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就活でAIを活用するメリット7選|注意点や効果的に使うコツも紹介

目次

  1. 就活でAIを活用するなら注意点を把握して頼りすぎないことが大切
  2. 就活でAIを活用するのはあり? 前提情報をチェックしよう
  3. 企業側も活用している! 新卒採用にAIを導入している事例3選
  4. 就活生に聞いた! 就活でAIを使用した経験
  5. 就活を効率化! 就活でAIを活用するメリット7選
  6. あわせてチェック! 就活でAIを活用する際の6つの注意点
  7. ES作成で活用してみよう! 就活でAIを使用する際に盛り込むべき3つの要素
  8. 就活生に聞いた! 就活でAIを使用した際に意識したこと
  9. 手抜きとは言わせない! 就活でAIを使う際に確認すべき5つのポイント
  10. 就活で活用できるおすすめAIサービス4選
  11. 就活でAIを活用するのはあり! ポイントを理解して効率的に就活を進めよう

就活でAIを活用するなら注意点を把握して頼りすぎないことが大切

就活が進み、企業の選考対策を始めようとしている人もいますよね。そしてなかには、今流行りの生成AI(人工知能)などのAIサービスを活用し、選考対策を効率的に進めようと考えている人もいるでしょう。

たしかに、AIは文章作成や自己分析で活用できるため、就活において便利なツールだと言えます。しかし一方で、就活でAIに頼りすぎてしまうと、採用担当者に自社の選考で手を抜いていると思われてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

そこでこの記事では、就活にAIを取り入れたいと考えている人に向けて、就活にAIを取り入れる際のメリットや注意点、おすすめAIサービスなどを紹介します。

AIの注意点などを理解したうえで活用するためにも、この記事を参考にしてください。

就活でAIを活用するのはあり? 前提情報をチェックしよう

就活でAIを活用するのはあり?

AIを使って効率的に就活を進めたいものの、就活でAIを活用しても良いのか不安を感じている学生もいるでしょう。ここからは就活でAIを活用している人の割合や、AIを利用する際に知っておくべき前提知識を紹介します。

就活でAIを使うか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

25卒の3人に一人が利用している

キャリアリサーチLabの2025年卒 大学生 活動実態調査 (3月)によると、2024年3月25日~3月31日に3,647人の25年卒の学生を対象に実施した調査では、59.7%の割合で「生成系のAIを利用した経験がある」と回答しています。

そして、このなかで就活の場面に使ったと回答している学生の割合は「35.2%」という回答結果でした。このことから、およそ3人に一人の割合で就活にAIを活用していることがわかります。

また、2025年卒 大学生 活動実態調査 (3月)によると、24年卒を対象に実施した調査では、就活におけるAIの活用割合が18.4%であることから、前年と比べて16.8%増加しています。そのため、生成AIに興味を持って実際に触れ、就活にAIを活用している割合は増加傾向にあると言えるでしょう。

就活でAIを活用する場合は注意すべき点もある

就活においてのAIは、必ずしもメリットだけではありません。注意点を意識して利用しなければ、採用担当者に志望意欲がないと思われてしまう可能性もあります。

たとえば、エントリーシート(ES)の自己PRや志望動機を考える際にAIを使用し、回答結果をコピペしてしまうと、採用担当者からマイナスの印象を持たれてしまう可能性があるため注意が必要です。

このように、AIの利用で選考を不利にしないためにも、就活でAIを活用する際は、事前に注意点を確認しておくことが大切なのです

後ほど就活でAIを活用する際の6つの注意点を解説するので、AIを使用したことでマイナス評価を受けないためにも、しっかりと確認しておいてください。

自己PRを作るなら生成AIがおすすめ!
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AIを使えば、あなたの強みや経験を的確に整理し、採用担当者に響く自己PRを簡単に作成できます。ただし、AIを効果的に活用するには、正しい指示「プロンプト」が必要です。

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企業側も活用している! 新卒採用にAIを導入している事例3選

