インターン
インターンの基礎知識|理系でインターンへの参加を検討している人へ
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目次
理系学生は就活・インターンと研究の両立が難しい
理系学生は就活やインターンと研究の両立が難しいです。しかし漠然とインターンに参加した方が良いことは理解している人が多いでしょう。
「そもそもインターンについてよく知らない」
「研究との両立ができるのか不安」
この記事では上記のような不安をお持ちの方に向けて、研究で忙しくてもインターンに参加するための方法をご紹介します。
そもそもインターンとは何かから、理系におすすめのインターンシップやインターンの探し方まで詳しく解説しています。是非この記事を参考に、理系インターンの概要を理解して、インターンに参加できる状態を目指しましょう。
そもそもインターンシップとは
そもそもインターンとは、就業体験のことです。就業体験先は、専攻している理系知識を活かせる企業や職種、または皆さんの興味のある業界や企業で行うことが多いです。
そしてインターンを通して業界・企業・職種への理解を深め、自身の志望する業界・企業を絞り込むことが主な目的です。
そんなインターンは大きく2つに分けられます。それは短期インターンと長期インターンです。それぞれ特徴が異なるため、自分はどちらのインターンに参加するのが良いのかを判断できます。詳しく見ていきましょう。
短期インターン
まずは短期インターンです。短期インターンとは、実施期間が数日~1ヶ月程度のインターンのことです。
短期インターンを企業が開催する目的は、「就活生へ自社の認知度を高める」ことです。就活生への認知度を高ることで、今後の選考に進む可能性を高めたいという狙いがあるのです。したがって短期インターンの主なプログラムは、グループワークやグループディスカッションなどの企業理解を深められる内容が主流です。
また就活生がインターンのターゲットとなっているため、基本的に参加できる学年は大学三年生・修士1年生となっています。加えて、学業・研究とインターンの両立をサポートするために、短期インターンは大学の長期休暇にあわせて実施されることが多いのが特徴に挙げられます。
以下に短期インターンの開催時期や応募時期について詳しく解説しています。開催時期と応募時期を覚えておくとエントリーしそびれることを防げるでしょう。是非覚えておきましょう。
サマーインターン(夏休みに開催されるインターンのこと)
・情報公開…4月中旬ごろ~5月下旬ごろ
・募集開始…5月末ごろ~6月下旬ごろ
・選考…6月末ごろ~7月末ごろ
・開催…8月上旬ごろ~9月中旬ごろ
ウィンターインターン(冬休みに開催されるインターンのこと)
・情報公開…10月中旬ごろ~11月下旬ごろ
・募集開始…10月中旬ごろ~12月下旬ごろ
・選考…11月ごろ~1月下旬ごろ
・開催…12月ごろ~2月下旬ごろ
長期インターン
次は長期インターンです。長期インターンとは、3ヶ月以上の職業体験を行うインターンのことを指します。企業が長期インターンを開催する目的は、即戦力となる人材を集めるためです。即戦力をターゲットとしているため、長期インターンには大学1年生から4年生まですべての学生が参加できます。
また長期インターンのプログラムは、正社員と同様の実務を任されることが多いです。企業説明や企業理解ではなく実務を経験できるため、担当する実務に対してやりがいを感じるかなどの要素から仕事への適性を判断できるでしょう。
また長期インターンは実施期間が3か月以上に及ぶため、長期インターンを開催する時期は企業により異なります。そのため長期インターンは企業により募集時期や応募時期が変わります。
長期インターンに参加したいと考えている企業がある人は、こまめに企業のホームページを確認しておけば安心でしょう。
理系限定のインターンもある
最後は理系限定のインターンです。これは企業により開催期間が異なります。企業が理系限定のインターンを開催する目的は、論理的思考力や文系学生よりも数字に強いという能力を求めているからです。
特に、例年文系学生を中心に採用している企業に多いことが特徴です。理系限定のインターンを開催する業界としては、金融業界・IT業界・コンサルティング業界が多いです。
理系学生にとってのメリットはなんといってもインターン参加への倍率が低いことでしょう。文系・理系を問わず参加できるインターンと比較すると、倍率が低くなる可能性が高いです。そのためインターンに参加しやすいのです。理系限定のインターンもあり、参加倍率が低いと覚えておくと良いでしょう。
理系学生のインターン参加率と本エントリーの平均社数
ここからは理系学生のインターン参加率と本エントリーの平均社数をご紹介します。インターン参加率を知ることで、自分はインターンに参加するかどうかを判断する材料になるでしょう。是非覚えておきましょう。
