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【留学は就職に有利か】評価される点やアピール時の注意点も紹介

大学生の留学は就職に有利なのか?

そもそも「大学生の留学は就職に影響するのか」、ここを疑問に思う就活生は多いはずです。最近は気軽に短気留学ができることもあって、長期休暇などを利用した1~2ヶ月の留学をする学生も増えています。

その短期留学での経験は、就職に有利になると思いますか?「それくらいの留学ならば皆行ってるし、大したメリットにならないんじゃ」と不安に思っている人もいるかもしれません。ここでは、これから留学を考えている人に、留学で評価される点やアピール時の注意点についてご紹介していきます。

留学に行ったっだけでは有利にならない

近年、学生が夏休みや春休みなどの長期の休みを利用して、短期留学するケースも増えてきました。また大学を休学して長期的に留学する人もいます。では企業側は留学に対して、どのような評価や考えを持っているのでしょうか。

現状ではよりグローバル化する取引や、企業内の外国人採用により、企業内での英語のニーズは年々高まっています。一昔前であれば「留学した」経験は、周囲の人から一目置かれていたかもしれません。しかし現在留学と一言で言っても、語学の短期留学から専門性を追求した大学留学、ビジネススクールでの就学などさまざまです。

就職活動の面接で必ず聞かれることは、「留学は何が目的だったのか」「英語力や現地の外国語力はどのくらいまでマスターできたのか」という実際の経験や学習度合い、そして本人のその後の生活に活かされているのかという実務的な部分なのです。

企業が留学を評価するケース

留学のアピールは、どのような内容であれば企業は高く評価するのでしょうか。貴重な経験を就職活動に活かしたい人にとって、企業側の意見や評価を知っておくことは大切です。

この大事なポイントに焦点を当てて自分で自己PRを作成して準備しておくと、いざ面接で留学について聞かれても、スムーズに答えられます。他の留学経験者と比較をされる場合において、より評価を高くするためには、事前の準備がとても大切です。以下に具体例を挙げていきます。

何を目的に留学したか

あなたはなぜ留学したのでしょう?面接で目立てるから、だけが理由ではないはずです。例えばあなたが外資系の企業への就職を考えていて「仕事で使うであろう英語を強化するため海外でネイティブな英語を学んだ」というように明確な目的を持っていれば話は早いでしょう。ですが仕事で英語を使わないような職種の場合はどうでしょう。

「留学したことによって得た素晴らしい経験を活かしたい」というテンプレのワードでは、面接に打ち勝つことはできません。「留学で自分に自信を持つことができた」というのも、もはや聞きなれたワードになります。自分が何のために留学をしたか、あるいはするのか、についてをしっかり考えることが重要です。

留学中に貴重な体験や文化に接した場合

海外への留学をする目的はさまざまですが、語学力をつけるためだけなく現地での生活経験をするためと考える人もいるでしょう。語学だけを身に付けるのであれば、日本国内でスクールに通ったり個人レッスンを受けたりと、多種多様なツールがあり充分可能です。

しかし、海外での生活体験や文化体験を通して身につけた経験力は、海外の国に滞在してこそ得られる貴重なものです。国際経験を若い年代から積むことは、何事にも代えられない貴重な人間的な成長をも生み出します。実際の企業の面接試験において想定される質問内容として、「留学で経験した印象的なエピソードがあれば教えてください。」「留学をして自分で一番成長したことは何ですか?」という内容が想定されます。

留学経験が業界や企業を志望するきっかけになった場合

留学経験者のなかには、海外で勉強する前とその後を比較して、目標が変化した人も多くいます。将来やりたい仕事に対しての考えが変化した、という人もいるようです。

「実体験を通した語学の習得や、国際経験を養うこと」が留学の目的だったものの、実際に行ってみて、本当に自分がやりたいことが見つかったというケースも少なくありません。留学中に知り合った人や現地で見聞きした内容、そして交流体験を通じて就職先や職業の希望を決定した人もいるでしょう。そのような経験は、志望動機のなかにこの留学での経験と共に「志望するまでの経緯」として、自分の留学体験や成長記録を入れ込んで自己PRすることに大いに役立つと言えます。

海外の企業でインターンシップをした場合

留学のイメージは、海外の大学で学ぶ・語学学校で勉強する・ビジネススクールで学ぶ・ホームステイする、などが多いのではないでしょうか。近年はこれにプラスして「海外の企業においてのインターンシップ留学」も存在します。

インターンシップとは、給料を貰いながら周囲の社員やスタッフから実際の業務を経験するという社会人の見習いのようなシステムであり、同じようなシステムが海外にもあります。インターンシップは海外の企業、日本企業の現地法人や支社などで行われいます。外資系企業・日本企業のどちらにおいても、現地スタッフや日本人の社員と協力して仕事をした経験は、就職活動の際には大きなアピールポイントとなります。採用担当者もこのインターンシップを経験した就活生は、実践力がある人だと見られるケースもあるのです。

海外インターンについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

留学経験からアピールできるもの3つ

就職活動をするときには、学生時代に行った勉学やサークル・クラブ活動、アルバイト、ボランティア経験などさまざまな経験から成長したことや学んだ内容と、アピール材料として活用していきます。そのなかでも海外への留学体験は、大きなアピールの材料になるポテンシャルがあります。