企業側も活用している!新卒採用にAIを導入している事例3選

就活でAIを活用しているのは、学生だけではありません。採用選考を効率的に進めるために、AIを導入している企業もあります。

そこでここでは、新卒採用にAIを導入している企業を3社紹介するので、企業の選考にAIがどのように活用されているのかを把握しておきましょう。

活用事例①ソフトバンク:一次面接をAIが判定している

ソフトバンクは2020年5月から採用選考にAIを導入していて、一次面接での合否判定をAIに判断させています。

AIに同社の採用担当者の評価基準やインターンシップの選考で提出された動画データを学習させ、動画面接の合否を判断させています。また、AIが不合格と判断した場合でも、最終的に人事担当者が動画を確認し、合否を判断しているとのことです。

ほかにも同社は、2017年5月からAI技術を活用してES選考にかかる時間をおよそ75%削減しています。

ソフトバンクについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

活用事例②阪急阪神百貨店:自己PR動画をAIが判定している

阪急阪神百貨店も2022年度の新卒採用から、採用選考にAIを導入しています。同社の場合、新卒採用の自己PR動画の合否を判定する際に「HireVue」というAI評価技術を活用しています

「HireVue」は、以下の5つの指標をもとに自社に適した人材であるかを確認できるAI技術です。

これらの判断基準をもとにAIが合否を判断して上位一定数については合格とし、審査基準以下の応募者に関しては、採用担当者が目視確認をして合否の判断をしているとのことです。

活用事例③横浜銀行:書類選考・適性検査をAIが判定している

横浜銀行は、2019年度の新卒採用から、ES選考においてAI技術である「KIBIT」を活用しています。同社は、AI技術を導入することで客観的な視点から適正に評価することを目的とし、新卒採用にAI技術の導入に踏み切っています。

これまでは、複数名の採用担当者が数千件のESを確認して合否を判断していたことから、「KIBIT」の導入で採用担当者の業務量が大幅に軽減したとされています。

「KIBIT」は志望度の高さを自動で判断できるAIツールであり、書類選考にかかる時間のおよそ7割を削減できたとのことです。

また、活躍している行員は「KIBIT」の適性分析で高いスコアがつく傾向にあることから、AIを活用した適性検査も採用判断の基準としているようです

就活生に聞いた! 就活でAIを使用した経験

就活でAIの利用を考えている人は、どのくらいの学生が就活でAIを活用しているのか気になりますよね。そこで、学生の皆さんに、就活でAIを使用したか質問してみました。

就活生に聞いた!就活でAIを使用したか

アンケート結果としては、40.0%の学生が就活でAIを使用したという結果となったため、半数近くの学生が志望動機や自己PRなどをAIを活用して効率的に作成していると言えます

このように、一定数の人がAIを就活で使用していることから、就活でAIを使おうか迷っている場合は活用することも検討してみてください。

就活を効率化! 就活でAIを活用するメリット7選

就活を効率化!就活でAIを活用するメリット7選

AIは就活において、さまざまなメリットをもたらしてくれます。そのため、就活でAIを活用しようと考えている人は、どのようなメリットがあるのかを知っておくと良いですよ。

AIを利用するメリットを知っておくことで、自分では気付けなかった使い方を見つけられるかもしれません。ここでは、就活でAIを活用するメリットを7つ紹介するので、利用する際の参考にしてください。

①効率的に文章を作成できる

AIの強みである文章作成は、就活においてもさまざまな場面で活用できます。たとえば、ESに記入する志望動機や自己PR、長所・強みといった文章は、すべてAIでも作成できる文章です。

そのためこれまで文章作成を考える機会が少なく、文章作成に時間がかかってしまう人は、AIに文章を作成してもらうことで、ES作成の時間短縮につながるでしょう。

ただし、AIで文章を作成する際は、作成した文章をそのままコピペするのではなく、志望企業に合った内容になっているかを確認することが大切ですよ

②文章の添削ができる

文章の添削とは、書き上げた文章のなかに誤字脱字がないか、正しい日本語で書かれているかなどを確認する作業のことです。

そして「ChatGPT」といったAIに、自分自身が書き上げた文章を添削してもらうことで、これらの間違いを指摘して修正してくれます。また、AIに文章を添削してもらう際は、指示を出す際に次のような項目を追加すると、より精度の高い添削をおこなってくれますよ。