株式会社ドリームキャリアが「2022年3月卒業予定の理系学部・学科に所属する学生」を対象に実施した調査結果によると、コロナウイルスの影響からオンラインインターンが主流となった後押しを受け、インターンシップ参加率は91.8%となっています。
9割を超える就活生がインターンシップに参加しているため、非常に高い水準で参加していることがわかります。また本選考のエントリーシート提出社数は13.7社となっています。
インターンシップに参加することで得られるもの
ここからはインターンに参加することで得られるものについて解説していきます。インターンに参加することで得られるものを理解しておくと、自分はインターンに参加するのかやめるのかを判断できるでしょう。
企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断できる
まずは企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断できることが挙げられます。
またそもそも企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断することは重要です。適性がない仕事をする企業に入社すると、やりがいを感じず成果を挙げられる可能性が低いからです。成果を挙げられなければ、昇給や昇格はできません。
そのため長期的に成果を出し活躍できそうな企業を選ぶことはキャリアを充実させるために重要です。そして長期的に成果を出し活躍できそうな企業かを判断するためには、仕事への適性があるかどうかを見ることが効果的です。そのため企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断することは重要なのです。
そして冒頭でお伝えしたようにインターンは就業体験を行うものです。企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断するには、就業体験以上に適切に判断できるものはないでしょう。そのためインターンに参加すると、企業・職種・仕事内容への適性があるかどうかを判断する材料を得られると言えます。
就職までにやるべきことが明確になる
インターンに参加することで、就活までにやるべきことが明確になる場合もあります。長期インターンの場合、実務を経験できます。そしてこの実務を通して、社会で求められるスキルや知識に触れられるのです。
例えばプログラミングの実務を経験することで、プログラミングスキルだけでなく、コミュニケーションスキルが社会で求められていると気づくことができるのです。また社会人としての基礎的なマナーは大学では教えられないため、社会人としての基礎的なマナーも知ることができるでしょう。
そしてこれらの社会で求められるスキルや知識を身に着けるために、コミュニケーションスキル・基礎的なマナーを勉強するなどの、就活までにやるべきことが明確になるのです。
社会で求められるスキルや知識を就活までに身に着けていると、まだ身につけられていない就活生が多いため、他の就活生との差別化を測ることができます。その結果内定を獲得できる可能性を高められるのです。
この実務を通して、社会で求められるスキルや知識に触れられることもインターンに参加して得られるものの一つでしょう。
企業説明会や本選考などの情報を取得しやすくなる
企業説明会や本選考などの情報を取得しやすくなることもインターンに参加して得られるものの一つです。
インターンに参加することは、就活前に企業との接点を持てるということです。就活前に企業との接点を持てることで、インターンからの特別選考枠を獲得できたり、インターン参加時に登録したメール宛てに、企業説明会や本選考についての情報を受け取れる可能性が高いのです。
このように企業説明会や本選考などの情報を取得しやすくなることも、インターンに参加して得られるものの一つです。
ES作成や面接の練習になる
インターンに参加することで、ES作成や面接の練習にもなります。基本的にインターンに参加するためには、ESを提出し書類選考に合格し面接を受けることで参加できるかが決まります。つまりインターンにも就活同様の選考があるのです。
そのためインターンに参加することで、就活が始まるまでにES作成や面接の練習ができるのです。
インターンの選考に落ちたとしても就活でもう一度応募できる企業がほとんどです。そのため失敗を恐れずに挑戦できるのです。そのためインターンに参加することで、ES作成や面接の練習にもなるのです。
選考が有利になる場合もある
インターンに参加することで、選考が有利になる場合もあります。インターンに参加することは、一定その企業の属する業界や仕事内容への関心が高いと採用担当者は捉えます。そのため選考において、インターンにも参加していたから志望度が高い就活生だとプラス評価につながりやすいでしょう。
またそもそも理系就活生から人気の高い企業の場合、インターンに参加することが本選考に進むための条件という企業もあります。
