当者である面接官が「この人ならぜひ入社して欲しい」と感じられるように、長所を活かして、自己PRを作成してみましょう。自分の長所をしっかりと理解して、どのように仕事に活用できるのか考えてみてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