AIに文章を添削してもらう際は、ただ「次の文章を添削してください」と指示を出すのではなく、このようにより具体的に指示を出すことを意識しましょう

③自分の考えていることを文章としてまとめられる

自己PRや志望動機の文章を書く際に、どのような内容を伝えたいかは整理できているものの、文章としてまとめられないと悩んでいる人もいますよね。この場合、AIに文章として仕上げたい内容を伝え、自己PRや志望動機の作成を指示すると、伝えたい内容が盛り込まれた文章を自動で作成してくれますよ。

そのため、文章をどのように作成すれば良いのか疑問を感じている人は、まずはAIに基盤となる文章を作成してもらいましょう。そうすることで、ESに書く文章をスムーズに作成できます。

また、文章を作成する際に一度に複数の文章を作成することもできるため、文章作成の指示として「3つほど候補を挙げてください」などと伝えると、複数の候補から自分好みの文章を探すこともできますよ。

④客観的な視点から文章を作成できる

自分自身で文章を考える場合、自分自身の考えが軸となった内容になってしまう場合もあるでしょう。たとえば、自分自身の強みや弱みを自己PRに盛り込む場合、自分は○○の強みを持っているから、○○の仕事で活かせると思う、と自分目線で文章を作成しますよね。

一方で、AIを活用する場合、自分自身の強みやスキルを客観的に判断してくれるほか、志望企業で活躍できる業務も教えてくれます。そのため、自分では気付けなかった新しい発見ができるかもしれませんよ。

また、自身の強みを自分目線で伝えるような主観的な文章よりも、誰かからみた自身の強みが盛り込まれている客観的な文章のほうが採用担当者も納得しやすいですよね。

⑤これまでの経験から自身の特徴を客観的に分析できる

AIにこれまでの人生経験を伝えることで、客観的な視点から自分自身の特徴を分析でき、自己分析を効率良く進められます。

たとえば、過去のアルバイトでうれしかった経験を伝えることで、仕事を通じて自分自身がどのようなやりがいを感じられるのかを考えてくれますよ。また、苦労を乗り越えた経験を伝えることで、どのような場面で力を発揮できるのかも教えてくれるでしょう。

自己分析を効率良く進めたい人はAIを活用し、自身の特徴を客観的に分析してみてください

AIで自己分析をする際は、下記のような経験を伝えるのがおすすめですよ。

これまでの経験を整理する際は、自分史がおすすめです。自分いの作り方や活かし方を詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

⑥企業・業界の情報をまとめて知れる

企業や業界情報を知りたいときにもAIの活用はおすすめです。生成AIのなかには回答結果を導き出す際にインターネットの情報を参考にするAIもあるため、特定の企業情報を知りたい場合や、複数の業界情報をまとめて比較したい場合に、AIでまとめて調べることができますよ。

そのため、企業・業界分析など就活での情報収集を効率的におこないたい場合は、AIを活用することは有効な手段だと言えるのです。

また、「ChatGPT」の場合、回答結果として表示した文章の参考元のURLも記載されるため、どのような資料を参考に回答結果を導き出したのかも判断できます

たとえば、業界セミナーや合同説明会に参加する際に、その業界の特徴や状況、合同説明会に参加する各企業の特徴などをAIを活用して調べておくと、予備知識を持った状態でセミナーや説明会に参加できますよ。

業界研究について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

⑦正しいビジネスメールを作成できる

就活を進める際は、基本的にあなた自身で採用担当者と連絡を取りながら、各選考を進める必要があります。

そして、採用担当者に社会人としての一般的なマナーが備わっていることをアピールするためにも、正しいビジネスメールでやり取りをおこなうことが重要です。しかし、学生の場合、これまでビジネスメールに触れたことがなく、どのような文章でメールを送れば良いのかわからないですよね。そこで活躍するのがAIです。

たとえば、会社説明会への参加承諾などを採用担当者にメールで送る場合、「就活で採用担当者に送る、会社説明会参加の承諾メールの内容を考えてください」と伝えると自動で作成してくれます

このように正しいビジネスメールに迷った際は、AIを活用して代わりにメールの内容を考えてもらいましょう。

あわせてチェック! 就活でAIを活用する際の6つの注意点

あわせてチェック!就活でAIを活用する際の6つの注意点

就活でAIを使うと、さまざまなメリットが得られます。しかし、AIを利用するにあたっていくつかの注意点もあり、注意点を理解しておかないと就活で後悔してしまう危険性もありますよ。