このようにインターンに参加することがプラス評価につながることや応募条件の場合もあるため、選考が有利に進められる可能性が高いのです。
インターンシップの目的については、こちらの記事で詳しく解説しています。
理系におすすめのインターンシップ
ここからは理系におすすめのインターンシップについてご紹介します。冒頭でお伝えしたように、理系学生は就活やインターンと研究の両立が難しいです。
そのため研究の妨げにならないインターンを選び参加することが両立のために重要です。インターンと研究を両立させるために、是非参考にしてみてください。
志望業界・職種の長期インターンシップがおすすめ
理系学生には、志望業界・職種の長期インターンシップがおすすめです。前提として、多くの理系学生は、自分が専攻している領域の理系知識を活かせる企業や職種に就職を考えているでしょう。
そしてその職種や企業への適性があるかを判断する目的でインターンに参加する人は多いです。この場合、実際に実務を体験することが目的達成のために重要になります。短期インターンでは実務よりも企業理解が主流なため、実務中心な長期インターンに参加することで目的達成に近づきます。
また職種への適性を測るためには、希望する職種のインターンに参加すると良いでしょう。そのため理系学生には、志望業界・職種の長期インターンシップがおすすめです。
スケジュールの調整が難しい場合は短期インターンに参加する
長期インターンで実務を体験したいけど、スケジュールが空いていないという人もいるでしょう。この場合には、志望業界・職種の短期インターンに参加すると良いでしょう。
短期インターンの中でも1週間以上開催されているインターンの場合、実務を経験できる場合が多いです。しかし長期インターンと比較すると任せてもらえる業務量は少ないです。しかしその職種や企業への適性があるかを一定判断するには十分でしょう。
そのためスケジュールの調整が難しい場合は短期インターンに参加するとよいでしょう。
また志望する業界・企業・職種が明確ではないという就活生もいるでしょう。志望する企業などが明確でない場合には、業界・企業理解を深められる短期インターンがおすすめです。是非自分の都合にあうインターンに参加するために参考にしてください。
理系のインターンシップ先は大きく三種類
ここからは理系インターンシップ先についてご紹介します。インターンシップ先は大きく3種類あります。そしてそれぞれに特徴や違いがあります。是非参考にして、どのインターンに参加すると自分にとって都合が良いかを判断してみてください。
技術系・研究系インターンシップ
まずは技術系・研究系インターンシップです。技術系・研究系インターンシップは、大学で学んだ理系知識を活かした仕事をしたいと考えている学生におすすめです。主な職種としては研究職や設計開発職が該当します。
技術系・研究系インターンシップでは、基本的に大学で研究している内容を企業で行います。例えば電気系学部の学生であれば、電気に関する技術開発のための研究等を体験できます。そのため大学で学んだ理系知識を活かした仕事をしたいと考えている学生におすすめのインターンシップです。
開発系・エンジニア系インターンシップ
次は開発系・エンジニア系インターンシップです。開発系・エンジニア系インターンシップは、大学で学んだ知識を活かさないが、理系の一般的な知識を活かした仕事をしたいと考えている学生におすすめです。
例えば、エンジニア職は論理的思考力が必要なことや、プログラミングの基礎には理系的な要素があります。そのため基本的に理系学生を企業は採用したいと考えており、接点機会を設けるためにインターンシップを開催しています。
したがって開発系・エンジニア系インターンシップは、大学で学んだ知識を活かさないが、理系の一般的な知識を活かした仕事をしたいと考えている学生におすすめです。
総合職などの文系インターン
最後は総合職などの文系インターンです。文系インターンは理系の知識を必要としない職種で働きたいと考えている学生におすすめです。
文系インターンは基本的に文系学生に向けて開催されています。そのため理系の知識を必要とする場面は少ないです。例えば、営業職のインターンシップでは主に顧客に対して営業活動を行う実務を経験できます。営業において、理系の専門的な知識を必要とする場面は少ないです。
そのため文系インターンは理系の知識を必要としない職種で働きたいと考えている学生におすすめです。
理系学生はいつインターンに参加すれば良いのか
ここからは理系学生がいつインターンに参加すると良いのかについてご紹介します。参加する時期を理解すると、いつから準備を始めると良いのかが明確になります。準備万端を整えて、インターンに参加するために参考にしてみてください。
理系学生は、大学3年・修士1年のサマーインターンがおすすめです。理由はインターンの実施件数が一年で最も多い傾向があり、参加しやすいからです。加えて、サマーインターンであれば卒業研究が始まる前のタイミングのため、スケジュールにも空きがあるからです。