留学をした経験を最大限に活用して、アピールしていくためには、アピールする内容がとても重要です。ただ「留学をしていました」という一言だけでは、アピールしているとは言えないのが事実です。日本人はその謙虚さが特徴的で国民性の長所としても認識されていますが、就職活動の面接の際にはしっかり自分のアピールポイントを前面に出して伝えていきましょう。その際に何を具体的にアピールしていくのかを自分で考えて絞り込み、準備して面接に臨むようにしましょう。

①語学力

最も多い留学の目的が、「語学力の習得」ではないでしょうか。日本国内では外国人も増え、学校の授業でも英語を勉強していますが、まだまだ実践的な使える英語が身に付けられる環境は、ごく一部の機関や大学などに限られています。また学校だけで外国語を勉強しても、日常生活では家族や友人、先生などとは日本語で会話をしてしまうため、使う機会がほとんどなく、完全に語学が身に付きにくいと言えるでしょう。

その点において海外への留学は、普段の生活そのものが全て語学の勉強であり、実践の機会なのです。「語学を強制的に使わざるを得ない生活」により、しっかりとした語学力と学校では学べない表現やフレーズ、会話のつなぎや間なども学べるため、留学により培った語学力をアピールしてきましょう。

中途半端な語学力はマイナスの印象を与える

「留学で身につけた語学力」と言っても、具体的にどのくらい語学のスキルが身に付いたのか人によってとらえ方が異なります。そもそも、留学する前のレベルが人によって違います。そのため、大事なのは自分がどのレベルまでの英語を身につけたかです。日本にいたままでも同じレベルの語学力であれば、アピール材料にはなりません。しっかりと実践で使える語学力や、その後に語学の資格を取得したのであれば、TOEICや英語検定など目に見えるかたちでアピールしていきましょう。

こちらの記事では、休学した場合も併せて履歴書の書き方を紹介しています。

②コミュニケーション能力

海外への留学が有意義だと言われる理由の一つに、「日本人だけではなく、他の民族や人種の人たちとコミュニケーションを取れる」点があげられます。もちろん日本に住んでいる外国人と触れ合う機会は現代はたくさんあります。しかし外国から日本に来る方々は、日本に興味があり好きで滞在している、もしくは日本語もある程度話せる人も多いです。

そのため、ある程度の安心感や共有感を持ちつつコミュニケーションが取れます。一方で海外で知り合う人たちは、必ずしも日本や日本人に興味があるわけではありません。そのような環境で一日本人として、海外で現地の人たちと交流する体験はとても貴重なものなのです。コミュニケーションスキルをアピールできる具体的内容があれば、充分に自己アピールの材料になり得ます。

③バイタリティ

最後に、海外での留学体験でアピールできる内容に「行動力」「バイタリティ」があります。自分の国とは全く違う国で生活していくことは、大変なエネルギーが要ります。また、留学するまでの準備も綿密に自分で行わなければなりません。留学自体を旅行会社や留学斡旋会社に依頼して、お金を払うだけで済ますという方法を取る人もいますが、自分で調べて手配をする経験も社会に出てから大変役に立つ経験を言えます。

さらに、海外に住み始めてからも生活のなかで、経験はかけがえのない財産です。留学先の学校や大学だけで経験するだけでなく、自分から積極的に外出や交流の機会を持つことは、バイタリティが必要となってきます。ホームステイ先の家族や近所の方々との交流などもあるでしょう。これらに参加していった場合もバイタリティのアピールとしていきましょう。

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就職活動においての留学に関する質問一覧

学生時代の経験として、留学経験を前面に出していきたい人も多いでしょう。それでは、実際の就職活動においいて面接官が志望者に対して行う留学関連の質問の内容は、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。下記に主なものをご紹介していきます。

  • 留学先では日常的にどのような活動をしましたか?
  • なぜ留学をしようと思ったのですか?
  • 留学生活の中での失敗したことや苦労した経験を教えて下さい。
  • 留学中で最も印象に残ったエピソードがあれば教えてください。
  • 留学経験で自分が一番成長したと思うことは何ですか?

上記のような質問が主になされます。予め自分の答えを考えてまとめておきましょう。

留学するにあたっての注意点

海外への留学は、学生生活の中でも大きな出来事です。留学をするからには、成功させて将来の役に立つようにしたいものです。就職活動で留学経験を活かせるようにするためにも、下記で紹介する注意点について把握しておきましょう。

就職活動を早めにスタートさせる

留学時の注意として、就活時期が関係します。留学をしていたため、第一希望の企業のエントリーが終わっていた、選考に参加出来なかったとなってしまえば、第一志望をあきらめるもしくは、1年就職を先延ばしにしなくてはいけなくなr可能性もあるのです。そのため、授業や何らかの理由で大学3年生時に留学を希望する場合は、就職活動は早め早めにスタートさせておきましょう。

留学を就職活動でアピール際は内容に気をつけよう

ここまで学生時代の海外留学の経験について、アピールの方法や面接で質問される内容、そしてこれから留学しようと考える人に対しての注意事項など、さまざまな面から留学にスポットを当てて解説してきました。海外留学は語学の習得という実務的な面だけでなく、人間的な成長、国際経験、コミュニケーションなどのメリットがあります。

そして、この大きな経験を就職活動で上手にアピールするためには、留学の内容をどのようにアピールするか、何をアピールできるか、そしてそれが企業が求める人材にフィットしているのかが重要です。貴重な留学体験を今後に活かしていくために、アピールする内容を厳選して、面接が有利になるように心がけましょう。

留学経験をアピールする際のポイントについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

 

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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