そこでここでは、就活でAIを活用する際の注意点を6つ紹介するので、AIを活用して後悔しないためにもしっかりと確認しておきましょう。

①採用担当者に手を抜いていると思われる可能性がある

あからさまにAIで作成した文章が盛り込まれているESを提出した場合、採用担当者から選考対策で手を抜いていると思われてしまう可能性があります。

この場合、採用担当者からは、自社に対する志望度が低い応募者だと感じられるため、自分自身で時間をかけて考えたであろうESを提出した学生を書類選考で選ぶでしょう。

採用担当者に手を抜いていると思われないようにするポイントは、以下のとおりです。

採用担当者に手を抜いていると思われないためにも、AIで作成した文章をそのまま利用するのではなく、自分だけの特徴や志望企業ならではの特徴などを盛り込むことを意識しましょう

②おかしな文章になることもある

AIが作成した文章だからといって過信すると、後悔してしまうかもしれません。たとえば、AIが考えた文章だとしても、不適切な言い回しになっていたり、文法的には正しくても読みにくい文章になっていたりなど、おかしな文章になることもあるからです。

また、専門的な用語を交えた文章を作成する場合、その用語についての認識に相違があり、不適切な具体例などが盛り込まれてしまう場合もあるでしょう。

このようにAIはこれまでのさまざまな情報から文章を自動で作成できる一方、読みやすさを理解した文章の作成に対して課題があることも事実です。そのため、最終的に自分自身で読みやすい文章になっているかを確認し、適宜修正する必要があります

③抽象的な内容になってしまう可能性が高い

AIが文章を作成する場合、一般的なフレーズを使いまわす傾向にあるため、どの業界・企業にも通じるような抽象的な内容になってしまう可能性が高いです。

採用担当者が魅力的に感じるESとは、自社ならではの強みや特徴が盛り込まれている志望動機や、自社の仕事内容に合ったスキルや経験が盛り込まれている自己PRが書かれているESです。

そのため、AIで志望動機や自己PRを作成しても、自分自身の特徴や志望企業の特徴などの要素が盛り込まれていない場合、採用担当者の印象には残りにくいESになってしまいます。

採用担当者が魅力的に感じるESにするためにも、志望動機や自己PRは自身の経験などを盛り込んだ具体的な内容にすることが大切ですよ

④間違った情報が表示される場合もある

AIが回答した情報が必ずしも正しいわけではありません。そのため、すべての情報を鵜吞みにしてしまうと、間違った解釈で就活を進めてしまう可能性もありますよ。

たとえば、企業知識や業界知識についてAIが誤った認識をしている場合、AIで企業・業界研究をすると、誤った回答が表示されてしまいます。

また、AIが参考にするデータが古い場合もあるため、AIの回答次第で現在の一般常識とは違う認識を持ちながら就活を進めてしまう可能性もあるでしょう。

このようにAIが導き出した回答には間違った情報も表示されるため、AIから知り得た情報だけを頼りに就活を進めることは、大きなリスクをともなうと言えるのです

したがって、AIで知り得た情報を参考にする際は、AIが参考にしたデータ元や企業の公式ホームページなどをきちんと確認し、正しい情報であるかを自分で見極めることが大切ですよ。

⑤ほかの学生と似たような回答になってしまう可能性がある

前述したとおり、AIが作成する文章は、さまざまな場面で利用できる一般的なフレーズが使われる傾向にあります。

そのためAIを使って文章を作成した場合、似たような言い回しや具体例などが使われる可能性もあることから、AIを利用して文章を作成したほかの学生と似たような回答になってしまう可能性があるのです

採用担当者は一度に多くのESを確認します。そのため同じような言い回しや具体例などがあれば、すぐに気付くでしょう。また、ESでほかの学生と差別化できないと、採用担当者の印象に残りにくい状態で選考を進めることになるため、選考を有利に進められなくなってしまう可能性もありますよ。