またリクナビの調査によると、インターンの中でも8月に参加した人が72.2%と最多となっています。このことからも例年サマーインターンが最も参加率が高いことがわかります。皆さんも是非大学3年・修士1年のサマーインターンに参加してみてください。
そして8月にインターンが実施される場合、準備を始めるタイミングは6月中旬が妥当です。なぜなら8月にインターンが実施される場合、企業の多くは7月に募集を始めます。そのため募集時期より少し前の6月中旬であれば十分準備を整えられるからです。
以下の記事ではインターン参加に必要な準備について詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。
理系インターンへの参加方法
ここからは理系学生がインターンに参加するまでの流れについて解説します。インターンへの参加方法を理解することで、6月中旬から何を準備すればよいのかがわかります。準備万端を整えて、インターンに参加するために参考にしてみてください。
理系インターンへの参加方法
インターンを探す
インターンしたい企業に応募する
書類選考を突破する
面接に合格する
インターンに参加する
インターン参加までの流れは上の通りです。まずは参加したいインターンを探します。その時のポイントはインターンを通して得たいものを明確にしておくことです。得たいものを明確にしておくと、インターンを選ぶ判断軸となるため効率的にインターンを探すことができます。
例えば、仕事への適性を明確にしたい場合、短期インターンではなく長期インターンに絞ることができます。また理系知識を活かした仕事を体験したい場合は、技術系・研究系インターンシップに絞ることで効率的にインターンを探せるでしょう。
インターンを探し始める前に、インターンを通して自分が得たいものは何かを明らかにしておきましょう。
参加したいインターンが見つかると次は、インターンに応募する工程です。上でもお伝えしましたが、基本的にインターンは応募すれば参加できるものではなく、選考を突破する必要があります。
そのためインターン応募時には基本的にエントリーシートの提出を求められます。覚えておきましょう。そして書類選考・面接に合格すると、インターンに参加できます。
以下の記事ではインターンの応募で、エントリーシートの提出を求められた場合の書き方について詳しく解説しています。
理系インターンの探し方
ここからはインターンの探し方をご紹介します。前途の通り、あらかじめインターンを通して得たいものを明確にしてからインターンを探し始めましょう。効率的にインターンを探すことができます。
1.就活ナビサイトを活用する
理系学生のインターンの探し方一つ目は、就活ナビサイトを活用することです。これは明確に志望する業界・企業・職種が決まっていないという人におすすめの探し方です。
そもそも就活ナビサイトとは、企業の採用に関する情報やエントリー機能のあるウェブサイトのことです。そして就活ナビサイトにはインターンに関する情報も数多く載っています。代表的なものは「リクナビ」や「理系ナビ」などが挙げられます。
就活ナビサイトはインターン情報の掲載数が多いことです。インターン情報の掲載数が多いとその分、自分の基準にあうインターン先を見つけられる確率が高いでしょう。是非明確に志望する業界・企業・職種が決まっていないという人は活用してみてください。
2.大学のキャリアセンターに聞く
2つ目は大学のキャリアセンターに聞くことです。そもそもキャリアセンターとは、大学が学生のために就職支援を行う目的で設置している事務所のことです。
そしてキャリアセンターには、インターンに関する情報も学生に提供しています。就活ナビサイトよりも掲載数は少ないですが、大学が学生にむけて紹介しているインターン情報なので他の探し方よりも信頼できるでしょう。
また理系学生の場合、学校・教授推薦でインターンに参加できる場合もあります。推薦を獲得するためにも、一度キャリアセンターにインターン情報を聞いてみると良いでしょう。
3.企業のホームページを確認する
最後は企業のホームページを確認することです。これは明確に志望する業界・企業・職種が決まっている人におすすめの探し方です。
例えば、〇〇株式会社の○○職のインターンに参加したいと考えている場合、就活ナビサイトから応募するよりも、企業のホームページから応募するほうが効率的でしょう。
そのため明確に志望する業界・企業・職種が決まっている人は、企業のホームページから応募するとよいでしょう。
大学3年・修士1年のサマーインターンに向けて準備を進めよう!
「そもそもインターンについてよく知らない」
「研究との両立ができるのか不安」
この記事では上記のような不安をお持ちの方に向けて、研究で忙しくてもインターンに参加するための方法を紹介してきました。
是非この記事を参考に、理系インターンの概要を理解して、大学3年・修士1年のサマーインターンに向けて準備を進めましょう!