⑥個人情報が流出するリスクがある

AIサービスは、個人が入力した内容を記録し、その内容をもとに学習して回答を導き出します。

そして、AIサービスはさまざまな企業が運営しているため、AIサービスに個人情報を入力することは、あなたの個人情報をその企業に提供していることにつながるのです。

AIサービスを運用している企業が個人情報を悪用する可能性が低いと考えていても、その企業のAIサービスがハッカーなどにハッキングされた場合、あなたの個人情報が流出してしまう危険性もありますよね。

そのため、就活でAIを活用する際は、住所や電話番号などの個人情報の入力は極力控えるとともに、個人情報が流出するリスクを踏まえたうえで利用していく必要があることを覚えておきましょう

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ES作成で活用してみよう! 就活でAIを使用する際に盛り込むべき3つの要素

ES作成で活用してみよう!就活でAIを使用する際に盛り込むべき3つの要素

就活でESを作成する際にAIは、大きな力を発揮してくれます。しかし、AIに志望動機や自己PRなどの内容を考えてもらう際は、ほかの学生と同じような内容にならないように意識することが求められるでしょう。

そのためにも、自分自身の具体的な体験談や特徴などを盛り込むことが大切です。ここでは、就活のES作成でAIを使用する際に盛り込むべき要素を3つ紹介します。

AIを使ってESを作成しているほかの学生と差別化を図るためにも、参考にしてください。

①自分だけの成功体験や失敗経験

ESに記載する自己PRや強みなどを伝える文章をAIに作成してもらう場合、自分だけの成功体験や失敗経験を盛り込むと、ほかの学生と差別化できますよ。

失敗経験例

  • リーダーとしてチームをまとめられなかった経験
  • アルバイトで顧客から怒られた経験
  • 受験勉強で失敗した経験

たとえば、成功体験であれば、大学で参加したプロジェクトで教授から高い評価を獲得した経験などを盛り込めますよね。一方で、失敗体験としては、部活動のキャプテンとしてチームをまとめられなかった時期があったことなどを盛り込めるでしょう。

このように、自分だけの成功体験や失敗体験は、ほかの学生とは被りにくい要素であるため、就活のESでAIを使う際は、AIに自身の体験談を伝えておくことが大切ですよ

②志望企業に活かせるスキル

採用担当者が魅力を感じるESの自己PRには、自社の仕事内容に活かせるスキルが盛り込まれています。

そのため、AIに文章を考えてもらう際は、志望企業の仕事内容や自身のスキルを伝えて志望企業の仕事に活かせる強みを押し出し、どの職種や業界にも通じるような内容になってしまうことを避けましょう

たとえば、営業職を志望する場合、営業目標を達成するための積極性や目標達成能力などが仕事内容に合った強みだと言えますよね。

しかし一方で、仕事に熱心に取り組めることや、遅刻や欠席などをしない真面目さがあるなどの強みは、どの仕事にも通じる強みであり、営業職を募集している企業に響きにくいと言えます。

このように、志望企業の職種や仕事内容を考慮したうえで、自己PRを考えてもらうことを意識してみてください。

③志望企業ならではの魅力

ESの内容を考える際に大切なことは、採用担当者に志望意欲を示すことです。

そして採用担当者は、応募者の志望意欲を確認する際に、ほかの企業にはない自社の魅力を理解しているかを確認しています。したがって、ESの志望動機でAIを活用する場合、志望企業ならではの魅力を盛り込みましょう

企業ならではの魅力は、次のような方法で探せますよ。

このように企業の魅力は、企業ホームページやSNSアカウントなど自宅からでも簡単に探せるので、ESを作成する前に一度確認しておきましょう。

企業研究について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

就活生に聞いた! 就活でAIを使用した際に意識したこと

就活生に聞いた!就活でAIを使用した際に意識したこと

就活でAIを使用する際は、どのようなことを意識すれば良いのか知りたいですよね。

その場合、ほかの学生が意識したことを参考にすることで、自分では気付けなかったAIの注意点を見つけられる可能性もあるでしょう。

そこで、学生の皆さんに就活でAIを使用した際に意識したことを質問してみました。

丸パクリしないという回答が多数

アンケートの回答には、丸パクリしないという回答が多くみられました。

AIは質問した内容について、すぐにアイデアを考えてくれる魅力的なツールです。しかし、回答する内容には具体性がなく、どのような企業にも通じるような内容になってしまう場合も多いでしょう。

そのため、就活でAIを使用している学生の多くは、回答結果を丸パクリするのではなく、良いところだけを参考にし、自分自身の考えなどを盛り込んでいると言えます

内容をしっかりと確認するという回答も

アンケートの回答には、内容をしっかりと確認するという回答もみられました。

たしかに、AIに文章作成を依頼した際、おかしな文章になっていたり、間違った情報が記載されたりする場合もあるでしょう。内容をしっかりと確認せず、おかしな文章となっていると、採用担当者からAIで手を抜いていると思われてしまいますよ。

あくまでもAIは参考程度として、AIが作成した文章は最終的に、人に確認してもらうことが大切だと言えます

手抜きとは言わせない! 就活でAIを使う際に確認すべき5つのポイント

手抜きとは言わせない!就活でAIを使う際に確認すべき5つのポイント

就活でAIを使う際は、作成した文章のなかに間違った情報がないかなどを入念に確認することが重要です。

そこでここでは、就活でAIを使う際に確認すべき5つのポイントを紹介します。採用担当者にAIを使って手を抜いている、と思われないためにもきちんと確認しておきましょう。

①最終チェックは人間にお願いする

AIが考えた文章は、AI独特の言い回しや表現などが使われる傾向にあることから、違和感のある文章が出来上がることもめずらしくありません。

そのため、AIで文章を作成したら、最終チェックはあなた以外の人間にお願いしましょう。文章のチェックを依頼する際は、下記のような人に依頼するのがおすすめです。

これらの人は、採用担当者の印象に残りやすくするためのESのコツなどを把握しているため、精度の高い最終チェックが期待できますよ。

②ほかの学生と差別化できているかを確認する

何も工夫せずにAIを使って文章を作成すると、AIを使って同じように文章を考えたほかの学生と同じような文章になってしまう可能性が高いです。

そのため、就活でAIを使う場合は、最終チェックとして自分だけのオリジナルな内容になっているかを確認しましょう。

前述したとおり、オリジナルな内容であるかは、自分だけの成功体験や失敗体験、自分だけのスキルや強みが盛り込まれているかで判断してください。これらの要素が含まれていると、AIを利用しているほかの学生とは一味違った内容になりますよ。

③志望企業ならではの内容になっているかを確認する

志望動機や自己PRで評価されるポイントは、志望企業ならではの内容であるかです。そのため、就活でAIを使う場合は、作成された内容がほかの企業には通じない志望企業ならではの内容であるかを確認することが大切です。

たとえば、ほかの企業から同じ質問をされた際に、まったく同じ回答ができる場合は、志望企業ならではの内容にはなっていないと言えますよね。

この場合、志望企業の強みや社風、取り組みなどのその企業ならではの魅力を回答内容に盛り込み、志望企業だけの回答に調整しましょう

④自己PRや志望動機が一貫性のある内容かを確認する

自己PRと志望動機を別々でAIに考えてもらう場合、一貫性のない内容になってしまう可能性があります。

一貫性のない内容例

  • 自己PRでは個人プレーが得意と伝えているにもかからわず、志望動機ではチームプレーに魅力を感じたと伝えている
  • 自己PRではリーダーシップをアピールしているにもかかわらず、志望動機では裏方として活躍したいと伝えている
  • 自己PRでは細かいところに注意点できることをアピールしているにもかかわらず、志望動機では入社後にスピード感を意識したいと伝えている

たとえば、自己PRでは個人でコツコツと作業を進められることをアピールしているにもかかわらず、志望動機では「チームで支えあって取り組む姿勢に惹かれた」と書いていると、一貫性がないと言えますよね。

このように、ES全体を通して矛盾したことが書かれていないかを最後に確認することで、採用担当者に伝えたいアピールポイントをしっかりと伝えられますよ

また、面接で回答する内容をAIに考えてもらう際も、ESとの内容に一貫性があることを確認することも大切です。

⑤自分らしさが出ているかを確認する

選考における自分らしさとは、周りの人や自分からみた「あなた」のことです。就活でAIを活用すると、良くも悪くもAIがあなたの特徴を客観的に分析し、文章を作成してくれます。

そのため、AIがあなたの特徴を間違って解釈すると、自分らしさのない回答内容になってしまうケースもありますよ。

たとえば、自分らしさの一つとして「積極性を持ちつつも、落ち着いて物事に取り組める」といった特徴があるとします。この場合、AIが考えた文章では「積極性」が強く出てしまい、情熱のある人、周りを巻き込んでリーダー的存在になれる人などと解釈されてしまう可能性があります。

したがって、就活でAIを利用する場合は、完成した文章が自分らしさのある文章なのかを最後に確認しておくことが大切なのです

就活で活用できるおすすめAIサービス4選

就活で活用できるおすすめAIサービス4選

就活で活用できるAIは、生成AIとして有名な「ChatGPT」だけではありません。さまざまな企業がAIを活用した独自の就活向けツールを生み出しています。

そして就活向けツールのなかには、指定された入力項目にキーワードを入れると自動で文章を作成してくれるツールもあるため、初心者でも簡単に使えますよ。

そこで、ここでは就活で活用できるおすすめAIサービスを4つ紹介するので、就活でAIを活用する際の参考にしてください。

①就活AI:自己分析・性格診断・面接練習をおこなえる

就活AI」は、AIを活用して自己分析や性格診断などの分析ができる、ジェイックが提供しているツールです。AIを用いて心理統計学に基づいた診断をしてくれるため、精度の高い分析に期待できますよ。

また、自己分析をした結果が企業に開示されるシステムが導入されていて、あなたの分析結果をみた企業からスカウトが届くことも魅力的なポイントです

ほかにも、AIを活用した面接練習もおこなえ、自撮りで撮影した面接練習動画をもとに、AIが声や表情などを読み取って点数化してくれます。そのため、自宅にいながらも簡単に面接練習のアドバイスを受けられますよ。

②ES Maker:質問・説明・キーワードから最適な文章を考えてくれる

ES Maker」は、Annが提供している就活向けのAIツールで、特定のキーワードを入力することで、60秒で最適なESを作成してくれます。

ESの作成で入力する項目は、以下のとおりです。

無料の会員登録をすると一日に何回も文章を作成できるほか、ガクチカや志望動機、自己PRなどの質問にも対応しているため、ESの作成を効率的に進められるAIツールだと言えます

③就活秘書:自己PR・志望動機、ガクチカ・就活の軸を作成してくれる

就活秘書」は、ステップ・アラウンドが運営しているAIサービスで、自己PRや志望動機、就活の軸などをAIが自動で作成してくれます。

また「就活秘書」には、AIが模擬面接や就活相談をしてくれる機能も搭載されているため、就活における企業選考対策を網羅しているAIサービスだと言えます

サービス費用もすべて無料で、人気企業の選考締め切り期間などもまとめて管理されているため、就活をスムーズに進める際の便利なツールになるでしょう。

④AI就活サポたくん:LINEを活用してESの作成をサポートしてくれる

AI就活サポたくん」は、ほかのAIサービスとは少し異なり、LINE上でAIが就活をサポートしてくれるサービスです。アローリンクが運営しており、就活に関するさまざまな相談に対応しています。

AIを使用した機能では、ESの自動作成や自動添削があり、自分自身の体験談やアピールポイントを入力することで、最適な文章を作成してくれますよ

また、就活相談や適性診断などもサービスに含まれていることから、AIサービスを使用しつつ就活もサポートしてもらいたい人におすすめのAIサービスです。

就活でAIを活用するのはあり! ポイントを理解して効率的に就活を進めよう

結論としては、就活でAIを活用するのは問題ありません。しかし、就活でAIを活用する際は、さまざまな注意点やポイントもあります。

そのため、これらを把握せずに利用してしまうと、採用担当者にマイナスイメージを感じさせてしまう可能性があるため注意が必要です。

これから就活でAIを活用しようと考えている人は、この記事で紹介したAIを活用する際のポイントや注意点などを確認し、これからの就活をAIで効率的に進めてみてください。

【就活のAIに関する調査】

  • 調査方法:ポートが運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2024年7月12日~18日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート
  • 調査対象者:25卒・26卒の就活会議会員の35人

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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